忠犬と飼い主~本編~   作:herz

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 本作品を読む前に、1度読んで欲しい注意書きです!


・この作品は二次創作小説です。

・あらゆる妄想を詰め込んでいます。

・キャラ崩壊(主に赤井さん)あり。

・オリ主が登場します。

・ご都合主義です。

・作者は名探偵コナンの原作を読んでいません。アニメも見ていません。
(映画を少し見た程度。あとはpixiv内のコナンの小説から得た情報のみです。)

・登場人物の口調がおかしいかもしれません。

・「」の中は日本語、『』の中は英語を話しています。

・基本的にオリ主の視点から見た話になります。

・忠犬な赤井さんを書きたい!という願望から生まれた二次創作小説です。

・作者に文才はありません!


 以上の注意書きを読み、それでも構わない!という方は、どうぞ!

 楽しんで読んでいただければ、幸いです(*´∀`)





忠犬、赤井秀一

 

 

『――やぁ、久しぶりだね。調子はどうかな?』

 

『あぁ、久しぶりだなボス。調子悪くないぜ。そっちはどうだ?』

 

『こちらも悪くないよ。むしろ皆、例の組織の壊滅作戦の日取りが決まった事で、気分が高揚しているようだ。……私も、年甲斐もなくその日を今か今かと待ちわびているところだ……』

 

『!……そうか。ついに、その時が来たんだな。……で?』

 

『うん?』

 

『その報告のためだけに電話をしてきたってわけじゃないんだろ?……用件は?』

 

『……いやはや、参ったな!やはり君には分かってしまうか。……実はね――』

 

 

 

 

『――ということなんだが、どうだろう?』

 

『……なるほどなぁ……了解だぜボス。準備ができ次第、すぐにそちらに向かうとしよう』

 

『おぉ、助かるよ!君が来てくれると心強い。……しかし、君も長期任務から戻ったばかりだというのに、また働かせてしまってすまないな』

 

『いや、これくらいどうってことないさ。むしろ呼んでくれた事に感謝している。……若い奴らに負けてられないからな』

 

『さすが、頼もしいな。……きっと、彼も喜ぶだろう。師弟の感動の再会だな』

 

『……よせよ。あいつは……秀一はもう、俺の弟子という立場に納まるような奴じゃない。とっくに、俺を越えている。それに、任務中は連絡も取ってなかったからな。最後に会ったのは……6年前か。弟子に劣る師匠の事なんて、気にも留めないだろ』

 

『…………いやー……それはあり得ないだろうな。赤井君は君に会えなくて寂しそうにしていたよ。気にも留めないなんて思っているのは、間違いなく君だけだ』

 

『はは、そんな大げさな!』

 

『大げさではないのだが……』

 

『いや……っと、悪い。呼ばれた。そろそろ切るぞ』

 

『あぁ、引き留めてすまなかった。君の到着を待っているよ、荒垣君』

 

『了解、ジェイムズ。待っていてくれ。じゃあな』

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

(……さて、と。久々の日本だな……)

 

 

 空港にて。俺はそう思いながら、辺りを見渡した。中学生の頃、家族と共にアメリカへ引っ越して以来、日本の土を踏んだ事は数回程度しかない。

 懐かしさを感じつつ、目当ての人物を探す。

 

 

「――荒垣君!」

 

 

 おっと。向こうが先に見つけてくれたか。

 

 振り向くと、ボス――ジェイムズ・ブラックが俺に向かって手を振っていた。俺はそれに応えて、ボスの元に歩み寄る。

 

 

「お久しぶりです、ボス。わざわざ迎えに来て頂き、ありがとうございます。ご迷惑をおかけしてすみません」

 

「いやいや、気にしないでくれ。私がそうしたかっただけなんだ。……ところで、日本語を話す時の敬語は必要ないよ。いつも通りで頼む」

 

「……ならば、そうさせてもらう」

 

「うむ。……さぁ、そろそろ行こうか」

 

「了解」

 

 

 ボスに案内され、俺は空港を後にした。

 

 

 

 

―――

――――――

―――――――――

 

 

 ボスが運転する車に乗り――内心、上司に運転させている事にかなり申し訳なく思っている――向かった先は、黒の組織対策の合同捜査本部。FBIと日本の公安警察による、合同捜査の拠点となっている場所だ。

 本部が設置されているビルの地下駐車場で車から降りて、ボスの後をついて行く。

 

 

「そういえば、捜査中に何度か公安と衝突していたって聞いたぜ?今はどうなんだ?」

 

「あぁ……確かにその通りだが、今は落ち着いている。そのおかげで、作戦の日取りも決まったんだ」

 

「へぇ……」

 

 

 アメリカにいる部下から聞いた話では、売り言葉に買い言葉のオンパレードが続き、それでも共通の敵がいるおかげか、どうにか成り立っていたようだが、それも表面上そう見えているだけだったらしい。

 それが落ち着いた。……一体何があったんだ?

 

 疑問に思った俺は、その事をボスに問い掛けた。

 

 

「……それは、公安警察の指揮を取っている降谷零という男と赤井君の関係が、ある程度修復された事がきっかけになったのだ。

 2人はそれぞれの組織内で一目置かれている。しかし、とても仲が悪かった。……私には仲が悪いというよりも、一方的に降谷君が赤井君を敵視しているだけのように見えたのだが、大半の者はそうは思わなかったようだ。……2人に影響されて、我々と公安の関係も悪化した。

 だが、最近になって何があったのか、降谷君が赤井君に突っ掛かる頻度が大幅に減った。それに合わせて、我々と公安の関係も徐々に落ち着いていった……というわけだ」

 

「降谷零……確か、今でもバーボンって名前で組織に潜入している奴だよな?そいつと、秀一の間には何があったんだ?」

 

「私も詳しくは知らない。赤井君に聞いたが、はぐらかされてしまったんだ。……しかし、君が聞けば彼も答えてくれるかもしれないな」

 

「俺が?……ボスが聞いて駄目だったんだ。俺が聞いても同じだろ」

 

 

 何より、答えたくないのであれば俺も無理に聞き出すつもりはない。

 

 

「そうかね?私が聞くよりも答えてくれる可能性は高いと思うのだが。……おぉ。そういえばもう1人その可能性が高い人物がいたな。もしかすると、2人の仲を取り持ったのも彼だったのかもしれない」

 

「彼?」

 

「江戸川コナン君。数日前に電話でも話していた、今回の作戦の司令塔である少年だよ」

 

 

 ――江戸川コナン(クールキッド)。ボスから話は聞いていたし、アメリカにいる部下の口からも度々出て来ていた名前だ。

 頭が切れる。ギフテッドである。あの赤井秀一が一目置いていた。組織に対する切り札……といった評価を受けている少年。

 そして……

 

 

「――秀一の命の恩人、か」

 

「うむ。……コナン君のおかげで、赤井君は無事だった。彼には心から感謝しているよ」

 

「確かに、秀一を救ってくれた事には感謝しないとな。……だが、ジェイムズ。俺は……」

 

「分かっているよ。君は、自分の目で判断したいのだろう?」

 

「……あぁ」

 

 

 ……そう。俺はまだ、他人の視点から見た江戸川コナンしか知らない。自分の目で判断するまでは、ただのガキに命を預ける事はできない。

 "物事はできる限り自分の目で判断する"。秀一がまだ俺の弟子だった頃、一番最初に教え込んだ事だ。

 

 

「……さぁ、着いたぞ。ここだ。……車の中で既に説明したが、この先にいるのは今回の作戦の中心となるメンバー……謂わば幹部達だ。当然、赤井君もこの先にいる」

 

 

 ……そんな事を考えている間に、本部に到着した。……この扉の向こうに、秀一がいるのか。

 

 

「…………」

 

「……緊張しているかい?」

 

「まぁ、な。……6年振りの再会だからな」

 

 

 ……不安だ。流石に元師匠の顔は覚えているだろうが、どんな反応が待っているのか……

 

 

「ふふ……君は緊張しているようだが、私は赤井君の驚いた顔が待っているのだと考えると、とても楽しみだよ」

 

「…………畜生、他人事のように……!」

 

 

 この食えないジジイ……心底楽しそうな顔しやがって!

 

 

「ははは!……では、行こうか」

 

「……おう」

 

 

 そして、扉が開いた。

 

 さぁ、いい加減に腹をくくるんだ、俺。たとえどんな反応をされたとしても冷静に、冷静に……

 

 

「……やぁ。全員揃っているかな?」

 

「ジェイムズさん!……うん!全員いるよ。ジェイムズさんと、あなたが呼んだ助っ人の人で最後だよ」

 

「そうか。ありがとう、コナン君。……さぁ、入ってくれ」

 

「……失礼します」

 

 

 ジェイムズに促されて、部屋の中に入る。……部屋の中にいたのは、6人。その中で俺が知らない人間は3人。

 1人目は金髪で褐色肌の男。2人目は黒髪で眼鏡を掛けた男。どちらもスーツを着ている。おそらくこの2人が公安の人間で、どちらかが降谷零なのだろう。そして3人目……

 

 

(……こいつが、江戸川コナンか。……本当にガキじゃねぇか。随分小さい……)

 

 

 ボスも名前で呼んでいたし、この場にいる少年はこいつだけ。確定だ。

 

 ……ひとまず、このガキは置いといて。残りの3人。ジョディに、キャメルに……

 

 

(秀一……って、髪が短い!?)

 

 

 最後に会った時にはかなり長くなってたのに……結構切ったな!

 

 相変わらず服装は黒一色……ニット帽もそのままだ。そして表情……目を見開いて、僅かに口も開いて唖然としている。

 ……イケメンはどんな表情をしていてもイケメンのままだな。しかし、こいつのこんな表情を見たのは初めてだ。最悪の場合、誰だ?って顔をされる事も覚悟していたが……この反応なら、覚えているんだろう。安心した。

 

 さて、ガキと同様に秀一の事もとりあえず置いといて。軽く自己紹介するとしよう。

 

 

「……荒垣和哉です。ボスからの要請により、今回の作戦に参加させて頂きます。よろしくお願いします」

 

「カズヤ!久しぶりね!まさか助っ人があなただったなんて……」

 

「お久しぶりです、荒垣さん!」

 

「あぁ、ジョディもキャメルも、久しぶりだな。……そちらは初めまして、ですね。お名前を聞いても?」

 

 

 ジョディとキャメルから視線を外し、初対面の2人を見た。その2人のうち、金髪の男の方が先に口を開く。

 

 

「警察庁警備局警備企画課所属、降谷零です」

 

「警視庁公安部所属、風見祐也です」

 

 

 続いて、黒髪の男の方も名乗った。……なるほど。金髪の方が降谷零だったか。

 

 

「降谷さんに、風見さんですね。よろしくお願いします。……さて。残る初対面は君だけだな、江戸川コナン君」

 

「僕の事知ってるの?お兄さん」

 

「お兄さん?……くくっ……嬉しい事を言ってくれるなぁ少年。俺はこれでもそろそろ四十路に近いんだが……」

 

「「はっ!?」」

 

「えっ40歳!?」

 

 

 案の定、驚かれたな。公安の2人まで一緒になって驚いてやがる。

 

 正確に言えば38歳だがな。30を越えた辺りから見た目が20代半ば、もしくは後半ぐらいにしか見えないと言われるようになった。……日本人は童顔だからな……

 なんとなく、降谷零はそうゆう意味で俺と同類なのではないかと思う。

 

 そんなことより、今気になったのは……

 

 

「ところで、江戸川少年?君、四十路なんて言葉の意味をよく知っていたな。小学生だろう?」

 

「えっ!?いや、それは……た、たまたま学校で習ってたんだよ!」

 

「ほう、学校で。……最近の小学生は進んでいるなぁ……」

 

「あ、あはは……」

 

 

 ……ふむ。不意打ちには弱そうだな。それに誤魔化し方が小学生らしく見えない。

 そもそも普通の小学生はこの程度の質問で焦らないはずだ。むしろ、よく知っていたなと褒められたと思って自慢げな様子を見せるんじゃないか?

 

 やはり、妙だなこのガキ……

 

 

「…………和哉さん」

 

 

 おっと。ようやく再起動か?

 

 江戸川コナンについて思考を巡らせている途中で、秀一が声を掛けてきた。

 

 

「おう、秀一。久し……ぶ、り」

 

 

 …………満面の、笑みだ。

 

 一瞬だが思考停止を起こした。仏頂面がデフォルトの秀一が、キラキラ輝かんばかりの笑顔を、俺に向けている。

 

 おい、デフォルト!デフォルトはどうした!?行方不明か!?お前の表情筋意外に動くんだな!?

 

 

「……お久しぶりです、和哉さん。ここにいるという事は、長期任務は無事に終了したんですね。お疲れ様でした」

 

「お、おう……なんとかな」

 

「あなたなら必ず成功させるだろうと、信じていましたよ。……ところで、お怪我はありませんか?体調は?」

 

「……いや、問題ない。ないから、ここにいる」

 

「それもそうでしたね。不躾な質問をしました。申し訳ありません。……しかし、たとえ成功させるだろうと信じていたとしても、心配はしていましたから確かめたくなって……」

 

「い、いや……気にするな」

 

 

 今度は眉を下げて不安そうな表情を見せている。……だから!デフォルト!!表情筋は仕事するんじゃねぇ!

 

 さりげなく、周囲の反応を伺った。

 

 ジョディとキャメルは最初は心底驚いた顔をしていたが、徐々にそれぞれ呆れたような表情と、苦笑いを見せるようになった。

 ボスは、ただニコニコと笑っているだけだ。……楽しそうで何よりですね、この野郎!

 残る初対面の3人は、唖然とした表情を見せている。……あぁ、そうだよ。これが正常だよ!俺だってこんな表情になりそうなところを必死にポーカーフェイス維持して頑張ってんだ!

 

 しかしこれらの反応を見るに、秀一がこうなる原因を知っているのはうちの連中だけか?

 ということは、その原因があるのは俺が長期任務でいなくなった6年前から、秀一が組織に潜入を始める5年前までの1年間?もしくは、組織にNOCである事がバレてアメリカに戻ってから、現在までの2年間か?……何があったんだ一体……

 

 

「……それで?ジェイムズ。何故和哉さんが帰って来ている事を教えてくれなかったんだ」

 

 

 あ、デフォルトが帰ってきた。お帰り!

 

 なんてアホな事を考えるぐらいに突然表情がいつも通りに戻った秀一が、ボスに詰め寄った。

 

 

「いやーすまなかったな、赤井君。これは、君へのサプライズだったんだ」

 

「サプライズ?」

 

 

 ……そう。ボスが俺の事を誰にも言わなかったのは、秀一を喜ばせるためのサプライズだったのだ。正直、俺がサプライズで登場したところで秀一が喜ぶのか?と疑っていたが……一連の反応を見るに、どうやら成功したらしい。

 

 それにしたって、何故あんな満面の笑みを……?

 

 

「うむ。数日前に彼に電話をして現在の粗方の状況を説明し、助っ人として来てくれないかと頼んだのだ。その時に、今までいろいろと頑張ってくれた赤井君をサプライズで喜ばせるために、誰にも帰って来た事を言わないで欲しい、とお願いした」

 

「……そうだったのか」

 

「どうだい、赤井君。リフレッシュになったかな?」

 

「……あぁ。なったよ。これ以上はない程に、な。……和哉さん」

 

「!」

 

 

 あぁデフォルトよ、さよなら。なるべく早く戻って来てくれ。

 

 再び笑顔を見せた秀一は、

 

 

「――お帰りなさい」

 

 

 心底嬉しそうに、そう言った。

 

 

「――おう。ただいま」

 

 

 ……デフォルト。さっきはなるべく早く戻って来い、なんて言ったが……少しだけなら遅れてもいい。表情筋も少しだけなら仕事していいぜ。

 

 勝手な事言っちまって、悪いな。

 

 

 

 

 

 






・そろそろ四十路に近い師匠兼飼い主(仮)

 6年にも及ぶ長期任務から帰って来た。と、思いきや再び上司に働かされる。若い奴らには負けてられないぜ。
 6年振りの元弟子との再会に内心ドキドキ。実はちょこっとヘタレ。
 再会した元弟子のデフォルトが行方不明でビックリ仰天。しかしポーカーフェイスは忘れない。
 しかし、最終的に元弟子の表情筋が仕事する事を許容し、デフォルトの家出も許可した。
 だって、あんなに無邪気にお帰り、なんて言われたら……なぁ?


・三十路を越えてる弟子兼忠犬

 いるはずのない師匠の存在に驚き過ぎて思考停止。後に再起動。デフォルトを取っ払う。ずっと会えなかった師匠に再会できてニコニコ。
 サプライズだと?こんなに嬉しいサプライズは初めてだ!お帰りなさい、和哉さん!!
 自分のデフォルトが崩れている事も、表情筋が今まで以上に仕事している事も自覚済み。しかし、後悔はしていない。
 なお、師匠が既に"元"弟子という認識でいる事に気づいていない。そのうちこの事実を知ったら揉め事が勃発する可能性も……?


・理不尽を受けた忠犬の表情筋

 えっ、仕事しちゃ駄目なんですか!?と、思いきや許容された。


・家出を許可された忠犬のデフォルト

 帰ってこいと言われたり、家出を許可されたり……解せぬ……





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