「…トローマ、引き続き任務を続行するとのことで」
「すげえな」
「上出来ね。流石は桂馬ね」
先に敵地に飛び込んだ桂馬…トローマが早速1人を抹殺したとの連絡を受ける。
「さぁ…チームスタイリッシュ。熱く激しく攻撃開始よ!」
ドクターの号令と共に一斉に仮面集団がアジトに突撃する。
「…しかしいいのですか?エスデス様に賊のことをお知らせしなくて」
メが不安そうに呟く。
「…ホントは報告するべきなんでしょうけど、隊長に言えば恐らく全員での奇襲になる…それはあの子…クロメの負担が増えちゃからね」
「…すまねぇな」
「いいわよ気にしなくても♡」
「ではセリューに声をかけなかったのも?」
メに続いてハナが質問する。
「あの子は隊長に知らせるって聞かなそうだものね」
「あいつはそう言う奴だからな」
「まぁセリューがいなくても飛車と角行がいれば盤面は何とかなるわ!それに荼毘、あなたもいるものね」
「まぁクロの負担を減らすためだからな。頑張るよ」
俺の返答に満足そうに笑みを浮かべるドクター。
「カクサン。その帝具はメンテナンスすると言って取り寄せてるんだから傷つけちゃダメよ」
「ワッハハ!!俺の頭脳と体力で使いこなして見せますぜ!」
ドクターの注意に豪快に答える豪快な大男。
彼の手には俺とセリューがナイトレイドより回収した帝具【万物両断•エクスタス】が握られている。
「トビー!!アンタは大物相手よ。いける?」
「最高のコンディションです。誰にも負ける気がしません」
続いてカクサンとは対照的に冷静に返答する細身の男。
体がほとんど機械になっており、痛覚も存在しないらしい。
役割はカクサンがインクルシオ、トビーがアカメだ。
俺は好きに動いていいらしい。
俺はカクサン。
スタイリッシュ様に力と帝具を与えてもらった。
俺の相手は高い防御力を誇るインクルシオだ。
そしてそのターゲットは目の前で同胞…将棋でいう『歩』たちを薙ぎ払っている。
「まぁ帝具使いには『歩』じゃあ敵わねぇよなぁ…そろそろ行くか」
「オラァァァァア!!!」
暴れ回るインクルシオに俺はゆっくりと接近する。
「やあ鎧の兄ちゃん。お前の相手は俺らしいぜ」
「……その帝具は…」
「ん?ああこれか?万物両断•エクスタスお前対策でスタイリッシュ様に与えられた俺の帝具さ」
「それは…お前のじゃねぇ!!!」
インクルシオは抜刀しながら突進してくる。
「何怒ってんだか……無んっ!」
俺は呆れながらインクルシオの一撃をその身で受ける。
おお!流石スタイリッシュ様!このカクサン!インクルシオの攻撃を受け切れました!
そして俺はエクスタスを鋭く振るう。
「肉を切らせて…骨を断つ!」
「ぐおっ」
エクスタスの一撃がインクルシオに掠る。
掠った部位からは血が吹き出している。
「ほお…いい反応だな。腕を切り落としたら思ったのだが」
「クッソ…」
インクルシオが悔しそうに声を漏らす。
「せっかく堅い鎧を持ってるのに残念だったな。こっちはこの世の全てのものを切断できる帝具だ!防御力なんて関係無いんだよ!」
我が名はドビーという。
スタイリッシュ様によって強化された強化兵です。
体のほとんどが機械に置き換えられており、もはや痛覚すら存在しない。
そんな私の相手はナイトレイドでも悪名高いアカメだ。
そんな彼女は目の前で同胞たちを刻んでいる。
噂に違わず凄まじい。
「……『歩』では足止めにもなりませんか…『ガグ』『グル』緑髪の青年の相手をお願いします」
「ガッ」「グッ」
私は背後に控えるのはスタイリッシュ様に頂いた将棋であるところの「と」と呼ばれる大男が2人控えている。
2人は身体能力のかわりに言語能力を失ってしまっているため、簡単な返答しか返せない。
「では…行きますよ」
私たちは標的と接敵する。
「敵ながら見事な腕前…」
「!また新手かよ!」
「……強いな」
私は右腕に内蔵された刃を露出させながらアカメに迫る。
「我が名はトビー。アカメ殿に一騎討ちを所望する」
しかし、私の攻撃は簡単躱され、すれ違いざまに斬りつけられる。
一斬必殺と名高い刀に。
ガキィィン
「!?」
「すみませんね。生憎全身機械なもので」
アカメが改めて私を見据える。
どうやら強敵と認めてもらえたようだ。
「アカメちゃん!」
「グッ」「ガッ」
緑髪の青年がアカメの援護に回ろうと向かってくるが、それにガグとグルが立ちはだかる。
「こいつら…邪魔…!!」
「予想通り。村雨、インクルシオに対して優勢です」
ミミの報告にドクターは笑みを浮かべる。
「計算通りね!相性の良い相手をぶつければ封殺できるわ」
「このままいけば俺の出番ないかもな」
「そうなるかもしれないわね♡」
この時の俺たちは見誤っていた。
ナイトレイドの力を…
俺は負傷したインクルシオに追撃を加える。
「死に損ないが!」
「それを返せよ!シェーレのだ!!」
「あぁ!?誰だよ!」
俺は帝都で用心棒をしていた。
仕事の内容はクズと言える様な富豪の護衛などだ。
だが俺はそんなクズに騙され、汚名を着せられた。
3年前
俺は帝都警備隊員4名に取り押さえられている。
「ち、違う!俺はやってない!」
「何を言っている!証拠も上がっているんだ!言い逃れ出来るものか!」
俺の罪状は富豪殺しだ。
当然俺はやっていない。
捕らえられてからも俺は必死に弁明した。
「…いい加減認めたらどうだ?」
「俺は違うって言ってるだろうが!!!」
「はぁ…あのな、お前に一ついいことを教えてやる」
「?」
「金持ちが黒と言ったらどんな白でも黒になるだよ…わかったか?」
俺はこの言葉に絶望し、監獄に入れられた。
刑は死刑だそうだ。
3年を監獄で過ごしていたある時
「あなたが○○であってるかしら?」
「ああ?なんだオカマ野郎。なんで俺の名前を知ってる?」
突然面会だと連れてこられた部屋にいたのはオカマだった。
「あなた…減刑出来るって言ったらどうする?」
「!?」
減刑出来るならどうするだと?決まってる。
「そりゃあなんでもするさ」
「なら私の人体強化の実験台になってくれないかしら?報酬は減刑でどう?」
「あぁ…やるさ。よろしく頼むぜオカマ!」
「オカマじゃないわ。スタイリッシュよよろしくね♡」
そして俺はこの日から本来の名前を捨て、カンサンとして強靭な肉体と帝具を手にスタイリッシュ様に報いるために戦うと決めたのだ。
「俺はスタイリッシュ様にお前の首を差し出すって約束したんだよ!!!」
俺はエクスタスの刃をインクルシオの首へ伸ばす。
「っ!?あぶねぇ!」
「チッ、ちょこまかしやがって」
俺は力と防御力はあるが機動力に欠けるのだ。
相手の攻撃は効かないが、こちらの攻撃も中々当たらない。
だが確実にこちらが手傷を負わせているのだ。
このままいけば勝てる。
「何苦戦してんのよ!相変わらずだらしないわね!」
俺とインクルシオが同時に視線を移す。
そこに立っていたのはピンク色の髪を靡かせた小柄な少女。
だがその手には身の丈ほどのライフルを手にしている。
「マイン!!」
インクルシオが声を上げる。
マイン?手配書では髪型はツインテールだった筈だがイメチェンか?
「はぁ…『歩』は足止め出来なかったのか…合流されちまったじゃねぇか」
「さっさと片付けるわよ。敵がエクスタスを持っているだけで腹が立つ!」
マインは俺の手にしているエクスタスを一瞥すると声を上げる。
「さっさと片付けるだと!?おいおい今の状況分かってんのかよ!?アジトが発見されて敵に総攻撃からってんだぞ!?分かってんのか?」
俺は少女に丁寧に現場を説明してやった。
「だからこそよ…」
それでも少女は余裕そうだった。
「余裕ぶってんじゃねぇ!!」
俺は宙に飛び上がる。
マインはそんな俺に銃を向ける。
バカめ!改造された俺の体はインクルシオの攻撃すら防いだのだ。
今更銃なんか効くものか!
キィィィイィン
向けられた銃口が甲高い音を立てる。
ドウッ!
そのまま極大なレイザービームが放たれる。
俺はその規模に目を見開く。
「な、なに!?防ぎ切れない!クソォォ!」
俺は体の半分を失い、地に落ちる。
「す、スタイリッシュ様。も、もうし、申し訳ございません…」
俺はそのまま息を引き取った。
「…カクサンがやられました。歩兵もごっそり数が減っています」
「あらやだ…誤算だったわ」
「俺もそろそろ…ん?」
ミミの報告を聞き、そろそろ出番かと思った時空に違和感を感じる。
その違和感はミミも感じ取った…というよりも聞き取ったが正しいだろうか?
「…空だ!!何かが近づいてくる!」
「え?それはどういう…」
ドクターが何かを言いかけた瞬間俺たちの真上を何かが通過する。
「特級危険種のエアマンタ!?」
ドクターがス驚きの声を漏らす。
「人が乗っています…アレは!?元将軍のナジェンダです!!他にも2人ほど乗っています!」
「なーんてスタイリッシュ!!特級危険種を飼い慣らして乗り物にするなんて!!」
メの報告に興奮するドクター。
「感心してる場合じゃねぇだろ」
「そうだったわね。荼毘お願い出来る?」
「おう…ちょっと暴れてくるわ」
俺は崖から飛び降りた。
ガキィィィン!
甲高い音を立てながら私の刃と村雨が幾度となくぶつかる。
そして
「くっ!」
私は左腕を肩から切断される。
「一撃で葬れないなら、こうやって刻んでいくしかない…相当痛いぞ覚悟しろ!!」
相当の痛み?
「……フフッ、痛み?そんな感覚…もう私には存在しませんよ」
必ずスタイリッシュ様に彼女の首を献上する!!
恩に報いる為!
私は半年前まで地方で暗殺稼業を営んでいた。
そしてある依頼で地方の領主を暗殺した際にヘマをしてしまい捕まってしまった。
当然刑は死刑だ。
そんなある日
「こんにちは。○○君であってるわよね?」
「ええ私が○○ですが…どちら様で?」
私に面会に来たのは俗に言うオカマだった。
「名乗り遅れたわね。アタシはスタイリッシュよよろしくね」
「…こちらこそ」
そんな私は彼?に提案された。
提案された内容は人体改造を受ける代わりに減刑というものだった。
私はその契約を受けた。
それから私は元の名前を捨て、トビーとして生きる。
私は切り落とされた左手から剣を生やす。
そしてそのままアカメを斬りつけるも間一髪で躱され、頬を浅く切り裂く程度に収まる。
アカメは切り上げの要領で刀を振るう。
私は右腕を切断されるも素早くこちらには銃口が生やす。
「お…!おおおぉぉぉおお!」
私は雄叫びを上げながらアカメの胸に銃口を当てる。
殺った!
そして私は引き金を……
引くことはできなかった。
私の胸を何やら槍のようなものが貫く。
「…おのれ…横槍とは無粋な…」
私が槍の飛んでき方向を見る。
そこには倒れ伏すガグとグルの姿とこちらを睨む緑髪の青年。
「なるほど…流石に2対1だと部が悪いですね。アカメ…最後に教えてください。私は何が貴女に劣っていたのですか?」
「…攻撃はとても激しかったが、最後の最後に周囲を見れていなかった」
「……なるほど。周囲をよく見るですか…勉強になりました。スタイリッシュ様申し訳ございません」
私は首をはねられた。
今回長くなって申し訳ないです!