最近煮詰まってますので投稿が遅くて申し訳ないです
暑さもあり頭が回らないのです…
side:佐天
あの人を最初に見た時の印象は、なんというか出来ない人ってこんな感じかな?だった。
けれど、そんな考えはすぐに無くなった…誰かの為に必死になって、それでいて、なんというか妙に勘の鋭い人…あたしの中であの人の存在はどんどん大きくなっていった。
だからかな?あの人が見せた能力を見た時、こう考えてしまった…あなたもあたしを置いていくの?って…
そして気が付いたらあたしは走り出していた、遠くからツナさんの声が聞こえてくる…けれど今はその声がとても煩わしくてあたしはツナさんを突き飛ばした。
ツナさんが驚きの表情にあたしは自分のした事に気付き手が震えだしてきた、そして八つ当たりと同じような事をしたいたたまれなさから逃げるように駆け出した。
それからどのくらい走ったかわからなかった、ただただ走って気が付いたら人気のない所へと来ていた。
「あれ?涙子じゃん、どしたの?」
「アケミ?…ううん、なんでもないよ!暑いからちょっと参ってただけ」
息をととのえるように大きく呼吸をしていると背後から聞きなれた声がしてあたしは振り替える。
そこには友達のアケミ、まこちー、むーちゃんがいた、休みだからか三人共、私服だったけどなんだか下げたバックは重たそうだった。
話しを聞いてみたら三人共、図書館に勉強しにいく所だったらしい。レベル1で普段から能力の成長がイマイチだと嘆いているアケミ達はせめて座学の成績くらいは上げておきたいと話していた。
あたしはなんとなく三人と一緒に図書館への道を一緒に歩いていた。このまま家に帰るのもどうかと思っていたからだ。
そんな時である、アケミが煩わしそうにボヤキ始める。
「あーあ、なんか簡単に能力上がる方法無いかなぁ…もういっそ都市伝説の『レベルアッパー』でも良いから使いたいわぁ…
そしたら勉強しなくても良いし、高ランクの能力者の仲間入りできるし」
「あ…」
アケミの言葉にあたしの足は止まる、高能力者と同じ御坂さんや白井さん…そして…ツナさんと…。
そう考えた時、あたしは携帯をアケミ達へ見せると
「あたし、持ってるよ…レベルアッパー」
小さく呟くように告げた。
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マンション前
「あれ、ここは…」
佐天からの言葉を受け、ツナは放心状態で歩いており不意に立ち止まると自分の居場所を確認する。
どうやら自室のあるマンションへ帰ってきたらしく、目の前には見慣れた景色が広がっていた。
「佐天…大丈夫かな?」
そこに立ち尽くしたまま、ツナは小さく呟く。ツナの耳には佐天の悲鳴と混じった叫びが残っていた。
❪聞きたくない、放っておいて!!❫
「どうすれば良かったんだ?俺は…」
ツナは耳を抑えながら、小さく呟き、その場にうずくまってしまう。
そんなツナを遠目から見る人影があった、白井である。彼女は警備員へ報告したのち一度支部に帰ったがツナが戻っていない事を知り、方々を移動しながら捜索していた。
ツナが見せた炎について問いかける為に…
うずくまる様子からただ事では無いと思いながらも、白井はツナへ手を伸ばそうとした。しかし次の瞬間、横から伸びてきた手が彼女の腕を掴み取った。
「そこまでだ」
「あなたは…」
白井の手を掴んだのは獄寺であった、走って移動してきた為か獄寺の額には汗が滲んでおり息も少し上がっていた。
「すみませんが、今はあなたと構って遊ぶけど余裕はありませんの」
「奇遇だな、俺もだ…場所をかえようぜ…話はそれからでも良いだろ」
白井は獄寺の手を払えば、睨み付けながら答えると獄寺はツナの方に目を向けてから指で人気の無い所を指でさして答える。
獄寺の提案に対して、白井は短くため息をついた。
「確かに、沢田さんに聞かれたのは面倒ですの…それなら…」
獄寺の視線に気付き白井も頷いてから答えると獄寺の胸に手を当てれば、一瞬でマンションの近くの空地へと移動をした。
そして、後方に飛び手にしていた鞄を下ろして白井は太もものホルダーから金属矢を片手に移動させて構える。
「ここで戦います、悪いですが先を急ぐ身ですので手早く終わらせますの!」
「っく!?」
白井は投擲と同時に能力を発動する、金属矢は慣性が働いた状態で獄寺の上へと転移すれば一直線に飛来する、獄寺は身体をよじり金属矢を回避すれば懐からダイナマイトを取り出した。
「筒状の物体?データによれば彼の攻撃は曖昧なままに固定された電子をレーザーとして放つ能力で武器の類いは使わない筈…っ!」
「一応、顔見知りだからな、手加減をしとくぜ!果てろ!!」
獄寺の取り出したダイナマイトに対して白井は獄寺の情報を思い出す中で獄寺は指の間に挟んだダイナマイトを投げ放つと、空中を舞うダイナマイトは更に火がつき白井に向けて誘導弾のように飛来する。着弾と同時に巻き上がる爆発と煙幕、獄寺は風によって乱れた髪を無造作にかきあげた。
しかし爆煙が晴れた時には白井の姿はなかった、その瞬間、獄寺の背後に気配を感じて身体を捻り腕を縦代わりにすると鈍い衝撃が身体を駆け巡る。吹き飛ぶ衝撃を利用して獄寺は距離をあけた。
「まさか、ダイナマイトを所持していたとは驚きでしたわ
そして、一つ解せませんわ…そんなものよりあなたが使える能力の方が強力ですの、なぜ使わないんです?」
「能力なんて使えるかよ!お前らとは違うからな…」
「?それはどういう意味なんですの?」
ドロップキックを放った体勢から身を翻して整えてから白井は苦い表情を浮かべてから一つ疑問を獄寺に投げ掛ける。
獄寺は新たなダイナマイトを構えた上で返答をする、自分が持っている情報との違いに白井の動きが止まる。
それと同時に獄寺は余計な事を口走ったと表情を固くする。
(やべぇ、このままだと感付かれる!?)「てめぇには関係ねぇよ!?十代目と決めた事だからな!!」
「やはり、沢田さん…ですのね…良いですわ!それなら力ずくでも押し通ってみせますの!!」
「っく!」
「遅いですの!!」
獄寺は強引に話を切るように叫ぶ、ツナの名前がでた事に白井は自分の中にある疑問がだんだんとつながっていくのを感じながら、拳を握りしめて強く一歩を踏み出せば転移で距離を積める。
いきなり目の前に現れた白井に獄寺は驚きつつも防御をしようとするがその前に、拳が顎を捕らえ勢い良くかちあげた。
勢い良く頭を揺さぶられ獄寺は視界が揺れて、足元がふらつきだした。
「っ、厄介だな…空間転移ってのはよ…どうやる、どうやって攻略する…」
「読めませんわよ!この変幻自在の動きには!」
「ならよ!食らえ、片手バージョンの二倍ボム!!」
顔を叩いて獄寺は意識を引き戻せば、息を大きくついてから思考を巡らせる。
予測をたてる獄寺を欺くように移動を繰り返して的を絞らせないように白井は動き、体術と金属矢を織り混ぜて攻撃を仕掛けてきた。
白井のドロップキックをかわしてから右手で六本のダイナマイトを投げ放つ。
「数を増やした所で私の転移には効きませんわ!」
「へっ、そうか?」
「ッ!!」
ダイナマイトが起爆する前に白井は獄寺の懐に向けて飛び込む、しかしそれは獄寺の罠だった。獄寺は残った左手の中に仕込んでいた小さなダイナマイト、チビボムを白井に向けて親指で弾き飛ばした。
迫り来るチビボムに白井は咄嗟に腕で防御をする、短いダイナマイトであるがそれでも爆発は二人に十分巻き込む威力があり、二人は爆風によって吹き飛んだ。
「っつぅ…これで迂闊に近寄れなくなったろ?」
「っ、むちゃくちゃしやがりますわね…まさか自分ごとだなんて…」
吹き飛んだ体勢から瞬時に立て直してから獄寺は不敵な笑みを浮かべて尋ねると、白井は自爆をしでかした事に悪態をついた。
白井の言葉に獄寺は笑みを浮かべながらも再びダイナマイトを構えた。
「自分を巻き込んででも倒す、絶対に引かねぇって覚悟だ…
…十代目がお前の前で知らない力で戦ったからお前は十代目の所に来たんだろ?」
「そうですの、発火能力とは違う力…私はそれを知る必要がありますの…」
「それについて俺はお前の望む答えを持ってる、けど教えられねぇ!」
「っ!?」
手の甲で頬の汚れを払い、獄寺は顔を引き締めて答えれば、マンションへ来る前にツナから弱々しくも白井と佐天の前で死ぬ気の炎を見せた事を聞いていた為、確認をするように尋ねる。
白井は警戒を解いた上で答えると、獄寺はハッキリとした口調で答えその上で断りを入れた。
その訳を問いただそうとするが、獄寺の表情からそれが無理だと理解する白井。
「なら強引にでも聞き出しますの」
「やってみろよ…お前が勝ったらなんでも話してやるよ、負けたら黙って帰りやがれ!!」
「わかりましたの、その言葉!お忘れないように!」
白井は今まで獄寺を適当にあしらうつもりでいたが、その表情に意識を切り替えて見据えながら言うと、獄寺はダイナマイトを構え直し白井に向けて投げ放つ。
誘導弾のように放たれるダイナマイトに白井はピンポイントで金属矢を送り込み迎撃をした。
「っのやろう!」
「それとは別に…個人的にあなたとは上下関係をハッキリさせておきたいので、そのおつもりで!」
「上等!!」
迫り来るダイナマイトに直接、金属矢を送り込んだ事に獄寺は悪態と共に感心をする。
巻き上がる爆煙を払う仕草をしてから白井は獄寺に宣言をし、置いてある鞄の近くに転移をすれば大量の金属矢が装填されたホルダーを取り出す。
それに対して獄寺はリングに赤い死ぬ気の炎を灯してそれに応えた。
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マンション前
「………」
白井と獄寺がぶつかり合っている中、ツナは一人、マンション前のバス停に設けられたベンチに座っていた。
最初、部屋に戻ろうと考えたが部屋にはユニがいるため、帰れば必ず心配をかけることになる。
それは嫌だと考えて、ツナはこの場所へと来ていた。座り込んでから考えるのは佐天の事である。
あれで良かったのか、もっと上手くやれたのではないか、そもそも手を出さなければ良かったんじゃないか?
頭の中ではずっとそんな考えが堂々巡りしていた。
「沢田さん?」
顔を下げて考え込んでいた時、不意に声をかけられる。視界を上げるとそこには部屋にいるはずのユニが立っていた。