ロリでショタで30代の男の娘は好きですか?(FGO編) 作:とんこつラーメン
ならば、次にすることとは……?
「佐々木小次郎……」
「いかにも」
おいおいおい……これまたとんでもない英霊が召喚されてるんですけど?
日本史に名を残す伝説の剣豪の代名詞となる二人の内の一角。
あの背中に持っている長刀は、間違いなく『物干し竿』だな。
「佐々木小次郎と言えば、僕でも知ってるほどの大剣豪じゃないか! でも、どうしてそれ程の人物が『セイバー』じゃなくて『アサシン』で召喚されたんだ…?」
「それは、私が佐々木小次郎本人ではないからだろう」
「「「へ?」」」
ロマニとマシュと藤丸が同時に疑問の声を上げる。
本人じゃない…ね。となると、恐らく……。
「お前はアレだな? 『佐々木小次郎』という英霊を名乗るのに最も相応しいと『英霊の座』が判断した存在か」
「その幼女の言う通り。私はあくまでも『佐々木小次郎』の皮を被った名も無き剣士の一人に過ぎぬ。何故『アサシン』のクラスなのかは私にも解らぬが、恐らくは過去にどこぞの聖杯戦争で私が何らかの形で『アサシン』クラスで召喚されたことがあるから…ではないか?」
「幼女って……」
こいつの推測は多分合ってるけど……幼女って…幼女って……。
ここまで真正面から言われたのは初めてだぞ……。
「と…とにかく、これで博士も立香ちゃんも、それぞれに英霊召喚を成功させたって事になるね」
「そうね。先生はともかくとして、この子が一発で成功するとは思わなかったけど」
「そう言うなって。確かにまだコイツは素人だけど、それでもあの特異点を生きて脱出できたんだ。そこら辺の威張ってるだけの魔術師連中よりはずっとマシだ」
「せ…先生がそう仰るなら……いいですけど……」
「もっちー…♡」
ん? オレは普通に正当な評価を下しただけなのに、どうして尊敬の眼差しで見られなきゃいけないんだ?
「フッ……どうやら、私は大当たりを引いたらしい」
「嬢ちゃんらしいわな」
アーチャーとランサーが何か言ってる。
赤と青だから、妙に絵になる二人だ。
「取り敢えず、まずは状況の整理をしようか。まず、博士が召喚したのが……」
「ライダーとアーチャー、それからキャスターの3騎だな」
「そして、立香ちゃんが召喚したのが……」
「えっと…ランサーのクー・フーリンさんと、アサシンの小次郎さんです」
「それに加え、博士には事前に特異点で召喚したセイバーもいる。この戦力なら、次の特異点はかなり攻略し易くなるだろう」
冬木の時とは違い、今度はこっちから乗り込んでいく。
しかも、戦力は充分に揃っている。
後は、マスターであるオレや藤丸が頑張るだけだ。
「んじゃ、それぞれの自己紹介や交流は各々でするとして、今度こそ体を休ませよう。特異点からこっち、休憩らしい休憩を全くしてないからな。オレは別にいいとしても、藤丸やマシュはそうはいかないだろう」
「そうだね。サーヴァントの皆の部屋に関してはこっちで準備をするから、博士たちはゆっくりとして……」
ぐぅ~……。
「「「ん?」」」
今度はオレとロマニとオルガが目を見合わせることになった。
今の音は、もしかして……。
「ご…ごめんなさい……私です」
「藤丸かよ……」
「だってぇ~……あれから色々あって、凄くお腹が空いてて……」
「ふむ……」
そういや、向こうでも簡易的な食事をしたとはいえ、お世辞にも量が多いとは言えなかった。
あくまで缶詰や栄養補助食品とかばかりだったしな。
あんなんじゃ確かに腹には溜まらないか。
「よし分かった。休憩前にまずは腹ごしらえをしよう。腹が減っては戦が出来ぬとも言うし、お腹一杯になれば眠り易くもなる」
「そうだね。医療班の人間としても、ここらでちゃんとした食事はするべきだと判断するよ。でも、料理は誰がするんだい? 調理班の人間は……」
そうだった。あの爆発事件で調理班の人間も根こそぎ死亡してしまっていたんだ。
こっち側のレフらしい、地味に嫌らしい戦法だ。
「それなら、私に任せて貰えないだろうか」
「エミヤがか? 料理できるのか?」
「あぁ。昔取った杵柄というヤツさ」
「お前さんなら信用出来るけど……」
マスターとして、自分のサーヴァントに料理を任せるってのはどうなんだろうか……。
・・・・・
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・・
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結局、エミヤに料理を任せる事で意見が纏まり、そのままオレ達は食堂へを足を運んだ。
「ほぅ……これはまた、かなりの広さだな」
「カルデア職員が食事をする場所だからな。それ相応の広さが無いとやってられないんだよ」
これまでにもここで食事をしたことはあるが、あくまで食事しかしなかったので、ここで談笑とかをした記憶は全く無い。
忙しかった頃は、部屋にあるカップ麺やカロリーメイトで済ませてたからな。
「では、早速……」
赤い外套が量子化し、黒いインナー姿でキッチンに立つエミヤ。
なんでだろう……めっちゃ違和感が無い。寧ろ、自然だ。
「ちょい待ち」
「どうした?」
「お前さんだけに作らせるのは流石に気が退ける。オレも一緒に作るよ」
「出来るのか?」
「当然。じゃなきゃ、こんな事は言い出さないよ」
白衣を脱いでから折り畳んで椅子に乗せて、腕まくりをしてから義手にゴム手袋を装着して…っと。
「これでも一人暮らしが長くてね。自分一人でも生活していけるようにと色々と頑張っていたら、自然と出来るようになってた」
「私も似たようなものだよ。いつの間にか出来るようになり、今では趣味のようになっている」
「オレ達、意外と似た者同士なのかもな」
「かもしれんな」
うん。なんか、エミヤとはいい関係になれそうだ。
戦力的な意味でも、人間的な意味でも。
「え? もっちーも料理できるのっ!?」
「先生の料理…久し振りだわ……」
「本当に博士は万能なんだな……」
「あわわ……えっと…私は……」
……話をしている間に、しれっと全員が席に座ってやがる。
いるよな。飯時になると途端に行動が早くなる奴。
「肉! 肉料理なら何でも可!」
「私は何でもいいです! 兎に角、沢山ください!」
「軽食系で十分です」
「そうねぇ……和食とか食べてみたいかも」
「きつねソバを頂こうか。なんでか、うどんに対抗せねばならぬ気がしてな」
「マスターの手料理なら、ダ・ヴィンチちゃんはオールOKさ!」
あの英霊共は好き放題言いよってからに……。
それと、なんでお前がうどんに対抗しなくちゃいけいんだよ、佐々木小次郎。
「……どうする?」
「手分けして作るしかあるまい。ついて来れるか? マスター」
「愚問だな。数が多いからと言って手抜き料理を作るつもりはないけどな」
「「別に、全ての料理を完璧に作ってしまっても構わんのだろう?」」
久し振りに、ちょっと腕を振るいますかね!
・・・・・
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「うまっ!? あの弓兵がこれを作ったのかよ……」
アーチャーが焼いたステーキ(ミディアムレア)を頬張って、クー・フーリンが目を見開く。
オレから見ても、驚くほどに手際が良かった。
あれは生前から相当に多くの料理を作ってきたと見た。
「もっちーが作ってくれたオムライス……めちゃウマ…♡」
「先生のハンバーグ…最高にジューシーだわ…♡ 肉汁が凄い……」
「このミートソースも絶品です! フォークが止まりません…♡」
「これが博士の料理……凄く美味い! なんなんだ、このパエリアは!?」
どいつもこいつも、好き放題に注文しやがるから大変だった。
けど、美味しそうに食べて貰えてるから満足ではあるかな。
「カツサンド……肉厚なのに手軽に食べられる。これはいいですね」
「お味噌汁…だったかしら。単なるミソスープだと思っていたけど、不思議と心まで温かくなる料理ね」
「うむ……実に懐かしい味だ。箸が進む進む」
こっちも喜んで貰えてるようだな。
けど、問題は……。
「鞠絵のカツ丼……美味しすぎます!! どれだけ食べても食べ飽きません! という訳で……おかわり!!」
そうなのよね……。
アルトリアはなんでか物凄い大食いで、其処ら辺のフードファイターなんて歯牙にもかけないレベルなんだよな。
アーサー王にそんな逸話ってあったっけ? って、本気で調べたのはいい思い出だ。
「ならば、今度はこれでどうだ?」
「アーチャーが作ってくれた天丼ですか! これも美味しそうですね! 頂きます!」
つーか、なんでさっきから丼物中心なんだ?
アルトリアのマイブームだったりするのか?
「いや~。今思えば、契約をしてから初めてじゃないかな? こうしてマスターの手料理を食べるのなんて」
「今までは、そんな暇が無かったからな」
「それじゃあ、これからは暇があれば作ってくれるのかな?」
「気が向いたらな」
「それだけでも嬉しいよ。このラーメン、凄く美味しいよ」
「お褒め頂き光栄の至り」
……マスターらしく、ダ・ヴィンチにも色々と作ってやるか。
こいつがいたからこそ、成し得た奇跡もあるんだし。
「流石だなマスター。調理をする手に一切の迷いが無かったし、手際も見事の一言に尽きる」
「そっちこそ。これからは、ここを任せても大丈夫か?」
「構わないとも。寧ろ、こちらから言い出そうと思っていたところだ」
「いや…マジで助かるわ。本当はオレもこっちに回った方がいいんだろうけど、技術主任として他にもやることが一杯あってさ……」
「気にするな。サーヴァントとして、マスターの役に立つのは当然の事だ」
「そう言って貰うと、こっちも気が楽になるわ」
エミヤの予想外の能力のお蔭で、かなり負担が減りそうだ。
これでオレも研究や調査に専念出来る。
「そうだ。ロマニ」
「なんだい?」
「食事が終わってからでいいから、後で他のスタッフ達にもローテーションで飯を食いに来るように伝えてくれ。あいつ等も働きっぱなしで疲れてるだろうから、少しは英気を養わせないと」
「了解だ。博士の手料理と知れば、きっと皆も喜ぶ」
そうなの? オレなんかの料理で喜んでくれるのなら、これからも作るけど。
「にしても……」
「なんだ?」
「そうしていると、まるで博士こそがカルデアの所長みたいだね」
「バカ言え。オレはそんな柄じゃないし、カルデアの所長はどこまでもオルガだよ。オレがするのは、あくまでコイツのフォローと技術主任としての仕事、それからマスターとして頑張る事さ」
どうも、時計塔の講師なんて事をした後から、何故か周りがオレを上に立たせようとするんだよな。
オレにはそんなカリスマなんてないし、するつもりもない。
だって、めっちゃ面倒臭いし。
「そうだ。それで思い出した」
「なんだ?」
「ちょっとな。おい、藤丸にマシュ」
「「はい?」」
二人はそれぞれにスプーンとフォークを口に咥えたままこっちを向いた。
あと、口もとのソースぐらいはちゃんと拭け。
「今日は流石にアレだけど、明日からお前達二人には色々と頑張って貰うからな」
「色々と……」
「頑張る…ですか?」
「そうだ。まず、藤丸には次の特異点に行く前に、魔術師としての基礎を徹底的に叩き込む。これから先、魔術師としての知識が少しでもあるに越した事は無いからな。メディア、出来ればお前も手伝ってくれないか?」
「マスターの命令とあれば喜んで。嘗ては教わる側だったから、誰かに何かを教えるのはなんだか新鮮だわ」
「別に命令じゃないんだけど……ま、いいか」
あれ? なんか藤丸の顔が青くなってる?
具合でも悪いのか?
「それって…もしかしなくても勉強会…だよね?」
「勉強会ってよりは、授業の方が近いかな」
「授業か……なんでか懐かしく感じる響き……」
いや、仮にもお前は現役の女子高生だろうが。
学生の本分は勉強する事。
勿論、魔術の勉強が終わったら、今度は歴史や文学、数学といった事も教えていく予定だ。
「マシュは、トレーニングルームを使って召喚したサーヴァント達と戦闘訓練をするんだ。少しでもサーヴァントとしての戦い方を学んで、同時に宝具も使えるようになる為にな」
「は…はい! 分かりました!」
「幸いなことに、三大騎士クラスの英霊を召喚出来てる。アルトリアやクー・フーリンに教われば大丈夫だろう」
「おう! 結局、あそこじゃ出来ず仕舞いだったからな」
「そうですね。やるからには本気でいきましょう」
「よ…よろしくお願いします」
ありゃりゃ。完全に委縮しちまった。
無理もないか。伝説の槍兵と、円卓の騎士の筆頭だしな。
このコンビに武術を教わると聞いて、萎縮しない方がおかしいわ。
「そうと決まれば……お替りいるか?」
「「貰います!」」
「はいよ。ちょっと待ってな」
育ち盛りなのかねぇ~。
少なくとも、オレにはもうそんなには食えないわ。
「後でオレも適当に何か作って食わないとな」
「ならば、私がそれを作ろう」
「マジか。んじゃ、頼むわ」
その後、他の所員達も入れ代わり立ち代わりでやって来て休憩しながら食事を楽しんだ。
少し余裕が出来た時にエミヤが作った親子丼を頂いた。
卵がフワフワでどちゃくそ美味かった。
こいつ…やっぱし侮れないわ。
皆で楽しくお食事会。
早速、エミヤの本領発揮ですね。
やっぱり、彼はオカンでした。