ロリでショタで30代の男の娘は好きですか?(FGO編)   作:とんこつラーメン

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原作では地味に溜飲を飲まされているレフを、今回はママンが完全論破します。

というか、正確には力技でどうにかします。







Grand Order

「な…なぜ貴様がここにいるっ!?」

「あら。私がどこにいようと、そんなの私の勝手でしょ?」

 

 そりゃそうだ。

 けど、それは決していきなりここに表れていい理由にはならないだろうに。

 

「あ…あれが先生のお母様の……」

「望月京子博士……」

「うわぁ~…超美人だぁ~…」

「話に何度か聞いていましたが、よもやこの目で見る機会があろうとは……」

 

 うん。なんとなく想像はしてました。

 女性陣はこんな反応するよな。

 大抵の奴が似たような反応するから、なんとなく分かってた。

 

「そ…それよりも貴様…先程、何と言った?」

「瀬戸際で防いでいる…そう言ったのよ」

 

 瀬戸際…ね。

 この人がそんな言葉を使うのを見れる日が来るとは思わなかった。

 例え、それが本心でなかったとしても。

 

「あ…あの……それは一体どういう……」

「あら! 貴方がうちの鞠絵ちゃんの自慢の教え子だっていうオルガマリーちゃんね! ほんと、よく見ると色んな部分がお父様にそっくりだわ~!」

「えぇっ!? 私の事を知って…? というか、お父様の事を知ってるんですかっ!?」

「もっちろん! 彼と私達夫婦は長い付き合いだもの。実際、鞠絵ちゃんに彼を紹介したのも私達だし」

「物凄く初耳なんですけどぉっ!?」

 

 だろうな。

 マリスはかなりの秘密主義だからな。

 

「そして、そこの大きな盾を持っているのがマシュ・キリエライトちゃんね」

「わ…私の事も知ってるんですかっ!?」

「当然じゃない♡ お姉さんに知らない事は無いのよ?」

「自分で言いますか……」

 

 この人にツッコんだらキリが無いから黙ってよう。

 

「で、そこの人畜無害そうな子が藤丸立香ちゃんね」

「まさかの私もですかぁッ!?」

「藤丸。母さんに関しては、気にしたら負けだぞ」

「なんとなくだけど、私もそんな気がする……」

 

 この流れ的に、次は……。

 

「と言う事は、貴女が鞠絵ちゃんと契約しているセイバーのサーヴァント『アルトリア・ペンドラゴン』ちゃんね」

「矢張り、私の事もご存知でしたか……」

「世界的な有名人な上に、大切な一人息子がパートナーとして選んだ子ですもの。知ってて当然でしょ?」

「パ…パートナー…ですか……」

 

 うん。どうしてそこで照れる?

 

「わ…私を無視するなぁっ!! この人間風情が!!」

「まぁ酷い。人間風情ですってよ? 鞠絵ちゃん。彼に教えてあげたら? どうしてカルデアスが赤い状態から青い状態に戻っているのかを」

「りょーかい」

 

 流石は母さん。

 少しはオレに出番をくれるってか。

 いいだろう。なら、その期待に応えてやるよ。

 

「レフ。そもそものお前の一番の失敗は、ウチの両親の事を『人間』だと思い、見下して最大級に警戒をしなかったことだ」

「なんだと……!?」

「息子であるオレが言うのもアレだけど、ウチの父さんと母さんは、この星と人類を心から愛して、尊敬してるんだよ。そんな人達が、人類の存在を否定しようとする輩の事を警戒しないとでも? 何の対抗策も準備してないと? どうしてそう思えた? オレにはそれが本気で理解出来ない」

「ぐぐ……!」

 

 お~お。めっちゃ悔しそう。

 これはマジで爽快だな。

 

「大体な、この人達は新婚旅行に散歩気分でブラックホールを抜けて別の並行宇宙に行くような、人知を超越しまくってる超人だぞ? コンビニに行く感覚で銀河系の遥か彼方まで行って鉱物採取したり、次の日には時空の壁を越えて普通にジュラ紀までタイムワープしてティラノサウルスを生きたまま捕獲して剥製にしたり、もう訳が分らない人達が存在しているのに、それをただ『人間だから』なんてくだらない理由で過小評価していた。ハッキリ言うわ。お前はバカか?」

 

 自分の頭を人差し指でツンツンしながらのドヤ顔。

 誰の真似とかは言わないで。

 

「お前が何を企もうとしたのかはオレには分からない。けどな、この世界には既に規格外の存在が普通に居座ってるんだ。何をやっても、絶対に無駄に終わるのは明白なんだよ」

 

 割とマジで、オレにはレフの気持ちが理解出来ない。

 この人達の事を少しでも調べていれば或いは……いや、ないわ。

 どんな策を取っても、この人達に意味ないわ。

 

「人理焼却よ」

「へ?」

「彼が…彼らがやろうとしたことは即ち、人理の焼却。今いる時代…2016年以降の人類史の焼却なの」

「「なっ…!?」」

「しょーきゃく?」

「なんという事を……!」

 

 マシュとオルガは絶句、セイバーはレフの事を睨み付け、藤丸は相変わらず。

 帰ったらちゃんと教えてやるよ。徹夜コースでな。

 

「そこまで把握していたのか…! ならば、瀬戸際で止めているというのは……」

「そう。本来ならば、あのままカルデア以外の外の世界は消えてなくなっていた。けれど、ギリギリのところで私と彼が結界を張って、人理焼却のエネルギーを食い止めてるの。外の世界に影響が一切出ないように」

「そんな馬鹿な事があるかっ! 分かっているのかっ!? 一体どれだけの力が集約しているのかをっ!?」

「知ってるに決まってるじゃない。この世界を丸ごと焼き尽くすほどに超絶的な魔力の奔流。だけどね……『その程度』なら頑張れば防ぐことぐらい可能なのよ? 少なくとも、私達ならね」

「ば…化け物が……!」

「え~? 貴方がそれを言っちゃうの~? お姉さんショックだわ~」

 

 ぶっちゃけ、どっちもどっちだと思う。

 

「ちょい待ち。まず順番に聞きたいことがあるんだけど」

「何かしら?」

「最初に、二人は今までどこに行ってたんだ? ムーンセルとか言ってたけど……」

「分かり易く言うと、並行世界のお月様よ♡」

「お月様ぁ?」

「その通り。そこで『ちょっと捻くれてる可愛い後輩系美少女AIちゃん』と楽しく遊んでたの」

「はぁ?」

 

 な…なにそれ?

 

「そんな時に、なんかこっちに世界がピンチっぽい空気を感じたから、急いでお父さんと一緒に戻ってきたって訳。一瞬で事態を把握した私達は、すぐに結界を発動させて最悪の事態だけは防ぐことに成功したって訳」

『そうか! それでカルデアスの色が真っ赤な色から青色に戻ったんだ! 彼女達の結界のお蔭で、人類がまだ存在していると判断したから!』

「その声は…貴方が話に聞いてた『ロマニ・アーキマン』君ね」

『は…始めまして! 貴女のような高名な方にこのような形で失礼だとは思いますが……』

「大丈夫よ。その程度ならば気にしないわ。お姉さんの心はエーゲ海と同じぐらいに広いから」

『なんて反応したらいいのか分らない例を出された……』

 

 やっぱ、母さんもロマニの事に気が付いているんだろうな。

 基本的に、この人達に隠し事は絶対に出来ないから。

 

「そもそもね。鞠絵ちゃんの大切なお嫁さん候補が生きてる世界を、そう簡単に壊させるわけないでしょ?」

「「「「お…お嫁さん候補っ!?」」」」

 

 お…おう…どうしてそこでオルガとセイバーとマシュと藤丸が一斉に叫ぶ?

 

「これから先、もっと候補は増えるかもしれないわね~。そう思うと尚更、この世界は守らないといけなくなる」

「そんな理由で貴様等は……!」

「そんな理由? ふざけないで。母親として、子の未来を守るは当然の事よ。それを『そんな理由』なんて一蹴する時点で、貴方には勝ち目なんてない」

 

 なんだろう…すげー説得力。

 母は強し…ってことなのかな。

 

「なぁ…母さんがここにいるって事は、今頃父さんは……?」

「一人で頑張ってるんじゃないかしら? カップラーメンでも食べながら」

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

「ふむ……僕達が出かけている間に、まさか新作が出ているとは……ズズズ…うん! 美味い! この『カップヌードル 激辛麻婆味』は中々に美味じゃないか! って、また人理焼却の力が煩くなってきたな。少し黙っててくれないかなっ!? 食事の邪魔なんだけどっ!? おりゃ! 必殺、お父さんデコピン! これでよし! この一撃であと3ヵ月ぐらいは大丈夫だろう。また危なくなったら、今度は必殺お父さんパンチをお見舞いしよう」

 

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

「…ってな具合で」

「………………」

 

 全く別の意味で言葉を失った。

 もう、何から指摘すればいいのやら……。

 

「せ…先生……」

「言うな……」

 

 オルガが何か言おうとしたけど、ここは敢えて黙って貰った。

 じゃないと、普通に心が折れそうだ。

 

「でも、私達がしている事はあくまでも『人理焼却一歩手前で事態を食い止めている』に過ぎない」

「根本的な解決が必要って事か……」

「そうよ。そこからが鞠絵ちゃん達の仕事になる。何をすればいいのかは……もう大体は理解してるんでしょう?」

「一応な……」

 

 はぁ……時間的猶予は滅茶苦茶あるとはいえ、それをアテにするのはオレ自身のプライドが許さない。

 こりゃ、マジで気を引き締めないとダメかな……。

 

「それと、貴方にはこれを渡しておくわ」

「おっと。これは……」

 

 母さんから投げて渡された物。

 それは、何処にでもある普通のUSBメモリだった。

 

「その中に『真実の一端』が入ってるわ。帰ってから読んでみなさい」

「真実の一端……?」

 

 一体、何に対する『真実』なのか。

 該当する事柄が多すぎて、全く特定できない。

 

「さて…そろそろかしらね」

 

 母さんが周りを見渡した途端、いきなり地面が揺れ出した。

 最初は地震かとも思ったが、すぐに今いる場所がどこなのかを思い出して、考えを改めた。

 

「特異点の限界か」

「この特異点を維持していたのは、この地で召喚されたセイバーと、それと接続していた汚染された聖杯。その下手人こそが、あの『レフ・ライノール』。だけど、その大元は鞠絵ちゃん達の手によって排除された。それにより、この地が崩壊しようとしている」

「あわわわわわっ!? もっちー! どうしようっ!?」

「大丈夫よ立香ちゃん。ロマニ君」

『は…はい! なんでしょうかっ!?』

「今すぐにこの子達を戻す準備をして頂戴。修理はとっくに完了してるんでしょ?」

『どうしてそこまで…って、今はそんな事を考えている暇じゃなかった!』

 

 ロマニの声が消え、その代わりに何か作業をしているような音だけが聞こえてくる。

 恐らくは、レイシフトアウトの準備を急いでしているのだろう。

 

「さて…と。ついでだし、ここで貴女達を逃がす為の時間稼ぎをする為の助っ人でも呼びましょうか」

「助っ人…ですか?」

「そうよ、セイバーちゃん。ほら、出番よ~!」

 

 母さんが虚空に向けて声を出すと、何も無い空間から浮き出るようにして、超見覚えのある人物が現れた。

 

「全く…ようやく出番かと思ったら、なんでこんな事になってるんだい?」

「仕方ないじゃない。場の流れってやつよ、レフ」

 

 ……え? 目の錯覚か?

 母さんの隣にもう一人、レフがいるように見えるんだけど。

 しかも、なんか真っ赤なスーツを着てるし。

 

「レ…レフがもう一人? は?」

「なんででしょう…不思議とあの、もう一人のレフ教授は安心するような感じが……」

「ぶ…分身? 双子? プラナリア?」

「これは一体……?」

 

 藤丸。幾らなんでも最後のは酷いぞ。

 

「彼は、私達が連れてきた『並行世界のレフ・ライノール』よ」

「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!?」」」」」

 

 へ…並行世界のレフとなっ!?

 なんでそんな奴を普通に連れてきてるんだよッ!?

 

「わ…私がもう一人いる…だと…!?」

「成る程。正直、両博士に話を聞いた時は半信半疑だったが、この目で直に見たら流石に納得せざる負えないな」

 

 赤いほうのレフの目が静かに開かれる。

 殺気などは全く感じないが、全身から確かな『怒気』を感じた。

 

「全くもって惨いことをする。一体なぜ、お前がこの世界の私の事を『選んだ』のかは知らないが、これだけは言える。どれだけ人間の真似をしても、人間の皮をかぶっても、お前はお前のままだよ。何も変わらない」

「だ…黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

 

 緑の方のレフが魔力弾を撃ってきたが、それを赤いレフが素手で弾き返した。

 

「止めておけ。お前程度では私は愚か、望月夫婦には傷一つとしてつけられはしない」

「五月蠅い五月蠅い!! なんでこうも悉く計画が破綻する! なんでだ!!」

「単純に相手が悪かっただけだ。お前は…いや、『お前達』はケンカを売る相手を間違えたのだよ」

 

 わぉ……なんかレフが普通にカッコいい……。

 

『博士! 皆! こっちの準備は完了した! いつでも戻れるぞ!』

「でかした!!」

 

 オレ達の体が光りに包まれていく。

 恐らく、これが戻る時に起きる現象なのだろう。

 

「オルガマリーくん…だったかな」

「え?」

「……済まなかった。別世界の事とは言え、私は君に許されない事をしようとした」

「……いいえ。もう大丈夫です。私には先生がついてるし、それに……」

 

 体が光で覆われていく中、オルガは歳相応な笑顔を見せた。

 

「私の知っているレフと貴方は、全くの別人だから」

「そう言ってくれると、とても気が楽になるよ。ありがとう」

 

 その言葉を最後に、まずはオルガがカルデアに戻っていった。

 

「君が望月夫妻の子供である、望月鞠絵博士か……」

「あぁ」

「ふふ…目元や鼻元なんかがよく似ている」

「そーかよ」

 

 くそ…レフの癖にいい顔をすんじゃねぇよ……。

 

「博士。君達に人類の未来を託す。頼んだぞ」

「天才に不可能はない。任せときな」

「頼もしい言葉だ」

 

 もうそろそろ、オレ達も戻る時間のようだ。

 なんかさっきから静かだと思ったら、もう既にマシュと藤丸はいなくなっていた。

 残っているのはオレとセイバーだけのようだ。

 

「さて…と。よもや、自分自身と戦う事になるとはね。本当に…お二人と一緒にいると人生に飽きが来ない」

「最高でしょ?」

「全くだ!」

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 二人のレフが激突する様子を見ながら、オレ達もまたこの場から消えようとしていた。

 けど、最後に母さんが何かをオレ達に言い残した。

 

「鞠絵ちゃん。これから先、貴方には無数の出会いが待っているでしょう。その中で貴方はもっと成長する。人類史を救う旅路……『グランドオーダー』…これが成された時、貴方は……」

「母さん……」

 

 思わず一歩だけ足を踏み出そうとすると、いつの間にかセイバーと手を繋いでいたので動けなかった。

 だから、オレは行動じゃなくて言葉で示す事にした。

 

「……いってきます」

「いってらっしゃい。私達の大切な……」

 

 そこで、オレの意識はぷっつりと消えた。

 

 今思えば、この瞬間から既に始まっていたのだ。

 人類史最大の英雄譚。

 後に『グランドオーダー』と呼ばれた戦いの物語は。

 

 

 

 

 




右往左往しながら書き上げました。

ほんと、並行世界って便利。

土曜から通常公開開始です。
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