スイートプリキュア♪ 鬼人の組曲   作:水無月 双葉(失語症)

71 / 110
ピンク色の遁走曲(フーガ)

「「「「「「やあぁぁぁぁぁ!」」」」」」

 

 気合を発しながらムシバーンとサーロインに向かって行く私達六人とディスクアニマル、先陣を切ったのはブラックとディスクアニマル。

 

 ディスクアニマルがムシバーンの視界を一瞬塞ぐ、その瞬間、ブラックの姿が消えた。

 

「誰が何と言ったって!」

 

 ムシバーンの間合いにいきなり現れたブラックが、疾呼しながら重い一撃を脇腹に入れ、ピーチがその隙を突きムシバーンに鋭い蹴りを放つ。

 

「自分たちの道は自分達で!」

 

 叫んだピーチと入れ替わり、ドリームが体を回転させながら足を振り上げ蹴り落とす。

 

「切り開くんだから! それに!」

 

 吠えたドリームから少し離れた所で、ブルームがサーロインにラッシュをねじ込む。

 

「あの子達が入って来たんだから!」

 

 絶叫したブルームの影からブロッサムが飛び出し、両足をそろえて蹴り付ける。

 

「出口もきっとあります!」

 

 声を張り上げたブロッサム。私は渾身の後ろ旋風脚をサーロインに入れ吹き飛ばす。

 

「絶対に! ここから出るんだから!」

 

 私は皆の思いを引き継ぐ様に咆哮した、飛ばされたサーロインが体勢を整える。

 

「世の中そんなに単純じゃないよ! ウザイナー!」

 

 空に向かって大声を出すサーロイン、上空から雲霞の如く振ってくるウザイナー達、私達は怯まずに輪に成って空へとジャンプし向かっていく、そんな私達の直ぐそばをディクスアニマルが飛ぶ。

 

「「「「「「プリキュア! コラボレーション・パ──ンチ!!」」」」」」

 

 私達は敵を引き裂く刃に成ってウザイナー達を切り裂いていく、上空に不思議な物を見つけた私達、私はその正体に何となく気が付く。

 

「あれって、もしかして出口?!」

 

 私の声には誰も反応が無く、あまりに酷いオチに皆して茫然としていた。

 

「空から来たから空から戻るって事ですか……」

 

 ブロッサムが誰も言えなかった事をポツリと呟くと、体を捻りサーロインを見下ろし怒りよりも呆れた声を上げた。

 

「世の中単純じゃないって、どっちの方が単純ですか!」

 

「行かせない!」

 

 サーロインが怒鳴り、ムシバーンと物凄い速度で私達を追ってくる。

 

「それはこっちの台詞よ! アンタ達に!」

 

 ブラックがムシバーンの攻撃を防ぎ声を荒げる。

 

「真っ直ぐ進む私達の! 邪魔はさせない!」

 

 サーロインの前にはピーチが出て攻撃を受け止め弾く、だが、空からはまだ大量のウザイナーやホシイナー達色々な種類の怪物が振ってくる。

 

 ドリームの手の甲が激しい薔薇色の光を放つ。

 

「プリキュア! シューティングスター!」

 

 ドリームが薔薇色の光を撒き散らしながら、その名の通り一筋の流星となり敵を貫いて行く、空に残る一筋の美しい薔薇の色、その色に私は希望の光を見出した。

 

 ドリームの希望の光に導かれる様に、次々と怪物たちを足場に出口に向かう、後方から急速に悪意の塊が私に迫る。

 

「行かせんぞ!」

 

 ムシバーンが放った光弾をブルームがバリアで防ぎきる、その隙をついて急接近してくるサーロイン。

 

「ブロッサム! シャワー!」

 

 絶妙なタイミングでのブロッサムのカウンター、桜色に輝く光弾がサーロインとムシバーンを打ち据える。

 

 私は仲間達の支援を受け出口を目指す、閉まっている扉を睨みつけジャンプして行く。

 

 目前に迫る巨大な扉、最後に全身の力を込めて飛翔する。拳を固め振りかぶると、隣を飛んでいたディスクアニマルが私の拳を守る様に形を変えた。

 

「力を貸してくれるの? ありがとう! なら! ここで決めなきゃ女がすたる!」

 

 ディスクアニマルを纏った私の渾身の拳が突き刺さると扉から溢れ出す光、その光のなか、ディスクアニマルは静かに砕けていく、光を反射してキラキラと輝きながら落ちて行く破片達。

 

 私は手の中に残った破片を見つめる。

 

「私達を救ってくれてありがとう」

 

 破片を握りしめ、祈る様に拳を額に押し付ける、私は光に包まれながら一粒の涙を流した。




 お読み頂きありがとうございます。
 明日も更新予定となります、宜しければお付き合い頂ければ幸いです。

 メロディ達ピンクチームも無事脱出に成功しました。
 メロディの拳を覆ったディスクアニマルですがオリジナルのディスクアニマルです。斬鬼さんの膝を保護していた黄金狼を拡大解釈してメロディの拳に纏わせました。
 少し語弊がありますがプロトタイプのアームドディスクアニマルとなります、性能的には茜鷹と浅葱鷲の中間ぐらいのイメージです。色に関しましては後々の話で出ますのでここでは控えさせて頂きます。
では、次回。

プリキュアオールスターズ 虹色の花束
第17節 プリキュア行進曲(マーチ)

よろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。