とあるマフィアの平行移動(パラレルシフト)   作:梟本つつじ

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OPを決めましたが、ED は決めてませんでしたイメージED はリボーン本編で使用されてたCHERRYBLOSSOMの桜ロックにしました
すべり台とガチで迷ったのは内緒です
ちなみにあくまで推奨なので特に気にしなくていいです


第6話b:風紀の時間

第177支部

 

「ふぅ、ひとまずはツナさん達に探索する場所をおくりました」

 

「本当なら私も探しに行きたいのですが、この子を放置する訳にはいきませんもの」

 

 第177支部に設けられたソファーに座りながら初春はひとまず一息つくと、白井が話しかけてくると初春の膝で眠る少女に目を向けた。

 保護した時には泣きじゃくっており落ち着かせるまでにかなりの時間がかかった。

もし目覚めた際に泣かれでもしたら初春一人では手が足りない為、白井はバックの捜索に出る事が出来ずにいた。

 

「初春、監視カメラでこの子が通った場所を見ることはできませんの?」

 

「試したのですが、カメラの無い箇所をいくつか通っているため、ルートが特定しづらいんですよね…困りました…」

 

「沢田さんに期待するしかありませんですわね…何か飲むですの?ずっとその体勢では身動きが取りにくいでしょう?」

 

「珍しく優しいですね、それじゃあいちごおでんをお願いします」

 

 白井は初春のハッキング能力ならば探す事が出来ないかを尋ねる。すると初春はパソコンを起動させて少女が通ったと思わしきルートを表示するが、そのルートのいくつかは虫食い状態となっておりその理由を説明する。

 肩をすくめる初春に、白井はため息をつきつつ少女を膝枕したままパソコンを操作している初春に向けて尋ねる。

 初春は目を丸くしてから呟けば、冷蔵庫を開けようとしている白井に飲み物を頼んだ。

 

「自販機まで行けと申しますの?そんなのが入ってる訳が…マジでありましたわ…」

 

「ふふん、最近は冷やしいちごおでんというのがマイブームなんですよ、試してみます?甘さと出汁が凝縮されてますよ?」

 

「結構ですわ、そんなデンジャラスな真似はしたくありませんの」

 

 自販機で販売されている変な飲み物をリクエストされ白井は呆れながら返し冷蔵庫の中を確認すると、中にはわかりやすい位置にあったかいいちごおでんと表記された缶が置かれており、その下にはムサシノ牛乳が敷き詰められていた。

 驚く白井に初春は得意気に話し、その味について説明をしていく。

白井は苦い表情で断り、缶を初春の元に送れば自分は午後の紅茶を手にして口に含んだ。

 

「こんちはー、初春いますー?」

 

「はーい、いますよー…うまうま」

 

 すると外から軽快な足音が響き支部のドアが勢い良く開かれ佐天が入ってきた。

元気に呼び掛けてきた佐天にいちごおでんを口にしながら初春は答えた。

 

「また、それ食べてんだ…好きだねぇ、あれ?その子は?」

 

「甘い物は脳の栄養補給に丁度良いんですよ、ちょっと訳あって預かっている子です」

 

「なるほどねぇ、それでこの子の頭にはいつ芽が出るのかな?」

 

 初春の声が聞こえた方向へ来た佐天は、いちごおでんを見てげんなりしながら言い膝の上で寝ている少女を見て静かに尋ねると、メインの苺を頬張りながら答える初春。

 少女についての説明を聞いた佐天は意地悪く笑みを浮かべ尋ねてきた。

 

「生えませんよ!それにこの子は親戚でもなんでもないんです」

 

「ゴメン、ゴメン、それでいったいどうしたの?」

 

「バックを落としたみたいなんです、ピンクの小さいバックなんですが佐天さん、見かけませんでした?」

 

 初春は強く否定をすれば、赤の他人だと佐天に返す。軽く笑いながら佐天は謝ると改めて尋ねると初春が少女について話す。

 

「流石にバックは見なかったかな…ゴメン」

 

「いえ、聞いてみただけなので気にしないで下さい、とりあえずルートを私の方で予測しておきますか」

 

 苦笑を浮かべて佐天は道中では何も見なかったと返し謝る、すると初春は首を振り大丈夫だと返せばパソコンに目を移し素早くタイピングしていく。

 その様子を見て、佐天は疎外感を感じてしまった。

 

「今日は忙しいみたいなんで、一端帰るね初春」

 

「ちょっと待つのですの、佐天さんには初春と一緒にいてその少女の面倒をお願いしますの」

 

「うえっ!?マジすっか、ちなみに白井さんはサボタージュですかね?」

 

「そんな訳ないのですわ、私も捜索に出ますの

固法先輩に沢田さんと一応、他の支部の応援が来ていますが流石に人手が足りませんもの」

 

 そそくさと帰ろうとした佐天に、白井が瞬間移動をして周り込み少女の面倒を頼んできた。

 いきなりの事に佐天は声をあげ、冗談混じりに尋ねる。すると白井は腰に手を当てて呆れたように話せば捜索に出ている人達の事を話すのであった。

 

ーーーーーーーーーーー

 

川原

 

「ふぇっくし!」

 

「御坂、風邪?」

 

 川原にてバックを捜索していたツナと御坂。するといきなり御坂が大きめのくしゃみをした。

後ろでいきなりのくしゃみにツナは驚きつつ振り返り、御坂に問いかけた。

 

「いや、そんなことは無いんだけど…誰か噂してるかな?」

 

「白井さんかな、御坂の話をするとしたら」

 

「今は黒子の話は無し、なんか口にしてたらそこの草むらからでも出てきそうだから」

 

「流石にそれは、無いと思う…多分…」

 

 鼻を軽くこすりながら御坂は答えると軽く口に出すとツナは辺りを探しながら、話をしていたと思われる人物を口にするとげんなりした表情を浮かべて御坂は、手を振りながら白井がすぐにでも現れそうだと言えばツナは軽く笑いながら否定をするが、何故かはっきりとは否定出来ずにいた。

 

「うーん…草むらには無いみたいね…」

 

「他にも候補はあるから次の場所に行こうか、御坂?」

 

「ちょっと、あの辺りを見てみるわ!あぁ、先に行っていて良いから」

 

「待って!風紀委員の腕章を着けていても有事の際以外は能力は使っちゃダメだから!」

 

 一通り探し終えてから御坂はため息をつく、ツナは初春から送られてきた情報を確認しつつ呼び掛けると御坂は鉄橋の根元を指でさしてから帯電を始める。

 御坂が帯電をし始めた瞬間、ツナは慌てて止めに入った。

 

「けど、ジャンプしても届かないわよ?肩車するくらいしか…ツナ、ちょっと来て」

 

「え、御坂…まさか…」

 

「ここにきて私を肩車してくれない?もちろんツナが下ね」

 

「は、はい…」

 

 ちゃんと確認しておかないと気がすまないらしく御坂はなんとか登る方法を模索し、ツナに視線を向ければ笑顔で呼び掛けた。

 御坂の意図を何となく察したツナに、はっきりとして欲しい事を告げる御坂。

威圧に近い言葉にツナは頷くしか無く仕方なくしゃがんだ。

 

「肩に足を乗せるけど、絶対に上を見ないでよ?スカートなんだから私」

 

「でも、御坂っていつも短パンはいてるから大丈夫なんじゃ…「なーんか、言ったかしら?ちなみに電気って流すと上から下に行くらしいわよ?まぁ当たり前の話だけど、ね」絶対に見上げないです!はい!!」

 

 しゃがんだツナの肩に足を乗せてから御坂は、キツく注意を促した。

ツナはゆっくりと立ち上がりながら、御坂がいつも短パンをはいていることを指摘する。

 すると軽く足に力を込めながら御坂は答えると軽く電気を放ってきた為、ツナは必死に宣誓をして壁に手をついた。

 

「よし、手が届いた…少し持ち上げてくれない?」

 

「わかった、気をつけてね…なんか見えた?」

 

「ちょっと、待って…ひぃ!!む、虫!?なんか足が沢山ある虫がいる!!?」

 

「落ち着いて、暴れないで御坂!!う、うわぁ!?」

 

「あぃたっ!?」

 

 何とか根元に手が届いた御坂はツナに頼んできた、ツナは壁についていた手を肩まで持っていくと、御坂は手のうえに足を乗せた。そしてそのままゆっくりとツナは腕を上げていく。

 体に力を込めながら御坂に尋ねた時、御坂が突然暴れだしてしまう。突然の事に対処出来ずにツナは倒れ二人とも地面に転がった。

 

「あたた、ゴメン…ツナ…大丈夫?」

 

「大丈夫だけど…バックは見つかった?」

 

「多分、なかったと思う…」

 

「…ちなみに、もう一度登るつもりは?」

 

「絶対、ムリ!!」

 

 打ち付けた腰を擦りながら御坂は涙目になりつつ謝る、ツナは頭を押さえつつバックの有無を確認すると、御坂は視線を反らしながら答えた。

 目を細めながら御坂に尋ねるとはっきりとした口調で御坂は返した。

 

「じゃあ別の場所に向かおうか、時間をかける訳にはいかないからね」

 

「わかった、それで次の場所にいくわよ!」

 

 ツナは立ち上がり身体の誇りを払えば、御坂に手を差し出して次の捜索場所に向かう事を告げる。

その手を握れば御坂はそのまま立ち上がり強く頷くのであった。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

路地前

 

「えぇ、ここ?」

 

「うん、保護した子はここを近道としてここを通ったみたいだよ」

 

 かなり狭い路地を前に御坂は戸惑いつつ尋ねると、ツナは初春から送られてきた情報を教えた上で携帯をしまう。

 

「子供ならここは通り抜けられるけど、俺達じゃ結構キツイよね…どっちが行く?」

 

「私はムリよ、ほらツナと違って出るとこ出てるからね」

 

「え?」「え?」

 

 路地の狭さを確認しつつ、尋ねると御坂は首を振ってから自身の胸元に手を当てて答える。

しかし出ているとは言い難いスタイルにツナは思わず声を出すと、御坂はそれにつられて声を上げた。

 そしてそのままツナの頬を思いっきりつねった。

 

「なんか言いたそうねぇ、ツナ」

 

「はんでもないでふ」

 

 ギリギリと引っ張って問い詰める御坂にツナは涙目になりながら、結局ツナが路地へと入る事になった。

 

「理不尽すぎるぅ…」

 

「ごちゃごちゃ言わない!」

 

 所々にある凹凸に身体をぶつけながらツナは不満を口にすると後ろから御坂の怒号が飛んでくる。

 狭い路地を進んでいくと、道が二手に別れており片方は行き止まり、もう片方からは光が見えたがバックはなかった。仕方なくツナは来た道を戻る事にした。

 

「はぁ…ヒドイ目にあった…バックはなかったよ、御坂?どうしたの?」

 

「ツ、ツナ…あんた、頭にく、クモが、ついてる!」

 

「え?あ、本当だ…クモの巣にでも引っかったのかな?…御坂って虫が苦手だったりする?」

 

「え?別に、そんな事ないわよ?うん…いきなり出てこられたらビックリはするけど、心構えしていれば大丈夫なんだから!」

 

(それって心構えしてないとダメって事なんじゃ…黙っとこ)

 

 路地から出てくると御坂は、ひきつった顔で後退りした。その理由を尋ねると、御坂は目を瞑りながらツナの頭にクモがついている事を教える。

 しかし、狭い路地を通り疲労がたまっていたツナは力無くクモを払い御坂に尋ねた。

虫が苦手かと尋ねられた御坂はそっぽを向き、そんな事は無いと返すが言葉の意味についてツナはツッコミをいれようと考えたがまた頬を引っ張られては堪らないと思い黙っておく事にした。

 

「それで、他にはどんな場所があるの?その子の通ったルートは」

 

「えっと…今、固法先輩と白井さんが回っているみたいで今、初春がまとめているみたい…来た!この近くの公園だって案内する」

 

「わかった、すぐに行くわよ…ってちょっと待った!」

 

 気を取り直すように御坂は咳払いをすれば、ツナに他の情報を求めた。

ツナは初春からの情報について話せば、精査された情報を読み上げる。

 ツナが先行しようとした時、御坂はツナの背後で学生が絡まれるのを見つけ走り出した。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 少年、介旅初矢は運が悪かった。学校から家へと帰っている最中、たまたま音楽を聞きながら歩いていただけなのにいきなりガラの悪い男達に絡まれてしまった。

 男達は介旅を壁に押し付けると遊ぶ為の金を要求してきた、カツアゲだ。

介旅は知っている他人はこういう状況で見てみぬ振りをする、自分は巻き込まれたくないから被害に会いたくないから、弱い自分はこうやって搾取されるしかなかった。

 

「ちょっとあんたら!何やってんのよ!!」

 

「ちっ、風紀委員だ、面倒だから行くぞ!」

 

 金をなかなか出さない介旅に苛立ちを覚えた男の一人が腕を振り上げた瞬間、少女が声を上げて走ってきた。

有名お嬢様学校の制服に風紀委員の腕章を着けた少女に、男達は舌打ちをして介旅を解放すればそそくさといなくなった。

 

「あぁもう!逃がした!!」

 

「はぁはぁ、大丈夫ですか?」

 

 男達が逃げた事に少女が憤慨し、解放されてそのまま地面に座りこんだ介旅に後からやってきた少年が、手を安否を確認しながら手を差しのべてきた。

 介旅は、その手が哀れまれているように感じ歯を強く噛みしめると少年の手を弾き飛ばした。

 

「遅いんだよ…」

 

 自分で立ち上がった介旅は、少年を睨み付けながら呪詛のように呟けばはや歩きでその場を離れた。

遠くで少女の声が聞こえるが、介旅はすぐにヘッドフォンを当てて曲を流した為、すぐに聞こえなくなった。

 

「やっぱり風紀委員は全員、クソだ…もうすぐ、そうもうすぐだ…もう少しで恨みを晴らす事が出来る…」

 

 介旅は外界の音を遮断した上で呟いていく、そしてポケットから金属製のスプーンを取り出して笑みを浮かべる。スプーンに映りこんだその笑みは邪悪などす黒いモノであった。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

公園前

 

「全く、なんなのよ!アイツ!」

 

「まぁまぁ落ち着いて、御坂」

 

「だって、助けたのはこっちよ!?なんであんな態度取られなきゃならないのよ!」

 

「感謝されたくて人助けをするのは風紀委員じゃないよ、誰かを助けたいから風紀委員は動くんだよ」

 

 公園まで来たが御坂の機嫌は最悪であった、原因は先程助けた学生が礼も言わずに立ち去ったからだ。

ツナが落ち着くように諭すが、御坂は納得がいかないと反論をするがツナの言葉に思わず口をつぐんだ。

 

「って、これは初春の受け売りだから、俺も納得してる訳じゃないんだけどね…けど、助けられて良かったと思ってる」

 

「…わかったわよ…そう言い切れるだけでもあんたはスゴいわよ」

 

 すぐさま表情を崩し苦笑を浮かべながらツナはバラし、自分の気持ちを口にする。

笑って話すツナに御坂は納得をして頷けばボソリとツナを称賛した。

 

「御坂?」

 

「なんでもないわ、行くわよ!早くバックを探さなきゃ」

 

「そうだね、行こう」

 

 ツナが黙った御坂に呼び掛けると、首を振りを気を取り直し公園へ向かう事を提案してきた。

その意見に同意をして、ツナは御坂に続くように公園へと入った。

 公園の中にはありふれた遊具とそれで遊ぶ子供達がいた、子供達はツナ達の姿を見ると一斉に駆け寄ってきた。

 

「風紀委員だ、カッケー!」

 

「あれ?ダメツナじゃん、どしたー?」

 

「この姉ちゃん見たことねぇな、新人か?」

 

「新人風紀委員だー」

 

 あっという間に子供達に囲まれ、御坂とツナはもみくちゃにされていく。

そんなツナ達に構うこと無く子供達は好き好きにしゃべっていく。

 

「ちょっと!なんなの?これ!?」

 

「子供達にはパトロールとかしてたらで良く会うから、いつもこうやって絡まれるんだよ、あだだ」

 

「絡まれるって只のチビッ子でしょ?って何してんの!」

 

 一斉に来た子供達に御坂は、何とか引き剥がしながらツナに尋ねるとツナには既に子供らがまとわりついており、肩には男の子が乗り、更に頬を引っ張られたりしていた。

 そんな中で一人の子供が御坂のスカートを捲り上げた。

 

「姉ちゃん、なんで短パンはいてんだ?変なのー」

 

「パンツはいてねぇんだよ、きっと!」

 

「やーい、ノーパン風紀委員!」

 

「違うわ!ちゃんと下に履いてるつうの!!」

 

 三人組の男の子が御坂の短パンについて思い思いにふざけて言い、御坂はムキになって反論するが生意気な子供達はそれでも御坂を挑発した。

 

「ねぇ、みんな!こんなバックを見なかった?俺達、これを探しているんだ!!」

 

「なんだよ、また探し物か?ツナー、しゃあねぇな!お前ら、ダメツナの代わりにオレらがこのカバンを探すぞー!」

 

「「「「「おーーっ!!」」」」

 

 御坂が子供を追いかけ回している間に、ツナは子供達に携帯を見せて尋ねる。そこには初春があらかじめ調べておいた少女のバックと同じデザインのバックが表示されていた。

 するとリーダー格の男の子が、公園にいる子供達に呼び掛けると子供達は元気一杯に答えて一斉に散らばった。

 

「よろしくな、タイキ」

 

「任せとけって!でもツナもちゃんと探せよな?」

 

「うん、わかってるよ」

 

 ツナはリーダー格の男の子、タイキに声をかけると胸を叩いてからタイキは答えてビッと指をさしてきた。

ツナは苦笑しながら答えると、子供達を追いかけ終えた御坂が戻ってきた。

 

「良いの?子供達に手伝わせて…危なくない?」

 

「こういう探し物はよく手伝ってくれてさ、大丈夫、こういう探し物って案外子供の方が見つけてくれるんだよね

それに危ない物には近づかないように言い聞かせているから、ともかく俺達も探そう!」

 

「ああ、もう!わかったわよ!」

 

 御坂は不安を表情に出しながらツナに尋ねると、ツナは探すのは子供の方が向いていると返し自分達もバックの捜索をしようと提案してきた。

 御坂もしぶしぶ納得すれば子供達に紛れて探し始めた。

 ツナ達が探しはじめてすぐの頃だった。

 

「あった!犬がくわえてる!!」

 

 公園の中に子供の声が響き渡る、全員が一斉にその方向に目を向けるとその先にはピンク色のバックをくわえた犬がいた。

 首輪を着けいない事からその犬が野良犬である事がわかり、犬は一斉に視線を向けられた事に驚き、公園の中を走り出した。

 

「みんな!危ないから離れて!」

 

「俺たちが捕まえるから皆は犬が逃げないように入口の所に行って!!」

 

 走り回る犬に、御坂は子供達が怪我をしないように遠ざけるように言うがそれでは子供達、同士でぶつかってしまうと思いツナは、公園の入口に固まるように指示を出した。

 

「っ、追い付けない!それなら!」

 

 スペースが空いた事で犬が余計に素早く動き回りだした。御坂はなんとか追いかけながら考えを巡らせ、公園の中にある電灯が目に入った。

それを見て、閃いた御坂は軽い電撃を電灯へと放つ。電撃が直撃した時、威力に比べて大きな音が鳴り犬が驚き口にくわえていたバックを放り投げてしまった。

 

「ヤバッ!このままじゃ、噴水に!させない!!」

 

「御坂!!」

 

 バックが飛んだ方向には噴水があり、御坂は足に力を込めて走り出す。そして噴水の水にバックが入りそうになった瞬間、御坂の手がバックを掴んだ。

 しかし、バックを取る為に身を乗り出した体勢となってしまい御坂の身体がバランスを崩れだす。

 

「姉ちゃん!がんばれー!!」

 

「「「がんばれー!!!」」」

 

「ふんぐぅ…やば、ムリ…」

 

「御坂!!」

 

 体勢が崩れていく御坂にタイキをはじめとした子供達が声援を送るが、御坂の力は限界であった。そこへツナが御坂の手を掴んだ。

 

「ツナ!!」

 

「あ、これ、ムリっぽい…」

 

 手を掴んだツナに御坂は喜びの声を上げるが、駆け寄るだけで精一杯だったらしくツナは力を込めようとしたが全く力が入らずそのままツナと御坂は水の中へと落ちていった。

 

「ツナ!姉ちゃん!大丈夫か!?」

 

「…まぁ、大丈夫よ…バックは、ね」

 

「ガボボボ…」

 

 大きな水しぶきがあがり、子供達は噴水へと駆け寄っていきタイキが二人に声をかけると、そこにはずぶ濡れだがなんとかバックを守った御坂と顔面から水に沈むツナの姿があった。

 その姿を見て子供達は笑いながら歓声を上げるのであった。

 その後、バックが見つけた事を初春に知らせると公園へ白井、初春、佐天、固法とバックを無くした少女がやってきた。

 

「はい、もう落としちゃダメよ?」

 

「はあい!ありがとうお兄ちゃん、お姉ちゃん!」

 

 固法が少女にバックを渡すと少女は笑顔でツナと御坂に手を振った。

ベンチに座りタオルをかぶりながらツナと御坂は手を力無く振って返すのてあった。

 

「全く、お姉様ときたら…私が注意したからといって、まさか初春の腕章で風紀委員で活動するなんて、しかも…無くしたバックが虚空爆破かと思い込むとは…頭が痛くてたまりませんの」

 

「悪かったわ、黒子…反省してる…それとゴメンね、初春さん」

 

「いえ、元々は私が悪かった訳ですから!それに御坂さんのおかげでバックも見つかりましたし」

 

 御坂の行動に、白井は呆れたようにため息をつくと御坂は軽く笑いながら返せば、初春に謝る。

御坂の謝罪に、初春は手を大きく振って答えると握り拳を作って今回は御坂の活躍があってこそだと言う。

 

「そうですわね、確かに初春にも責任がありますわ…それに沢田さんも!!」

 

「俺も!?」

 

「当たり前ですの!そもそも風紀委員でありながらそれを示す腕章を忘れる!更に部外者を風紀委員として扱う行為!!どれも厳罰対象ですの!!!後で始末書を書いてもらいますの!」

 

 初春の言葉に白井は納得したように言えば、ベンチに座るツナにも言い放つ。

完全に蚊帳の外だと思っていたツナは慌てて反応すると、白井は声を上げて二人を叱りつけた。

 

「うわーキツそう…」

 

「そうね…やっぱり風紀委員は私には合わないかな…」

 

「お姉様?なーにを他人行儀にしていますの…お姉様には黒子が後でお説教しますのでお覚悟を!」

 

「うえ!?」

 

 叱りつけられている二人を見て、佐天と御坂は苦笑を浮かべながら同情をすると白井の視線が御坂に向けられ、後で説教があると言ってきた。

 これには御坂もげんなりしたように返した。

 

「当然ですの!本来なら拘束待ったなしの諸行を今回の一番の功労者という理由で特別に免除したのです、これくらいは当然ですわ!!」

 

「あはは、がんばれー、みんなー」

 

「「「そんな~…」」」

 

 驚く御坂に白井は指を突きつけて吠えるように言い放つ。

こってり絞られる予定の三人に、佐天は手を合わせてやる気の無い声援を送れば三人は声を揃えて肩を落とすのであった。




次回予告

御坂「足が痺れたー…まさか正座で説教しなくてもいいじゃない…」

ツナ「俺も、正座で始末書書かされた…」

御坂「お互い、大変ね…そういえば虚空爆破が深刻になってるみたいね…風紀委員にも被害者が出たそうじゃない」

ツナ「うん、何とか法則を見つけたいんだけど…全然見つからなくて…」

御坂「そんな時は気分転換しましょ…?ってどうしたの」

ツナ「あぁうん、知り合いがいたような気がしてさ…いるわけないのにね…
次回、とあるマフィアの平行移動、第7話:虚空爆破と再会?…白井さん?法則が見つかったって本当!?」


この小説を書き出して最初に考えたシナリオにようやく取りかかれます
次回をお楽しみ
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