書けなかっただけなので内容は微妙です。
一応、高校生編スタートです。
ちなみ高2辺りの時間軸です。
寒い寒いと思ってたら雪が降っていた。
白っ!しゃっ!雪ダルマ作るか!
さそっく服を着替えて俺は外に飛び出した。ひゃっはー!冷たっ!
一つ目の雪玉を5分ほど転がし続けていたら、狂骨がテラスに立っていた。
「ん?なんだよ」
あまりに狂骨がジッと俺を見ていたので聞いてやると。
「その…アレだ。たっ大変そうだから私が手伝ってやろうか」
体を揺らしながら、若干赤い顔で、そんな事をのたまった。変態が見たらアレな光景だろうな…まぁそれは置いといて。
ちっ、仕方ねぇなぁ。
「おう。手が冷たくて仕方ねぇ。手伝え」
「…!…ふんっ、仕方ないから手伝ってやろう」
一瞬だけ目を輝かせたが、すぐに渋々やると言った表情を狂骨は作っていたが、素直に雪ダルマを作りたいと言やぁいいのによ。
それから狂骨と一緒に雪玉を10分ほど転がし、二つ目の雪玉を30分ほど転がし続けた。納得できる大きさになったので、小さい雪玉を大きな雪玉の上に置いた。
いつの間にやら狂骨が箒や石炭にバケツを持って来て、雪ダルマの頭にバケツかぶせたり、箒を腕っぽくしたり、石炭で顔を作った。
うむ、われながら見事な出来栄えだな。
壮観にして剛勇だ。
そして、ここで重大かつ深刻な問題が発生した。
「雪ダルマなら!『雪ダルさん』しかねぇだろが!馬鹿野郎!」
「そんなダサい名前は嫌!『スノーマン』!絶対『スーノマン』がいい!」
「その名前は何だ!西洋かぶれか!」
「うるさい!オシャレで可愛いもの!」
『雪ダルマ』もとい『雪ダルさん』の名前を狂骨はスノーマンとか言うヘナチョコな名前が良いと煩く喚き散らし、…めんどい。つーか話し合いじゃラチがあかん。
「ならば…、雪合戦だっ!」
「えっ?」
狂骨はポカンと俺を見上げていた。まったく馬鹿面だな。
「雪がある。ならば雪ダルマを作るのは道理!そして雪合戦をするのも…これまた道理よっ!」
かくして俺と狂骨は雪合戦で雪ダルマの名前をかけて勝負する事にあいなった。とりあえずテキトーに陣地を決め、負けを認めるか、もしくは死んだら負けと言う単純かつわかりやすいルールに決めた。雪玉を何個か作り、雪合戦の準備が出来た。
「おいっ、準備は出来たか?」
俺が狂骨に声を掛けると。
「バッチリだ」
雪玉を握りしめ、木の陰から狂骨が出てきた。
「死ぬ前に降参しろよ」
俺が笑いながら言うと。
「その言葉そっくりそのまま返してやる」
睨んでるんだろが、少しも怖くないな。
「負けても、泣くなよ!」
ジャブ程度の力で俺が雪玉を投げると、狂骨は木の後ろに隠れ、雪玉は真っ直ぐ進みドンッと後ろの木に当たり砕けた。まぁ、こんなもんかギア上げて行くかね。
狂骨の雪玉をヒョイヒョイ避けながら俺は腕をグルグル回し、雪玉に少しばなり妖気を込め、5割の力で狂骨目掛けて投げた。腹わたブチ抜くコースだった。しかし、あいつは運が良かった。見事な転けぷっりで雪玉は狂骨の上を通り過ぎ、五、六本の木々をなぎ倒しただけだった。
肩もあったまったし、全力でやるか。ん?地面の雪が変な動きをしてるかと思ったら、蛇が飛び出してきた。つか狂骨の蛇だな。バックステップで避けると、いつの間にか近くにきていた狂骨が雪玉を投げつけてきた。
うん。今までより早ぇな、よけれねぇ。まぁしかし所詮は狂骨の雪玉だから避ける必要はないか。雪玉を頭突きでブチ壊そうと、思いきり雪玉に頭突きをかました。俺の予想を裏切り、多大な衝撃がきた。
「いってぇ!」
はっ!?なんだ!?雪玉だよな!?
で、雪玉をよく見ると、石?雪玉の中に石?
「てめぇは鬼か!?」
「ふふん、これは策略と言うんだ」
どうだ!凄いだろ!と言わんばかりの顔に腹が立つ…
「なに、がっ」
まだ俺が喋っている途中で、狂骨は石入り雪玉を投げてきやがった。
ふっ…、ふはは、ぶっ殺す!!
あったまきた!全力で雪玉を投げる為に俺は力を込めた。
死、に、や、が、れぁっ!
まさに手から雪玉を投げる瞬間、真横から狐の尾っぽに吹っ飛ばされた。ごろごろとアホのように雪原を転がり、ようよく木に打ち付けられ体が止まり「がはっ!」息も止まった。ついでに木の上から雪が落ちてきて俺は埋もれた。
「ぶはっ!?おいっ!てめぇ狐!殺す気か!」
雪の中から立ち上がり、狐を見つけ文句を言ってやった。
「やれやれ…、遊びで本気を出すな」
狐は首をふり小馬鹿にした表情を作っていた。
「うるせぇよ、勝負に手加減なんかあるかい!」
「たわけが…」
スゲー冷たい目で見られたが…、知るか!
その後、狐が勝手に狂骨の勝ちに決め、雪ダルマの名前は『スノーマン』になった。納得いかねぇー!いやマジで!
「お姉さま。今日はクリスマスイヴですね」
狂骨はニコニコ笑って狐に話しかけていた。
「そうじゃの」
狐も穏やかな顔で狂骨の頭を撫でている。
「人を化かしたり、怖がらせた妖怪の所には、赤い悪魔サンタが来て、プレゼントをくれるんですよね」
「いや、ちがっ!?」
また俺は狐の尾っぽに吹っ飛ばされた。
しかも先程より強く、吹っ飛ばされた。
あれから朝飯を食い、今、俺は狐と二人で街に出掛けている。
「で、なんで、わざわざ狂骨を置いてきたんだ」
一緒に行きたいです。と狂骨が言ったのに狐は留守番を頼んだのだ。ガキには、ただ甘の狐がだ。
「決まっておろう。狂骨のクリスマスプレゼントを買うためじゃ」
「あんなサンタの嘘を教えたのは、お前かよ。アホだな。」
「面白おかしく脚色しただけじゃ」
「…そうかい。つか何を買うんだ?」
「ふっ、抜かりはない」
狐は懐から手紙を出し、ニヤリと笑っていた。なんか楽しんでんな…
「少し前、サンタへの手紙を狂骨に書かせての」
「で、なんて書いてあんだよ」
「狐のヌイグルミじゃ」
「へー、そう」
心底どうでもいい。
で、俺達はデパートに行き、狐の人形を物色をしている。
「なかなか、いい物がないの」
狐は顎に手をあてて、困ったのう、と呟いていた。
「適当に決めろよ」
どれも似たようなもんだろ。
「少しは無い頭で考えよ」
ギンッと睨まれた。
「へぇへぇ、わかりましたよ」
テキトーにブラブラ歩きながら見ていたが本当にパッとしない物ばかりだな。
オモチャスペースのしきりの向こうにはゲーセンがあり、そこのユーフォーキャッチャーには特大の狐のヌイグルミが置いてあった。しかし、景品ではありません。と首に札が付いていた。
「ほぅ、なかなか良いの」
「うおっ」
すぐ横から狐の声が聞こえ、思わず変な声を出しちまった。
「うむ。アレにするぞ」
狐は頷き、ゲーセンの方に向かった。
「いやアレ景品じゃねーぞ」
後ろから狐に声をかけたが。
「ふっ、まぁ見ておれ」
いつもながらの自信満々の表情を狐はしていた。
んで、狐は特大の狐のヌイグルミをゲットした。しかもタダでだ。まず狐はヌイグルミが欲しいと定員に話し、次に店長を呼んでもらい『病気の妹が大の狐好きで、どうしても、この狐のヌイグルミが欲しいんです。どうかお願いします。ちゃんとお金は払いますから』と猫撫で声と潤んだ瞳で頼みこみ、詐欺のような見事な演技で狐は狐のヌイグルミを騙し取った。つーか、大の狐好きって…
ついでにクリスマスプレゼントだと言うと包装してくれた。袋には到底入らないので俺が持ってデパートを出た。つか、かさばるのでほとんど肩に置いて歩いている。家に帰る時には狂骨にバレないようにプレゼントは庭の小屋に隠した。あとは夜まで待つだけだ。
丑三つ時。
「なんで俺がサンタをやるんだよ」
狐の部屋に呼ばれ、サンタをやれ、いきなり狐に言われた俺の第一声だ。
「赤は、総司の色じゃろう?小さい頃もランドセルは赤色じゃった」
さも当然とばかり狐はのたまった。
「赤色は好きだが、別に俺の色じゃねぇ、ランドセルはてめぇが俺のと交換したんだろうが」
「そうなのか?」
少し狐は目を見開き、紅茶を飲んでから言葉を続けた。
「ランドセルの事は仕方あるまい。黒は妾のトレードマークじゃからの」
大真面目に言ってるので、なんか余計に腹が立つな。
「うるせぇよ。優雅に紅茶なんか飲んでじゃねぇ」
「ハァ。知っておるか、総司。サンタの服が赤いのは人間を嬲り殺しておるからじゃぞ。お主にぴったりであろう?」
真面目な表情で話し始め、コテンと最後に首を傾け、俺をジッと見ていた。
「違うだろ!そんなバイオレンスサンタいねぇよ!」
「髪も瞳も赤いし、似合うぞサンタ服」
興味を無くしたように目線をはずし、空になったのかポットからカップに紅茶を注ぎながら、何故かいきなり適当な口調で狐は言った。
「そんなっ適当なおべっかで誰がやるか!」
「まったく仕方ないの。妾はトナカイの服を着よう、これでよいな?」
やれやれと首を振り、意味不明な事を狐は言い出した。
「人の話し聞いてんの!?」
思わず情けない声が出ちまった…
とにもかくにも狐に「サンタの服に着替えるのじゃぞ。妾も隣の部屋で着替えるからの」そう言い、さっさと隣の部屋に入ってしまった。仕方なく俺はサンタ服に着替えている。で、着替え終わり、しばらくして狐は隣の部屋から出てきた。
狐の服のだいたいの特徴は、黒色のトナカイっぽい角、黒色のパーカー、黒色のスカート、赤色のベルを首元にし、あとは白いモコモコが袖とかに付いていた。しばし俺が狐を見ていたら…
「なんだ。妾に鞭でもふるいたくなったか?この変態め」
ニヤリと笑い狐は阿保な事をのたまった。
「んな事、一言も言ってねぇだろうが!」
「大声を出すな。狂骨が起きてしまう」
「つか、あいつ起きてるだろ。普通の妖怪なら今からが活動時間だろうが」
「今日は朝から起きていたであろう。もう眠くなって寝ているはずじゃ」
「ほんとのガキだな…」
俺と狐は、まず庭の小屋に向かい、俺がプレゼントを担ぎ上げて、そのまま狂骨の部屋に向かった。静かに狂骨の部屋に入ると、狂骨はグースカ寝ている。狐は狂骨の寝顔を見て、自然な笑みをうかべていた。俺はプレゼントをベッドの傍に置こうと思ったが、置けないので、ベッドの横にドンと置いた、ら…
「んぁ?サンタさん?」
まだ寝ぼけてるが、狂骨が、起きた。
「はっ、ハロー、エブリワン?」
サンタって何人だっけ?俺は軽く混乱していた。
「エブリ…ワン?」
寝ぼけた声で狂骨は復唱していた。
「まだ寝てなさい。プレゼントが置けないわ」
狐が優しい口調で語りかけながら狂骨の頭を撫でていた。
「うん…、わかったぁ」
そう狂骨は返事をすると、すぐにまた寝た。
あっ、あぶねぇ〜、マジで危なかった。そんな事を考えていたら、狐に服を引かれ狂骨の部屋から廊下に出た。
出て扉が閉まった直後に、狐にバンッと半端ない力で頭を殴られた。声を出さなかった俺を俺は褒めたい。両手で頭を押さえていたら視線を感じて狐を見ると、めちゃくちゃ鋭い目付きで俺を睨んでいた。しかも狐は、そのまま無言で歩いていった。
俺、置き去り…
翌朝。
狂骨は特大サイズの狐のヌイグルミを見て喜んでいた。ちなみ俺似のサンタと狐似のトナカイを夢で見たと嬉しそうに狐に話していた。狐はにこやかに狂骨の話を聞いていたが、俺の事を冷めた目で一瞥し、また狂骨に笑いかけていた。
怒ってんのか?
しかし何故?
理由がサッパリわからん。
だが、何かしなきゃまずいよな…
どうしたもんか考えて考えぬいていたら、狐に声を掛けれた。なんでも買い物に行くから付き合えと言う事だった。今日は狐と俺と狂骨の三人で街に出掛けた。ショッピングモールに向かっていたら、曲がり角で狂骨は人にぶつかり、尻餅をついた。走るからだよバカが。
「ちっこくて見えんがっだ。だいじょぶが?」
男は狂骨にしゃがんで目線を合わせていた。
「なっ、ちっこいとは失礼だぞ!貴様!」
鼻をさすっていた狂骨は顔を赤くし怒り始めた。
つーか…、こいつ。
「氷河か?」
「あん?おぉ!?総司でねぇか!久しぶりだべ!」
むくっと氷河は立ち上がった。
「おう。久しぶりだな」
昔あちこち旅した時に蝦夷で氷河と出会った。氷河は俺よりデカく体格がいい、髪は白銀で、顔も整っているが、なまりが酷く、性格が無駄に暑苦しく陽気だ。雪狼なのにな。
「総司も結婚したべさ!嫁さんと子供めんこいなぁ!」
氷河は狐と狂骨を交互に見てから、両手で狂骨を抱き上げた。
「いや、ちげぇよ。つか、お前は結婚したのか?」
ちなみに狂骨は何度も降ろせとわめいていた。氷河は「元気だべ」と笑いながら狂骨を両手で持ち、しばらくして地面に降ろした。
「早とちりだったべ!そだ!どえりゃめんこい…づまり可愛い嫁さんだ!娘もおる!娘もどえりゃめんこい!元々は本土に住んどったが旅行に来たどき一目惚れしたべ!アタックしまぐってゲットしたべさ!写真見るが?ほれ!」
氷河は嫁と娘の話を一気にまくし立てた。写真の画像はスマホで、赤ん坊を抱く別嬪な雪女が写っていた。つか、こいつスマホ持ってやがるのか。
「でもな゛娘は、ぬ…なんどか組に行ってで何年も会ってないんだ…、寂しいべ!」
「そうか…」
ほんと相変わらず…暑苦しいな。
「総司、誰じゃ、こいつは」
狐に目で説明しろ。と睨まれた。
「あぁ、こいつは雪狼の氷河だ。氷河、黒いのが羽衣狐。髑髏を持ってる幼女が狂骨だ」
「おぉ!あんたが羽衣狐か初めて見たべ!よろしくな!狂骨も聞いたことあるべ!よろしくな!」
氷河は狐と狂骨の手を握りブンブン振っていた。
「うむ」
「よっ、よろしく」
「お前、蝦夷からは一生出ないとか言ってなかったけっ?娘に会いに来たのか?」
俺が軽く氷河に聞くと。
「違う。同族殺しを、探しとる」
顔つきが、一瞬で真剣になった。
「なるほど…、この近くか?」
「多分…な。臭いがする」
「手伝うか?」
「あはは!平気だべ!オイラ一人で十分だ!…それに自分の手で殺るさ」
最初笑っていたが笑ってはいなかったし、最後は氷河には珍しく殺意をむき出しにしていた。
「…誰が殺られた?」
「族長だ」
「あの爺が…」
「族長は病気じゃながだっら負けんがっだ!あんな奴に…、いや、すまん、湿っぽい話しでわりぃな゛また会えたら酒でも飲もうべ!」
また氷河は感情をむき出しにしていた…
ただ最後は笑いながら、手を差し出してきた。
「あぁ、そうだな」
がっちり握手をかわした。
「またな゛総司!狐さん!骨ちゃん!またな゛!」
手を振りながら氷河は歩き去って行った。
「なんとも暑苦しい男だったの」
ポツリと狐は言葉をこぼし。
「声が大きくて煩い奴でした」
狂骨は文句を言っていた。
「アレで良い奴だ。それに強いしな」
「どうでも良い。早く買い物に行くぞ。狂骨、今度は走らぬようにな」
俺にはぞんざいに言い、狂骨には優しく語りかけていた。
「はい。お姉さま」
狂骨もコクコク頷いていた。
どうでもいいが、扱い違い過ぎねぇか?
目的地のショッピングモールに着くと、さそっく狐と狂骨は服屋に入った。服、買いに来たのか。狐に無理矢理付き合わせれ、必死に考えながら意見を言ったが、ほとんど俺の意見は却下された。その後「下着は総司には早いの。どこかで暇つぶししておれ」そんな事をのたまった。まぁ俺も文句を言わず、それに従った。
適当にブラブラ店を見て、適当に店内の品を見ていた。で、俺は今アクセサリー店の商品を見ていたら、赤い宝石が真ん中にはめ込まれている縁がシルバーのアクセサリーを見つけた。コレ良いな…、だが高い。ちっ、手持ちじゃ買えねぇ。
どうすっか考えていたら、ブルブルと携帯が振動し、表示を見ると狐だった。つか携帯の電池切れそうだな。早く電話に出て要件を聞いた方がいいな。電話の内容は下着が買い終わったので迎えに来いと言うモノだった。仕方なく狐の元へ向かう事にした。アクセサリーは金降ろしてから、また来るかね。
狐に言われた場所に向かうと、大量の荷物をベンチや傍に置き、座っている狐と狂骨、それから阿保な男共を見つけた。またナンパされてんのか…
「おい。俺の連れに何か用か?」
妖気全開で睨んでやると、男共は失神し倒れた。
「総司…」
少し不安な声で狐は真っ直ぐ俺の眼を見ていた。
「なんだよ」
俺が返事をすると。
「いや、なんでない」
狐は視線をそらした。
「はっ?」
一瞬いぶかしんだが。
「早く荷物を持て、帰るぞ」
いつも通りの狐の声で表情だった。
「…あぁ、わかった」
なんだったんだ?
そんなこんなでショッピングモールの買い物が終わり、俺は大量の荷物を持ち、二人は手ぶらだ。まぁ軽いからたいした事は無いが、量が多過ぎて持ちづらい。
家に着いて荷物を降ろし、狐にコンビニに行くと言って俺は外に出た。コンビニで金を降ろし、またショッピングモールに向かい、あのアクセサリーを買い、今は家に向かっている。
「ん?」
なんとなく妖怪の気配がしたので振り返ったが、…勘違いか?腹減ったな…さっさと帰って飯を食おう。暮れなずむ雪道を歩いていたら、前から狐が歩いて来た。
「どうした?コンビニか?」
「何度電話しても出ないから、見に来た」
「あぁ、わるいな。電池が切れた」
携帯を見れば電源が落ちていた。
「…あまり心配をかけるな」
真摯な瞳で言われ、どう反応していいか、わからなかった。
少しばかり考え俺が軽口をたたこうとした時に、見知らぬ声が聞こえた。
「くっくっ、旨そうな狐の匂いがするぞ」
「出て来いよ。同族殺しの雪狼…」
自分でも驚くほど低い声が出た。
「なんだ?俺を知っているのか?」
姿を現したのは、狼姿の雪狼だった。3mほどの体躯で片目には傷がある。
「とりあえず、死ね」
最初から全力で殺りに行ったが、避けられた。かまわず俺は拳を振るったが紙一重で避けやがる。ちっ、なかなか強い、このままじゃ無理だな。俺はいったん雪狼から距離をとった。
「羽衣狐。鬼化するぞ。いいな」
雪狼を見据えたまま、後ろの狐に話し掛けた。
「…今日だけ特別じゃ、好きにしろ」
狐の声色が投げやりに聞こえた。
「おう。勝手にさせて、もらう!!」
久しぶりの感覚だ。
体中に力が漲る。
いい感じだ。
〜
その姿は、やはり…
いと、うつくしかった。
紅く輝く一本角は真っ直ぐに伸び、瞳は真紅のように爛々と燃え、その場に居る者を飲み込む畏怖の力が辺りを支配していた。
その蹴りは苛烈で、その拳は剛勇で、まさに烈火のような鬼だった。ただ一鬼で千の妖をなぎ倒すさまを今でも覚えている。
断崖に咲く花のように清く
夜空に浮かぶ月のように気高く
黒き太陽のように美しく
その鬼には
戦う姿がなにより
ふさわしかった
〜
距離を詰め雪狼の頭を吹き飛ばしたが、雪狼は核を潰さない限り、死ね事はない。まぁ再生するのにも妖気を消費するらしいが、妖気が尽きるまで何度でもボコボコに殴れる。
「ぐっ、舐めるな!樹氷槍!」
雪狼が吠えると、下から雪の槍が飛び出してきた。避けるまでもねぇな。あ…、やべぇ、プレゼント懐に入れてたんだ。すぐに俺は両腕でガードしたが、無理に防御したせいで体勢を崩し吹っ飛ばされた。
「はっはっはっ!死ね!赤鬼!」
調子にノリやがって、ぶっ殺す。つか懐ばかり狙いやがってクソが。守りは性に合わないんだが、少し様子を見るか。
5分ほど見て、だいたいの事がわかった。片手で懐をガードし、俺は真っ直ぐに雪狼に突き進んだ。
「あばよ」
雪の槍の中を突き進み、肝臓の辺りを拳で貫いた。確かな手応えがあり、雪狼の体はボロボロと崩れ、最後には小さな雪山になっていた。
「何故あんな戦いした?どこか悪いのか?久しぶりに鬼化して調子でも悪いのか?」
懐を守りながら戦えば不信に思うよな…
しかし、心配し過ぎだろ。
「あ〜、いや…、これ、やる」
なんと言おうか迷い、説明するのが馬鹿らしいのでプレゼントを渡す事にした。
「なんじゃ?」
狐はプレゼントを見たまま聞いてきた。
「クリスマスプレゼント、だ…」
そう言うと、狐は包装紙を丁寧に開き、中に入っているケースを開けた。
「うむ。総司にしてなかなかじゃな」
片手でアクセサリーを少し上に持ち上げ眺めていた。多分、喜んでる、よな?
「そりゃ、どーも」
とりあえず嫌そうじゃねぇし、いいか。
「妾からもクリスマスプレゼントじゃ」
狐の顔がドンドン近づき、唇に感触があり、すぐ離れた。ぼんやりと俺は反芻していた、肌がえらく白い、スゲー柔らかかった、まつ毛が長い、黒髪がやはり綺麗だ。で、狐はスタスタと家の方へ歩き出していた。ん?はっ?キスされた?
「…おい」
俺が呼ぶと狐は。
「なんじゃ?妾に欲情でもしたか?」
クルリと振り向いた。
「はっ、誰が狐なんかに欲情するかよ」
「そうか?それは残念じゃの」
ふふっ、と笑い、家への道を歩き出した。
たくっ、調子、狂うぜ…
あとがき。
今更ですが読んでくださり、ありがとうございます。
評価や点数なども付けてくださり、ありがとうございます。
更新本当に遅くなり、すいませんでした。色々とゴタゴタがあり、時間がとれませんでした。申し訳ありません。あと更新ペースは落ちる事はあっても、上がりそうにはありません。ごめんなさい。
不敬ですが、あえて言います。
死にたい!死んたい!もう!やだ!
家に帰りたい
すいませんでした