IS~駆け抜ける嵐   作:BD3

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32話

他チームが試合をしている中、コウはある2人組に注目をした。

 

それは一夏と楯無の妹の簪が圧倒している所であり、しかもその相手はマドカと本音で連携が取れているのにも関わらず、やはり一夏と簪が圧倒しているのだ。

 

だが第3回戦の試合がもうすぐの為その試合は最後まで見ることは出来なかった。その3回戦の相手は楯無と箒である。

 

(もしかしたら決勝戦はあの2人と戦う事になるかもな)

 

試合を最後まで見る事は叶わなかったがそう思ったコウだった。

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

3回戦の相手、楯無はのんびりとしており箒はどうすればいいか悩んでいた。

 

「さてさてどうやって戦おうかしら・・・」

 

「練っていなかったんですか!?」

 

「練るもなにも彼にはそんなものは通用しないわよ。彼は2試合しているけど規格外なのよね・・・まだ彼には“切り札“が残っている感じがしてね」

 

(まあ・・・その前に勝負を決めれば勝ちは同然ね)

 

そう考えていた楯無を尻目にアリーナの発進口から3号機が出てきた。

 

「来たわね・・・。リベンジさせてもらうわよ!」

 

楯無の声と共に試合開始のブザーが鳴り響いた。

 

戦況ではコウの方が少し分が悪い。なぜなら第四世代IS紅椿を駆る箒の存在があったからだ。

たとえコウの腕が箒より勝っていても機体性能が勝っていないことが現状である。

 

ならここで“切り札“を使うか?いや取っておくべきだろう。

ここで使ってしまえば勝った後の対戦相手が一夏と簪なのだ。しかも試合開始時間は多くあるため対策を練られたら戦いづらいのである。

 

だから今回はハロに頼る戦い方になるだろう。

 

「頼むぞハロ...!お前が頼みの綱だからな」

 

「任セロ!任セロ!」

 

コウはミサイルコンテナを展開し弾幕を張り、更にバズーカでアリーナの地面に向けて撃ち土煙を引き起こした。

 

(1回戦と同じ戦い方・・・でも・・・)

 

「・・・・これの事は忘れていないのかしら?」

 

箒を土煙に包まれた場所から避難させ、楯無がいた場所は水蒸気爆発が起こり辺り一面を粉々にした。

 

しかしそこに粉々になる筈の3号機はいなかった。

 

楯無は3号機がどこにいるか探すとすぐに目視で確認できた。

 

箒の上空のさらに上に大型ビームサーベルを箒に向け振りかざす3号機がいたのだ。

 

コウは楯無がナノマシンで水蒸気爆発をするのを予測していたため瞬時加速を使い箒の上を取ったのだ。

 

「貰ったぁ!!」

 

「....!」

 

大振りで振りかざした為難なく防がれたがコウはダメ押しの大型ビームサーベルを展開、さらに瞬時加速を発動させた。

下から楯無が迫ってきているがそんな事はコウには関係なかった。

 

「うああああああああ!!」

 

コウの雄叫びと共に落下していく箒。大型ビームサーベルは紅椿のシールドエネルギーをガリガリと削っていった。しかしそれを黙って食らう箒ではない。

 

箒は紅椿の両肩の展開装甲をクロスボウ状に変形させ2門のブラスターライフルを3号機に向け発射した。

 

ライフルは3号機の両肩に直撃。3号機のシールドエネルギーが減った瞬間であった。

 

「当たった...!?」

 

この時の箒は無我夢中だったのでまさか当たるとは思ってもいなかった。

 

そして3号機は横から楯無の蛇腹剣が当たり吹き飛んだ。しかし吹き飛んだ際、3号機は手首に巻いた“ヒモ“を引っ張った。

 

そしてそのヒモは楯無と箒を吸い寄せ2人のIS同士が衝突した。

 

「ハロ!今だ!」

 

「起爆!起爆!」

 

ヒモ・・・爆導索は緑色に光り爆発した。その爆発に巻き込まれた2人は絶対防御が発動したため敗北が決定した。

 

 

『試合終了。勝者、コウ・ウラキ』

 

 




爆導索で攻撃した例がデンドロビウムだけなのがwikiで読んで驚きました....

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