『シルヴァリオサーガRPG』RTA 聖戦√ 作:生野の猫梅酒
インモラルは宇宙を救うRTAはーじまーるよー!
前回はアイナ姉貴がなけなしの変装とかして
さっそくスラムへと向かいますが、ここでは慎重な行動が求められます。
というのもこのスラム、序盤で行くのはぶっちゃけ非常に危険です。ここは帝都における無法地帯となっており、ちょっと歩くだけで浮浪者のおっさんやギラギラした目付きの兄ちゃんがロックオンしてくる有様。その辺の子供ですら追いはぎカツアゲは当たり前で、果ては貴族のぼんくらが悪い事しに来る世紀末です。嫌だねぇ……(他人事)
もちろんそんな中に飛び込むアイナ姉貴は超ピンチです。服はぼろいけど裕福そうな雰囲気を持つ美少女が一人で来たんですから当然ですね。多少鍛えてるとはいえ、変態郵便屋や異常性愛ストーカーに捕まればタイムロスorガメオベラなので気をつけましょう(5敗)
周回で鍛えた回避ムーブで上手い感じに奥に進み、その先で子供たちのコロニーを発見します。
目当ては黒髪の姉弟なのですが……どうやらここにはいないみたいですね。タイム的には痛手ですが単独のところに接触した方が安定するので一長一短です。なんだこいつという視線を受けつつ移動します。
あの姉弟のいる場所はだいたい固定されてるのでしらみつぶしに探し回りましょう。一か所目、外れ……二か所目、外れ……三か所目……いました! か”わ”い”な”ぁ”ショタゼファー君! 都合よく単独ですね、早速接触していきます。
こんにちはー! 元気ですかー!?
「アンタ、誰?」
はい、最初の接触では警戒心Maxですね。
ここは無難に「道に迷ったので歩き回ってる内にこの場所へ来てしまった」と返答しておきます。いきなり「お前のことが好きだったんだよ!」や「さあ、英雄譚解体ショーの始まりや」とか支離滅裂な発言したら好感度がマイナスまで落ち込んで詰みます。注意しましょう(2敗)
「ホントにそうなのか? アンタ、結構いいとこの人っぽいけど」
子供の頃からゼファーさんは割と鋭いです。スラム育ちで荒んだ結果、並大抵の悪意に動じず臆病なまでに慎重になった結果でしょう。
ですが私はそこらへんの小悪党とは違います。すべては、
「いや、アンタどういうつもりだ? 俺みたいなスラムの屑に施しなんて──」
御託は良いから食べろってんだよコノヤロー!
私にやましい感情はありませんがタイム短縮にかける熱意は本物です。グダグダ言われる暇があるなら口に飴ちゃんを押し込んでやりましょう。
どうだ、口内が美味しくなったろう?
「美味い……こんな美味しいの食べたの、いつ以来だろ」
ポロっと零れるスラムの悲惨な実情に涙を禁じえません。美味しいもの食べて幸せになって。
ですがこれはRTA、余計な施しをしている時間はありません。ついでにクッキー☆を押し付けるように渡し、今度は「スラムから出るのに道案内してほしい」と告げましょう。
「その報酬がこれってことか?」
お、勘の良いガキはタイムが縮むので好きですよ。
察しの良いゼファーさんに「はい」と答えてやっと彼に案内してもらうイベントが発生です。これでどうにか初対面からちょっと顔見知り程度の関係性にはなれました。以降はこれまでより多少会話や接触がし易くなるでしょう。まだまだ雀の涙ほどの差でしかありませんが。
スラムの出口まで送ってもらったらさっきのクッキー☆をもう一つ渡しておきましょう。ついでにここで自己紹介し、「名前を教えてもらっても良いかな?」と訊ねるのも忘れずに。名乗ってないのに名前を知られてたら警戒しますよね(4敗)
ここまでの短い間に上手く好感度を上昇させておけば、
「ゼファー……コールレイン」
はい来ました、ゼファーさんの名前ですね。これで第一関門突破です。
これまでに対応を間違えたりおふざけして警戒心Maxなままだと名前を教えてくれずリカバリーに時間がかかります。やらかしたらリセット案件でした。
この後はもうスラムの出口まで来てるので大人しくお家へ帰りましょう。スラムに来て出口まで案内させてすぐ帰宅とか何やってんだアイツ……ですが、最低限ゼファーさんとのファーストコンタクトが出来たので十分です。マイナ姉貴と会うのはまた次の機会で構いません。
以降はこれまで通りお勉強や訓練しつつ、休日はスラムに来てゼファーさんたちと仲良くなる作業の繰り返しです。キャラメイク時点で決めたレズの星(能力)が出てくるまであと2年、再び倍速かけていきましょう。
ここで余談ですが、聡明かつせっかちな視聴者兄貴姉貴たちなら当然疑問に思ったことがあるでしょう。すなわち、「マイナ姉貴とゼファーさんのたった一度の過ち(直球)を防げば、聖戦へすぐ突入できるのではないか?」と。結論から言えばこれは不可能だと検証済みです。
自由度の高い『シルヴァリオサーガRPG』ではありますが、どうやらどう足掻いてもこの流れを変えることは出来ないようです。本RTAの様にゼファーさんやマイナ姉貴と仲良くなっても結局はダメ、かといって養子として引き取るなどはさすがに機能として実装されていません。また悲劇の起きる直前にどちらかを捕まえて足止めしても、少し目を離した隙にイベントが起こり翌日からマイナ姉貴は行方不明となってしまいます。
この出来事はシルヴァリオシリーズにおける最初にして最重要の起点となるため、どうやら下手に弄ることは出来なかったみたいです。賛否両論あり制作陣も苦渋の想いだったでしょうが、私は勇気ある決断だったと考えております。
と、余談はここまでにして続きです。
反復作業の繰り返しで基礎ステータス育成もひとまず大詰めに入り、玉も竿もでかいご立派な【攻撃力】と【知力】に育ちました。ゼファーさんの好感度も順調に稼げてるので大変よろしいです、このままガバ無しで突っ切りましょうね~。
現在は新西暦1021年、アイナ姉貴は14歳といったところです。このとき地下では男達二人が大胆な告白と共にお互いへ巨大な剣♂を突き立てて幸せなガンマレイ(直喩)をしてたりしますが、アイナ姉貴は知る由もありません。知らなくていいこともあるから(良心)
ともあれ、士官学校を卒業し
さて、ゲームではちょうどアイナ姉貴がマイナ姉貴から相談を受けてるところですね。好感度が一定以上だとイベントが起こり、意味深な問いかけをされます。
「私、疲れちゃった……ねぇアイナ、どうすればいいのかな?」
休んで、どうぞ(迫真)
実際過酷なスラム生活と年下の子供たちの面倒を見てるのもあり、マイナ姉貴は限界ギリギリですね。それが爆発した結果がインモラルなのですが、巡り巡って宇宙を救う結果になるので人生とは分からないものです。まあこのRTAでは宇宙を滅ぼすんですけどね、初見さん。
末路を知っていると痛々しさしか感じないマイナ姉貴の現状ですが、プレイヤーが止める手立てはないので簡単な助言だけして終わっておきましょう。マイナ姉貴に優しくしておけばゼファーさんからの好感度も微増するので無駄ではないですし。
「自分に正直に……? そんな生き方、私に出来るのかな……」
(残酷な運命への怒りに)狂いそう……! ただの一般薄幸美少女お姉ちゃんにこんな苦労背負わせるとか、童貞大邪神は鬱なことしか考えないのか……(偏見)
貴族だろうと所詮は子供なアイナ姉貴にマイナ姉貴をどうにかする力はないので、彼女の沈んだ顔をしてるのを見ながらこのイベントはお終いです。より踏み込むことも出来ますが、本RTAではそこまでしなくて十分なので*1。あとどうでも良いですけどアイナ姉貴とマイナ姉貴って名前が似てる……似てません?
イベントが終わった後はまた倍速。
新西暦1022年に士官学校を卒業したら今度はアドラー帝国
はい、そして卒業したら再びスラムへ行くぞー! 既にマイナ姉貴は糞眼鏡お兄様の凶弾に倒れ行方不明となっておりますが、ゼファーさんはしぶとく生き残っております。そんな彼に「アドラー帝国軍に入隊しないか?」と言いに来た訳ですね。
もちろん、勧誘せずとも新西暦1022年になった時点で
「俺みたいなスラム育ちのガキなんざ軍もお呼びじゃないだろ。アンタだって底辺の奴らといつまでも関わってちゃ碌なことにならないはず、さっさとどっかへ行っちまえ」
思いっきり拒否られましたが心配いりません、ツンデレみたいなムーブしてる時点で脈ありです。
あとはもう一押しすれば一緒に軍へと来てくれます。ここまでにコミュをサボったりふざけた回答ばかりしてると突っぱねられるので気を付けつつ、さあ行こうぜ。
お前を
お前をぎんゆうし……品にしたんだよ!
お前を立派にしてやるよ(妥協)
「……姉ちゃんも仲間もいなくなって、どうせ何処にもいけない根無し草だ。なら、一か八かアンタに着いて行ってみるのも悪くないのかもしれないな」
意外と早く堕ちたな~(特異点)
やりましたわ、これで
ここまでのタイムは1:09:10ですね。1時間10分を切っていれば十分なので今のところは順調です。まあ運や技術が必要な箇所が全然ないので多少はね?(謙遜)
しかし本RTAはこれからが本番です。
──といったところで今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。
最初はおかしな女だと思った。
スラムに迷ったという割には身なりの良さを隠しきれておらず、しかも動じた様子がない。なのに自分のような底辺の塵屑に食べ物を分けてくれ、名前まで告げてきたのだ。感化されてつい名乗ってしまったのが、すべての始まりだったと今なら思う。
次に感じたのは、嫌味な女だという感情だ。
自分らと違い安全で贅沢な生活が保障されているというのに、足しげくスラムにまで通って来ては楽し気に遊んでいく。仲間たちは彼女から教わる知識や渡される菓子類に夢中であり、気が付けば自らの仲間の一員として受け入れられていた。
だけどそれが理解できなかった。何故施しをするのか、何故そうまで差別もせず笑ってられるのか。まるで自らの姉のように心の影がない姿に、子供ながら恐怖を覚えた。だから訊ねてみたら、あっけらかんとこう答えたのだ。
「だってボクがそうしたいと思ったから。やると決めたらやり抜きたいんだ。遊びでも勉強でも、友情でもね」
なんだそりゃと思った。正論を吐き、折れず曲がらず一つのことに打ち込み続ける。そう生きられれば立派だが人間は中々そうもいかないし、少なくとも自分は間違っていても楽な方が気持ちが良い。
だから嫌味だと思ったし、自分はそれだけの余裕があるというアピールかと邪推した。でも彼女から感じられる気遣いや優しさは本物で、自分も姉も救われていたのは事実だった。
「──ボクと一緒に、帝国軍に入らないかい? ヴァルゼライド様もいる帝国軍なら、きっと今よりも明るい未来があるはずだ。行方不明になったマイナさんの手がかりだって見つかるかもしれない」
そう言って差し伸べられた手を振り払うことが出来なかったのも、つまりはそういうことなのだろう。
彼女には徹頭徹尾悪意がない。心から正しいと感じたことを述べているし、相手を慮る良心に嘘はないのだ。でなければ、姉が消えても捜そうとせず、そのおかげで唯一生き残ったような屑に救いを持ちかけたりはしないはず。
どこまでもどこまでも正しさに焦がれた、眩い光のような人間。その輝きから目を背けたくて仕方ないのに、どこかで憧れてしまうのもまた本音で。
「本当に……俺なんかでいいのか?」
「ああ、任せろ。ボクが君を立派にしてやるよ。ダメ人間を更生させるってマイナさんにも誓ったからな」
「こんなときにまでそんなこと言うのはやめてくれって」
屈託なく言われた言葉に思わず苦笑して──ゼファー・コールレインはアイナ・ハーヴェスの手を取ったのである。
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