IS~駆け抜ける嵐   作:BD3

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39話

爆発発生前

 

 

修学旅行最終日を迎えていたこの日は、自由行動となっていた。

 

コウ達は様々な物を見て体験し、時刻は終わりの時を迎えていた。

 

 

「・・・・・?」

 

 

集合場所である京都駅に向かう途中、コウは立ち止まり空を見た。

見えるのは太陽が隠された曇天の空であった。

奇しくもそれは、ガトーと同じタイミングで曇天を見ていた。

 

そこに広がるのは曇天。しかしコウにとっては嫌な胸騒ぎを覚えさせた。

 

 

 

 

──次の瞬間、近くで爆発が発生し、激しい爆音が鳴り響いた。さらに白いISが此方側に吹っ飛んできた。

 

 

「──白式?一夏か!?・・・・クッ!」

 

コウは1号機を装着し、一夏を此方側に引き込みシールドで実弾であろう攻撃を防いだ。

 

そして一夏が吹っ飛んできた方向から人影がうっすらと此方側に向かって歩いてきた。

 

「おいおいどうしたぁ、テメェの実力はこんなもんかぁ?」

 

「つ、強い....!」

 

現れたのは()()()()()()()のISを纏ったオータムだった。

 

「学園祭以来だなぁ?コウ・ウラキ」

 

「その声、あの時蜘蛛みたいなISを操縦していた奴か!?」

 

「ああ、そうだよぉ?だからさぁ、あの時の借りをキッチリ返してやる───よッ!!」

 

ビームマシンガンを2人に向けて乱射。同時に時限式爆弾を投げていたので大爆発を引き起こし分断させ、ビームサーベルを展開した。狙いは一夏一点である。

 

「──ッ!させるか!!」

 

コウはFb形態に移行し、強力な推力を得た1号機はその勢いのままオータムに体当たりをぶちかます。

 

一夏だけを狙っていたオータムはコウの事を見ていなかったので案の定、体当たりを食らい民家に激突。

オータムは衝撃で気絶しかけるが、歯を食いしばり、意識が飛ばないようにした。

 

「───ってぇだろうがぁ!!」

 

「なに!?」

 

オータムは目の前にいるコウに目掛けてスラスター全開で鋼の拳によるストレートをかました。

鋼鉄の音が響くと共にコウは見事に直撃。体勢が崩れ、後ろにヨロヨロと下がってしまった。

 

「死ねぇコウ・ウラキ!」

 

オータムはビームサーベルを展開し、スラスター全開で突きを食らわそうとする。

 

対するコウはその攻撃から防御するために盾を構えようとするが、突きが速く防御が間に合いそうになかった。

 

その神速の突きは・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

届くことはなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故なら何者かがオータムを右から蹴飛ばし、大きく吹っ飛んだからだ

 

「に、2号機・・・なんでこんな所に!?」

 

一夏は驚くような声を上げた。

 

それもその筈、2号機が強奪されたという事件は一夏には教えられていなかったのだから。

 

(ガトー・・・・ッ!!)

 

コウは2号機に乗っているだろう人物、ガトー対し、険しい表情で見ていた。

 

右から蹴り飛ばされたオータムは衝撃に耐えきれずISを装着したまま気絶していた。

 

そしてオータムを蹴飛ばした張本人であるガトーは一夏の方に顔を向けた。

 

「織斑一夏だな?私と共に来てもらおうか」

 

「──ッ!」

 

一夏は立ち上がり白夜を2号機に対し構えた。だが白夜の刀身は微かに震えていた。

 

(武者震いでもない、怯えている訳でもない...。俺の勘がいっている....。この2号機を操っている人間はコウさんと同格──いやそれ以上かもしれないって)

 

一夏は瞬時加速(イグニッション・ブースト)を発動させ、一気に間合いを詰め2号機の胴体を切り裂こうとする。

 

「───青いな」

 

ガトーは一直線に向かってくる一夏を拳でハエのよう叩き落とし、叩き伏せた。

 

しかしそれでも闘志を消さなかった一夏は、知っていたのかそれとも偶然だったのか2号機の要であるラジエーター・シールドの冷却装置を白夜で貫き破壊した。

 

 

 

───それが一夏が最後に見た光景だった。

 

 

 

 

「──腕はひよッ子だが、その心意気は見事」

 

破壊されたラジエーターシールドを見て敢えて捨てなった。

 

そしてガトーは倒れ伏した一夏を回収・・・・しなかった。

 

 

何故ならコウがビームサーベルを展開しガトー目掛けて振りかざしていたからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ガトーォォォォォォォォ!!

 

 

 

甘いっ!!

 

 

 

ガトーは腰からビームサーベルを居合いの様に抜き、攻撃を防いだ。

 

両者のビームサーベルは反発し、鍔迫り合いが発生した。

 

「───フンッ!」

 

ガトーは、もう1本のビームサーベルを引き抜き、コウの胴体目掛けて素早く振った。

 

しかし腰から抜く動作に気が付いていたコウは後ろに回避した。

 

「逃がさん!」

 

機体に負荷の掛かるラジエーターシールドをパージし、シールドをぶん投げた。

 

(一夏と同じ事をして!)

 

上空へと避ける。しかし予想していたぞと言わんばかりに二刀ビームサーベルを振り下ろす2号機の姿があった。

 

「落ちろぉ!」

 

「落ちるかぁ!」

 

振り下ろす前にスラスター全開でタックルを食らわせ、一瞬でよろけた所をハイキックをかまし、鋼鉄の音が周囲に鳴り響いた。

 

「コイツでぇ!!」

 

コウはトドメを刺そうとビームライフルを発射しようとするが体勢を立て直したガトーがビームサーベルを思いっきり投げビームライフルを破壊し、誘爆を引き起こした。

 

ガトーは残り1本のビームサーベルで誘爆の煙ごとコウを横薙ぎで切り払う。しかしそこにコウの姿はなかった。

 

 

「・・・・・!」

 

ガトーは2号機のフレキシブル・スラスターを後ろに向け噴射した。

 

 

「何ッ!?」

 

後ろに回りこんでいたコウは突然の噴射により防御が出来ず、噴射の熱を浴びてしまった。

 

一応耐熱性コーティングと制服の下に着込んでいた万能パイロットスーツの性能で防がれているが何時間も耐えられる訳ではない。

 

その隙にガトーは噴射を止め防御が間に合わなかったコウを地面へと叩き落とそうとする。しかしそれは出来なかった。

 

何故ならコウがあの噴射を食らったのが嘘の様に素早く2号機の背後に回り腰回りを掴んだ。

 

なんだとぉ!?

 

 

しぃぃぃずずぅぅぅめぇぇぇ!!

 

 

 

激しい空中戦を繰り広げたせいか飯綱落としの落下地点は硬い地面ではなく、水面へと叩きつけられたのだった。

 

 

 

 

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