スイートプリキュア♪ 鬼人の組曲   作:水無月 双葉(失語症)

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お久しぶりです。
今回も病気の前に出したものです、お読み頂いたら嬉しくて思います。

同時に書いた前書きした物です。

「マイナーランドの歌姫は」と「歌姫の歌」の間のifと成ります。
飲酒及び男女間の話と成ります、苦手な方はお避け下さい。
セイレーンは現時点では妖精の為、法律に抵触しないと考えております。
尚、飲酒を助長するものではありません、お酒は20歳になってから。


if 寂しい夜に

「ヤクモ、アンタ酒何て飲むの?」

 

 後ろを振り向くと、風呂上がりのセイレーンが頭にタオルを乗せ、ペットボトルの蓋を捻りつつも呆れてた視線を向けていた。

 

「気分が乗った時にな、またにだよ」

 

 隣に乱暴に座ってきたセイレーンは、飲んでいたペットボトルをローテーブルに置くと、俺の手からグラスを奪い取る。

 

「おい、セイレーン」

 

「こんなのの何が良いのよ?」

 

 グラスを持ち上げ、底の方から中身を見上げるセイレーン。

 

「アンタ、さっきこうやって色見てたわね……まぁまぁ、綺麗ね」

 

「セイレーン、お前ってさ、飲んで大丈夫なの? 年齢とかって……妖精だから関係ないのか? ……」

 

 匂いを嗅いで、しかめっ面をしているセイレーンがちょっと面白い。

 

「そろそろ返して貰えないかな、俺のグラス」

 

 グラスを取ろうとした俺の手を軽く避けると、セイレーンはグラスの中身を一気に煽った。

 

「ちょっ! お前、何て飲み方を! 水飲め、水!」

 

 セイレーンは、数秒差し出されたペットボトルを見つめると、けふっと小さく息を吐き、へらりと笑いながらグラスを差し出す。

 

「結構美味しいじゃない、おかわり」

 

「セイレーン?」

 

「お・か・わ・り」

 

 ボトルに手を伸ばすセイレーンより先にボトルを引き寄せると、セイレーンは情けない顔を向けてくる、その余りの情けなさに俺は溜め息を吐く。

 

「分かったから、ストレートじゃなくて水割りな、用意するから待ってろ」

 

 勝手に注がれるぐらいなら俺が制御しようと考え、出来るだけ薄めで作る為に、ボトルを確保したまま氷と水を取りに行く。

 

「頼むから、ゆっくり飲めよ」

 

 グラスを受け取ると、セイレーンはまたにへらと笑いゆっくりと飲み出す、自分のグラスにも注ぎながら横目でセイレーンを見て、俺は色んな意味で諦めた。

 

 

 

 

 

 

 

「聞いてるヤクモ?! バスドラったら毎回毎回私の邪魔しかしない癖に、直ぐにリーダーは俺だとか言うし、メフィスト様はいくら音符集めてもこれっぽっちっていじめるのよ? おかしいと思わない?! ねえ?! 驚きの白さって何よ!?」

 

 お酒と一緒に口に含んだ氷を噛み砕きながら、セイレーンの話は四度目のループに入る。

 

「セイレーンも大変だな」

 

 セイレーンは、グラスを勢いよく傾け中身を飲むと、楽しそうに息を吐く。

 

「それに比べてアンタ達は仲良いわね、ハミィは幸せ者ね」

 

 何かを懐かしむ様に呟いたセイレーンは、グラスの中身を全て喉に流し込んだ。

 

「んー、美味しい」

 

 油断すると自分で作ろうとするセイレーンからボトルを遠ざけ、出来るだけ薄めに次の杯を作り、そっと目の前に置いて置く。

 

「なあ、もし良かったら、このまま…………」

 

「ヤクモ! 飲みなさいよ」

 

 明らかに被せて来たセイレーンに思わず溜め息を吐く、クピクピと飲むその姿を見ながら、今日はもう好きにさせようと心に決め、自分のグラスを傾けた。

 

 肩の力が抜けたからだろうが、俺もリラックスしたのでかなりの杯を重ね、この時間が楽しく成っている。

 

 少し大きな音を立てて、セイレーンがグラスとテーブルに置くと、虚空を見つめる。俺は遂に吐くのかと身構えるが、セイレーンはいきなり俺の胸に頭突きをして来た。

 

「あの? セイレーンさん?」

 

 何度か俺の胸に頭突きをしたと思ったら、今度はそのまま頭を擦りつけてくる。

 

「あの? セイレーンさん?」

 

 俺の呼びかけが聞こえたのか、セイレーンの動きがしばらく止まり、ゆっくりと頭を上げるとへらりと笑う。

 

「セイレーンって、酔うとよく笑うんだな」

 

「おかわり」

 

「なぁ、そろそろ終わりに……」

 

「これで最後、おかわり」

 

 少し雰囲気が変わったかな、と思いながらもボトルに手を伸ばし、水割りを作り出す。

 

「ん」

 

 小さな呟きと共に口の横に温かく湿った感触がして、慌ててセイレーンの方を向くと唇を塞がれた。

 

 俺の口の中でセイレーンの舌が跳ね回る、戸惑った瞬間にバランスを崩してソファーに二人して倒れ込む。

 

「セイレーン、お前酔いす……」

 

「喜びなさい、初めてなんだから……」

 

 目が泳がせながら、セイレーンが洩らす。

 

「セイレーン……お前、何でこんな事を……」

 

 さっきまで口に中で暴れていた舌の感触が抜けなく、思わずセイレーンの口元を見てしまう。

 

「…………良いじゃない、別に」

 

 セイレーンは抱きついてくると、俺の首筋に頬を擦り付ける、すべすべとした肌が気持ちいい。

 

「セイレーン」

 

 顔を上げたのセイレーンに対し、首を捻り唇を奪いそのまま口の中に侵入する、お互いが貪る様に絡め合い、熱くなった吐息と共に口を離す。

 

 頬に手を伸ばし数度撫でてから、後頭部に手を回し指に掛かる髪の感触を楽しむ。

 

「……もう、止まらないからな」

 

 セイレーンがふにゃりと笑う。そんな彼女を引き寄せ再度唇を重ね、服の中に手を潜りこませた。




ifルートのお話ですか、楽しんで頂きたら幸せです。
お読みお頂きありがとうございます。
今回も当時書いた後書きです、よろしくお願いします。

正に酒の上の不埒!ニチアサとは思えない大人な関係を持った八雲とセイレーンでした。
ifでは、セイレーンはこのままマイナーランドから抜け、戦いからも遠ざかり八雲との関係を深めていきます。
ハミィとも親友に戻り、響ちゃん達ともぎこちないながらも関係を修復し良き理解者になって行きます。
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