すみません、ちょっとスランプに入ってしまったようです
もう少しで三万UAですが、記念はしません
本編があまり進んでいないのに、ちょっと祝う気にはなれませんでした
一応四万UAまでにはある程度進めますのですみませんがお待ち下さい
柵川中学校 グラウンド
「いやぁ、元気そうで何よりだぜ!」
「じゃねぇーよ!?お前な、着いたらまず連絡を入れろ、つったろうが!?ブレスレットはどうした!なんでつけてねぇんだよ!?」
朗らかに笑う山本に獄寺は全力で突っ込みを入れて山本に畳み掛けるように質問を投げ掛ける。
ガクガクと身体を揺さぶられている山本にツナはただ狼狽えながら見ているしかなかった。
「獄寺くん、落ち着いて山本が喋れないから!」
「そうだぜ?えっといつ来たかだったか?それはついさっきでさ
ブレスレットはグラウンドの整備をしているときに壊したらまずいかなって思ってさ、今はバックの中に入ってるぜ」
「なにをへらへらと笑ってやがる…お前はよ…」
揺さぶる獄寺を制止するツナ、山本は軽くふらつきながら聞かれた事を答えていく。
いまいち緊張感のない山本に獄寺ら苛立ちをつのらせていく。
「まぁまぁ、合流出来たから良かったじゃないか
それよりも何か用事があったんじゃないのか?」
「あ、うん…だけど…山本じゃわからない気がする…」
苛立っている獄寺に宥めるように言えば、ツナへ尋ねてきた。
しかし、自分達と同じ世界の山本に最近起きている事件について聞くわけにはいかず、ツナは肩を落とし、山本に自分達がここに来た理由と学園都市について説明をした。
「へぇ、超能力ねぇ…なんか面白い場所だな」
「ったく、ユルい奴だな…俺たちの世界とは状況が違うんだ、そこを忘れるなよ?
とりあえず、お前も捜査に協力しろよ」
「悪いけど手伝うのはグラウンドを整備してからでいいか?」
「あん?なんでだよ」
学園都市について山本は笑いながら返すと獄寺はため息まじりに協力を要求する。
しかし山本はすぐに返答せずにグラウンドの方に目を向けながら返した。
大抵はすぐに了承する山本がそう返す理由を獄寺は尋ねる。
「ここのグラウンド、ずいぶん放置されてるみたいでさ…野球部員としちゃ、ほっとけねぇんだ」
「…ったく仕方ねぇな…一緒に行動しなきゃならねぇって言ってんだろ?手伝ってやるから早く終わらせんぞ
すんません、十代目…山本の手伝いをしてから合流します」
「俺も手伝うよ、獄寺くんとは一緒にいなきゃならないし、それに二人より三人の方が早く終わるしさ」
「ありがとうな、二人とも!…そういやあっちのクラブハウスに野球部員がいたような…」
山本は手入れされていないグラウンドに目を向けながら苦笑を浮かべて答える。
すると頭をかきながらグラウンドの整備をするとツナへ許可を求める獄寺、しかしツナはせっかくだから三人でやろうと提案をしてきた。
グラウンド整備を手伝ってくれる二人に、山本は礼を言い思い出したようにグラウンドの隅にある小屋を指で指した。
「え!そうなの?ちなみに名前とかわかる?山本」
「おう、たしか笠原だったな、元の世界でも同じ野球部だったぞ
なんか良いものが手に入ったとか言ってたな」
「笠原…オレ達のクラスにはいなかったな…どんな奴なんだ?」
他にも野球部員がいると聞きツナは、山本に詳しい情報を求める。
山本は、ハウスにいる野球部員の名前を告げ更に情報を付け足した。
獄寺は自分達の世界のクラスメイトについて思い返すがいまいちピンと来なかった為、山本に尋ねる事にした。
「んー、ポジションはたしかレフトで俺と同じくらい野球が好きな奴くらいだな」
「それってお前と同じって相当の野球バカじゃねぇか!?」
「とりあえず、まだいるなら話を聞いてみよう…その良いものっていうのが気になるんだよね」
山本は首を傾げつつ笠原という男について話すと獄寺はあきれたようにツッコミを入れると、ツナはグラウンドの整備より笠原に事情を尋ねようと提案をする。
二人はツナの言葉に頷き、三人は小屋へと向かうのであった。
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「笠原ー、いるかー?」
「よう、山本じゃないか…なんかあったか?」
小屋と着くと最初に山本が中にいると思われる笠原へと呼び掛けた。
小屋の中にはベンチがコの字のように配置されており笠原は入り口と対面するベンチに座っており、山本の方に目を向けるとゆったりとした口調で返す。
ツナは笠原という男子生徒を見て、以前、虚空爆破の犯人、介旅と同じ雰囲気を感じ思わず身構える。
「実はさ、風紀、委員だっけか?話をしたいらしいんだ
聞いてくれないか?」
「そうか、お前…裏切ったんだな!?」
山本は使いなれていない単語を口にしながら笠原に尋ねると、骨伝導型のイヤホンを外しゆらりと立ち上がる笠原、そして叫び声を上げて手の平を突きだす。
その瞬間、手の平の前に空気が急激に収束していく。
「山本!その人から離れて!!」
「っく!!」
笠原の動きにツナは声を上げて忠告をする、持ち前の反射神経を活かして山本は後ろにいたツナと獄寺を連れて距離を取った、その瞬間、小屋の扉が音を立てて吹き飛んだ。
「コイツは!これが超能力ですか?十代目!」
「うん、能力名は…多分、空力使い(エアロハンド)!!」
「驚いたなぁ…本当に超能力ってあるんだな…」
攻撃を回避し獄寺は素早く立ちあがり臨戦態勢を取る、獄寺に尋ねられツナは風紀委員として活動していた経験から能力について予測を立てる。
空気が張り積める中で山本は一息つきながら呟いた。
「てめぇなぁ!!十代目の話を聞いてなかったのか!?」
「でもよ、いきなり超能力って言われてもピンと来なくてな
…けど、実物を見たらハッキリしたぜ、ツナ、能力ってみんなあんな威力なのか?」
呑気な山本に対して叱りつける獄寺、すると山本は笑いながらも答え、その上で表情を切り替えて答えればツナに質問を投げ掛ける。
「ううん、鉄の扉を吹き飛ばす程の威力は滅多にない…多分だけどレベル3いや4だと思う」
「例の書庫との食い違いですね、たしか大能力者の数は少なくて、この柵川中学校にはそんなクラスの能力はいない…ですよね?」
「うん、この学校にはレベル2か1だけのはず…」
山本の問いかけに首を振って返す、獄寺はその言葉から事前に把握していた情報を口にする。
確認をとるように聞いてくる獄寺に若干不安になりながら答えた。
「山本!お前…俺を風紀委員に売ったのか?なんでだ!お前だって、この話に乗ったじゃねぇかよ!!」
「…?なんの話だ?」
辛うじて残っていた扉を勢いよく蹴り飛ばし笠原は外へと出ると、山本に向けて怒鳴りつけてきた。
しかし、それは入れ替わる前の山本に話していたようで今の山本には全く理解出来ずにいた。
シラを切るように見える山本の態度に笠原は歯をきつく食い縛ると手の平へと再び空気を収縮していく。
「お前も同じだろう、打ちのめされたろう…なのになんでだぁああああ!!」
「山本!?」
笠原は空気をボールのように固めれば、まるで投球するかのように腕を振りかぶると山本に向けて投げ放った。
避けるツナ達とは対象的に山本は避ける事なく迫りくる空気の球を睨み付けていた。
そして次の瞬間、空気の球は爆発するように広がり山本の身体を包み隠した。
「いひゃはははっ!俺を裏切るからだぞ!?山本、さあて次はてめえらだ…風紀委員!!」
「なんでこんな事をしやがる!?風紀委員に恨みでもあんのか?」
「恨みぃ?あるに決まってんだろ!いや風紀委員だけじゃねぇ…この街に恨みを持ってんだ、って訳だ…消えてくれや!!」
山本への攻撃に笠原は悪びれる事なく良い放てば、ツナと獄寺に視線を向けた。
ツナを庇うように獄寺は前に出ると笠原に向けて怒鳴り付けるように言う。
獄寺の言葉に狂ったように首を動かしながら笠原は答えると山本に向けて放った物よりも大きい球を作り出しツナ達に向けて放った。
獄寺は直ぐ様、自身のアニマルリングに手を伸ばすがその前に獄寺達の前に割り込む影があった。次の瞬間、青い炎がうち上がるように巻き上がり、球から獄寺達を守った。
「時雨蒼燕流、守式、七の型、繁吹き雨!」
「山本!」
「無事だったか!」
ツナ達の前に立ったのは球の直撃を受けたと思われた山本だった、山本の左手には二本の柄を指で挟み持ち、右手には青い死ぬ気の炎が刀身となった柄が握られていた。
無事を喜ぶツナと獄寺に対して笠原は苦虫を噛み潰したように表情を浮かべていた。
「いやぁ、能力って意外に凄いんだな…ちょっと手が痺れてるな
けどまぁ、大丈夫だぜ」
「良かった…」
「山本!なんなんだ?その能力はよ!驚いたぜ、いつもの水流操作(ハイドロハンド)はどうしたんだ?おっかしいぜ!
そうか、お前も使ったんだな?レベルアッパーをよ!!」
攻撃を防いだ山本は手を小さく振りながら軽口を叩く、安堵するツナの言葉をかき消すように笠原が声を張り上げて叫んできた。
レベルアッパー、その言葉にツナは驚きを浮かべた。
「都市伝説じゃなかったのか、レベルアッパー」
「レベル、アッパー?十代目なんなんですか?それは」
「前に佐天が話していた、レベルが簡単に上がるアイテムらしい
まさか…今までの書庫の食い違いの原因ってレベルアッパーなんじゃ!」
以前、都市伝説の話をしていた際に出てきたアイテムが実際にあった事を知ったツナは、同時に今まで不可解だった問題の答えを得たような気がした。
その瞬間、ツナに向けて笠原は空気の球を撃ち放つ。しかしその攻撃は山本が寸での所で切り裂いて防いだ。
「聞かれたのなら仕方ねぇよな…まぁどっちみち風紀委員は邪魔だから消さなきゃな、ひっひっひ…」
「笠原!お前の相手は俺だぜ、忘れんなよな」
「忘れてねぇよ、裏切り者が!ただ、どんくさい風紀委員からの方が楽だと思ったんだよ
良いぜ、まずはてめえからだ!山本!!」
攻撃を防がれても笠原は不気味な笑みを浮かべながら言い放つ、しかし山本の言葉に激昂して標的を山本へと絞る笠原。
「山本!」
「悪いけど手を出すなよ?これは俺と笠原の問題だ、なんとかするさ!」
加勢しようと獄寺が立ち上がろうとするが、山本はそれを制してからいつものように笑みを浮かべて答えた。
ツナはそれを見ながら小さく頷いた。
「わかった、頼む!山本!」
「十代目、良いんですか?」
「多分、山本じゃないとダメな気がするんだ…」
「へへっ!ツナにそう言われると嬉しいな、んじゃ…行ってくるぜ」
迷いなく託したツナに、獄寺は確認を取るように尋ねる。違う世界で相手は未知の能力、それならば全員で戦った方が良いと考えたからだ。
しかしツナは首を横に振ってからハッキリとした口調で答える。その言葉に屈託の無い笑顔を浮かべ山本はゆっくりと踏み出したながら答えるのであった。