スイートプリキュア♪ 鬼人の組曲 作:水無月 双葉(失語症)
まだまだコロナも収まっておりません、無理をなさらないように、ご自愛下さい。
鬼人の組曲もお気に入り登録が遂に100名以上の方にして頂きました、ありがとう御座います。
ご登録下さった方、お読み頂いている皆様のビュー数の伸び、頂いた感想が創作の力に成っております。
この様な作品ですが、此からもよろしくお願い致します。
サクラ色の朝東風
今日、転校してきた子と親友になった。
アメジストの様な瞳と濃い藤色の髪をした少し不思議な雰囲気をしたメガネの似合う女の子、私と同じ名字の『北条サクラ』ちゃん、すごく気があって八雲兄にどうしても紹介したくなって、無理を言って連れて来てしまった。
「響さん、どこに向かっているんですか?」
周りを気にして戸惑っているサクラを安心させるために笑い掛ける。
「サクラに紹介したい人が居るの」
「紹介……?」
少し困り顔のサクラに八雲兄について話す、サクラは眉を寄せて反応に困っているみたいだけど、うん、きっと大丈夫。
サクラと八雲兄がどんな話をするのか楽しみ、手を繋いで家の前に着きチャイムを鳴らすとインターホンから八雲兄の声が聞こえてきた。
「響ちゃん? 鍵開いてるから入って来て良いよ」
いつもは、玄関先まで出迎えてくれる八雲兄が出てこないって事は、多分手が放せない事をしている印、私は期待を込めながらサクラの手を取り八雲兄の家に入る。
ダイニングに入ると良い匂いが充満しており、私の期待通り八雲兄はキッチンで作業をしていた、私は嬉しくなって思わず少し大きな声を出してしまう。
「わぁ、良い香り! 八雲兄、何作っているの?」
いつも通り遊びに来た響ちゃんの第一声は食い気だった。
「何って、匂いで分かってるんでしょう、ビーフシチューだよ」
掻き回していた手を止めて、少し笑いながら響ちゃんを見ると、隣には知らない女の子が気まずそうに立っていた。
「響ちゃん、新しい友達?」
薄い気配に訝しみながらも、手を洗いタオルで拭きながら尋ねると、響ちゃんはニンマリと笑う。
「うん、越して来たばかりの北条サクラちゃん、同じ二年なんだ、で新しい親友、サクラこの人がさっき話していた八雲兄、仲良くしてね」
サクラちゃんに目を向けると、緊張からか表情が強張っている。
「響ちゃんと同じ名字なんだね北条さん、俺は木野八雲、響ちゃん同様よろしくね」
差出した右手をマジマジと見てからサクラちゃんは、恐る恐る少し冷たく小さい手で握手しつつ、やはり小さい声で挨拶をし返してくれた。
「北条さんって呼び辛いからサクラちゃんって呼んでも良いかな? 俺の事は好きに呼んで良いからね」
「私も八雲さんって呼んでも良いですか」
俺が怖いのか、目が泳ぎ少し引きつった笑顔で聞いて来たので大丈夫な旨を伝え響ちゃんの方を向く。
「響ちゃん、紅茶でも入れるから二人でソファーで待っていてよ」
響ちゃんが、サクラちゃんの手を引いてソファーに行くのを確認してから紅茶の用意を始める。
「響ちゃん、ちょっと取りに来て」
ソファーに座って話している二人に対し響ちゃんだけ呼び寄せる、聞きたい事があるからだ。
側に来た響ちゃんに小さな声で確認する。
「なぁ、奏ちゃんはどうしたんだい、家の手伝いかな?」
「んー、サクラちょっと複雑でさ、奏とはまだ友達じゃないよ」
響ちゃんの困ったなぁという態度で、何となくサクラちゃんは独占欲が強いかなと思い、今はまだ触れない様にしよう決める。
響ちゃんと一緒に紅茶と一口大のフィナンシェを持って行く、キッチンに戻り笑いながら話す二人を何となく眺める、あそこに奏ちゃんが居ればもっと楽しいのにと思い、早く三人で笑い合えたら良いなと感じていた。
お読み頂きありがとうございます。
今回は何時も以上に短くなってしましました、今まで通り明日も更新を致しますので、よろしくお願い致します。