鬼滅の刃―母の十字架と片羽の蝶―   作:氷金夜

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駄文注意です!(定期)両親に鬼の事を話し、紺野家の真実を知った木綿季。姉を捜し、そこで見たものとは!……ってすげー普通のあらすじ(・_・;
追記 感想が非ログイン状態でも書けるようにしました。


第3話 甦る剣技

視界がハッキリしないはずの宵闇の中、木綿季は走り続ける―自分の姉を助けるために。

 

姉ちゃんは何処だ!?もうパパが見つけてくれたか鬼狩り様に保護してもらえただろうか。そんな事を頭の隅で考えながら周りを見ながら、家と家の間等を走りながら探す。

ボクや姉ちゃんは生まれつき暗闇でも他人より視界が冴えて見える。―そのお陰で日が暮れて暗くなる山の中を走って降りてこられたわけなのだが。―幾ら暗くても姉との判別もつくことができる。

しかし姉の姿は一向に見当たらない。もしかしてもう既に……。そんな事が頭を過ると頭を振ってその思考を消す。

「姉ちゃんはそんな簡単にやられたりしない!そして今度はボクが姉ちゃんを守る!」

来た道を戻り、次の曲り角を曲がろうとした時だ。目の前を黒い何かが飛んでいった。

暗い中でも人より周りが見えるボクには、それが人間に見えた。恐る恐る飛んでいった方向へ視線を向けると、見えた通り人が飛んで来たようで、自分より少し離れたところに人が倒れており、近くに刀が落ちている。

「だ、大丈夫ですか!?」

今時刀を持ち歩く人なんて殆どいない。となるとあの人が鬼狩り様なのだろう。だけど今の飛ばされ方は異常だ。姉ちゃんを捜すことを優先したいけど、体が無意識に動いてしまった。何か嫌な予感を胸に鬼狩り様に近づく。全く微動だにしない……嫌な予感が真実味を帯びていく。鬼狩り様のとかくに来てまず脈を計ろうとして首を確認すると……。

「血が出てる……嘘でしょ……?」

鬼狩り様の首には4本の刺傷があり、その深さから既に死んでいる事が解った。解りたくなかった。あの鬼狩り様が死んでいる、それは則ち姉が既に死んでしまっている可能性があるからだ。

でも鬼狩り様が姉ちゃんを逃がしてくれてるかもしれな――

「おっオメーあの嬢ちゃんの妹さんじゃねーか!」

鬼狩り様が飛んできた方から男の声が聞こえた。聞き覚えのある声だ。恐る恐る振り返ってみると……あの時の鬼だ!でもさっきと様子が違う――少し大きくなってる気がする。

「あー嘆かわしいねぇ。折角姉が命を賭して逃がしたってのにその妹が自ら喰われに来たんだからよぉ。」

「姉ちゃんは……姉ちゃんは、どうしたの?」

鬼の言葉から最悪の事態を想像させ、ボクは思わず鬼に問いを投げた。

「安心しなぁ、まだ生きてるぜぇ。まぁ尤も俺が生きたまま喰うのを趣味にしてるから死なねぇようにしてるだけだがなぁ。」

よかったまだ生きて――

「折角腕から食ってたのにそこの鬼狩りが邪魔すんから無駄に血が減って味が落ちちまってるよなぁ。折角の稀血なのによぉ!もしかしたらもうくたばってるかも知れねぇしなぁ。」

姉ちゃんが……死ぬ?……嘘だ……嘘だ嘘だ嘘だ!ボクが逃げたから……姉ちゃんを盾にしたから……ごめん、姉ちゃん……ごめんなさい……ごめんなさい……。

「まぁいいわぁ。喰いもんが2人増えたわけだし良しとしようかぁ。」

そっか……ボク食べられちゃうんだ……。生きる意味も見つけず、何も満たされないままで……。ここの姉ちゃんがあの時の姉ちゃんかも訊けず、更に見殺しにしてさ……。姉ちゃん、ボクのこと嫌いになったよね。

そうだ……これは罰なんだ。姉ちゃんの事を知ろうともせず、見殺しにして、家族の言い付けも守らないボクへの……。鬼狩り様がやられるくらいなんだ……ボクにはどうする事も――。

『ユウキ……あなたは、かつてこの世界に降り立った、最強の剣士……。』

鬼がボクの首に手刀を打ち込もうとした瞬間に、この時代にいないはずの大切な人の声がボクの脳内に響いた。

それを聞いた直後にボクは頭を下げて手刀を躱して、鬼狩り様の近くに落ちてた刀を手に取ってローリングしながら少し鬼から距離をとった。

そうだ!ボクはあの世界にいた剣士だ!あそこには鬼よりもっと恐くて、強い敵は沢山いた!

それにここでこの鬼を逃がしたら、野晒しにしていたら、きっとスリーピングナイツの皆やアスナとアスナの仲間達が出会う事が出来なくなっちゃう!そんなの絶対に嫌だ!例えこの命がどうなっても構わない。だけどアスナ達が待つ未来を奪おうとするやつは絶対に許さない!

アスナ。ボクの次の世界では素敵な旅なんて送れないかもしれない。でもアスナ達の未来は必ず守るから!

それに姉ちゃんはまだ死んだなんて決まった訳じゃない!例え腕が無くても、ボクが腕になるから!だから……こんな身勝手なボクを、……どうか許して。

「?なんだお前ぇ……。まさかやり合おうってんなら止めときなぁ。そこの鬼狩りを見てみろ?鬼狩りがそんななのにお前ぇが俺に勝てるわけねぇ。姉と一緒に食ってやるから大人しくしておけぇ。」

「別に勝ちたい訳じゃないし、姉ちゃんにもこれ以上手を出させない!見つけたんだ……ボクのやるべき事が。あなたを倒して、ボクは皆がいる未来を守る!ボクは――インプの剣士……スリーピングナイツの2代目リーダー、ユウキだ!!!」

「あぁ?お前ぇ何言って――」

鬼が何か言い終わる前にボクは――片手剣突進()()()()()()《ソニック・リープ》を放ち、鬼の胴体を切り裂いた。

 

 

 

 

この世界は何処かの仮想現実どころか、ゲームですらなく、紛れもない現実だ。勿論ソードスキルなんてものが現実に実装されているわけがないし、放てるわけがない。――但し()()()()()()ではだ。

とは言っても、本物の《ソードスキル》が放てるわけがない。システムアシストやソードスキルを放つときに発生するライトエフェクトが出てくるわけがないのだから。

つまりこれはあくまで模造。あの世界でのソードスキルを自分の身体で再現しているに過ぎない。

自分のあの世界での戦闘の記憶を思いだし、集中し、身体の全ての感覚を開けるイメージをすることで初めて再現することができる。

これに気づいたのは大体1年くらい前の話だ。生まれ変わってから約10年生きててもどうしてもあの頃を思い出して剣を振ってみたくなる時がどうしてもあった。

その時に親に少し無理を言って木刀を買って貰った。それからボクはたまに山の中で木刀を振り回し、ソードスキルが再現できないかの研究?を行っていた。

初めて成功したときは身体があまりの負担に耐えきれずに激痛が走って暫く動けなくなったところにボクの帰りが遅くて心配して見に来てくれた姉ちゃんにおんぶして貰ったっけ。

その後姉ちゃんのに話したら―ソードスキルと言う名称を伏せて― たまに教えて欲しいと懇願されるようになった。多分ボクや皆を鬼から守れるようになるためたろう。

でもその時のボクは鬼なんて信じていなかったし、流石に人体に放つと危ないし使う必要もないと言うことで教えることを拒否した。

それにこの技は身体への負担が大きく、何よりモーションの再現が困難だ。姉ちゃんならできるかもしれないけど確証は無い。恐らくおの世界の一般プレイヤーでもできる人は殆どいないだろう。

何故ならあの世界の人の殆どは、ごく一部のプレイヤーしかできていない事を挫折、または諦めているのだから――《オリジナル・ソードスキル》、通称OSSの作成を。

OSSを作成するには自分で作ったモーションを間違え無く、且つ標準のソードスキルのようなスピードで身体を動かす必要がある。つまるところこの世界でのソードスキルは全部OSSの作成と同じ負担がかかるし、モーションも全て脳内で思い起こす必要がある。多分アスナやキリト達ならできそうな気がするけどね。

今のボクにはこのソードスキルがどれくらい放てるかは分からない。でもやるんだ!これでダメージが入るのなら、小さい可能性でも勝機はある!

 




ご精読ありがとうございました!やっと戦闘開始しましたよ……実はこの戦闘もうちょい早めにやろうと思ったんですが案外長くなっちゃいましたw
そして大正の地に甦る《ソードスキル》。刀なのに片手剣ソードスキル撃てるのか?って話ですけどUW内だと名称は違えど、片手剣で大剣ソードスキル撃てるしそもそもシステムでアシストされてないのでイメージ次第って感じですね。
以上大正コソコソ裏話でした!
次回 剣士 紺野木綿季
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