バディファイトJokerseeker   作:辻 逆月

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物語の始まりを丁寧にしたりすると、5割程度ですらここまで長くかかるもんなんですね。
もっと省略した方が良かったかな。


主人公、死す

探「ここ、何処なんだ…。」

 

ファイトに負け、連れ去られた探が目を覚ますと牢屋としか言いようがない場所に右手が鎖で繋がれていた。

デッキケースとスマホは取り上げられ、他の持ち物はそもそも耕助と別れた際にカバンを捨て、その中に入っていたことを思い出す。

少し深呼吸をして、周りを見渡せば少し離れた場所に自分と同じように鎖に繋がれた人間が複数人居た。

 

探「あんたらも、黒フードに拐われてきたのか?」

 

恰幅の良い男「ああ…君目が覚めたんだね。そうだよ、タバコを買いに学校を離れたら突然ね。」

 

女子高生「あんた…よく見たら速水じゃん。一番派手にやられたんじゃない…。」

 

探「確か…C組の胡桃沢か。そりゃ、バディファイト仕掛けてぼろ負けしたからな。」

 

探の記憶では、女子高生の名前は胡桃沢カレン。学校の外で服飾店の社長をしながらモデルとしても活動する超多忙な美少女…として人気のあった生徒だ。

「修理野郎」も彼女主催のランウェイショーで必要機材の手配から搬入まで、本来の業務以上を依頼された覚えがある。

 

カレン「バディファイトしたんだ…あたしは後ろから口塞がれて何もできなかったよ。」

 

探「俺は…別の人が襲われそうだったからバディロックシステムで釘付けにしたんだが、スマホをジャミングされるわ、Eトリガーっていう機械で黒フードの男のモンスターが別物になって大変だったよ…。」

 

カレン「なんか大変だったんだね。…誰か来る?」

 

カレンの言葉通り、足音が聞こえる。

足音の正体、二人の白衣の男と、黒フードが牢屋の前に立つ。

黒フードは、探とバディファイトをした男だ。

 

黒フード「よー、さっきぶり。」

 

探「…お前、誘拐なんかして何になる。」

 

黒フード「あー、それは今から実験するからだね。と言っても、何のためにやる実験なのか俺も全然分かんないんだけど、これさやる意味ある?」

 

白衣1「奴が逃亡した今、第二のイナンナを誕生させ遺伝子を創らせなければならない。そうしなければ新しいエボリューショントリガーは作れないのだからな。」

 

白衣2「比較的イナンナの遺伝子が色濃く残るトリガー、上手く使えればイナンナに近い人間が完成します。」

 

会話の内容から、誘拐された人間がどうされたかを察した探は顔を青白くする。

Eトリガーを使われたモンスターの変貌する様を思い出し、鳥肌が立つ。

目の前の男たちは、何かの目的のために。

 

探「おい…アレを…、人間に使ったのか…?」

 

黒フード「そうだよ、みんな死んじゃって絶賛失敗中だけどねー。」

 

白衣1「まずは猪木朝重、45歳男性で実験する。記録の用意は出来ている。」

 

黒フード「あい、よ!」

 

恰幅のいい男性「ぐあっ!」

 

カレン「ちょ!あんた何を。」

 

恰幅のいい男性、猪木朝重と呼ばれた男に蹴りを入れ、黒フードは手に持つEトリガーを猪木朝重に挿す。

次の瞬間、猪木の体から鮮血が飛び散り断末魔の叫びを上げながら猪木は絶命していく。

 

猪木「ああああああああああああああ!!ぐギュウウかっは!」

 

やがて叫びは止み、さっきまで人だった血ダルマが転がる。

 

カレン「ーぃ。」

 

探「う、ウボォ…。」

 

突然目の前で見せられた真っ赤な光景に、探の胃が中のものを逆流させる。

カレンも言葉を失いフリーズする。

 

黒フード「うーわ、きったねwけど、仕方ないかー。よし、景気付けにもう一発!今度は君に吐いてもらおう。」

 

白衣2「では速水探、15歳男性で実験します。記録を開始しました。」

 

黒フード「はーい、よっと!」

 

探「ぐぎ…!ぐぎゃあああああああ!」

 

Eトリガーから何かが流れ込み、探の体を食い荒らす。

内臓に穴が空く感覚がし、そこで探の意識は途絶えた。

 

白衣2「失敗ですか。では、次の実験を。」

 

黒フード「…。」

 

白衣1「どうした。早くやれ。」

 

カレン「…。」

 

黒フード「それはもう心も壊れてるし、興味ない。それよりさ、おかしくない?」

 

白衣1「何がだ。」

 

白衣2「…血液の噴出がありません。もしや、適合したのでしょうか。」

 

白衣1「ならば何故死んだ!これでは、上に大目玉をくらうぞ!」

 

黒フード「ふ、へへ。ははははは!人間だから死んだんだね!体が弱い種の生物だから!」

 

白衣1「そんな!これでは貴重な資源を無駄に、ぐふっ…。」

 

白衣の男二人の腹に、大きな穴が空き黒フードはそれを横目に誰かに電話をかける。

 

黒フード「あー、イナンナ?見つけたよ、君の遺伝子に合うやつ。死んじゃったけどw……生き返らせるの?違うの?もう何でもいいからさ、早く祭り始めてよ。」

 

俺は、それが楽しみなんだからと告げる黒フードの顔には狂った喜悦の表情が浮かんでいた。

 

黒フード「楽しみだろ…アックス、トマホーク。」

 

 

 

 

 

 

?「りょうかーい、楽しみに待っててね!」

 

黒フードが笑って探るを殺した場所からさらに地下。

実験で命を落とした人が乱雑に捨てられている場所で、一人の少女が笑顔を浮かべ、自らの足元の人だった者たちを慈しむような目で見下ろす。

 

?「直ぐにイナンナが、産みなおしてあげるね。」

 

イナンナ「もうすぐ始まるよ。街が今よりもっと自由な混沌の世界になるの。」

 

イナンナ「そして、そして…。」

 

私もそこに居れるようになりたい。

呟いた少女は、目の前にある夥しい数の死を、覆し始めた。




次かその次ぐらいにまともなバディファイトがかけそう。

感想お待ちしてます。

黒フード
年齢、不詳
性別、男性
■速水探を誘拐し、殺害した張本人。
■本人は人々を誘拐させた組織とは別の思惑を持っているらしい。
■使用ワールドはデンジャーワールド。バディはフンバルティスのEトリガー体。しかし、まだ隠し球がある模様。
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