ロリでショタで30代の男の娘は好きですか?(FGO編) 作:とんこつラーメン
いつまでもここで話しているわけにもいかないので、火を消してからオレ達は移動をし始める事に。
でも、まだまだ話したいことがあるのがあるので、ここは周囲を警戒しながら歩きつつ話す事に。
「さっきまでオレ達が撃破したのはライダーとランサーとアサシン…でいいんだよな?」
「おう。ライダーは黒化する前と同様に単独行動ばっかりしてて、なんでかアサシンとランサーは一緒に組んで行動してやがったな」
「相性がいいような…悪いような……」
敏捷性に定評があるランサーと、気配遮断応力のあるアサシンがコンビを組むって、なんか微妙だなぁ~……。
アサシンならばセイバーやアーチャーと組んだ方が良さそうだし、ランサーはキャスターと組んだ方が真価を発揮できるだろうに。
「セイバーがボスキャラだと仮定して、キャスターはこうして味方になった。ってことは、残っているのは……」
「アーチャーとバーサーカーってことになるな」
アーチャーと言えば、野郎は未だにこっちの事をずっと見続けてやがる。
どんな奴が召喚されてるのかは知らないけど、思っているよりも慎重な性格をしている英霊らしいな。
それはそれで行幸ではあるけど。
恐らく、オレが召喚したセイバーの存在で一気に警戒レベルを引き上げているのだろう。
あいつの直感スキルがあれば、矢が放たれた後でも十分に迎撃は可能だしな。
「アーチャーの野郎は何を考えてるのか本気で分からねぇ」
「それはどういう事よ? 他のサーヴァント達と同様にキャスターの事を捜索してるんじゃないの?」
「それがな、どうも奴はセイバーの傍を余り離れようとしないんだ。まるで、あいつを守護する為に門番的な事をしているように見えるっていうか……」
「門番……」
成る程ね。
その
滅多に動かない奴が動くって事は、それだけこっちの事を危険視してる証拠だな。
「バーサーカーはどうなってるんだ?」
「今の奴は完全な暴走状態になってやがる。だから、悪い事は言わねぇから、バーサーカーとだけは絶対に関わるな。マスターとセイバーのコンビなら勝ち目はあるかもしれねぇが、無傷での勝利はかなり難しいだろう。本命の前に消耗しちゃ意味ないしな」
ふむ……確かにキャスターの言う通りだな。
唯でさえ、バーサーカーのクラスは『狂化』のスキルで半ば暴走しているに等しいのに、それが大暴れしているなんて厄介極まりない。
どっちみち、聖杯をどうにかすれば嫌でもサーヴァントは消滅するんだから、基本的には無視していく方針で問題無いだろう。
「セイバーもそれでいいか?」
「はい。鞠絵がそれでいいのならば、私には異論はありません。それに……」
「それに?」
「この特異点に召喚されたもう一人の私に対抗するには、こちらも万全の状態で挑んだ方がいいと思うので」
「そうだな」
間違いなく、向こうは出会い頭で即座に宝具をぶっ放してくるだろう。
少なくとも、オレが向こうの立場ならば絶対にそうする。
誰だってそうする。
それを真正面から相殺するには、こっちも同じように宝具で対抗するしかない。
その気になれば令呪を使えば済む話だが、それでも念には念を入れていきたい。
「……それで、後ろの女子達は何を話してるんだ?」
「あ…博士……」
「マシュ? 何をそんなに落ち込んでるんだ?」
なんだかマシュの表情が暗いので、試しに何があったのか聞いてみると、なんとも単純な事だった。
「宝具が使えない……ね」
「正確には『使い方が分らない』…です。今の私は宛ら『欠陥サーヴァント』のようなものです……」
「いやいや。何もそこまで自分を卑下しなくても……」
「フォウ……」
いつの間にかオレの頭の上に戻ってきていたフォウも同じように言っている。
この状況でのモチベーションの低下はちょっと拙いな……。
『そうか……。マシュはそこを気にしていたのか』
「はい……。私は博士のように素晴らしい頭脳や卓越した技を持っているわけではないですし、セイバーさんとは違ってサーヴァントとしての能力も練度も低い……。それだけならばまだいいのですが、宝具も使えないとなると……」
『マシュは昔から責任感が人一倍強かったからなぁ……』
同時に、感情の起伏も激しいんだよな。
喜怒哀楽の全てを全力でやってるっていうか。
『ま…まぁ、宝具に関しては一朝一夕でどうにかなるような話じゃないと思うよ? なんたって、宝具は文字通り、英霊にとっての切り札だ。それをそう簡単に使えてしまったら、それこそサーヴァントとしての面目が立たないって言うか……そうだよね? そこの御二方』
おっと。ここでセイバーとキャスターに話を振るのか。
この二人はなんて答えるかな?
「いや。んなもん、使おうと思えばいつでも使えるに決まってるじゃねぇか。なぁ?」
「そうですとも。英霊と宝具は一心同体。マシュがサーヴァントとして最低限でも戦闘が可能ならば、その時点で既に宝具の使用条件は満たしている筈です」
おぉ~お。流石はブリテンの騎士王だ。
言う事が違いますにゃ~。
「でも、今の私は実際に……」
「それでも使えないって事は、それは単純に魔力が詰まっているだけだろうさ」
「魔力が…詰まる?」
「なんて言えばいいのかね……。分り易く言っちまえば、やる気的なものッつーか、弾け具合? いや、これはちょっと違うな……」
「私が想像するに、マシュはこれまでに一度も本格的な戦闘行為を経験したことが無いのではないですか?」
「そう…ですね。これまではずっと、戦闘訓練しかしたことはありません。少なくとも、このような実戦は一度も……」
そもそも、そんなことが出来るような場所でもないしな。カルデアは。
「それならば答えは単純明快です。マシュには『戦闘意欲』、別の言い方をすれば『闘志』が足りないのでしょう」
「闘志…ですか?」
「今のマシュには英霊として充分なレベルの魔力がある。それなのに宝具が使えないのは、その魔力を戦闘に使おうとしないように無意識の内にブレーキを掛けてしまっているのだと思います」
「ブレーキ……」
う~む。セイバーの説明もかなり解り易かったが、それでもマシュには難解だったようだ。
仕方がない。ここはマスターとして、マシュの家庭教師として、助け舟を出してやるかね。
「マシュ。魔力を水、自分の体を蛇口に例えて考えてみろ」
「水と蛇口…ですか?」
「そうだ。貯水タンクにどれだけ水が溜まっていても、蛇口が閉じたままだといつまで経っても水は出てこない。開けたい、開けるつもりはあっても、お前自身が無自覚のままに理性で蛇口を固くしてしまっている。だから水は流れない。つまりはそーゆーこった」
「はぁ……」
「宝具ってのは、云わば英霊の本能のようなもんだ。半端に理性があると却って出にくい事もある」
「そう…なんですか?」
あれ? これでも分からなかった?
おっかしぃなぁ~。
「これは、お前を後方に下げてしまっているオレの責任かもな」
「そ…そんな!? 博士は何も悪くありません!」
「いや、もう少しだけお前を前線に出して戦闘経験を積ませてやれていれば、こんな事にはならなかったかもしれない。セイバーの召喚に成功しても油断は禁物だと思っていたオレが浅はかだった。今思えば、セイバーにフォローをして貰う形でもいいから、お前を前で戦わせてやるべきだった。流石にサーヴァント戦は危険だからアウトだが、雑魚戦ならば全く問題は無かっただろうし」
オレの教育もまだまだって事だな。
これはまた、反省材料が一つ増えた。
「なら、今後はマシュの嬢ちゃんも前に出て戦うって事でいいのか?」
「そうしようと思う。結果としてサーヴァントが三人に増えたんだ。戦力はかなり充実している。それならば、オレはマスターらしく後ろに下がって指示を出したり、二人の護衛をしたりできる。マシュもそれでいいか?」
「は…はい! マシュ・キリエライト! 全力で頑張ります!」
「なんか気合が空回りしてそうな感じだが、無いよりはずっとマシか」
この状況でやる気があるだけでも十分だけどな。
マシュの隣でFXで有り金全部溶かした顔になってる藤丸よりはずっといい。
「おい藤丸。仮にも現役の女子高生がなんて顔をしてやがる」
「はっ!? なんか難しい単語のオンパレードだったので、思わず意識が無限の彼方に行ってた……」
「お前はどこのスペースレンジャーだ」
こいつにもマスターとしての心得を色々と叩き込まないといけないようだな……。
「取り敢えず、まずは現状の打破が最優先事項だ。無事にカルデアに戻れたら、その時はオレがセイバーと一緒にみっちりとマシュの宝具の特訓をしたり、藤丸のマスターとしての勉強に付き合ってやる。だから、それまでは今を必死に頑張る事だけを考えろ。いいな?」
「はい! その時はよろしくお願いします!」
「なんか今、すっごい不穏な言葉が聞こえてきたような気がしたんですけどっ!? 戻ったら勉強させられるのっ!?」
「当たり前だ。一人前のマスターになるには、これから沢山の事をな学んでいかないといけないんだ」
「そ…そんな……」
なんでそこで愕然となる?
「心配するな。オレだけじゃなくて、オルガにも手伝って貰うつもりだから。いいだろ?」
「私で良かったら喜んでお供します! 藤丸…戻ったら覚悟しておきなさい?」
「そ…そんなぁ~……」
こいつを勉強地獄に落とす為にも、一刻も早くこの特異点をどうにかしないとな。
(これってあれよね? 先生との初めての共同作業よねっ!? そして、そこから一気に交際に発展して…ゆくゆくは結婚っ!? そうしたら、私の名前って『望月オルガマリー』になるのかしら? それとも『オルガマリー・モチヅキ』? この際どっちでもいいわ! 子供は何人がいいかしら……? やっぱり、男の子と女の子が一人ずつが理想よね~♡)
……なんでさっきからオルガは百面相してるんだ?
『所長が妄想の世界に入ってしまった……』
「あははははははっ! お堅そうに見えて、意外と頭の中は夢見る乙女だったとはな!」
「残念ですが、オルガマリー。鞠絵の嫁の座は誰にも渡す気はありませんよ?」
ん~? セイバー、今なんつった?
「わ…私だって負けませんから!」
「私も、もっちーのお嫁さんになりた~い!」
ガキ共が何言ってんだか。
そんな事を言うのは十年早いんだッつーの。
「なんだ。めっちゃモテてるじゃねぇか。マスター」
「うっせ」
『博士は女性職員たちからも人気があるからね~』
よし。戻ったら真っ先にロマニを坊主頭にしてやろう。
ついでに、こっちを見てるストーカー野郎でストレス発散だ。
「え~っと…確かコッチか」
「どこ見てんだ?」
「ちょっとね」
遠くでこっちを見ているアーチャー目掛けて……。
「あっかんべー!」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
ずっと監視していた。
いつでも狙い撃てるように。
突如として出現した謎の連中。
その正体は不明だが、こちらの先兵を破壊していることから『敵』であると判断出来る。
後ろにいる少女達はそこまでの実力は無いようだが、問題はあの小柄な白衣を着た幼女だ。
あの見た目なのに、その実力は圧倒的だ。
しかも、あろうことかこの地で英霊召喚をやってのけた。
その英霊を見て本気で驚き、目を見開いた。
なんで『彼女』があそこにいる?
なんであんな風に泣いて、あんな風に喜んでいる?
理解が出来なかった。したくも無かった。
だが、その光景を見て久しく忘れていた感情が湧き出てくるのを感じた。
これは『嫉妬』だ。
自分には決して向けられなかった顔を向けられている、あの幼女に対する『嫉妬』だ。
その後、セイバーとの連携で簡単にライダーとアサシンとランサーを撃破。
あのセイバーと幼女のコンビは間違いなく強敵だ。
生半可な覚悟では絶対に討ち取れないだろう。
更に、こちらがずっと探していたキャスターと合流した連中は、奴と仮契約をしたようで、何やら話し合っていた。
今ならば殺れるか?
そう思って弓を番えるが、その時…幼女の目がこっちを向いているのが見えた。
馬鹿な。そんな筈がない。
ここからあちらは軽く10キロ以上離れている。
英霊でもない人間の目で見えるような距離ではないのは明らかだ。
とどめに、幼女はこちらに向かって舌を出して挑発してきた。
間違いない。彼女にはこちらの姿が完全に見ている。
それどころか、場所すらも把握されているかもしれない。
狙撃で一網打尽にするのは無理か。
早々に見切りをつけて、その場を離れる事にした。
仕方がない。『あそこ』で正面から迎え撃つしかないか。
奴等よりも先に到着し、迎撃態勢を整えなくては。
急いで自分の持ち場に戻る事にした。