スイートプリキュア♪ 鬼人の組曲   作:水無月 双葉(失語症)

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着いた街と幸運の匙

 門を抜けた先は部屋だった、振り返るが門はすでに消えていた。

 

 ぐるりと見渡すどうやらリビングのようだ、六人掛けの大きなテーブル、アイランド型のカウンターキッチン、カウンターにも椅子が置かれ、冷蔵庫は両開きの大きな物、余裕のある三つ口コンロに広いシンク。

 

 リビングには、床置きのエル字ソファーとローテーブル、極めつけは大型テレビにレコードも再生できるステレオ、風呂トイレは当然別で、室内乾燥も出来るらしい、おかれた洗濯機も、ドラム型の洗濯乾燥機。

 

 寝室は、キングサイズのベットが置かれ、ここにも壁掛けのテレビが設置されている、さらには大きなウォーキングクローゼットも併設されていた。

 後は大きめなトレーニングルームが一部屋と、こちらも広いゲストルームが二部屋あり、そこにはセミダブルベットにテレビも置かれていた。

 

「至れり尽くせりだな、おい」

 

 リビングに戻ると、机の上に先ほどは無かった箱が置かれていた、嫌な予感がしながらも箱を開けると、家の鍵と思われる物と車の鍵がひとつ。

 やや小ぶりな鍵と銀行の預金通帳にカードと印鑑、あと手紙と免許証そしてが入っていた。

 

 手紙を確認すると鬼姫からの手紙だった、内容は、預金通帳のお金は好きに使って良い事と、定期的に金額が入る事、家、車、バイクの権利は全て俺名義になっていると、書いてある。

 

 一緒に入っていた、免許証の住所を見て時が止まる、免許には、加音町と書いてあった。

 

「おい! とある世界って、プリキュアの世界かよ!? 事前説明して下さい! 俺、フレッシュ以降は仕事でほぼ見てないからどうするよ……あっそれでか」

 

 なるほど、どうして鬼の力の解放後『響鬼』の名前を使わなかったの色々察した、確かに『響鬼』は使えんなと、乾いた笑いが出る。

 

「取りあえず街でもぶらつこう、恐ろしいが確認も必要だしな……しかし本当に不味いな、こんな事ならちゃんと見ておけばよかったな……

 キャラはある程度分かるが、ストーリーはほぼ知らないぞ、あの二人と上手く付き合っていくしかないか……

 ん? と、言う事は他のプリキュアとも地続きって事になるのか? 最悪は助けて貰うか……後で調べるか」

 

 外に出てガレージを覗くと、十人乗りの青いワゴンにバイクが一台、後空いたスペースには車が二台は軽く置けそうだった、隅には物置きまで置いて有り一通り入っていた。

 

「本当にまぁ……気を使ってくれて……ありがたいやら恐ろしいやら…………」

 

 チラリとバイクを見る、大変見覚えが有った、同じバイクかよ……いや違うか、こいつルーンじゃないぞゴールドウイングだ……でも、何故サイドカーを付けた! 

 

 バイクに手を置き大きく溜め息をつく、うん、諦めようタダだしな、きっと深い理由が有るに違いない、そう決めつけてガレージを出て敷地外に出ると、閑静な住宅街でした。

 

 歩き出そうとした瞬間、一瞬頭痛が起きた、痛みが落ち着くと、自宅から街の配置、主人公の自宅やら通う学校全てが理解できた。

 これが鬼姫の話にあった、常識や必要な事ってわけか……近くのコンビニでお金をおろし、その足で主人公に一人である『北条 響』の住む家を見に行くと、あまりのでかさに圧倒された。

 さすがに響ちゃんには会えなかったが、そのままもう一人の主人公『南野 奏』の住む自宅兼店舗の『ラッキースプーン』を目指す。

 店に到着し中に入ると、色々な年齢層の男女が結構いた。

 

 

 

 

 

 店内を見回すと居たよ、亜麻色の髪の美少女が、予想以上でびっくりです、こちらに気が付いたのか「いらっしゃいませ」と素敵な笑顔を頂きました。

 

「お持ち帰りですか? こちらでお食べになりますか?」

 

 仕事とはいえ、その笑顔眩しいですよ奏ちゃん、テラスで食べる旨を伝え、ラッキースプーンDXとスイートスペシャルにコーヒーを注文してお金を払うと、番号札を渡される、どうやらテラス席まで持ってきてくれるらしい。

 はて、アニメでそんな描写あったかなどと、思いながらテラスは何席か埋まっていが普通に座れた。

 しばらくすると奏ちゃん自ら、注文の品を持ってきてくれた、ちょっと嬉しい、番号札を渡しながら「ありがとう」と言うと、また素敵な笑顔を頂けました。

 ケーキもコーヒーも大変美味しく、響ちゃんがモリモリ食べるのも分かった気がする。

 トレイを返し「ごちそうさま」といって店を出る時「ありがとうございました」と、良い声と笑顔で送り出してくれた、また来よう、絶対に来よう。

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