(完結)成層圏にて燃えるもの【IS×DARKSOULS】 作:エーブリス
とか何とか言うけど今回不死人はそんなボロボロじゃないです…本編どうぞ。
2021/10/15:誤字修正、一部表現の変更。
2022/01/28:サブタイトル変更。
元はと言えば単なる魂喰らいが一人に過ぎなかったハズだった…しかし、何をここまで導いたのだろうか。やがて来る色の無い悪夢の再来に対し“死を想え”と言わんばかりに僅かながらに輝くネオンが近づく。原初にて超常なる力は全て一つの元へと帰結するようになっていたそれは長い年月にて行われる終焉と創世の繰り返しが全てを分け隔てた。しかし今こそ再び還る時だろう…そうだ、帰ろう。今は戻らねばならない、だからこそ目の前の街へと【彼】は今も逃げ続けているのだ
そして逃げて逃げて、アジトへの更なる最短距離を通じてようやく街に出た。
日の長い日本の夏場も、今の時刻は流石にすっかりと暗くなっており人の気もちらほらとあるのかないのか…そのくらいにはがらんどうとしていた。
…追手の兵士もデーモンも、その影もない。
一先ず安全を確保出来た【彼】はコアネットワークを通じてラウラとの連絡を始めた。
『兄さん!
良かった…無事だったのか。追手は?』
前述のように追手はいない事を…そして現在地を伝えた。
『そうか…分かった。
こっちは倉庫前だ、社長もいる。一応、定期的に連絡を取り合おう…次は30分後だ、兄さん』
ラウラによる定時連絡の提案に合意した【彼】は連絡を切り、再び追手が居ないか確認する。もしもあの時――――シャルロットが攫われた時――――襲撃者たちに尾行されていたとしたら、それは気付けなかった己の責任であると…彼は一層、追手に対して敏感になっていた。今の時間は仕事帰りの会社員も夜遊びしている若者も見当たらないので、人に紛れて街を抜けることは出来ない。
裏路地をメインに、表通りの使用を極力避けながら歩いた…広い場所に出ると、どこから見られるか分かったものではない。
――――それにしても、と【彼】はここまでの状況を振り返った。
シャルロットの誘拐から始まった今回の事件は、最初こそ単なる企業戦争であり自分らはそれに巻き込まれたのだと考えていた…が、獅子兜の登場を始めにそこから連なる束博士の関与疑惑、そして先の山羊頭のデーモンに謎の騎士とまで来ては事態は企業間のどうこうという話ではない…まるで古い時代の何かが、忘れられた何処かで蠢いているようだ。
そもそも、山羊頭が今ここにいる事自体可笑しい…根源たる[混沌の苗床]は過去に――――それも遠い遠い、誰も覚えていないほど昔に――――【彼】が
更に言うと、追い打ちのようにデーモンの元締めかと思われる[デーモンの王子]までもを彼は討伐しているので自然に発生することは先ず確率的に“無”に等しいというのが彼の考えであった。やはり人為的な何かが関係しているのだろうか…あるとするならば、何処かで手に入れたデーモンのソウルを、何処かの誰かがこの時代の技術でどうにか再現した、というのが大方考えられる道筋か。
先の研究所もそうした取り組みを行って、結局復活させたデーモンを御しきれずに“事故”で封鎖せざるを得なくなったのだろうか?全く、神も人もろくでも無い事しかしない。
そしてデーモンといえばラウラもそうだ…正確には、彼女のシュバルツェア・レーゲンに仕込まれていたVTシステムだが、あれは本来あの黒い粘土を用いて
結局、今のレーゲンは予備のパーツで組み直されてVTシステムの入っていた時とは別物になったのであまり心配はいらないのかもしれないが…ソウルと交わり易いISコアが共有である以上は今も経過観察期間であり、それが今日までにラウラとよく関わっている理由の一つでもあるのだが。
さて…一歩間違えればこじ付けにしかならない考察はそこそこに、【彼】は現状確認を改めて行った。
――――というのも、いつからか2人ほどの追跡者が後を付けて来ている。
追跡者は彼の事など素知らぬ、単なる通行人を装ってはいるが…正直バレバレだ。尾行に関する詳しい話など私は書けないので詳細は省くのだが、とにかくお世辞にも効果的な尾行とは呼べない…【彼】程の実力者ならば一発で気付けるだろうし、実際尾行を開始してほどなく彼は気が付いた。
古びたカーブミラーを用いて追跡者を観察したところ、かなり年の若い男女二人組だった…良くて20代前半あたりだろう。経験も薄くて当たり前だ、正直な話…“同級生”らに毛が生えた程度だろうなと思いながら何か使えそうなものを探した。
いくらなんでも、このまま倉庫まで帰っては若い追跡者に腹を抱えて大爆笑されることになるだろう…なんて間抜けなガキだ、と。それだけは御免だと、軽い準備体操の後に丁度良い脇道を見つけると口角を僅かに吊り上げた。追跡者はまだまだ――――バレている事にも気付かず――――彼の背後を追いかけている。
…突然、【彼】が脇道目掛けて走り出した。
もちろん追跡者は慌てて追いかけてくるが、それこそ彼の思うツボだ…脇道の室外機に立てかけてあった手ごろな鉄パイプを手に彼は壁をよじ登る。
十分な高さまで到達したワンテンポ後に、慌てた様子の追跡者達がようやく脇道に差し掛かって来た。すかさず彼は前後の内の後方にいた若い女の追跡者に落下攻撃を放つ…脳天のど真ん中に振り下ろされた鉄パイプの威力は彼女の意識を吹っ飛ばすには過剰であり、最悪死ぬだろうが【彼】の知った事ではない。
遅れに遅れて反応した若い男が咄嗟に拳銃を取り出すが、引き金…いや、安全装置を外す前に鉄パイプに弾かれて地面を滑り、そのまま男の鳩尾に突きを一撃…ジャックナイフのように身を折りたたんだ所で顎目掛けてパイプの鋭い振り上げを放ち、意識をかっ飛ばした。これにて一丁上がり、という訳だが…流石にこの伸びた二人を放置しておくのは少々マズイ…かもしれない。
別段目立つ場所でもないが…万が一の可能性を考えて、彼は“ポケット”からユーロホップ缶を4つ程取り出し、それら全て中身を飲み干すか捨てるかをして空にした後、壁際に座り込むように移動させた二人の横に置いた。これで何処からどう見ても酔いつぶれた若者にしか見られないだろう。
――――しかし、これで全ての追跡者が片付いたとも思えなかった。何としてでも人を追いかけるなら、こんな若造に任せっきりにする筈がない。素人の自分でももう少し腕の立つ奴らを使うと【彼】は他の追跡者を警戒した。
そして案の定、幾人かの足音が脇道の両端から響く。このままでは挟み撃ちは確定だろう…彼は再び壁によじ登ろうと――――咄嗟に室外機へ足をかけた、その時だった。
「…動く必要はありません、薪の人」
…脇道の両端から、他の追跡者が姿を現した。こちらは先の二人と違って手練れのようだ。
しかし彼らの視界の中に【彼】は一切見当たらない…先行したハズの新人2人も同様に、さっぱりその姿を消してしまっていた。
「クソ、ガキ共め…!」
「とにかく近くには居るハズだ…狩り出すぞ」
追跡者達はそのまま、脇道を後にして何処かへと去ってしまった。
――――【彼】も、始末された後輩もすぐ目の前に居たというのに。
追跡者たちの目に何も映らなかったのは仕方がない…今この瞬間も、世界は分離されているのだから。
「どうやら…行ったようですね」
彼は、そのか細い声に対して小さく返事をした。
そして目の前の…両眼を煌びやかで、しかし古びたティアラのような装飾で覆い隠した、銀髪の少女へと身体を向けた。
「お久しぶりです、薪の人…いえ、潤。そう呼ぶべきでしょうか?」
あの時、獣をも飲み込んだ後に共食いの巣窟までも取り込み…やがて滅びを受け入れぬ竜すら、のこのこと近づいた所を喰らい尽くした。だが…あの戦争の最後、地下に眠らせた揺り籠を放った直後…全ては鴉に啄まれた。透けたる魔の主たる竜も、共食いの巣窟も…唯一獣は、鴉が遠い遠い空の果てまで飛び去った隙に逃げ出したが結局の所、その時には獣ではなかった。その時には既に人であったか…数多の記憶が入り交じった今では定かではない。故に表す言葉は多くあれど、定義する言葉は既に無い。
戸籍的な名前など、【彼】にとっては既にどうと呼ばれようが大した問題では無かった。
その事実を自らの“姉”に伝える。
…そう、この目の前の少女こそが【彼】の姉を自称するクロエ・クロニクルだ。
「兎も角…此処ではいずれ見つかります、ワールドパージもそこまで万能ではありません。
こちらへ――――」
クロエは彼の手を引っ張り、いつの間にか開いていたドアから建物の中へと引き込んだ。
…案内されたのは、長い事使われていなかったのだろうか?どうやら元は飲食店か何かだったらしい、随分と荒れ果てた場所だった。そこで彼はいの一番に
だが彼女はただ、申し訳なさそうな顔で首を横に振り「ごめんなさい」と言い放つだけで、情報は持っていないようだった。
「今回の件は…私も詳しくは知らされていないのです。
こうして今、貴方と出会うのも束様のご指示ですが…その真意の方は何も」
今回は非常に珍しいケースだ…こういう場合、博士は――――【彼】には全く情報を伝えないくせに――――必ずクロエには何かの情報を渡すハズではあるのだが。正直な話、今クロエが(博士の指令で)彼に嘘を付いている可能性は無くは無いのだが、疑った所で答えなど飛び出しては来ないし何よりあまり“姉”を疑いたくはないというのが【彼】の心情であった。
しかし彼女から何も無かった、という訳ではない…クロエはその小さな身体に不釣り合いな程大きくて黒いケースを軽々と持ち運び【彼】の目の前にそっと置く。
それの留め具を外し、ゆっくりとケースを開くと…様々な雑貨に、軽くドンパチするのに十分な弾薬と、一丁のライフルがあった。
「これだけは持ち出す許可をいただけました。
お気に入り…でしたよね。潤」
あぁ…とだけ答えた彼はライフルを取り出し動作を確認しつつ、月明かりを頼りにその得物を眺めた。
ウィンチェスターM1895、それが【彼】が手に持ったライフルの一般的な名前だ。
その名前から連想できるように、レバーアクションによって装填を行うそのライフルは、他の――――恐らくは多くの人が西部劇で見るような――――ウィンチェスター製レバーアクションライフルとは違いチューブマガジンではなく垂直型の箱型マガジンを採用している。
最早44式騎兵銃よりも古いが、レバーアクションの特性により片手でも十分な操作が行える分、彼にとっては都合の良い銃であった。
「それと、ここから南西に真っ直ぐ進んだ所にあるセーフハウスに助っ人がいます。きっと貴方の“足”になってくれるでしょう。
ですが…」
クロエは窓の僅かな隙間から、外の様子を見た――――【彼】には知り得なかったが、この瞬間あの追跡者の一員が二人のいる建物の目の前を通って行ったのだ。
…彼は、彼女に何があったのかと問う。
「申し訳ありません…先の追手は完全に想定外でした」
――――ん?と、彼は情報の食い違いを肌身で感じた。
あの追跡者は件の襲撃者の…それも博士の関係者の手先ではなかったのか?と。
「いえ、今ここを歩き回っているのは別の組織です。
それと…束様は潤達を襲撃した組織とは関係は――――無いとは言いませんが、直接ではありません。他の、不死の方々を通してます」
成程な…と、先日で一戦交えたクロウや獅子兜を思い浮かべた。
【彼】はクロエに他の情報を聞き出そうとしたが、また「ごめんなさい」と首を横に振られた。
「それと最後に、ですが……今、貴方が根城にしている場所が外の連中、今は撤退したようですが、あちらに漏れている可能性が高いです。今すぐにでも“協力者”に迎撃の準備をさせた方がよろしいかと」
最後の最後で、一番重要な情報が飛び出して来た。
【彼】は目の色を変える程に、しかし静かに驚きつつもその――――確定ではないが――――事実を飲み込み、クロエに感謝の意を伝えた。それを聞いた彼女はコクリと頷き、「それでは…」と言い残し、【彼】が瞬きする次の瞬間には既に消えてしまっていた。
彼は“助っ人”が居るという方角の先を見た。一応、この先には今まで使用していた物とはまた別のセーフハウスを設置した事を【彼】は覚えているのだが…果たしてその助っ人とやらが裏切らぬものか…不安だけは残った。
幸い追跡者はこれ以上の捜索を諦めた事はクロエから聞いている、一定の警戒は続けるに越したことは無いが比較的平和に倉庫へと戻ることは出来るだろう…彼はM1895やその他の物品をケースの中に片付けそれを背負い、建物の外へと出る。
――――丁度その時に、ラウラからの定時連絡が飛んできた。
『兄さん、どうだ?』
【彼】は(追手には追われたものの)無事撒いた事を報告し帰り際に“足”を拾う事を告げた。
『そうか。撒いたか…で、足とは?』
それに関しては、さぁ…としか答えられない【彼】だった。そして今度はラウラ側の状況を聞き出す。
『こちらは何とも無い、社長も同様だ』
『一応ここで彼から情報を聞き出す事も出来るが…どうする?』
確かに、シャルロットに関する情報は今すぐにでも欲しい…が、正直あの男の言葉を人伝に聞く気にはなれなかった。どうも自分の耳で聞きだしてやりたい…何故だか【彼】はそういう気持ちを持っていた。それほどまでにシャルロットの事が自身の中で引っかかっているのか…態々、他人の家庭事情にまで首を突っ込む程に。
それに、社長という話術に長けているであろう立場の人間がどれだけ“言葉の綾”を出すのかが分からず信用に至れないという事もあった。
『分かった、後でじっくり聞く事にしよう』
ラウラの承諾の後、先ほどクロエからリークされた情報を渡した。
セーフハウスの襲撃についてだ。何も確定した情報でもないのだが…気に留めておく情報として彼女には伝えた。
『襲撃っ…どうする?場所を移すか?』
彼はまた、ここで深く考え込んだ。
迎え撃つ事は出来る…少なくとも最高戦力だけでも実力者が乗る専用機が2機、そしてあの廃倉庫群もどちらかと言えば守り側へ有利にはたらく地形。更に時間さえあれば罠の1つや2つ…それ以上に仕掛けられる程の材料はあの場所にはある。が…今は
しかし…場所を移すにしても、もう他に信頼できるような場所が無いのだ。もしあの倉庫から逃げたとして…もし“足跡”を組織に追われたとしたら。その点において素人であろうアルベールが居る以上その危険性も高い。そうなるとより不利な場所での防戦を行う事を強いられる。
――――これらの理由から、【彼】はクロエが提案したように迎撃態勢を整える事を決定した。
『分かった、そうしよう。
手榴弾の類は何処に?それ以外にも使えそうなものは?』
彼はラウラに対してトラップの作成に必要な爆発物やその他の材料類の置いてある場所を指示、また一部の操作が難しい等の理由でラウラが扱えないと判断した用具は触らないようにと注意して通信を切った。
…そうしている内に再び山林の中を進み、“助っ人”のいるセーフハウス――――とは言っても、そこは小さな山小屋――――が目前に迫っていた。【彼】はもう一度ロングソードを取り出し、いつでも鞘を抜き何かを斬れるようにスタンバイしておく。
姉を疑いたくないとは言ったが“万が一”には備えなければならないし、最悪の場合は追跡者及びにその大本である第三の組織にここもバレている可能性すらあるのだ。それに何よりも助っ人が…果たして信用に足るのかまだ分からないのだ。
時折、山小屋の中からパサパサと音がする…余程神経質なのかよく動くらしい。一体どんな奴が“足”となるのだろうか――――いよいよ不安も高まって来たその時に室内からぶるるる…という“鳴き声”が響いた。
…この時、【彼】は助っ人の正体を察した…助っ“人”ではないが、間違いなく強力な足にはなるだろう。
山小屋の、いや、正確には厩舎の扉を開けると…そこには藁の上に1匹の黒い馬が居た。
体毛と同じ色の軽い馬鎧を纏うその黒馬は、しかし馬という気性の荒い生物に似合わず【彼】という見知らぬ人間に対して特に警戒することも無く、すんなりと接近を許した…調教の賜物だろうか?
彼は馬に乗るのは初めてではない…最早久しくは乗っていないが、生者の頃はよく騎馬による戦闘もこなしていたものだ。【彼】は自分の入った小さな扉とは対面側にある、本来家畜等の出入りに使用したのであろう大きな門を開くと、黒馬に跨って手綱を握り、そして馬を走らせた。
今の彼は知る由も無かったが、この馬の名は【孤鬼】、嘗て存在した武人の愛馬にちなんで名づけられたのだが…鬼の名に違わず、強い脚力を用いて疾風のような速さで山を駆け抜け崖を飛びそして体色によって闇に溶け込んでゆく。
その走りには、嘗て少なくない数の軍用馬に跨った【彼】も魅せられた。何処までも征くことが出来ると、そう信じて止まなくなる程に。
嘗て戦いがあった…あらゆる不死が繁栄の未来を掴まんとして、死なぬ身体に決着をつけるために統べ率いる者を定めてまで…その一つの石がそう遠くない昔、人の手による再びの闘争の幕開けに現れてはその決着に判決を下し…三度の開戦が終わるその時まで。それでも不死たちは運命に逆らい続けるだろう。何も失わせない為…何処までも遠くまで別たれて。
そのように【彼】は孤鬼と共に森の闇夜に溶けて消え、今踏みしめた地面から帰るべき場所目掛けて去ってゆく。
絶望はここで打ち止めだ…今こそ、三度目こそは“踏み越える”事は無く…ただ、“歩み寄る”ために。
そしてアイツは漸く知る事になるだろうな。
恐らくは…そう、本来の自分って奴を
全ては“火”が為に…しかし、何をもって“火”だというのだ。その戸惑いの風にあおられて、火は強く揺らめく。
ここに来て、とうとう大いなる決断を迫られるに違いない。
大いなる意思が告げた…これより反撃の支度をすると。
「我、鬼庭形部雅孝なり!大手門、この形部が通さぬ…」
――――鬼刑部(SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE)
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世界は今、“奴ら”に抗う術を持たない。
だからこそ…一縷の望みを託し、“薪”の名を呼ぶのだ。
「それしか方法が…やり様が、無かったのだ。私は」
「ここまでして――――お前は何を護ろうとしていた?」
「あの子はそれでどうなる?お前に置き去りにされて…それが幸せとでも言うつもりか?」
「ちょっとは改良出来たけれど…それでも10分が限界なんだよ?それ以上はかーくんにッ…!」
「貴様も不死ならば…分かる筈だ。我らが何を求め戦うか等!」
「結局俺は…また、たどり着けねぇまま…」
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…水とは、時に火よりも強くそして静かに攻め入る事がある。
己に触れる全てを傷つけるような力は伴わないが、質量に物言わせた最大級の一撃を放つ時…それは人の思う全てをなぎ倒して行くだろう。
しかし――――本来、水は気付かぬうちに、ちろりちろりと近づくものだ。
「こんな所に隠れてたなんて…」
<次回までのロード時間中のアイテム紹介>
【竜の使者の証】
三角形が刻まれたペンダント。
それは虚無を(若しくは虚無に対する者を)構成する、最初の1体を現している。
それは通常のペンダントと同じで“時計”としての機能以外は何もないが、悔やみ続ける者にとってもそうであったように、使者を記憶によって繋ぎ止める楔であったようだ。
しかしこれは、何をもって楔とするのか?火の奥にうっすらと移る誰かだろうか。
物語的には一旦区切りの良い所まで来たのでこんな感じで何時ぞやの次回予約風の奴挟みました。因みにセリフの方は前と同じで、どれかが使われるかもしれないし、もしかすると全部使われないかもしれません。