頑張って生き残るぜ!! 作:森羅万象を創造したい神
現在、ハジメと雷は訓練の休憩時間を利用して王立図書館にて調べ物をしている。その手には〝北大陸魔物大図鑑〟というなんの捻りもないタイトル通りの巨大な図鑑があった
「雷まで来なくても……」
「いやいや、知識があれば生き残れる確率が高くなるからな……」
前世でもそうだった
戦争の中でも生き残れたし
……戦争といえば、俺右肩を一度銃で撃ち抜かれたことあるんだよね
その後すぐにそいつを撃ち殺したが……
ハジメは、しばらく図鑑を眺めていたのだが……突如、「はぁ~」と溜息を吐いて机の上に図鑑を放り投げた。ドスンッという重い音が響き、偶然通りかかった司書が物凄い形相でハジメを睨む
「ハジメ……疲れたのか?」
「う、うん……」
「はあ…………――――――――"ヒール"」
「うわっ……疲れが……………………………………ん?魔法使えたっけ雷?」
「……ああ、使えるぞ?」
「す、すごいね……」
「そんなことないだろ……」
……さっきから司書が凄い睨んでる。ハジメに。
ハジメにそのことを言ったら、すぐに謝った
「す、すみません」
その後、ハジメはおもむろにステータスプレートを取り出し、頬杖をつきながら眺める。
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南雲ハジメ 17歳 女 レベル:10
天職:錬成師
筋力:60
体力:60
耐性:60
敏捷:60
魔力:60
魔耐:60
技能:錬成・縮地・限界突破[+効果上昇]・獲得経験値量増加・無限成長・言語理解
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これが、二週間みっちり訓練したハジメの成果である。ちなみに皆さん大好き光輝様はというと、
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天之河光輝 17歳 男 レベル:10
天職:勇者
筋力:200
体力:200
耐性:200
敏捷:200
魔力:200
魔耐:200
技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読
高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解
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それと、ハジメには魔法の適性がないこともわかった。
魔法適性がないとはどういうことか。この世界における魔法の概念を少し説明しよう。
トータスにおける魔法は、体内の魔力を詠唱により魔法陣に注ぎ込み、魔法陣に組み込まれた式通りの魔法が発動するというプロセスを経る。魔力を直接操作することはできず、どのような効果の魔法を使うかによって正しく魔法陣を構築しなければならない。
そして、詠唱の長さに比例して流し込める魔力は多くなり、魔力量に比例して威力や効果も上がっていく。また、効果の複雑さや規模に比例して魔法陣に書き込む式も多くなる。それは必然的に魔法陣自体も大きくなるということに繋がる。
例えば、RPG等で定番の〝火球〟を直進で放つだけでも、一般に直径十センチほどの魔法陣が必要になる。基本は、属性・威力・射程・範囲・魔力吸収(体内から魔力を吸い取る)の式が必要で、後は誘導性や持続時間等付加要素が付く度に式を加えていき魔法陣が大きくなるということだ。
しかし、この原則にも例外がある。それが適性だ。
適性とは、言ってみれば体質によりどれくらい式を省略できるかという問題である。例えば、火属性の適性があれば、式に属性を書き込む必要はなく、その分式を小さくできると言った具合だ。
この省略はイメージによって補完される。式を書き込む必要がない代わりに、詠唱時に火をイメージすることで魔法に火属性が付加されるのである。
大抵の人間はなんらかの適性を持っているため、上記の直径十センチ以下が平均であるのだが、ハジメの場合、全く適性がないことから、基本五式に加え速度や弾道・拡散率・収束率等事細かに式を書かなければならなかった。
そのため、〝火球〟一発放つのに直径二メートル近い魔法陣を必要としてしまい、実戦では全く使える代物ではなかったのだ。
ちなみに、魔法陣は一般には特殊な紙を使った使い捨てタイプか、鉱物に刻むタイプの二つがある。前者は、バリエーションは豊かになるが一回の使い捨てで威力も落ちる。後者は嵩張るので種類は持てないが、何度でも使えて威力も十全というメリット・デメリットがある。イシュタル達神官が持っていた錫杖は後者だ
「どうしたんだ?ステータスをそんなに見て」
「……魔法使いたかったな~」
「ははは……まあ、ないもんはしょうがないだろ」
「……まあ、そうだね」
獲得経験値量増加を与えて思ったことがある
ハジメの成長速度おせえな!?
獲得経験値量増加でようやくテンプレ勇者と同じかよ……
「そうだ、雷のステータスは?」
「見るか?」
「まあ、気になるね」
「どうぞ」
ポケットから取り出し、ハジメの方に放り投げた
「おっと……どれどれ?」
ハジメが見てみると……
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黒刃雷 17歳 男 レベル:2
天職:剣士
筋力:12 [+正体不明発動ERROR]
体力:12 [+正体不明発動ERROR]
耐性:12 [+正体不明発動ERROR]
敏捷:12 [+正体不明発動ERROR]
魔力:12 [+正体不明発動ERROR]
魔耐:12 [+正体不明発動ERROR]
技能:剣術[+斬撃速度上昇]・縮地・先読み・気配感知・創造・ベクト■操作[+高速演算]・時空■を司る・■世■転移・正■不明・言語理解
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「うわ~……」
「そんな目でこっちを見るな!!」
凄いジト目で見てくるハジメ
そんな目で見ないで!!
照れちゃうでしょ!!
「また、しょうもないこと考えたでしょ?」
「む………なぜわかった!?」
マジでびっくり……
香織といい、雫といい……何で俺の考えてることが分かるんだ……?
そんなスキル俺もほしいぃぃぃぃぃぃぃ!!
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訓練施設に到着すると既に何人もの生徒達がやって来て談笑したり自主練したりしていた。どうやら案外早く着いたようである。ハジメと雷は、自主練でもして待つかと、支給された西洋風の細身の剣を取り出した。
と、その時、唐突に後ろから衝撃を受けてハジメはたたらを踏んだ。なんとか転倒は免れたものの抜き身の剣を目の前にして冷や汗が噴き出る。顔をしかめながら背後を振り返った雷は予想通りの面子に心底うんざりした表情をした
「よぉ、黒刃。なにしてんの? お前が剣持っても意味ないだろが……」
「いや、俺の天職剣士なんだが……?」
「チィッ……こいつイラつくし俺らで稽古つけてやんね?」
一体なにがそんなに面白いのかニヤニヤ、ゲラゲラと笑う檜山達。
「あぁ? おいおい、信治、お前マジ優し過ぎじゃね? まぁ、俺も優しいし? 稽古つけてやってもいいけどさぁ~」
「おお、いいじゃん。俺ら超優しいじゃん。無能の剣士様のために時間使ってやるとかさ~。黒刃~感謝しろよ?」
ほんとに不愉快になるな……
スキル……増やすか
「はあ…………」
ハジメに目で大丈夫だぞ!!……と伝えた
訓練施設からは死角になっている人気のない場所に来ると、檜山は雷を突き飛ばした。
「ほら、さっさと立てよ。楽しい訓練の時間だぞ?」
檜山、中野、斎藤、近藤の四人が雷を取り囲む
「ぐぁ!?」
その瞬間、背後から背中を強打された。近藤が剣の鞘で殴ったのだ。悲鳴を上げ前のめりに倒れる雷に、更に追撃が加わる。
「ほら、なに寝てんだよ? 焦げるぞ~。ここに焼撃を望む――〝火球〟」
中野が火属性魔法〝火球〟を放つ。が……
「効かねえよバーカ」
雷に向かっていた火球が雷の体に当たる寸前で消え去った
「な………!?……グッ……ここに風撃を望む"風球"!!」
風魔法を放ったが又もや当たる寸前で消え去った
「雑魚共!!」
そういった後、彼の姿が消えたかと思うと、
近藤の背後にいた
「お休み~」
「グッ……」バタン
雷は近藤に手刀で気絶させた
「な……!!調子に乗るなぁ!!」
取り巻きの一人が剣を抜いて、迫ってきた
「剣を抜いたか」
「おらぁ!!」
取り巻きの一人が思いっ切り剣を雷に向かって振り下ろした
その攻撃を僅かに身体をひねっただけで躱し、
「ふん!!」
顔面を思いっ切り殴った
「ぐおがぁ!!」
「やべ!」バタン
気絶してる……
思いっ切り殴りすぎたようだ
「まあいいか」チラッ
「ヒッ!!」
と、そこで……
「何やってるの!?」
びっくりしたなんせ、ここに来たのが香織だったのだから。香織だけでなく雫や光輝、龍太郎もいる
「何をした!!雷!!」
「うっせえ。テンプレ勇者」
「なん……」
「"時間停止"」
めんどくさそうになりそうだったので時間を止めさせてもらった
「さらば!!俺はダンジョンに行かせてもらうぜ!!……と、今回のことは一応紙に書いておこう」
「じゃ、またな!!」