とあるマフィアの平行移動(パラレルシフト)   作:梟本つつじ

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出来れば早く投稿したいですが、今はこれが精一杯です、良ければ見てください


第2話a:超電磁砲

朝5時 ツナの部屋

 

「んわ…あれ?ここは…ぐぇ!?」

 

 朝の日差しが窓から差し込み、ツナは目を覚ました、そして視界に映る光景を見て一瞬疑問を浮かべた。

そして、意識がはっきりしてきた時に腹に違和感を覚え身体を起こした。

 

「ナッツ!?…そっか起こしてくれって頼んだから…けどもう少し優しく、起こして欲しかったな」

 

 腹の上には寝る前に具現化させたナッツが丸まって寝ていた。

ツナは寝る前に頼んでいた事を思い出し軽く笑いながらナッツを撫でてから起こし方を別な物にしてほしいと愚痴を溢す、それと同時に腹が大きな音がなった。

 

「そういえば、何も食べてなかったな…何かあるかな?」

 

 疲れていた為かそのまま寝た事により夕食を食べ損ねていたのを思い出し、ツナは部屋の中を探し始める。

 この世界のツナも自炊が出来なかったようで、部屋にはインスタントやレトルト食品ばかりであった。

 ツナは、電子レンジにパックご飯を入れ、鍋に水を入れてからレトルトの肉じゃがを袋のまま投入した。

 

「なんだか、未来での生活を思い出すな…」

 

 自分で料理の支度をするのを懐かしむように言い、ツナは未来での戦いを思い返した。

 最初はリボーンが十年バズーカに当たった事から始まり、その後を追うようにツナ自身も十年バズーカによって未来へとタイムスリップした。

未来ではミルフィオーレファミリーによってボンゴレファミリーは壊滅の危機に陥っており、十年後のツナは殺されてしまっていた。

 そしてツナが十年後に来たのを初めに自分の仲間が次々と未来へと飛ばされてきた。突然の状況に揉める事もあったそれでも仲間と力を合わせて生活をしていった。

 しかし、今は誰一人、ツナの側には居らずまた何をどうしたらいいかわからない状況であった。

 

「…考えても今はわからない、なら動いて調べよう!多分、リボーンならそう言う」

 

 不安で心がいっぱいになりかけたが、ツナはこういう時に自分の家庭教師ならば自分に向けてこういう言葉をかけるだろうと思い、食べ終えた食器を水に浸して学校に向かう準備を始めた。

 

「あ…これ、どうするかな…」

 

 カバンの中へ教科書などを積めていた時、ツナは目についた物を手に取る。

それは死ぬ気丸を入れているケースであった、転移の際にポケットにいれていたのだがその個数は少なくたった一粒しか入っていなかった、未来での激戦を終えたのと小言弾を射てるリボーンがいた為、補充する事がなかった。

 万が一戦う事態があればこれでは心許なかった。だが困ると同時にツナは安堵した。

 

「能力者って言っても身体は普通の人なんだ死ぬ気状態で攻撃なんてしたらケガどころじゃないもんな

これは一番大事な時まで取っておこう」

 

 身体のリミッターを解除する死ぬ気モードと超死ぬ気モード、戦う事になればその状態にならざるおえないが、そうなれば確実に相手を負傷させてしまう。自分の身体であるから余計に理解しているため、ツナは使う場面は慎重に決めようとケースを強く握り決意を固めた。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

マンション前

 

「あ、沢田さんおはようございます、早いんですね」

 

「ちょっと寝付けなくてさ…早く起きちゃったよ」

 

「あぁ~なんかわかります、初めての所とかだと中々寝られないですよね」

 

 部屋に置いてあった予備の制服に袖を通してツナはマンションを出る、すると外に出た時に初春がちょうどツナの迎えに来た。

 若干眠そうな初春に対してツナは苦笑をしながら話すと手を合わせて同意する初春。

 そして初春の案内の元、ツナは柵川中学へ向かうのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

柵川中学校

 

「最先端の科学って言っても中学校の外見は普通なんだね」

 

「いったいどんな想像をしていたんですか?」

 

「なんかこう全自動で動く歩道とかワープ装置みたいな」

 

 目の前にある建物を見ながらツナは感想を口に出す、隣にいた初春は不思議そうに首をかしげつつツナに尋ねる。

 すると指を立ててから近未来的な想像を話すツナ、それを聞いていた初春は考えこむような仕草をする。

 

「なるほど、なるほど…それは面白いですね…あ、それでしたら教科書も全部、電子化してタブレットにすればこうやって荷物になる事もないですよね」

 

「えっと、冗談のつもりだったんだけど…」

 

「何を言うんですか、沢田さん!技術の発展は素晴らしいものです!いつか空想も現実になりますよ!!」

 

「初春、悪いけど職員室まで案内してくれないかな?」

 

「そうです!職員室もデジタル化すればわざわざ歩いていかなかくても良いですよね、いっそ意識全部をネットに繋げる事が出来る装置を作れば或いは…」

 

 意外と乗り気に返してきた初春に、ツナは苦笑を浮かべながらなんとなく言ってみたと言うが初春は興奮気味に言い、そして強く主張してきた。

朝方のため、人がまばらであるが校門の前に立つ二人は少なくてもすれ違う人からすれば目立っていた。

 突き刺さる不審気味な視線を受けてツナは初春の背を押し、職員室へ向かう為に学校に向けて歩きだす。しかし想像がヒートアップした初春は興奮気味に次々と口にするばかりであった。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

柵川中学 職員室

 

 興奮した初春をなんとか宥めてから別れ、職員室にやってくるツナ。

昨日、カエル顔の医師が診察の終わりの際に学校の方に記憶喪失になってしまった事を伝えておくと言っていたので、ツナ自身からも改めて説明をするようにと言っていたからだ。

 

「失礼します」

 

「あぁ、沢田か…大変だな記憶喪失だなんて」

 

 ツナの姿を確認し、スーツ姿の教師は神妙な面持ちてま尋ねてきた。

 実際は記憶喪失では無いため、ツナはいたたまれなくなり苦い表情を浮かべた。

 

「沢田、戸惑う事が沢山あるだろうが、しっかりやるんだぞ」

 

「は、はい」

 

「あぁ、それでな…お前の親御さんにも連絡をいれたんだが中々繋がらなくてな

家に手紙とか来ていなかったか?」

 

「いえ、特にそれらしいのはなかったです」

 

「そうか、親御さんから預かっている側としては連絡をしなければならない、何かわかったら教えて貰えるか?」

 

「わかりました」

 

 ツナの肩に手を置き、担任は励ましの言葉をかけ、そしてツナの両親に連絡が入らないことを伝えた。

 ツナの父親、沢田家光はボンゴレの門外顧問機関《CEDEF》のボスである。

 もしも連絡がつけばこの世界のボンゴレと連絡がつくかもしれない、ツナはそう考えた。

 父親に対して深い確執はあるのだが、自分が元の世界に戻る為には仕方ないと思いツナは連絡を取る為の方法を考える事にした。

 その時である、職員室の扉が開かれた。

 

「失礼します、学級委員長バジリコン、ただいま到着しました」

 

「うえ!?バジルくん?」

 

 職員室に入ってきたのは元の世界でも知り合いであったバジルであった、ツナは戸惑いながら驚きの表情を浮かべる。

 

「なんだ、沢田、バジリコンのことは覚えていたのか?

まぁ一年の頃からの付き合いだからな

バジリコンにはお前の事を説明してあるから学校生活についてはバジリコンに聞いてくれ」

 

「そうなんだ、よろしくバジルくん」

 

「はい、こちらこそお願いします沢田殿」

 

(口調はそのままなんだ、バジルくん)

 

 教師はツナが、バジルのことを知っているのを喜び学校についてバジルから教えて貰うようにと告げる。

 ツナが手を出し挨拶をするとバジルは笑みを浮かべてその手を握り返した。

バジルの手を握りながらツナは自分の世界と変わらない事に安堵した。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

「それでは沢田殿、教室に向かいましょうか」

 

「あ、そうだ…バジルくん、一つ聞いて良いかな」

 

 職員室を出て、バジルはツナに教室へむかう事を提案した。

ツナは周りに人がいないのを確認してからバジルにおずおずと尋ねる。

自分の世界では家光の部下であるバジルならばボンゴレやCEDEFについて知っていると思ったからだ。

 

「実は父さんと連絡を取りたいんだ…バジルくん、協力してくれないかな?」

 

「沢田殿のお父上と連絡ですか…すみません、力にはなりたいのですが…あいにく会ったことのない相手の番号は知りません」

 

 緊張した面持ちでバジルに家光へ連絡の仕方を尋ねる、しかし返ってきた答えは予想をはるかに越えたものだった。

 

「どういうこと?バジルくんは父さんの部下でCEDEFのメンバーだよね!?」

 

「?CEDEF?聞いたことのない言葉ですね、それに拙者はイタリアから留学してきた学生ですよ

沢田殿のお父上の部下では無いですよ」

 

「…バジルくん…ボンゴレって知ってる?」

 

 ツナは慌ててバジルに問い詰める。組織の名前を挙げて尋ねるが首を傾げて自分の事をツナに説明していく。

バジルの言葉とその表情から嘘をついていないと感じ、ツナは恐る恐るボンゴレについて尋ねた。

 

「もちろん知ってますよ、貝を使ったパスタ料理ですよね?

けれど、先ほどの質問と関係していませんよね、沢田殿、大丈夫ですか?」

 

「…ごめん、記憶が混乱してて昔父さんの部下の人と間違えちゃった

その人、パスタ料理が好きでさ、ボンゴレが特に好きだったんだよ」

 

「なるほど、そうなのですか…しかしそのような状態では今日の能力検査(システムスキャン)は止めた方が良いのでは?

定期的に行うものとはいえ、能力の測定は健康である方が望ましいかと

過去にそれで事故が起きた事もありますし」

 

 バジルは特に含みなくツナに返答をする。ツナは絞りだすように笑みを浮かべながら謝り勘違いであった事を言う。

 ツナの言葉にバジルは納得したように頷くと、記憶が混乱しているのであるなら今日、柵川中学で行われる能力検査はパスした方が良いと提案をしてきた。

 しかし、思いがけないバジルの言葉にツナにはその提案は聞こえていなかった。

バジルがボンゴレを知らないという事、その事からツナの頭の中に一つの不安が浮かび上がってきた。この世界にはマフィア・ボンゴレが存在しないのでは無いかということであった。

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