ひたぎエンカウンター 其ノ壱
001
これは、私の大切な友人との出会いの話である…
…まぁ…彼女との出会いは…
エンカウントって言った方が良さそうだったけど…
まぁ…結局…彼女と出会ったからこそ…
私はのちに成長出来たのだから…
意味はあったのだろうか…
あのエンカウントには…きっと…
002
楓
「…転校初日も思ったけど…この階段…長くない?」
暦
「それは僕も常々思う…」
遅刻までには、まだ余裕はあるけど…
…長いわ…
楓?
『小僧、上だ』
暦
「え?…うおっ!?おお?」
少し困惑している阿良々木さん
楓
「…人が…落ちてきた…」
003
放課後…
楓
「…あ、そうだ…私、忍野さんところ寄るから…」
暦
「…あー…そうだ、委員の仕事終わり次第迎えに行く」
楓
「…すいません…ありがとうございます…」
暦
「…道分かるか?」
楓
「流石にね…火憐ちゃんがこの辺の道は教えてくれたから」
暦
「あのフル・マラソンついてったのか!?」
楓
「いや、流石に…歩いたよ…」
…フル・マラソン……しようとしてたけどね…
暦
「…そうか…とりあえず…気を付けてな?」
楓
「…あぁ…うん…」
私は教室を出た
004
?
「はじめまして…いや、今朝ぶり…とでも言っておくべきかしら?」
楓
「あ、朝の」
落ちてきた人だ
楓?
『避けろ!』
今回は直接脳内に!?
楓
「はえ!?」
咄嗟に動いてしまった…距離を置いてしま…え?
?
「あら…避けられた…」
楓
「…えぇ…」
元々私の首筋が有ったであろう位置にカッターが向けられていた
?
「…驚いたわ…まさか避けられるなんて」
楓
「…私なにかしましたっけ?」
?
「あぁ…いえ、貴女は何もしてないわ…
でも、知られると面倒だから…」
楓
「……なるほど…あの時の阿良々木さんの顔と今の発言で
大体察した…」
?
「…なら…生かしてはおけないわね」
彼女は…制服の袖から出てきた様々な文房具を構えた
楓
「物騒すぎる!」
?
『小娘、変われ…この場は私が』
楓
「あぁ!もう!話しかけてる暇あるなら力貸しなさいよ!」
?
『むっ…』
?
「何の話?」
楓
「…こっちの話!」
?
「!?」
私は既に彼女の頭上を超え後ろに回っていた
楓
「てったーい!」
そのままの勢いで昇降口まで逃げたのであった
005
楓
「…てなことがあったんです…」
忍野
「…それは…災難だったね…」
楓
「…あの時…麟が…こいつが知らせてくれなかったら…
私…死んでたかもと思うと…」
忍野
「麟?」
楓
「…あぁ…えっと…私…獣憑きなんです…
要は…怪異に憑かれてるんです」
忍野
「…あぁ…そうなのか…やっぱり…」
楓
「…私の家の事…知ってるんですよね?」
忍野
「まぁ…知ってるね…」
楓
「…麟について…何か知りませんか?」
忍野
「……さぁ?皆目見当もつかないよ」
楓
「…そう…ですか…」
忍野
「…でも……おや?阿良々木くんが来たようだ」
窓の外を見ていた忍野さん
楓
「あー…お迎え頼みましたから…」
忍野
「そうなのかい?…の割には…女の子連れてるけど…」
楓
「え?」
忍野
「長い髪の女の子」
楓
「…あー…多分さっき話してた子です」
忍野
「…ほう…」
忍野さん…顔がお仕事モードになってる…