スイートプリキュア♪ 鬼人の組曲   作:水無月 双葉(失語症)

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皆様、おはようございます。
お久しぶりです、何とか生きています。

更新がかなり遅くなってしまってすみません。


第14話 響と奏のお泊まり会
揺らがぬ絆


 王子先輩の誕生日は、八雲が王子先輩を迎えに行ってしまったので、セイレーンが邪魔が出来ずに普通に開催されました。

 

 

 

 

 

 

 

 その日の朝学校に着くと、奏が門の隣にある柵につかまって渋い顔をしていたので、私は足を速めて奏の元に向かう。

 

「奏、おはよう、何しているの?」

 

 小走りで奏の側に着くと、やはり奏は顔をしかめたままだった。

 

「どうしたの、そんな所で」

 

「何言っているの? 響が勉強教えてって言うからココでずっと待っていたんだよ」

 

「え……そんな約束して無いよ、誰かと間違えているんじゃない?」

 

 首を傾げながら奏に答えると、奏は眉を吊り上げる。

 

「は? 親友の響を誰と間違えるって言うの? 信じられない、もう絶交だからね」

 

 奏は捲し立てると、取り付く島も無く走り去ってしまい、私は茫然として動きが止まってしまった。

 

「え……意味分かんない、ちょっと待ってよ」

 

 我に帰った私は、直ぐに奏を追ったがもうどこにも居なくなっており、仕方がないので教室に向かう事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 奏を追う為に早足で教室に向かい勢いよくドアを開ける、乱暴に開けられたドアに教室に居た数名が、驚いて私を見たがそれには構わずに教室を見渡すが、奏は居なく私は少しイラつき始めていた。

 

「おはよう、響」

 

 後ろから奏がのんきに声をかけて来て、思わず睨んでしまう。

 

「何笑っているの、って言うかさっき追いかけたのに何処行ってたの」

 

「え……私、今来たところだけど……」

 

 私のキツイ言い方に奏は戸惑いの表情を見る、その瞬間私の怒りは四散してしまい、代わりに猛烈な恥ずかしさに襲われる。

 

「本当? 今来たの?」

 

「どうしたの? 本当よ」

 

 奏はやっぱり嘘なんて付いていない、もう少し話をしないと駄目だ。

 

「二人とも、ちょっと来て」

 

 奏に状況を話そうとした時に、担任の道添先生に背中を押され奏共々有無を言わせず教室に連れ込まれた。

 

「はい、皆そのまま聞いてね、この前皆に投票して貰ったベストフレンド大賞覚えてますね──」

 

 先生が話す中、私と奏は顔を寄せ小さい声で会話を続ける。

 

「校門で奏に会った」

 

「私今来たとこよ」

 

「今年のベストフレンド大賞は貴女達二人よ」

 

「「はい?」」

 

 私達の肩に優しく手を添えて道添先生は宣言する、思わず奏と顔を見合わせた。

 

「「私達がベストフレンド……?」」

 

 奏と同時に呟いた言葉は思ったより教室内に響き、皆がクスクスと笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと考えればセイレーンだって分かったのに……」

 

 家に来た響ちゃんは、今朝あった事をポツリポツリと話すと、見ているのが辛いほどに落ち込んでいた。

 

「今、物凄く後悔していると」

 

 小さく頷くと泣きそうな顔で俺を見てくる響ちゃん、俺は椅子に座っている響ちゃんの側に近づき頭を撫ぜると、響ちゃんは寄りかかってくる。

 

「そんなに心配する必要は無いよ響ちゃん」

 

「でも奏に酷い事しちゃって、その後も謝る機会作れなくて、放課後は助っ人の練習もあっから……私……」

 

「あのね、響ちゃんがきっと悩んでいるから助けて欲しいって、駆け込んで来た人がいるんだよ」

 

 響ちゃんは顔を上げると、虚を突かれた様な顔をしていた。

 

「響……」

 

 後ろから掛けられた声に響ちゃんは体を強張らせ俺の服を強く握り込む、その手の自分の手を添えると見上げて来たのでうなずくと響ちゃんの瞳が一瞬潤む。

 

 下唇を噛み締め数秒考えると、響ちゃんは後ろを向くが手は離さなかった。

 

「ねえ響、もし私がセイレーンに騙されて響に酷い事言ったら怒る?」

 

 奏ちゃんの質問に、響ちゃんは即座に首を横に振る。

 

「怒る訳ないじゃん」

 

 その言葉を聞いた瞬間、奏ちゃんは響ちゃんを抱きしめた。

 

「私も同じだよ響、こんな事で怒る訳ないじゃない……」

 

「奏……」

 

 服を掴んでいた手を放すと、二人はお互いを確かめる様に抱きしめ合っていた。




お読み頂きありがとうございます。

先生の名前がついてなかったので、担当した声優さんからお名前を頂きました。

宜しければお付き合い頂ければ幸いです。

では、次回。
第14話 響と奏のお泊まり会 
第2節 今日のおやつは

よろしくお願いします。
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