スペースチャンネル5 ごちゃまぜ★ポケモンダンスショー 作:スペースクロスオーバーサクシャ
あらかた★ダンシングショーに触発されて投稿。
世界観はポケモン風、ストーリーはスペースチャンネル5の無印と2をごちゃまぜにした感じ、という組み合わせでやっていきたいと思います。新作のネタバレはしないよ!
タグにするまでも無く何でも許せる人向け。
Ulala's Swingin' Report Show!
バン、バン、バン、というBGMに合わせて、やたらと光沢のある白の臍だしタンクトップにミニスカートという挑戦的な格好をした、ピンク髪ツインテールの女性……マルチリンガルポケモンレポーター『ウララ』は華麗にポージングを決めた。
彼女はサツエースタッフが再生しているBGMに合わせ、特徴的な歩き方で6番道路側からクチバシティへと練り歩く。やたらとアゲ底のブーツがザッ、ザッ、と土を踏む小気味良い足音をたてた。
その手にはスーパーボール風のマイクが握られている。
「皆さんこんにちは。ウララです。
今日はクチバシティにやってきました。
この街にはなんと! あの世界的に有名なポケモン大好きクラブの本部が……
あーっ! なにあれ!?
カントークチバジンのみなさんが、ハゲシク踊らされています!」
お茶の間の皆さんの空白の時間を埋める、という意味合いを込めて名付けられた国際ローカルチャンネル『スペースチャンネルファイブ』の生中継画面には、頭部からチョンチーめいて先端が『はっこう』する触手を生やし、目元をゴーグル状のナニカで覆った、およそ三~四頭身ほどの二足歩行未確認生物たちがアップで映し出された。
「うわぁ!? 体が勝手に!?」
「なんじゃこりゃー!?」
そのポケモン? たちはクチバ港のほうからわちゃわちゃとやってきて、腕からサイケデリックな色合いのビームを発射してはカントークチバジンをムリヤリ踊らせていくではないか。
「グググ、ゴーリキー!?」
「ネギー!? ネギー!?」
いや、カントークチバジンだけではない。
荷運びしていたカントーゴーリキーたちは荷を放り捨てて踊りだし、誰かの手持ちポケモンであろうカントーカモネギは『つるぎのまい』の出来損ないのような不恰好な踊りを踊っている。この『あやしいひかり』めいたビームは、人間だけではなくポケモンまでもムリヤリ踊らせてしまっていた!
このままでは、港街の平和が危ない!
番組ディレクター『ヒューズ』は型落ちして久しい中古のライブキャスター越しに、すかさずウララに指示を飛ばした。
『ウララ! こいつは特ダネだ!
予定を変更してさっそくチョーサしろ!』
「リョーカイ!
アイボーと一緒に踊ってみたいと思います!
Come on! My steady!」
ウララは水タイプポケモンのエキスパートとしてカントージムリーダーの輝かしい歴史に名を残すカスミを激しくリスペクトしたセリフを口にしつつ、独特の投球フォームから右足に巻いた特注ボールベルトにただひとつ装着したスーパーボールを放り投げ、オドリドリ(ぱちぱちスタイル)を繰り出した。
オドリドリはBGMに合わせて元気よくボンボンめいた帯電翼をかわいく動かしてふりふりとダンスアピールする。
このオドリドリはウララたちホーソースタッフ一同が番組枠を確保してから二年、様々なスタイルを駆使して彼女とともに世界中でダンスレポートをこなしてきた頼りになるアイボーである。ちなみにアイボーという呼び名はニックネームである。
繰り出されたオドリドリにつられたのか、未確認生物たちが三匹も同時にリズムに合わせて襲いかかってきた!
「チュー!」「チュー!」「チュー!」
色合い豊かな未確認生物たちが『なきごえ』らしきものをあげると、突き出している腕からモヤモヤとした怪しげな光が浮かび上がった。その光がリング状のビームとなって発射されてしまえば、きっとウララやオドリドリもムリヤリ踊らされてしまうに違いない。
逃げなければ危ない!
否。ポケモンレポーターはスクープから背を向けられない!
ウララは『たいあたり』の心構えでポケモンレポートを続けた。
「チュー! チュー! チュー! と鳴いています!
新種のネズミポケモンでしょうか?
あーっ! わたしのアイボーの様子が!」
その時である。唐突にオドリドリの特性『おどりこ』が発動したかと思うと、未確認生物たちが放たんとしていたポケモンパワーの勢いは反転し、逆に彼ら自身に浴びせるかたちとなった。すると彼らは小さな光の粒子だけを残してどこかに消え去ってしまった。
ピンチになったら姿が見えなくなるほど小さくなって逃げ去る。
この生態はポケモンですね間違いない。
いま繰り出されようとしていたのは『なきごえ』ではなく、何らかのおどりわざであったのだろう。
『それだウララ!
リズムに合わせて踊り返せば、やっつけられるみたいだぞ!』
「この調子で踊ってみたいと思います!」
人々をムリヤリ踊らせるポケモンには
同じおどりワザをマネるのが有効
仲間がやられたことに気付いたのか、クチバシティ内をうろついていた未知のポケモンたちがつぎつぎとウララたちに襲いかかってきた。
「レフッ チュー!」「ライッ チュー!」
「レフッ チュー! ライッ チュー!」
ウララは未知のポケモンが口にする独特の鳴き声を記憶し、リズムに合わせて復唱しながら踊り返すと、先ほどと同じようにオドリドリはボンボンめいた帯電翼を華麗に使って踊りだし、その『めざめるダンス』めいた別のナニカによって次々と確一で返り討ちにしていった。
恐ろしいことに、一分とたたず二十匹以上もの未知のポケモンが絶え間なく襲い掛かってきた。並大抵のポケモントレーナーでは、一匹二匹倒している間に、生き残った相手が繰り出した謎のおどりわざによりムリヤリ踊らされてしまっていたに違いない。
「あらかたやっつけました!」
『いいぞウララ!
……むっ! なんだあいつは!』
カメラ目線で実況していたウララがヒューズの言葉に反応して振り向くと、そこにはサイキッカーめいて浮遊する全身黒タイツの男が腕を組んでウララを見下ろしていた。赤いレザーグローブと同色のマフラーの組み合わせが実に絶妙であった。その顔はフルフェイスヘルメットによって隠されている。
「踊らされてま~す」
「助けてぇ~」
「グゴゴゴ!」
「カモー! カモー!」
彼の後ろに控えるかのように未知のポケモンたちが並び、ムリヤリ踊らされているカントークチバジンやカントーポケモンが宙に浮きながら助けを求めていた。きっとサイコパワー的なナニカによって浮遊させられているのだろう。たぶん。
「やるじゃないか。
まさかイキナリ『モロセージン』の弱点をつかれるとは思わなかったぞ。
だが、私の踊りも記憶して、そっくり真似して返せるかな~?」
男はリズムに合わせてクネクネと踊り、ウララをポケモンダンスバトルに誘った。そのタイツの胸と背にはイナズママークと『D』のアルファベットを組み合わせた特徴的なアイコンが刻み込まれている。
『モロセージンだと!?
ウララ! そいつは何か知ってるぞ!
リズムに合わせてインタビューだ!』
「リョーカイ!
謎のダンシング集団に、事情を聞こうと思います!」
ムリヤリ踊らせ事件の犯人?
謎のダンシング集団が操る未知のポケモンの名前は『モロセージン』
黒タイツの男はパチンと指を鳴らして何らかのサイコパワーを発動すると、サツエースタッフが再生していたBGMをリズム感の異なる別の曲に切り替えてしまった。更に男はダークボールを放り投げ、目元を隠すようなゴーグルをかけた黒いスリーパーを繰り出した。
通常色でも色違いでもないその体色を一目見れば、なんらかの非人道改造手術が施されているのは明らかであった。そんなことするなんて、彼はあくのそしきの一員に違いない!
「まずは語ろう! 我らが名前!
我らはダンス団!
『ぜったいれいど』に冷え切ったこの世界に歌と踊りを齎す者だ!」
「なんだかスゴくアヤシイです!
このファッションセンスは、ロケット団の残党でしょうか?」
「ふっ。それはどうかな?
……踊り疲れ、リズムに乗れなくなったらお前の負けだ。
その気がなくても、踊りで勝負!」
「Let's dance!」
ダンス団を名乗った男は小手調べとばかりに比較的単調な踊りから順に繰り出した。黒いスリーパーや『モロセージン』なるポケモン、カントークチバジンやカントーポケモンたちもまた『シンクロ』しているかのように一糸乱れぬ動きで男の踊りに合わせていく。
男の掛け声とともに黒いスリーパーから『みらいよち』を思わせるポケモンパワーが溢れ出すものの、ウララとオドリドリが踊り返すとそのパワーは行き場を失い相殺されることとなった。
「アップ ダウン アップ ダウン チュー チュー チュー!」
「up down up down chu chu chu!」
マジメにジムバッジを集めているような通り一遍のポケモントレーナーならば、このようなポケモンダンスバトルなどに付き合わず、なんらかのこうげきわざを繰り出すようポケモンに指示するだろう。しかしそうしてしまえば、攻撃の正体が掴めない謎のおどりわざの術中にハマってしまい、トレーナーもポケモンもムリヤリ踊らされて戦闘続行不可能になっていたのは想像に難くない。
「アップ ライト レフト ダウン ピー ピー エイド!」
「up right left down P P aid!」
ダンス団の男は一匹のポケモンではなく、ポケモンの群れを率いているのだ。
生半可なポケモントレーナーが軽々にできることではない。
かがくのちからってスゲー! と思うような、何らかのタネや仕掛けがあるはずだ。
その謎を暴き、機能停止にしない限り、ポケモンリーグが公認するような通常のポケモンバトルはできないだろう。
「アップ レフト ライト ダウン ピー ピー チュー!」
「up left right down P P chu!」
対してウララはというと、元よりポケモンバトルを得手としていないこともあるが、とりあえずノリと勢いでなんとかしようと思ったことから、相手の仕掛けるダンスバトルに合わせてカンペキに踊り返し、彼女のアイボーであるオドリドリもまたカンペキに踊り返していた。
踊り疲れる様子など一切ない。ダンス団が曲の合間に小休止している間でも、オドリドリはチアリーディングじみた動きでダンスアピールし、ウララは前世紀めいたディスコ風ダンスをしている。そのノリノリな様子から、リズムに乗り損ねる姿が思い浮かばない。
実は彼女は音楽が奏でられる限り踊り続けることが出来るというカントーマサラジンも驚く脅威のスタミナを保有しているのだ!
「ライト レフト!」「right left!」
「レフト ライト!」「left right!」
「ヘイチュー!」「hey chu!」
「ピーエイド!」「P aid!」
するとどうしたことか、奏でられるBGMが一区切りしたかと思うと、ただ両者向き合って踊りあっていただけだというのに、ムリヤリ踊らされていたカントークチバジンやカントーポケモンたちがつぎつぎとキューシュツされていくではないか。サイコパワーによりジャックされていたBGMも元に戻っていく。
どうやら『めざめるダンス』めいたおどりわざを踊り返すと、ムリヤリ踊らされている者たちをその状態異常から開放できるようであった。
「ありがとー!」「どーもー!」「ゴーリキー!」「ネギネギ!」
「キューシュツ大成功です!」
『今の決まってたぞウララ!
んパーフェクト!』
現場にいないヒューズは、裏方だからこそできるチョーサを部下へと矢継ぎ早に指示だししつつウララを激励する。事件現場で頑張っているのはウララであるが、現場の情報だけでは分からないことを調べるのは裏方の仕事なのだ。
ともあれ、救われた人々はスペースチャンネルファイブ定番のBGMとともに踊るウララとオドリドリのノリに合わせ「FU~!」と歓声をあげた。黒タイツの男は『テレポート』めいた動きを繰り返しつつ徐々に後退していく。その先にはポケモンセンターがあった。
「ダンスとレポートを組み合わせたポケモンレポーター……完全に想定外だ。
このままでは団長の『ワールド・ダンス・レボリューション計画』が頓挫してしまう。
お前はここで踊り倒さねばならんようだな。
つづきはこの中でお相手しよう」
そう言って黒ずくめの男はポケモンセンターの出入り口に『テレポート』し、施設の中へと入っていった。
「ウララ! 次はポケモンセンターだ!」
「リョーカイ!」
ウララは特徴的な歩き方でポケモンセンターへと練り歩く。そんな彼女の後ろには、つい先ほどまで踊らされていた人々やポケモンがリズムに合わせてついてきていた。
原理は不明ながら、ノリノリで踊れば助かるようであるから、右に倣えの精神でウララの『ものまね』をしているのだ。
『あっ、まだ居た!
チューといったら、マネして倒せ!』
「チュー!」
「チュー!」
「チュー!」
「いきまーす! チュー! チュー! チュー!」
どこからか湧いてきたモロセージンに対し、一同は心得たとばかりにリズムに合わせて踊り返すことで、逆にモロセージンたちをやっつけたのだった。
「チャンネルは、そのまま」
『ビューテフルダンシング!』
~ロトム図鑑の廉価版となる多機能ポケットフォン、略してポケフォのCM~
~数ヶ月前にニビ博物館に寄贈された『いんせきのかけら』をPRするCM~
「ポケモンセンターにやってきました。
本人が白状した情報によると、ダンス団を名乗る男が待ち構えているそうです!」
僅かなCM時間を生かしてアイボーに『ヒメリのみ』を与えポケモンパワーを回復させたウララは、ポケモンセンターに乗り込んだ。
一行は画面に映らぬサツエースタッフが再生するポケモンセンターBGMのアップテンポアレンジに合わせ、特徴的な歩き方でポケモンセンター内を練り歩く。施設内にはムリヤリ踊らされているカントージョーイさんやカントーハピナスのほか、ポケモンセンターを利用していたのであろうカントー短パン小僧やカントーむしとりの少年、カントーミニスカートがハチャメチャに踊っていた。
「体が勝手に動いちゃうぅ~」
「いやーん! スカートめくれるぅ!」
「モロモロモロ!」
「モロロモロロ!」
モロセージンはカントージョーイさんやカントーミニスカートのヒラヒラとした布の中を覗こうと可能な限り低姿勢で踊っている。そこはかとなくえっちだ。そんな彼らの様子を一瞥することなく足でリズムを刻み、腕を組んで待ち構えているダンス団の男の姿。
『連中、仕掛けてくるぞ!
ウララ! ポケモンセンターにいる人たちをキューシュツしてさしあげろ』
「リョーカイ!
何はともあれ、踊ってみたいと思います!」
ムリヤリ踊らされている人やポケモンをキューシュツするには
同じおどりワザをマネるのが有効
「ゆくぞぉ!」
ダンス団の男は雄たけびとともに再びBGMをサイコパワーによってジャックし、リズムに合わせて踊り襲い掛かってきた。曲調の変化に驚いていては踊り返すことなどできるはずもないが、ウララはリズムに乗り損ねることなく踊り返す。
オドリドリもまたボンボンめいた帯電翼をよく使ってゼンリョクで可愛いらしく踊った。極一般的なポケモンパワーとは別に、なんらかの未知のエネルギーが高まっている様にさえ見える。だがアローラ地方特有のポケモンパワー……いわゆる『Zワザ』の予兆であろうはずがない。ウララはZリングもZクリスタルも持っていないのだから。
「アップチューチュー! ライチュー! レフチュー!」
「up chu chu! right chu! left chu!」
「アップチュー! ライヘイチュー! レフエイド!」
「up chu! right hey chu! left aid!」
「ライチュー! レフピーヘイ! アップチュー!」
「right chu! left P hey! up chu!」
ダンス団の男は卑劣にもモロセージンとムリヤリ踊らされているカントークチバジンやカントーポケモンを織り交ぜて仕掛けてくるのだが、カンペキに踊り返すことでモロセージンだけを撃退し、カントークチバジンやカントーポケモンたちをキューシュツしていく。
やがて手が尽きたのか、奏でられるBGMが一区切りし、黒タイツの男はガックリとうなだれた。
「すごい勢いでキューシュツしました!」
『今の決まってたぞウララ!』
スペースチャンネルファイブ定番のBGMとともに踊るウララとオドリドリのノリに合わせ、キューシュツされた者達は「FU~!」と歓声をあげた。
「チャンネルファイブ……その局名、覚えたぞ。
だが果たして他の街はどうなっているかな?
くっくっく……」
黒タイツの男は不穏な言葉を残し『テレポート』で消えていった。
『犯人には逃げられたか……
ウララ! 行きがかり上、クチバシティをキューシュツだ!』
「リョーカイ!」
『あっ! 物影からモロセージンが飛び出してきた!
しつこいようだがマネして反撃!』
「チュー!」
「チュー!」
「チュー!」
「いきまーす! チュー! チュー! チュー!」
物影から湧いてきたモロセージンに対し、一同は心得たとばかりにリズムに合わせて踊り返すことで、逆にモロセージンたちをやっつけた。
「チャンネルは、そのまま」
『デラックスダンシング!』
~懸賞により『ウルトラホール旅行券』が当たるロトムクジのCM~
~数ヶ月前にニビ博物館に寄贈された『いんせきのかけら』をPRするCM~
~ハイエンドモデルのロトム図鑑のCM~
~ロトム図鑑の廉価版となる多機能ポケットフォン、略してポケフォのCM~
「……クチバ港にやってきました。
なんでしょう、アヤシイ気配がギュンギュンします!」
『注意しろよウララ』
「リョーカイ!」
ウララとオドリドリはサツエースタッフが再生しているBGMに合わせ、特徴的な歩き方でクチバ港の桟橋を練り歩く。停泊しているゴーカキャクセンからは、なんとも言語化しずらい気配が漂っていた。
実は彼女は少し長めのCM時間中に、ポケモンセンターでオドリドリを回復させてから街中へ飛び出し、クチバジムトレーナーやクチバジムリーダーが慣れない多対多に四苦八苦しながらもクチバジムやポケモン大好きクラブ本部を防衛していたことを知ると、彼女はここまでのレポートで把握した情報を彼らに伝えた。
その後、話の流れでクチバジムの人々は街の人々をポケモンセンターに非難させて防衛することに専念し、ウララはクチバ港の様子を実況することになったのだが、そんなマジメなVTRは『Ulala's Swingin' Report Show!』には必要ないのでバッサリカットされている。
『海中からポケモンパワー反応!
くるぞウララ!』
「リョーカイ!」
ヒューズの警告から数秒後、海中からメカメカしい装いのギャラドスじみたナニカが飛び出してきた!
「ポケモンでしょうか? ロボットでしょうか?
とりあえず、踊ってみたいと思います」
――ドラ★ギャラドス――
ノリと勢いでテロップを張るホーソースタッフは、すかさずその巨大メカっぽいギャラドスにニックネームをつけた。捕まえたポケモンではないのだから文字数制限などまるで無視である。ノリの良さ優先なのだ。
「Let's dance!」
ドラ★ギャラドスは『りゅうのまい』と『めざめるダンス』を組み合わせたかのような神秘的かつ力強いダンスで激しくウララたちに踊り襲い掛かった。踊れば踊るほどテンポを速めていくその舞は、リズムに乗り遅れた者を容易く飲み込んでしまうかのようなキョーリョクなポケモンパワーがあった。
しかしウララとオドリドリは加速するテンポの速さに振り落とされることなくパーフェクトについていく。
「あっ! 怒っています! ハゲシク怒っています!」
『きっともう少しだ! 気を抜かないで行け!』
「リョーカイ!」
ドラ★ギャラドスは怒り狂う海龍の如き勢いで激しく『あばれる』様子を隠さない。
危ない! このままでは停泊しているゴーカキャクセンが!
「フィー! フィー!」
その時である。唐突にオドリドリが『なきごえ』をあげたかと思うと、ボンボンめいた帯電翼から『でんじほう』めいた……否、とにかくダイナマイト大きい『でんきだま』を放ったのだ!
その『でんきだま』がドラ★ギャラドスの胴体を捕らえると、メカメカしいギャラドスは全身が麻痺して動けなくなったのか、ビクビクと痙攣しながら倒れた。どういう原理なのか、非常に重そうな外見にも関わらず海上に浮いている。それを好機と見て、様々なひこうタイプのポケモンの背に乗ってぐるぐるぐるぐる飛び回っていたポケモンレンジャーたちが捕縛を試み始めた。
「アイボー……いまのは?」
「ふぃ~? ふぃ~!」
オドリドリはコテンと首を傾げた後、驚いていて固まっているウララを元気付けるかのように元気に踊った。いつものアイボーである。なにはともあれ、一段落であった。ウララはまだ生中継中であることにハッと気付き、カメラに向かって取り繕った。
「……以上、カントー地方・クチバ港より、ウララがお伝えしました。
SPACE CHANNEL 5」
彼女は番組終了時の決めポーズである、数字の5を描くように腕を動かした。ホーソースタッフはその動きに合わせて番組画面にチャンネルロゴを表示させた。
ウララとオドリドリはホーソースタッフが再生するエンディングテーマに合わせ、特徴的な歩き方でクチバ港の桟橋を練り歩く。画面の背後ではゴーカキャクセン内へと突入するカントーケーサツ達の姿があった。
こうして歌って踊る旅番組『Ulala's Swingin' Report Show!』は、なんの前触れ無く起こった事件の最中においてもそのホーソースタイルを全うしたのだった。
サイコーシチョーリツは37%に達していた。まるでコイキングが『たきのぼり』したかのような驚天動地の数値であった。計測機器の故障を疑いたくなるほどの高シチョーリツの理由とは……
次回
「レポート見るならよんじゅ~にちゃ~ん」「プリ!」
Report2 グローバルライバル『プリン』登場!
書き溜めなんかしてないから不定期更新ですぞ。