とある魔法と科学の交差点   作:もっち~!

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受講生

---宮藤真一---

 

門には門番が立っていた。なので、塀を通り抜けて、敷地内に侵入した。真由美さんの気配を探り、居場所を確定させていく。

 

『生徒会室』と書かれた部屋から、気配を感じだ。摩利の気配も感じる。そぉ~っと気配を消して、室内に入っていくと、

 

「お前は何者だ?!」

 

入った瞬間、大きな男性に見つかった。あれ?気配を消したのに…身構える僕。

 

「真一!なんで…ちょっと、十文字君、手を出しちゃダメよ!」

 

真由美さんが僕に気づき、僕を抱き締めてくれた。

 

「こいつ、七草の何だ?」

 

「弟よ…母親が違うの…ねえ、真一、どうして、ここに来たの?」

 

「う~ん、学校に行きたかったから…美琴の学校って、女性だけの学校でしょ?」

 

「あぁ、女子中だよね。って、後1年くらい我慢出来無いの?」

 

我慢すれば、僕も高校生であるが…

 

「ねぇ、学校って、本が一杯あるんだよね?」

 

真由美さんが僕の相手をしてくれている後ろで、摩利が僕のことを真由美さんの弟だと、みんなに説明してくれていた。あと、事件被害者の為、小学校、中学校に通っていないこともだ。

 

「図書館のことかな?生徒じゃないと利用は出来無いのよ」

 

ダメなのか…う~ん…

 

「七草、この部屋の本なら読んでも大丈夫だぞ」

 

先ほどの大きな男性が、僕に手を差し伸べてくれた。

 

「十文字君、君が良くても…会長、良いですか?」

 

「あぁ、事情があって中学に行けないのは不便だよ。ここなら構わないよ」

 

一番奥の席にいる人の許可を得て、真由美さんの授業が終わるまで、ここにある本が読めることになった。

 

 

 

---七草真由美---

 

放課後…急いで生徒会室へと向かう。真一が何かやらかすとマズいからだ。でも、真一は大人しく本を読んでいた。恐ろしい速さで…背表紙をなぞるだけで、読み終えるって…何?その速読法は…

 

「七草君…君の弟は凄い!」

 

生徒会長が絶賛しているし。

 

「この問題を解決してくれたよ」

 

それは、加重系魔法の技術的三大難問の1つである、慣性無限大化による疑似永久機関の実現であった。

 

「彼は荷重系魔法を使わずに、もっと安易な方法で永久機関を実現出来ることを証明しれくれたんだ」

 

生徒会長は午後の授業をサボり、真一の傍にいてくれたようだが、『加重系魔法の技術的三大難問集』を読んだ真一の一言…

 

「なんで、加重系で解決するの?難しく考え過ぎだよ」

 

その言葉の真意を訊いたそうだ。

 

「もっとスマートに実現出来るそうだ」

 

「真一、本当なの?」

 

「うん!これ、分離系の魔法があれば可能だよ。炭酸ガスから炭素を分離させたときに生じる、分子間結合の破壊エネルギーを使い、電気エネルギーに変換して、充電するだけだよ」

 

分離系?

 

「真一は、分離系を持っているの?」

 

「僕のは分離系だと『強奪』だけど、分離系の方は魔方陣で描けるから問題は少ない。ただ、魔法師が使えるように、エネルギーコンバーターを開発しないとダメだな」

 

真一は紙に描いた魔方陣を取り出してみせた。

 

「これが炭酸ガスから炭素を分離させて、電極になる炭素棒に『強奪』する魔術式だよ」

 

更に、もう1枚魔方陣を取り出した。

 

「こっちは、精霊魔法を使った汎用的飛行魔法の魔術式。どちらもエネルギーコンバーターは必要だよ」

 

えぇっと…それって、核融合炉の問題も解決していないか?永久機関って言うよりも、炭酸ガス発電機ってことだよね?

 

「そうか、他の方法でクリアしても、実現可能なら問題は無いですよね」

 

市原鈴音、愛称リンちゃんが、頷いている。

 

「これは、研究する価値があるな。そのエネルギーコンバーターと言う物を」

 

生徒会長のヤル気が満々のようだ。

 

「飛行魔法は加重の問題よりも、空気抵抗や気流に乗ることの方が重要ですよ」

 

その場で浮遊しはじめた真一。飛行魔法も使えるそうだ。なんて、チートなウィザードだ。

 

 

翌日…生徒会の推薦で受講生という身分になった真一。授業には出られないが、校内施設の利用、生徒との交流で、三大問題へのアプローチを許されたようだ。私達の授業中、真一は工作作業室で何やら作っているそうだ。嫌な予感がする。あの子、錬金術、錬成術が使えるんじゃないの?使える場合、様々なパーツが作れ、真一の提案した機器が容易に作れてしまう。

 

昼休み、真一の分のお弁当を持って、生徒会室へと急いで向かうと…何かの機械を持っている真一がいた。

 

「真由美さん、試作機が出来たよ」

 

皆、息を飲んだと思う。炭酸ガス発電機が起動していて、蓄電池のメーターが動いていたから。

 

「まだ、電極の設計が甘いから、出力が小さいけどね」

 

出力出来ていることだけでも、驚異である。試作機は真一の両手で持てる大きさだし。

 

「もう、造ったの…」

 

リンちゃんが、発電機が起動しているのを確認している。

 

「発電用モーターが回転している。凄い…」

 

「真由美さん、考えたんですが、この電動機を小型軽量化すれば、飛行用CADになるんじゃないかな?」

 

真一の試行は、脳内でトライアンドエラーを繰り返しているのか?色々な案を口にしていた。唖然として真一を見ていると、ある事を思い出した。発電に関して、真一は知識豊富であることを。真一のバックには、あの発電系能力者の最高峰である御坂美琴姉妹がいて、遠距離でもテレパスで会話が出来ると聞いていた。

 

「凄い…彼は天才か?」

 

生徒会長が絶句している。ただ、問題は魔法師でも使用できるかである。

 

「ねぇ、真一。魔法師でも使えるの?」

 

「美琴が使えれば、ほぼ使えると思うよ。能力者と魔法師のエネルギーの質は同じだし」

 

超能力ってことだな。ノイズや発熱を考えると、無系統系が無難か?

 

「それに、これって、一度起動すれば、電極が限界を迎えるまで動くから、メンテは入らないと思う。炭酸ガスって、どこでもあるでしょ?」

 

生物が生存する地上であれば、無限にある燃料…本当の意味での永久機関である。

 

「エネルギーコンバーターを開発するまで、この技術は一高の極秘事項にする」

 

生徒会長が決断をした。現状の発電機は、電気エネルギーを魔力に変換して、分離、強奪をしている。これを魔法師の魔力に変換出来れば、問題はクリアするようだ。

 

「真一君がいれば、七草家は安泰だな」

 

と、皆口々に言うのだが、本当に安泰なのか?真一の所有権は四葉家にあるのに。

 

 




インデックスは現存する魔導書を総て記憶しているけど、真一は速読した書物を総て記憶している為、もっとチートです(^^;;
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