明日は遠足だ!
楽しみで夜騒いでいたら狐に怒られ、ぶっ飛ばされた。
朝早くに起きた時はボンヤリしていたが、すぐに頭が冴えた。なぜなら…、今日は遠足だ!遠足だからだ!
早朝、学校の正門に集まり、点呼で確認し、近くの道路に止まってるバスに乗り込んだ。
俺の隣は狐だ。窓側に狐が座っている。
特にする事もないのでバナナ一房を食った。駄菓子屋で買った菓子を食い終わり、何もする事がなくなった。暇だ。
「そういや、どこ行くんだ?」
隣の狐に聞いてみた。
「あれだけ、はしゃいでいたのに知らないの?」
狐は葛葉森羅の口調で呆れていた。
「遠足が、楽しいだろ。場所は重要じゃねぇから」
「…そう。遠足の目的地はカチカチ山、なだらかな山登りよ」
「そうか」
で、俺は寝た。
「お…ろ…う…」
「へぁ?」
狐の声が聞こえた気がして俺は起きた。
「総司、着いたぞ。起きたか?」
「んー、あぁ起きた」
そんなこんなでカチカチ山に到着した。
バスを降り、注意事項を言われ、生徒各自で登るようだ。
俺は狐と一緒に山に登っていたが途中でタケノコを見つけた。なんとか俺は狐を説得しタケノコ狩りをしている。ざっくざくだ!
タケノコ狩りに夢中になり過ぎて俺と狐は竹林の中で迷子になっていた。勘で歩いていたら霧まで出てきて一寸先もモヤモヤで見えん。
仕方ないのでタケノコを食べる事にした。狐の狐火で焼いて美味しくタケノコを食った。タケノコを全て食い終わり、狐火に俺と狐はあたっている。
それにしても霧の露で濡れて色っぽいな。黒髪はしっとり濡れ、烏の濡れ羽のようだ。色白の肌まで濡れ、エロい。そんな事を思っていたら妖怪の気配がして。
「ぎゃっは!狐の臭いがするぞ!」
霧の中から、狸が飛び出してきた。
だが、ただの狸じゃない。
「背中、燃えとるぞ」
いきよいよく真っ赤な炎が燃えとる。
「燃えておるな」
狐も続くように言った。
「俺様は火背狸なんだよ!これは仕様だ!」
たぶん何度も言われてきたのだろう。すぐに狸は切り返してきた。
「総司、さっさとやれ」
「おう」
とりあえず狸をボコボコに殴り道案内させた。無事に頂上近くの道に出たので狸を解放した。頂上の教師にスタンプを貰い、俺と狐は下山した。
山の下でカレーを作った。意外にも狐はそつなくジャガイモやニンジンを切り、カレーを煮込んでいた。出来たカレーは美味しく、俺は何度もおかわりし食いまくった。
んで、今日の遠足は、これで終わりらしい。
バスに乗ったが、なんにもする事がない。すると狐が菓子の袋から飴を取り出した。それを俺がガン見していたら。
「はぁ、欲しいの?」
「くれんのか?」
「全部あげるわ。はい」
「マジかやった!サンキュー!」
すぐに狐の菓子を俺は全て食った。うまかった。
しばらくは起きていたが特にする事もないので寝ようとした時に、肩に軽い重みがかかった。首を傾けて見ると狐が俺に寄りかかって寝ていた。めずらしい、いつでも気を抜かない狐が、めずらしい。滅多にない機会なのでじっくり狐の寝顔を観察した。
バスが到着したので狐を起こすと、少し焦った表情だったのでウケた。
いや〜、遠足、楽しかったな。