ロリでショタで30代の男の娘は好きですか?(FGO編) 作:とんこつラーメン
もっちーハーレムがまた一歩、前進するフラグです。
随分とのんびりとした足取りで歩いてくる謎のサーヴァント。
見た目だけじゃクラスの判別は難しいが、そんな事は関係ない。
倒してしまえば皆同じだ。
「どうしてですか……」
「「ん?」」
こいつ…喋った?
あ…いや、英霊なんだから喋れて当たり前なんだけど。
でも、会話が可能って時点で少なくとも、こいつのクラスがバーサーカーじゃない事は確定したな。
「どうして、
「なに……?」
あなたって…こいつは誰に何を言っている?
ちゃんと分かるように話しなさいっての。
「いえ……
彼女じゃない……だって?
この発言から察するに、恐らく……。
オレの予想が増々当たっている可能性が高まってきたな……。
「セイバー。どう思う?」
「多分、今のは私に向けて発した言葉かと」
「だよな……」
頭が痛くなりそうだよ……。
でも、お蔭でやるべき事がハッキリとした。
けれど、念には念を入れて然るべきだろうな。
「大体の予想は出来ますが、今はいいでしょう。どちらにせよ……」
敵性サーヴァントが腰を低くして、今にも突撃してきそうな体勢を取る。
まるで、陸上選手のクラウチングスタートのように。
「ここで皆殺しにすれば問題ないのですから!!」
瞬間、サーヴァントが凄まじい速度で突っ込んできた!
だけど、それはあくまでも『常人』の範疇の話。
だからこそ、オレはセイバーに指示を出しつつ、こいつに出会って感じた『もう一つの可能性』を試すことが出来る。
「セイバー!!!」
「了解です!!!」
目を合わせただけでオレが言いたいことを理解してくれたようで、すぐに少し軸からズレるような形で走り出すセイバー。
それに合わせるように、オレ自身も敵サーヴァントに向かって突貫した。
「マスター自らが私に向かってくるとは、よっぽど死にたいようですn…」
最後まで言い終わる前に、オレは奴が突き出した短剣を握っている右腕を掴みながら、一瞬で懐まで潜り込むことに成功した。
「遅ぇよ」
「なっ……!?」
ついでに左腕も握って身動きが取れないようにしてから、そのがら空きになった腹目掛けて、全力のキックをお見舞いしてやった!
「おらぁっ!!!」
「がはっ……!」
相手は派手に後方へと吹っ飛び、その方向には既に剣を構えているセイバーが待ち構えていた。
「これで……」
「し…しまっ……」
「終わりです!!!」
吹き飛びながらも、強引に体を捻ってから両手に持った短剣でガードをしようとするが、セイバーの抜刀速度に敵うはずもなく、呆気なく体を切り裂かれてしまった。
「が……ぁぁ……!」
血反吐を吐きながら地面に落ち、彼女の体が光りに包まれ始める。
サーヴァントが消滅し始めた証拠だ。
「は…博士!」
「もっちー!」
「先生!」
あ……念の為に後方で防御に専念させておいたけど、全く出番が無かったマシュ達がやってきた。
なんか…悪い事をしちゃったかな。
『信じられない! 幾ら博士とセイバーのコンビが常勝不敗だからって、敵のサーヴァントを秒殺するなんて!』
「いや……もし仮にコイツが『本来のスペック』を発揮出来ていたら、こうはならなかっただろうさ」
「そうですね。私達の勝利は揺るぎないものでしょうが、それでもかなりの苦戦は強いられていたでしょう。そうじゃなかったのは……」
もう足の部分が完全に消えている彼女の傍に跪き、その顔を伺う。
「こいつが
『なんだって……!?』
「このサーヴァントが……」
「弱体化していたってことですか……?」
「あぁ。多分だけど、宝具も使えないんじゃないか? そうだろ?」
「………いつから気が付いていたんですか?」
まだ意識はあるようで、こっちの声に反応して振り向いた。
流石にもう戦う意思も力も残されてはいないようだけど。
「最初からだよ」
「最初から……?」
「ああ。気配の消し方がお粗末だったし、霊体化もしていなかった。それどころか、歩き方もなんだか弱々しく感じた。弱くなっていると完全に確信したのは懐に潜り込んだ瞬間だな。見た感じ、お前は明らかに前線で戦うタイプのサーヴァントだ。それならば、あんな強襲なんか簡単に対処出来ていた筈だし、あんな『手加減をした』蹴りであそこまで吹き飛んだりしないよ。少なくとも、オレが知っているサーヴァントは、同じような攻撃をしたら、逆に足を掴んでからコンクリートの壁に投げつけるぐらいの事は普通にやってのける」
今思い出しても、あれは本当に痛かったな~。
バーサーカーめ……もし今度会ったら覚えとけよ……!
「全てが御見通しだった上に、手加減をした状態で私にあそこまでのダメージを与えるなんて……貴女は一体……」
「ただの天才科学者だ」
「はは……最近の科学者は肉弾戦が得意な上にマスターまでやっているのですね……」
「それはオレだけだ……多分」
一応、ウチの両親も該当しそうだけど、マスターじゃないし…大丈夫だよな?
「最後に一つだけ聞かせてくれないか?」
「私に答えられることなど微々たるものですが……」
「心配するな。簡単な質問をするだけだ」
そう、今聞くことはこれだけでいい。
「お前のクラスはなんだ?」
「………ライダーです」
「そっか……」
こいつがライダー……。
となると、やっぱり……。
「セイバー」
「えぇ。嘗て、私達が戦ったライダーとは明らかに別人です。というか、あの時のライダーは男性でした」
「え…ええ?」
「博士? 一体何を話して……」
「なに、簡単な話だ」
立ち上がりながら、白衣に着いた土を払う。
「この惨状は、聖杯戦争によるものだ」
「「「『!!?』」」」
もう、それしか考えられない。
さっきまではあくまで『予想』だったけど、こいつと遭遇したことで確信に変わった。
『ちょ…ちょっと待ってくれ! それは流石におかしい! あの年の冬木で起きた聖杯戦争は確かに激しくはあったけど、都市自体にはなんの影響もないまま静かに終わりを迎えた筈だ! 少なくとも、こんな大惨事は絶対に起きてはいない!』
「もう忘れたのか? ここは『特異点』なんだぞ?」
『……それはつまり……』
「この世界で起きた聖杯戦争では、オレ達が知っている聖杯戦争とは明らかに違う部分が存在している。それがなんだか分かるか?」
「えっと……?」
藤丸。事情を殆ど知らないお前が必死に考えようとしなくていいから。
今のは完全にロマニに向けた質問だったから。
「本来ならば参加している筈のマスター…つまり、
『そうか……! 聖杯戦争のマスター自体が違うのであれば、必然的に召喚されるサーヴァントも違う……それが分岐点か!』
「細かい相違点は他にも沢山あるだろうけど、一番大きいのは間違いなくソレだろうな。そして、それによってこの惨状を齎した原因も必然的に判明する」
『聖杯……だね』
「そうだ。どこぞのバカなマスターが聖杯に蓄積された莫大な魔力を一気に放出し、それを単純に破壊の為に使用すれば、一つの街ぐらいは楽に焼け野原に出来る。誰がそれをしたのかはまだ不明だけどな」
『最初は余りにも現実離れした光景に、なんでこうなったかなんて全く分らなかったけど、もうそこまで辿り着いてみせるなんて……』
「これは単純に、オレが過去に聖杯戦争に参加していたことがあるからだ。その経験が無ければ、まだここで悩みまくっていただろうさ」
何が役に立つが分らないもんだけど、まさか聖杯戦争の経験がこんな形で役に立つだなんて誰が予想するだろうか。
少なくとも、当時の自分は全く想像もしてなかっただろう。
「どうやら……私がこれ以上何かを言わなくても、貴女ならば『真実』に到達出来そうですね……」
「それが科学者の本分だからな」
話している間にライダーの体は下半身まで消えていて、もう体を動かす事も出来ないようだった。
「本来ならば参加するはずだったマスターがいない事で、この時代の聖杯戦争が何らかの形で狂ってしまった」
『聖杯は文字通り『奇跡』を起こす事の出来る物だ。超常の存在であるサーヴァントを狂わせて、マスターが不在でも現界させたままにさせる事も不可能じゃないかもしれない。そもそも……』
「元来、サーヴァントの敵はどこまで行ってもサーヴァントだ。この法則だけは絶対に覆らない。そうだろう?」
「えぇ……このマスターの言う通りです。どれだけ変異しても、その性質だけは変わらない……」
もう言葉を発する事さえも厳しいようだ。
敵だったとはいえ、これ以上苦しめるのは酷ってもんか。
「もういい。欲しい情報は十分に得られた。とっとと消滅して座に帰りな。そして……」
「そして……?」
「今度は、まともな状態で召喚されるんだな。お前の本来の姿で」
「その時は……貴女がマスターになってくれますか?」
「お前がオレの召喚に応じてくれたらな」
「貴女みたいな可愛らしいマスターにならば……必ず……私は……」
オレの頬に手を添えながら、ライダーは光の粒子となって消滅した。
「最後に一言、余計だっつーの。って…ん?」
なんで女性陣のオレを見る眼が怖いの?
「もっちーって、天然ジゴロだったんだね」
「博士……敵だったサーヴァントすら……」
「時計塔時代に講師をしていた時も、女の子にモテモテだったしね~…」
「鞠絵……本当に相変わらずなんですね」
「いや何がっ!? おいロマニ!」
『いや~、博士には本当に参るね~! まさか、敵サーヴァントをナンパするなんて! これはアレかな? 次に博士が契約をするサーヴァントが確定したも同然かな?』
「なんでそうなる?」
触媒が無い以上、あいつが来るかどうかは完全にランダムだろうに。
『って! のんびりと話をしている場合じゃない! 新手が近づいてくる! またもやサーヴァント反応だ!』
「な…なんですってっ!?」
「数はっ!?」
『二体だ! 博士、どうするっ!?』
「んなの決まってるだろうがよ。それに……」
気配がした方向を睨み付けると、そこには背中に多くの武器を携えたサーヴァントと、妙に腕が長いサーヴァントがいた。
さっきのライダーと同様に靄がかかっていて姿が判別しにくい。
辛うじて分かるのは、連中の性別が男だってことだけだ。
「今はちょっと気が立ってるんでな!! セイバー!!」
「はい!! 私も今は少しイライラしていますので、最初から全力でいかせて貰います!!」
相手が構える暇も無く、オレは腕が長い方を、セイバーは武器を背負っている方に目掛けて飛び掛かった。
「ナニッ!?」
「馬鹿ナッ!? マスター自ラガ我等ニ挑ンデクルダトッ!?」
驚いてる暇なんてあるのかよ!
オレはすかさず、奴さんの首根っこに腕を回してから、全力で骨をへし折ろうと動かす。
「グギギ……! コ…コノ程度デ……!」
「なら、パワーアップだ」
「グゴガァァァァ……!」
どうやら、こいつの武器はダークみたいだが、この距離ではその真価は発揮出来ない。だから、腕を伸ばして直接オレの事を刺そうと試みているみたいだけど、苦しさの方が勝っているようで、反撃に出れないでいた。
「お? どうやら、お前の相棒はウチのセイバーに倒されたみたいだな」
「ナン…ダト……ッ!?」
チラっと横目で確認すると、セイバーによって切り刻まれたサーヴァントが消滅している最中だった。
「ム…無念……! 聖杯ヲ手ニ入レル事モ敵ワズ…ココデ敗レヨウトハ……」
「ラ…ランサー……!」
成る程。いい事を聞いた。
あいつがランサーなら、こいつは……。
「お前、アサシンだろ?」
「ガ…アァァァァ……!」
「そのダークは対サーヴァント用にしてはひ弱すぎるが、人間に対しては話は別だ。対人戦に特化した武器を持つ英霊と言えば、アサシンぐらいしか該当しない」
「ソレガ…分カッタ…カラト言ッテ……ナニガ……」
「十分さ。少なくとも、オレ達にとってはな。んじゃ、さいなら」
グギ。
そんな鈍い音を響かせながら、アサシンは顔を有り得ない方向に向けながら倒れ、そのまま消滅した。
「や…やっちゃった……」
『その場の勢いで増援で来たサーヴァントを二体纏めて……』
「これが…サーヴァント同士の闘い……」
「そして、先生の実力……」
あ~……久々に本気で体を動かしたから、なんか全身が凝るな~。
よし。カルデアに戻ったらロマニに全身マッサージをさせよう。
「と~こ~ろ~で~……」
少し離れた場所にある岩陰に向けて、威嚇用のガントを放つ。
「せ…先生?」
「いきなり何を?」
「ちょっとな。いい加減に出てこいよ。さっきからずっとコソコソしてさ。ストーカーはご勘弁なんですけど」
「誰がストーカーだ!」
お。やっと出てきた。
蒼い髪に杖と青い装束の青年。
見るからにこいつもサーヴァントだが、こいつは他のと違って靄がかかってない。
「なんつー嬢ちゃんだ。人の事をストーカー呼ばわりしやがって」
「そっちが隠れてこっちの事を伺ってたからでしょうが。それから、誰が嬢ちゃんだ。誰が」
支離滅裂としていない会話。
やっぱ、こいつは狂ってない『正常なサーヴァント』だ。
「にしても、まさかライダーに加えて、ランサーとアサシンまで秒で片付けるとはな。マジで何モンだ?」
「人に名前を尋ねる時は、まずは自分から名乗るもんじゃないの? ストーカーのお兄さん」
「ストーカー言うな!!」
見た目通り、ノリがいいな。
ロマニの次くらいに面白い弄り役が誕生しそうだ。
「はぁ……ったく。完全に出鼻を挫かれちまったぜ」
頭をガシガシと掻き毟りながら、青年は静かに名乗った。
「俺は今回の聖杯戦争で召喚された『キャスター』のサーヴァントだ。一応、お前らに敵対する気は無い事だけは伝えておく」
やっぱりキャスター。
これでまた、真実にまた一歩近づいたな。
だって、オレやセイバーが知ってるキャスターはこんなにチャラくないし。
寧ろ、超ヘッタレだし。
『クシュン! あれ~? 風邪でも引いたかな~?』