人間星人嫌いの少女は心優しき人だった   作:桜吹

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登場人物

主人公、太陽系第三惑星地球人


序章前編

人は、裏切る…誰かを嘲笑い見下し他者から物を奪い運命を狂わせそして死に至らしめる…人だけじゃない星人嫌知的的生命体の大半はそうして自分自身をエリートと呼び生まれつき障害や病弱の人、さらには自分より格下の者には奴隷のような扱いをし自分が助かるためなら否自分が良い思いをするためならばそう言う人達を犠牲にする。

 

……え?中にはいい人が居るんじゃないかって?言ったでしょ?人は裏切り嘲笑う、いい人何て呼ばれてるのはほんの一握り残りは正義、友情、仲間を語る偽善者…自分が助かるためなら平気で人を売る。

 

そんなの物心ついた頃からたくさん見てきた…あ、違うかたくさん体験しただね私の場合は…父は母を裏切りどこか別の場所へ母ではない人と行き、母は父に似ていた私に虐待や暴言を吐き12才離れている兄は妹である私で欲を見たし同じく12才離れている姉は私を使って恋人にアピールしたり金儲けの道具にした。

 

家に居場所なんてないなら学校にならあるでしょ?

学校も家と同じだった、理不尽な差別、楽しいからと言う快楽やストレスの吐き口にされ生徒を導く先生や校長は見て見ぬふり、友達だと思っていた子達はいじめられてるのを知ると私から距離をとり離れていった…

 

小学校、中学校、そして高校生になったばかりでもいじめられてた既に私の心は壊れ始めていた、完全に壊れなかったのは随分昔、本当の意味でのいい人であるいとこ家族が私を連れてとある映画を観たからその映画は光の巨人が沢山の悪い人から皆を守るって言う映画だったその巨人は時に人々に厳しく言う事もあり人々はそれを乗り越えながら巨人と一緒に戦うと言う姿を見ていつか私もあんな風に人に優しくなれる素敵な人になると言う想いを抱きその映画が切っ掛けで色んな巨人や星人をテレビや映画、ネットで調べたり活躍を観たりしたその中でも怪獣達の活躍や姿が大好きになり生い立ちを私と比べてみたりして共感を持ったり持たなかったり?したり光の巨人…ウルトラマン、その中でもウルトラマンコスモスが私のお気に入りの物語である彼は怪獣達を倒すのではなく癒しの力で怪獣達を落ち着かせ保護したりする所や怪獣達と人類の共存を願うところを見て大人になったらウルトラマンコスモスや彼と心を交わした人間春野ムサシさんみたいな仕事をしてみたいと幼い頃より思っていたけどやっぱり私はあの二人のような事は出来なかった…

 

唯、あの人達のように自分より弱い人を、困ってる人を助けただけなのに…どうして罵声を聞かされなきゃ行けないの?、どうして先生は私に責任を押し付けたの?どうしてあの子は私を身代わりにして去っていったの?どうして…お母さんは私を要らないって言うの?私はどうすれば良かったの?助けてウルトラマン、何で、どうして助けてくれないの誰でも良いから助けてよ!教えてよ!…

 

ダレカ、“私”を…あれ?“私”ってなぁに?

 

嗚呼、そうか誰も私なんて要らないんだ、だから裏切ったり嘲笑ったりするんだ人間も、星人も、ウルトラマン…怪獣、皆大っ嫌いだ!

 

こんな世界なんている意味がない…どうせ私の命はもうすぐ終わる何故って?それは姉が心臓ガンの私に安楽死の薬を勝手に入れたから…そう私に掛けられているお金の為に…結局私に家族って言う人は居なかった…私はずっと一人ぼっち 嗚呼、なんだか眠いや…

 

あれ?声が聞こえる…この声、いとことおじさんおばさんだこの感じずっと手を握ってくれていたんだ何でなんだろう…

 

(起きて、迎えに来たよ!遅くなってごめんね!)

 

迎えに来た?私を?

 

(本当はあの時、映画を一緒に見たあの日一緒に連れて帰れば良かった!姉さんを一度でも信じた僕らを許してくれ…!)

 

………連れて帰る?……え?

 

(俺、知ってたんだお前がいじめられてること、叔母さんが…お前の家族が虐待してること…この町の大人子供全員腐っていることも全部)

 

何で知ってるの?何で知ってて私を助けなかったの?何で! どうして!

 

(全部知ってるのは俺が友達に頼んで調べてもらったから後のは親父とお袋が人脈使って調べたから…ごめん、俺小さい頃にお前を守るって約束したのに…ウルトラマンの像の前で絶対の約束を交わしたのに…守る所か逆に淡い期待や憧れを持たせて傷付けてしまった!)

 

約束?…あの日のことはよく覚えてないや

 

(貴女の事を迎える準備が遅くなってしまって本当にごめんなさい、でも安心して今日からはあの人が家族じゃなくて私達が家族よ)

 

家族?おばさん達が?

 

(そうだぜ!ほらこの入院プレート暗部 香(あんぶ かおる)から優ヶ崎 香(ゆうがさき かおる)って成ってるだろ?名前変更してきたんだぜ昨日!後なお前がウルトラマンシリーズやゴジラ、ガメラシリーズの怪獣や特撮大好きだろ!だから俺バイト一杯して俺んちにあるお前の部屋や元お前んちの部屋から特撮グッツを沢山部屋に飾っといた、それとなほらこれ見ろよ!今タイガの劇場なかなかチケット取れなくてなお前と見るために俺朝からならんでやっと手に入れたんだぞ!だから早く元気になれよ!これ三日後にやるからさ俺楽しみに待ってんだからな!)

 

今さら何よ、私はもう家族なんかいらない、ウルトラマンも怪獣も好きじゃない!私なんかほっといて!お願いだから…もう何も信じさせないで…人を嫌いなままで居させて…

 

(そうだ、貴女今日誕生日でしょ?二十歳になった記念にスペシャルゲスト呼んでるのよ?さぁ入っておいで?)

 

スペシャルゲスト?誰よ…私は誰も信じない興味も無いんだから…

 

(久しぶりです、覚えていますか?私です…高校二年生の時に貴女に救われた者です。)

 

この声…あの時私が助けた女の子?何で今さら…嗚呼、私が死ぬから死に顔拝みに来たのか…

 

(こいつなお前に助けて貰ったときにお前に惚れたんだとよいやぁ~女が女に惚れるって実際にあるんだな)

 

は?惚れた?私に?馬鹿らしい…そんなことあるか!

 

(違いますよ!まぁその、タイプですけどかおるさんは惚れるじゃなくて憧れなんです!私の…いえ!かおるさんのクラス全員の!)

 

クラス全員?私に憧れた?ふざけるな!だったら何で助けてくれなかった!何で見て見ぬふりをした!

 

(かおるさん怒ってますよね…それはそうですよね私達は貴女に救われたのにその恩を仇で返してしまった…優しくて暖かい温もりがこもったその手でその声、言葉で私達は救われたのにそれを裏切る形で行動してしまった!そのせいで貴女を沢山傷付けてしまった!絶望や失望させてしまった…私は後悔をずっとしていました、あの人に…親に無理矢理転校させられてしまって貴女を助けることが出来なかった…唯一人私をあの地獄から助け出してくれた貴女に恩を返せなかった……)

 

そんなの演技だろ?同情心を煽ってんだろ?そんなの良いよわかりきってんだよ!

 

(だから私はいえ、私達は貴女の為にこの街を変えて見せます!誰も傷つかず誰も辛い想いを抱えさせない笑顔溢れる素敵な町に!)

 

町を変える、口から出任せを…そんなの変わらない嫌変えることなんて出来っこない!そう言うのは嫌でも聞いたけどなにも変わらなかったじゃない!

 

(貴女はこれを聞いて怒ってますよね、出任せだ変わるはずがないと…確かに時間は掛かります、もしかしたら変わらないかもしれない)

 

ほらね?やっぱり出任せだ…

 

(だからその時間を使って早く病気を治してください。貴女に見てほしいんです、この町が変わる所を貴女のその瞳で!心で!)

 

っ!

 

(私の罪が無くならなくても良い、元よりこの罪が消えることなど望んではいないです)

 

何でそんなことが出来るの?何で私のために何で!

 

(罪人である私が望みを言えるなら、あの時の事を謝りたいそして助けてくれたお礼を言いたい…)

 

何でよ、一度は見捨てたのに何でそんなことが言えるのお願いなんて聞かない皆どっか行ってよ!私の前から消えてよ!所詮私は要らない子!道具にするために生まれた子、愛なんて友情なんて家族なんて私には要らないんだ!お願いだから消えてよ!壊れたままで居させてよ、手を差しのべないで…期待してしまうから…温もりを求めてしまうから…

 

(まぁお前は俺達を許してくれねぇだろうな…こんなことを聞いたってお前は許す気も人を信じる気持ちも無いだろう?だから…最初で最後に俺達を信じてくれないか?お前が信じたくないなら…人が嫌いなら何処かに行っても構わない信じなくても良い…お前が信じてくれるなら俺達もお前に応える全力で守ってやる今まで不幸だった分はその倍で幸せにする…だから目覚めてくれよ…)

 

幸せになって良いの?私は道具なんでしょ?

……本当に良いのまだ“私”で良いの?守ってくれるの?

 

(かおる?)

 

確かめなきゃ本当に温もりをくれるのか確かめなきゃでも力が出ない…お願い私の体よ最後で良い私に一言だけでも喋らせて…

 

「梨々香…」「かおる!」

 

「私眠いから…最後言うね」「最後?何言ってんだよ?」

「皆好き勝手言って…五月蝿いんだよばぁか!」「かおる?」

 

違う!私こんなことを言うつもりじゃ無くて!

 

(かおる!死ねぇえ!)(っ!危ない!)

 

兄さん…?あれ?部屋が赤い、何で…

 

(かおる…今度は守れ…た)

 

梨々香?ねぇ人の病室でふざけたことしないでよ

 

(てめぇら邪魔だぁ!)(かおるさんに触らないで!)

 

梨々香?梨々香ってば…ねぇ…嫌だこんなの嫌だ

 

(かおる!俺の物に成らないなら死ねぇえ!!)

 

っ痛い、体が熱い…梨々香…おじさん、おばさん私本当は言ってくれて嬉しかった唯それだけ言いたかっただけなのに…やっぱり人は何もかも人から奪うんだね?

 

嗚呼…神様…いるのなら今度は幸せって言うのを感じてみたい…な

 

 

その日病室で傷害未遂及び殺人事件が起きたこのニュースは瞬く間に広がり少女の住んでいた町で起きた出来事の事も世界に広がり警察は少女に関する全ての人を任意同行し応じた大半の人々を逮捕しマスコミや世間に叩かれていた。

 

少女の側に居た優ヶ崎 梨々香は奇跡的に助かったが(かおる)は病院で死亡が確認されたが後に遺体が跡形もなく無くなっており今現在でも少女の親戚が探している。

 

 

 

 

 




主人公ちゃんは無事生まれ変われるのでしょうか?それは序章後半にて判ります。どうぞお楽しみに

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