楓物語   作:バリスタ

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3300…ごめん書きすぎた











まよいキャリー  其ノ参

015

 

 

「…さて…阿良々木くん…

 

 こんなタイミングで言うのもなんだけど…

 

 携帯の充電が切れて地図が開けなくなっちゃった…」

 

「…タイミングが悪すぎる!」

 

「…マジでごめん…阿良々木くん探しの時にGPS起動してて

 

 切るの忘れてたみたい…」

 

「…ふらっと来たからこの辺土地勘ないぞ…」

 

 

 

戦場ヶ原

「…昔、この辺に住んでたわ…私」

 

「本当か!じゃあこの住所分かるか?」

 

 

 

 

住所の書かれた紙を差し出す、阿良々木くん

 

 

 

 

 

戦場ヶ原

「読み上げなさいよ」

 

「いや…見た方が早いだろ?」

 

戦場ヶ原

「あなたの触れた物に触りたくないの」

 

「…僕なんかしたか!?」

 

 

 

 

 

 

渋々、住所を読み上げていく阿良々木くん

 

 

 

 

戦場ヶ原

「…ふむ…あの辺ね」

 

 

どうやら脳内マップで大体の位置は把握したらしい

 

 

 

 

 

 

 

 

016

 

 

 

戦場ヶ原

「……通り過ぎた…」

 

 

立ち止まり戦場ヶ原さんが言う

 

 

 

「戦場ヶ原…これで3度目だぞ?」

 

 

戦場ヶ原

「…誠意が見たいなら全裸土下座してあげるわ」

 

 

「僕を社会的に殺す気かァ!」

 

 

 

やっぱり…そう簡単にはいかないか…

 

 

「…んー…一旦公園に戻って考えようか…」

 

「そうするか」

 

 

 

「だから言ったじゃないですか…無理ですって…」

 

 

顔を下げつぶやく

 

 

 

「まだまだ、これからだよ…八九寺真宵ちゃん」

 

 

 

真宵

「なんで私の名前を!?」

 

「カバンにガッツリ書いてあるよ…」

 

 

 

天然かな?

 

 

 

 

 

017

 

 

 

 

 

「…戦場ヶ原、大丈夫か?」

 

戦場ヶ原

「心配ないわ…阿良々木くん」

 

「…よし、忍野さんの所行くか」

 

「なんでだ?」

 

「道に迷わす怪異の対策を聞きにね」

 

「な!?」

 

戦場ヶ原

「…」

 

「だから土地勘のある戦場ヶ原が迷ったりしたのか」

 

「…まぁ…そうだね」

 

「…なんか、歯切れ悪いな」

 

「…とりあえず…戦場ヶ原さん、

 

 阿良々木くんの自転車で忍野さんの所に行ってきて

 

 迷い牛って言えば伝わる筈だから」

 

戦場ヶ原

「わかったわ…」

 

 

018

 

 

「…八九寺…」

 

真宵

「気にしないでください…もう慣れてますから」

 

「なんで諦めムードなんだい?」

 

「いや…」

 

「まぁ、なんとかなるよ」

 

「え?」

 

 

羽川

「あれ?阿良々木くん?」

 

「…」

 

羽川

「それに篠宮さんも、一緒にお出かけ?」

 

「いや、妹さん達に頼まれて家出した

 

 阿良々木くんの捜索してた」

 

「羽川は…散歩か?」

 

羽川

「うん、そうだよ…っとそこの子は?」

 

真宵

「話しかけないで下さい、貴女のことが嫌いです」

 

羽川

「おや、初対面の子に嫌われちゃった…

 

 私意外と子供受けはいいんだけどな…

 

 でもダメだよ!ちゃんと挨拶しなきゃ!」

 

真宵

「は、はい…」

 

羽川

「よろしい…」

 

「羽川はすごいな…」

 

羽川

「それと阿良々木くんもちゃんとそういう事は

 

 言わなきゃダメだよ?」

 

「はい…」

 

羽川

「それから篠宮さん」

 

「私もか!」

 

羽川

「あまり学区内を走らない方がいいよ」

 

「…そうだね…校則上ダメだもんね」

 

羽川

「まぁ…転校前に取ってる資格だし

 

 あまり問題にはならないと思うけどね」

 

「あ、そうだ羽川」

 

羽川

「なに?」

 

「この住所わかるか?」

 

 

 

真宵ちゃんのメモを差し出す阿良々木くん

 

 

羽川

「あ、この住所なら……

 

 …ごめん、分からないや」

 

「羽川でも知らない事ってあるんだな…」

 

羽川

「…なんでもは知らないわよ、知ってることだけ」

 

「……」

 

羽川

「…さて…私もそろそろ散歩の続きに行こうかな

 

 …そうだ、阿良々木くん」

 

「ん?」

 

羽川

「…あまり戦場ヶ原さんに気を使わせちゃダメだよ?」

 

「お、おう?」

 

羽川

「じゃあね、阿良々木くん、篠宮さん」

 

「あぁ」

 

「…乗り物…

 

 …あとは阿良々木くんの交友関係か」

 

「ん?」

 

プルプルプル

 

「…俺の携帯か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

019

 

 

 

 

忍野

「へー…これ阿良々木くんから見えてるの?」

 

戦場ヶ原

「えぇ」

 

忍野

「じゃあとりあえず転校生ちゃんからの言伝で

 

 対象はわかったから説明するよ

 

 

 迷い牛

 

 まぁざっくり言えば永遠にゴールに辿り着けなくする

 

 怪異だ、だから棄権すれば開放される」

 

「…いや、忍野、僕が聞きたいのはコイツを送り届ける」

忍野

「何かそこにいるのかい?」

 

「…いや…何言ってるんだよ忍野…ここに」

 

忍野

「…あー…そういうことね」

 

「…」

 

「え?」

 

忍野

「とりあえず、対処法はツンデレちゃんに教えとくから

 

 答え合わせしてね、転校生ちゃん」

 

「…本当…鋭い人…」

 

忍野

「それと最後に阿良々木くん」

 

「ん?」

 

忍野

「自分の目で見た物が全て真実だと思うなよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

020

 

 

 

戦場ヶ原

「…戻ったわ」

 

「おかえり、戦場ヶ原…」

 

戦場ヶ原

「楓さん…貴女知ってて聞かせに行ったの?」

 

「…確信が持てなくて…」

 

戦場ヶ原

「…そう…」

 

「…忍野さんはなんて言ってた?」

 

戦場ヶ原

「…『阿良々木くん、帰りたいと思えば怪異から解放される』

 

 って言ってたわ…」

 

「…そのまんまだね」

 

「…いや、だから僕が聞きたいのは!」

 

戦場ヶ原

「…そこに誰かいるの?」

 

「いや、戦場ヶ原、なにふざけてるんだよ」

 

戦場ヶ原

「阿良々木くん、申し訳ないけど…

 

 私には見えないの…八九寺真宵なんて女の子は」

 

「…いや、こうしてここに居るし、触れるし

 喋れる…何言ってんだよ戦場ヶ原…なぁ、篠宮」

 

「私には見えるよ」

 

「ほら!」

 

「私の中に怪異が居るから」

 

「!?」

 

「ちなみに、羽川さんが見えてたのは

 

 そもそも彼女が家に帰る意思が無かったから

 

 事情はよく分からないけど…

 

 

 

 迷い牛は…帰りたくない人を永遠に迷わす怪異」

 

「でもこいつは!」

 

 

「…君、何年か前に死んでるでしょ?八九寺真宵…

 

 さんと呼ぶべきかな?」

 

 

真宵

「…」

 

「いや、ふざけるなよ!」

 

「巫山戯てる訳ないだろうが!」

 

「ッ!?」

 

「こっちがどんだけ

 

 気を使ってたと思ってやがる!」

 

「…」

 

「テメェの見てるモンが真実じゃねぇんだよ!

 

 八九寺真宵はとうの昔に死んでて

 

 そこには居ないんだよ!」

 

「…そんな」

 

「…阿良々木、お前の目は何が見えてる」

 

「……」

 

「…私の目には八九寺真宵の顔は見えないんだよ」

 

「…泣いてる……僕は…

 

 八九寺真宵がお化けだろうがなんだろうが

 

 コイツを送り届ける…」

 

「なんの意味があるの?」

 

「意味なんてない…ただ…

 

 帰るべき場所に帰してやりたいだけだ!」

 

「帰るべき場所?あの世以外に何がある!」

 

「…家だって…帰るべき場所だろ」

 

「…!」

 

「だから僕はこいつを送り届ける!」

 

 

 

「…そう…戦場ヶ原さん、忍野さんの事だから

 

 阿良々木用の回答があるんでしょ?」

 

 

 

 

 

 

戦場ヶ原

「…えぇ…録画してあるわ」

 

 

 

 

 『…どうせ阿良々木くんの事だから

 

 どうやっても助けたいとかって言ってるだろうから…

 

 裏技を教えよう…ただし1度っきりの特別な手段だ

 

 請求は転校生ちゃんに5万で』

 

 

 

「…んえ?」

 

戦場ヶ原

「という訳で、とっておき、聞いてきたわ」

 

「…今度払いに行かなきゃか…」

 

真宵

「無理ですよ!10年辿り着けなかったんですよ!?」

 

「…10年…」

 

戦場ヶ原

「…それが八九寺さんの迷い続けた年月かしら?」

 

「あぁ…うん…」

 

戦場ヶ原

「…なら、問題ないわ1、2年だったら逆に過酷だったわ」

 

「…じゃあ…合ってたのね…あれで…」

 

戦場ヶ原

「やっぱり貴女…」

 

「…ズルかと思って確信が持てなかった…ごめん…」

 

戦場ヶ原

「…いいわ、忍野さんも自分を頼ってくれた事を喜んでたわ

 

 一歩間違えたら永遠に迷い続ける羽目になってたとか…」

 

「…今度、勉強させてもらおう…」

 

「…じゃあ教えてくれ戦場ヶ原!」

 

戦場ヶ原

「道を歩かなければいい…少なくとも迷い牛が知っている道を

 

 つまりココ最近出来た道や、塀の上なんかを辿れば

 

 ゴールに行ける」

 

真宵

「!?」

 

「いや、塀の上とかはわかるけど

 

 なんで新しい道は平気なんだ?」

 

「…怪異が幽霊のようなものだった場合…

 

 怪異自体には蓄積された記憶や経験は

 

 …無いの

 

 

 

 そこにあるのは思いだけだから…」

 

 

 

 

 

 

021

 

 

 

 

戦場ヶ原

「…ひとつ。確認したい事がある…阿良々木くん」

 

「は、はい」

 

戦場ヶ原

「…阿良々木くんは誰だろうと救う人だから…

 

 私だから助けてくれた訳じゃない…そうでしょ?」

 

「…僕は…そんなつもりは…」

 

戦場ヶ原

「別に助けを求めて無くても…困ってる人に手を伸ばす…

 

 そんな人だから…私は惚れた」

 

「…え?」

 

 

戦場ヶ原

「…スッキリしたわ…悩みが無くなった…篠宮さん」

 

「ん?」

 

戦場ヶ原

「証人になってもらえるかしら?」

 

「…OK」

 

 

 

戦場ヶ原

「阿良々木くん」

 

「はい…」

 

 

 

 

戦場ヶ原

「I LOVE YOU」

 

 

 

 

 

「!?」

 

 

「…ワヲ…」

 

 

真宵

「おめでとうございます」

 

 

 

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