楓物語   作:バリスタ

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かえでトランスファー  其ノ参

014

 

 

朝です…

 

荷解きが大体終わりました…

 

いやぁ…大変だった…

 

 

 

 

ピンポーン!

 

 

「あれ?今日は約束無いはずでは?

 

 はーい!今出まーす!」

 

 

 

 

火憐

「よっ!楓さん!」

 

「えっと…火憐ちゃん!」

 

火憐

「おう!火憐ちゃんだぜ!」

 

「いらっしゃい、なにか御用?」

 

火憐

「あ、いや大した事じゃないんだけど

 

 兄ちゃん知らないか?」

 

「阿良々…暦さん?見てないかな?

 

 どうかしたの?」

 

火憐

「昨日の夜出かけたっきり帰ってないんだ」

 

「え…それは一大事じゃない?」

 

火憐

「いやぁ…春休みにもあったし…

 

 案外明日には帰ってくるだろって母さんが言ってた」

 

「母強し…」

 

火憐

「とりあえず兄ちゃんが女の家に転がり込んでないのが

 

 確認できたからいいや、朝早くごめんな!楓さん!」

 

「うん、大丈夫だよってそっち家と逆じゃ…」

 

火憐

「これからひとっ走りしてくるんだ!じゃあ!」

 

 

 

 

…あっと言う間に見えなくなったよ…

 

 

 

015

 

…昨日…そう言えば…

 

あの猫のお墓参りでもしてあげるか…

 

 

 

ピンポーン

 

…また?

 

 

 

「はいはーい」

 

月火

「おはようございます、楓さん」

 

「あ、月火ちゃん、おはよう」

 

月火

「お兄ちゃん来てない?」

 

「火憐ちゃんにも聞かれた…」

 

月火

「来てないか…」

 

「私、これから出かけるし見かけたら言っとくよ

 

『妹さん達が心配してたよ』って」

 

月火

「お願いします」

 

 

 

016

 

 

 

 

…しまった…お供え物何も持ってきてない…

 

 

とりあえず…手を合わせとこう…

 

 

 

ザッザッ

 

「……何か…このお墓に御用ですか?」

 

「いやなに…ちゃんとお墓の下に

 

 居るべきものがいるか確認しに来たのさ」

 

 

 

 

「…阿良々木暦という方をご存じですか?」

 

「おや?阿良々木くんの名前が出るってことは

 

 君が話に聞く転校生ちゃんだね?」

 

「…そうですね…多分その通りです」

 

「…なるほど…君もこちら側か(・・・・・・・)

 

「…さて…なんのことでしょうか?」

 

「お墓の下見ていいかな?」

 

「…多分居ませんよ」

 

「だから確認するのさ」

 

「…そろそろお名前聞いても?」

 

忍野

「あぁ、ごめんごめん…

 

僕は忍野メメ…よろしく」

 

「忍野さん…」

 

忍野

「…さてと…君の言う通りこの下には

 

 何もいなかった……埋めたはずの猫の特徴…

 

 聞いていいかな?念の為」

 

「尾の切れた猫でした…

 

 損傷も酷く…何度か轢かれたのか

 

 体色は灰色になってました」

 

忍野

「…ふむ…阿良々木くんの証言より

 

 はっきり具体的で有難い」

 

「…私には何も起きてない…なら…

 

 羽川さんにもなにか起きてませんか?」

 

忍野

「…委員長ちゃんね…起きてるよ…起きてしまっている

 

 …正直不味いレベルで」

 

「…そうですか…でしたら…未成年は静かに家に籠ってますね」

 

忍野

「…そうしてくれると有難い」

 

「あ、そうだ、阿良々木さんに伝えといて下さい

 

 『妹さん達が心配してるよ』って」

 

忍野

「あぁ…起きたら伝えておくよ」

 

「お願いします」

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