スイートプリキュア♪ 鬼人の組曲 作:水無月 双葉(失語症)
フラワーモールの
最近は偽親友事件とかベルティエ騒動とか色々とあって、二人をリフレッシュさせるために少し遠いが、話題の大型ショッピングモール『フラワーモール』に買い物に来た。
「八雲兄のあの大きい車、初めて乗ったね」
「いつものバイクでも良かったんじゃないですか、それにしても『ショッピングモールKANONN』より全然大きいですね」
周りを楽しそうに眺めながらはしゃぐ響ちゃんと奏ちゃん、二人は少し前を歩きながら先ほど買ったソフトクリームを美味しそうに食べている、ハミィは響ちゃんの肩に乗っており時折ソフトクリームを分けて貰ってご満悦だ。
「ここは大きいから色々と買って荷物が増えるだろうし、だから車が良いかなってね、俺としてもバイクの方が背中が幸せなんだけれどね」
響ちゃんがクルリと振り返ると、ジト目で肩に軽くパンチを入れてくる。
「八雲兄のスケベ」
大袈裟に痛がって見せると、二人は小さく声を上げて笑う。
「最近八雲さん、そういうところ遠慮が無くなって来てますね」
響ちゃんは怒った顔をしてはいるが目が笑っており、奏ちゃんもしょうがないと言った感じで笑っている。
二人にからかわれながら歩いていると、ATMを見つけ少し軍資金を降ろそうかと二人を呼び止めた。
「ごめん、ちょっとお金おろしてくるよ、そう言えば今日一階でファッションショーがあるから見に行ってみる? たしか響ちゃん達と同じ年齢の子達が出てるらしいよ」
ふと思い出した事を話してから列に並ぶ、二人は邪魔に成らない所で笑顔で話しており、今日は良い気分転換になると良いなと思いながら列が進むのを待つ。
お金を降ろし二人の所に向かおうとすると、奏ちゃんが慌ててこちらに走ってくる。
「八雲さん大変、ハミィが興奮しちゃって下の舞台に飛び降りちゃって、響が今急いで下に向かっているの」
奏ちゃんの手を掴むと吹き抜けの手すりまで移動する、下を覗くと舞台の女の子に抱かれたいたハミィが響ちゃんの頭に移動して跳ねていた。
「奏ちゃん、このまま反対側の舞台裏に移動して待ってて、あの二人無理やり回収してくる」
奏ちゃんが走ってく姿を見てから、近くのパーティーショップで気休めに三色のかつらを買って被ると、一気に三階から舞台めがけて飛び降りる。
「今度は変なアフロが降って来た!」
「誰! 誰! 誰!」
周りのざわめきを聞こえない振りをして響ちゃんの方を振り向く。
言い争いしていた響ちゃんが、俺の着地音に驚きの声を上げた。
「うわっ! 八雲兄?! どうしちゃったのその頭?!」
「八雲楽しんでるニャ」
二人に無言で近づくと、ハミィの首元を掴み奏ちゃんが待機している三階に向かってハミィをぶん投げる。
「ハニャァァァァァー!」
ハミィは叫び声を上げ、ゆっくりと回転しながら三階まで飛んで行くと、手すりから奏ちゃんが両手を伸ばして、ハミィを見事にキャッチした。
「さすが奏ちゃん、あとは」
茫然と立って見送っている響ちゃんを、横抱きに抱える。
「えっ?! 八雲兄?!」
「しっかり捕まって」
響ちゃんに小さい声で伝えると、慌ててしがみ付いてくれたので頷いて見せる。
「あなた達、何なんですか」
赤紫の髪の女の子が戸惑いながらも声を掛けてくる、その子に目を向けると俺はギクリとした、そこにはキュアブロッサムこと花崎つぼみが立っていたからだ、後ろを見るとえりかちゃんといつきちゃんも立っており、えりかちゃんは口を尖がらせていた。
観客席を見渡すと知った顔が多すぎて冷や汗が背中を伝わる、良し逃げよう、響ちゃんを更にしっかりと抱きしめながらつぼみちゃんに一言謝り、壁や柱を踏み場にして奏ちゃんの所に戻る、その途中にかつらが落ちたがそれは気にしていられなかった。
「奏ちゃん、逃げるぞ」
三階に着くと下から爆発したかのような大歓声が聞こえ、響ちゃんを降ろす暇も無く横抱きにしたまま奏ちゃんに一声かけ走り出す、慌てて走り出した奏ちゃんは俺の隣に並ぶとポツリと小さく呟いた。
「また、お姫様抱っこ……」
お読み頂きありがとうございます。
ついにオールスターズに突入しました、頑張って書いていきますので、お付き合い頂けると幸いです。
タイトルに使っている楽曲名はイメージと言いますか、勢いで決めました、内容と合ってなくても笑って流して下さい、ご都合主義です!と、言うわけで次の更新は来週末を予定しています。では次回
第2節 光の使者の
よろしくお願いします。