期限は21日の12時までです
良かったらよろしくお願いします
少ないと思っていたのですが意外に多くてビックリしてます
最近、この小説のイメージopなんか考えてます、近い内に発表するかもしれません
佐天が襲われた直後、白井の携帯に佐天と一緒にいた御坂から連絡が入った。ツナ達は白井の空間転移にて、常盤台中学の一室へと移動をし連続で発生している事件について整理する事にした。
「どうやら被害者の方達は、相手の事を襲われる直前まで気付かなかったようですね…全員が犯人の姿を確認していないと答えています」
「まさか婚后光子も襲われていましたとはね…」
「知り合い?」
初春が事件の内容をまとめたデータを見ている側でツナ達は警備員が記録した被害者の事情聴取を閲覧していた。
そして昨日襲われたと思われる常盤台生の聴取映像を見ながら白井が呟くと隣にいたツナが質問を投げ掛ける。
「いいえ、彼女の学年は2年、お姉様と同学年ですわ
レベルは私と同じ4の空力使い(エアロハンド)、編入してきたばかりですの」
「そう、なんだ…うーん…」
「どうしたんですか?ツナさん」
気の弱そうな警備員に対して額を扇子で隠しながら訴える少女について白井は簡単に説明をすると、顎に手を当てながらツナは首を傾げた。
データを整理していた初春は一旦手を止めて、ツナに問いかける。
「いやさ、昨日襲われた子に佐天…犯人は特定の誰かを狙っていなさそうな気がする」
「確かに…そうですわね、編入したばかりの婚后光子はともかく別の学校に在籍している佐天さんを狙う理由はないですわ」
「て事は、犯人は常盤台生なら誰でも良いって事?なんでそんなことをするのかしら…」
「それは犯人を捕まえてから問い詰めるしかありませんわ…わざわざ気絶した上であんな事をする理由を私達がいくら頭を捻っても思い付きませんわ」
被害者の関連性を改めて見てからツナは犯人が、何を狙っているかを推測した。
その推測に対して、白井は同意をしてから今日たまたま常盤台の制服を着ていただけの佐天が狙われた理由について納得がいかないと言う。
二人の推測から、御坂は犯人の狙いが常盤台生を限定とした無差別の犯行と考えソファーに横になっている佐天に目を向けた。
スタンガンで気絶させらただけらしく、佐天の身体に大きな傷はなかった。ただ一点を除いて…
「けれどこの犯行も妙ですよね…今、監視カメラの映像を引っ張りだしてきたんですけど…」
「今、何気にすごい事を言ってた気が…」
「初春ならこのくらい軽いですわ、っとこれは婚后光子が襲われた瞬間ですわね」
手早くパソコンを操作して映像を起動させながらツナ達に呼びかける。
初春の言葉に驚きの表情を浮かべながら呟くツナに、いつもの事だと白井は答えると、映像の時間帯と映っている人物を確認してから初春に尋ねる。
「ええ、この後に婚后さんは襲われたのですが、後ろに人がいたことに全く気づいていないんです
しかもこの後ろにいる人は数十分は婚后さんの後ろについていたんです」
「けど、婚后さんはその映像を見ても知らないって言っていたよね?」
「考えられる能力は、光学迷彩?けれどそれならカメラに映るのは考えられませんわ」
「そうね…光学迷彩って言うのは光を屈折させて透明になる事、だからカメラに映る事はあり得ない…」
「人間の視界だけから逃れる…そんな限定的な能力ってあるのかな?」
「ちょっと待って下さい調べてみます」
婚后が襲われた状況を映像を交えながら初春は説明をしていき、不自然な点を指摘する。
ほぼ真後ろにいる犯人がそれなりの時間、一緒にいた事に対して白井は姿が見えなくなる能力について例を上げるが矛盾している事を口にする。
御坂も同じように頷き、ツナは他に見えなくする能力は無いかを初春に尋ねると初春は素早くパソコンを操作し書庫の中から該当するものを抽出していく。
「ありました、視覚阻害(ダミーチェック)…対象者の視界から自身を認識しにくくなる能力です」
「でかしましたわ、初春!その能力なら犯人としてはうってつけですの!直ぐに使用者のアリバイを調べますわ」
書庫のデータの中から引き出した能力について初春が説明をしていく。白井は直ぐに使用者の元へ行こうとするが初春はすぐに引き留めた。
「ちょっと待って下さい、書庫のデータによれば能力を保有しているのは重福 省帆(じゅうふく みほ)関所中学の2年生ですがレベル2なんです
しかも能力の使用時間も短いので、今回の事件の容疑者としては厳しいと思いますよ」
「そうですの…相手に気付かれないくらい程ならレベル2というのはおかしいですわね」
「う、う~ん…」
能力使用者について、初春は容疑者として扱うには不十分であると説明をしてきた。
能力の精度と記録されたレベルの食い違いに白井は眉を潜めた。
その時であった、ソファーで横になっていた佐天が目を覚ましゆっくりと起き上がった。
「良かった、佐天さん!目を覚まし、っ…」
「え?何どうしたの」
佐天が目を覚ました事に気付き、初春と御坂、白井は佐天の方に顔を向けるがその顔を見た瞬間、一斉に顔を背けてしまう。
いきなりの事に驚き戸惑い、佐天は初春に問いかけるが何故か肩を震わせながら初春は答えなかった。すると、ツナが手鏡を手に持ち佐天へと近づく。
「佐天、身体は大丈夫?」
「え、あ、はい…ちょっと背中が痛いくらいですけど…初春達はどうしてこっちを見てくれないんです?」
「えっと…ごめん…俺からはなんとも言えない、自分で確かめて」
「?…っ!うぇえええええっ!?」
ツナに声をかけられ不思議そうに首を傾げながら佐天は答え、初春達の様子について尋ねるとツナは言葉を濁しながら持っていた鏡を手渡す。
渡された鏡を覗き込んだ佐天は最初は理解できなかったが自分の顔の異変を理解し大声を上げた。
佐天の眉は元の状態より太く濃く、そしてほんのり繋がった状態になっていた。
「なんで、あたしの眉毛がこんなオッサンみたくなってんの!?」
「実は数日前から常盤台生を狙った襲撃事件が発生してまして…被害者は…佐天さんみたく、みんな面白眉毛に…ぶふっ!」
「しかもどうやら特殊なインクを使ってるらしく、簡単には落ちなくて…ふふ」
戸惑いながら佐天は初春達へと問い詰めると、白井と初春は笑いを堪えながら事情を説明した。
「それで今、犯人を探しているんだけど…手懸かりが無くてね…」
「とりあえず、これ被っておいて多少は隠せるから」
「つ、ツナさ~ん」
「ぶはっ!?」
「吹いた、ツナさん今、おもいっきり吹きましたよね!?」
「ぶほぉ!?」
御坂も口元を抑え顔を反らしながら話せば、ツナは初春が用意しておいた帽子を佐天に手渡す。
笑っていないツナに、佐天は涙ぐみながら呼びかけるがツナもガマンしていたらしく盛大に吹き出した。
佐天はツナに掴みかかりながら問い詰めるとツナは更に吹き出すのであった。
「こんのぉ…どこの誰だか知らないけど絶対に許すまじぃ…ってああっ!?」
「どうしたんです?佐天さん」
「コイツよ!コイツ!!あたしを襲ったのは!?」
帽子を被り、佐天は顔を悔しさで一杯にしながら呟くとパソコンの画面に気付き指をさして驚きの声を上げる。
室内に響く声に初春は耳を塞ぎながら尋ねると、佐天は詰め寄るように重福省帆の写真をさして言い放った。
「佐天さん、あなた彼女の姿を見たんですの!?」
「あ、いや…直接じゃなくて、気絶する前に鏡に映っていたのを覚えていたというか…」
「どうやらこの人の能力は人の視界限定みたいね、鏡やカメラといった何かを通せば見つけられそうね」
佐天の証言に、白井は声を上げて詰め寄ると気絶した時の事を思い返して佐天は説明をする。
状況証拠から御坂は重福を探す方法を思い付く。
「なるほど、ねぇ初春!この街の監視カメラをハッキングとか出来たりしない?」
「あうあうあ!流石に無理ですよ!!何台あると思っているんですか…」
「そこをなんとか!後でチーズケーキでもなんでも奢るから!」
「ほほう、それは聞き逃せませんね」
御坂の言葉を聞き、佐天は初春の肩を掴み揺さぶりながら尋ねた。
勢いよく揺らされ目を回す初春、そして佐天の手を払うとふてくされながら言う。
それでも佐天は食い下がる事なく頼み込むとチーズケーキという単語に初春が食いついた。
そして初春の指示の元、部屋の中に複数のパソコンが持ち込まれた。
いくつものモニターを前に初春は慣れた手つきでいくつもののキーボードを操作していく。
「うわ、すご…でもハッキング出来ないって言わなかった?」
「私は出来ないとは言ってませんよ?ただこのパソコン一台では処理しきれないから、無理と言ったんです
一つのパソコンで処理しきれない情報を複数のパソコンを繋ぎ並列化する事で情報処理を可能にしたんです」
一切の迷いがない手つきにツナは呆気にとられながらも質問をすれば、情報処理に集中している為か若干無機質気味な声で初春は答えた。
「あれ?今の、どっかで聞いた事があるような…あ、樹形図の設計者だ!
固法さんから聞いていた並列演算、なんとかと似ているんだ!」
「確かに樹形図の設計者、というかスーパーコンピューターってそういう理論だったわね」
「じゃあ、沢山パソコンを繋げたら樹形図の設計者が作れるって事ですか?」
「あのですね…家庭用パソコンをいくら繋げてもはるか先を行く技術に追い付く事などありませんわ」
「それもそうか、あはは…」
並列と情報処理という単語にツナは首を傾げると、ここに来る前に固法と話していた事を思い出す。
ツナの言葉に御坂は、原理としては大体合ってると答える。
すると佐天が意気揚々と樹形図の設計者を作る事が出来ると言うが、その言葉に白井は呆れ果てたようにそんな簡単には作れないと言い放つ。
キッパリと否定され、佐天と話を切り出したツナは苦笑を浮かべるのであった。
「はいはい、そろそろ監視カメラの掌握が終わりますよ?
というか、完全に177支部の管轄から離れていますが良いんですか?」
「その点につきましては心配いりませんわ、私がちゃんと許可をとっていますから」
盛り上がっている所でハッキングをしていた初春から声がかかった。
管轄外の仕事である事を心配する初春に、白井が携帯端末を見せながら上の許可を取り付けてあることを教えてきた。
「よぅし!初春、いっちょドーンとやっちゃって!!」
「はーい、それじゃあドーン」
合法性が確立した事に佐天は握り拳を作り、初春に指示を出す。
初春は緩い口調でエンターを押し込むと画面が一気にローディングへと移行した。そして直ぐ様、学舎の園の監視カメラの映像がパソコンに表示されていく。
「約束通り、チーズケーキ奢ってくださいね?」
「いいよ、二個でも三個でも奢っちゃる!!「…多すぎるわね…」うえ?」
「大丈夫ですよ、ちゃんと残さず食べれます!」
「ああそうじゃないの、監視カメラはもう少し絞るべきだわ」
一仕事を終えた初春は、汗を拭う仕草をしてから佐天に尋ねるとVサインをみせる。
佐天もつられてVサインをみせるが御坂が呟く、その言葉に佐天がキョトンとした表情で御坂に視線を向けると意気込むように初春は答えた。
すると御坂は、手を振ってからパソコンに表示された学舎の園の地図を指す。
「多分だけど犯人は常盤台より離れた場所にはいかないと思うわ」
「そうですわね、うちの生徒は学校から離れた場所には行きませんからね…」
「それならこの大通りも外した方が良いんじゃないかな?」
犯人について御坂は予測を口にする。常盤台の生徒のみを狙っている事を考えた動きに白井も同意して外周に近い部分を外すように初春に指示をだす。
すると、地図を見ていたツナが中央の道をさして尋ねてきた。
「確かに…犯人は人目のつかない場所で一人になった所を襲っていますわ
それにしても沢田さん、よく考えつきますわね…」
「あ、うん…少し前に厳しいコーチにみっちりしごかれたからね
監視カメラに見つからないようにするにはとか赤外線が張り巡らされた通路を10秒以内にくぐり抜けるとかかな」
「なんですの?それに軍事訓練でも受けていたんですの?」
「あはは…」
ツナの提案に納得したように白井は頷く。するとラル・ミルチのしごきを思い出しながらツナは苦笑いを浮べて答えると白井は目を細めながら呆れたように言う。ツナは詳しくは話せずに笑うしかなかった。
「見つけました、どうやら次の常盤台生を狙っているようです!」
「どうやらあたしだけじゃなくて、他にも狙うみたい」
「止めますわ、流石に見えない相手には私一人では厳しいですわ…情けない事ではありますが、お姉様、佐天さん、沢田さん…お手伝いを願いますわ」
「わかったわ」
「もちろん!」
御坂達のアドバイスを聞き、初春は監視カメラの範囲の絞っていた時、路地へと入っていく重福の姿を見つけた。
白井は相手の能力からいつものように一人で行動するのは得策ではないと言って、御坂達に協力を頼んできた。
御坂と佐天は一つ返事で返した。
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学舎の園 路地
人気の無い道を友達三人と歩く常盤台生を、隠れながら重福省帆は襲撃の機会を伺っていた。
手にしたスタンガンを一度だけ起動し、動作を確認し常盤台生が一人になるのを待っていた。
「み~つけた…重福さんよね?」
「っ!?」
「あたしの眉毛の落とし前、つけてもらおうかしら」
突然聞こえてきた声に、重福が振り替えるとそこには帽子を深く被って行く手を阻むように佇む佐天の姿があった。
イタズラ書きをされた眉毛を見せ、怒りを滲ませる佐天に重福は直ぐ様姿を消して逃げ出した。
「うそ…ホントに消えた」
《感心してないで追って下さい!ナビをしますので!!》
「わ、わかった!」
目の前で煙のように消えた事に佐天が唖然としていると耳につけた小型のイヤホンから初春の声が響き渡り佐天は慌てて走り出した。
重福は人混みを縫うように走り抜け、自分の姿が見える筈がないと路地へと走り込んだ。
《白井さん、目標接触までカウントします!3、2、1!》
「そこですわ!」
「いたっ!?」
「あら見事に当たりましたのね…」
重福の進路の先に白井が転移をしてくれば、初春の指示を飛ばす。
カウントの終わりと共に白井は足払いをすると何かが足に触れる感触と共に地面に倒れた重福が姿を表す。
簡単な足掛けに引っ掛かった事に白井が意外そうな声を出すと、重福は白井を睨み付けながら姿を消し再び走り出した。
「沢田さん、そちらに行きましたわ!」
「わかった!ここだ!」
「ひやん!?」
足音の方向から白井は路地の抜けた場所にあらかじめ周り込んでいたツナに声をかける。
ギリギリで出口に回ったツナは、重福の位置を見抜き腕を伸ばして飛び込んだ。
だが、次の瞬間、重福の戸惑った声を上げ僅かながらふくよかな感触がツナを手に伝わってきた。
「え?…これって、ぶべっ!?」
「っく!」
ほんのり温もりがある感触にツナが首を傾げた瞬間、ツナの頬に強烈な衝撃が走り尻餅をつく、その間に重福の走り去る足音が響き渡った。
「しまった!「何をしてやがりますの!!」ほげぇっ!?」
重福が逃げた瞬間、ツナは慌てて身体を起こすと白井の怒号と共に先ほどよりも鈍く強い一撃がツナの後頭部に走った。
「セクハラをかましてる暇があるならしっかり捕まえて下さいですの!!初春、ナビを!」
《了解です!》
「えっと、いったい何が…」
《ツナさんサイテーです》
「んな!?なんで!!?」
《知りません、ともかく移動してください!》
白井は転移でツナの頭部の上に移動し華麗なドロップキックをかまし、着地をすればツナに怒鳴り付けるとそのまま転移をしてその場からいなくなった。
残されたツナはカメラで見ていた初春に事情を聞こうとするがイヤホンの向こうから聞こえてきた初春の声はどこか不機嫌そうで、詳しく訪ねようとしたが初春はナビだけで詳しくは話してくれなかった。
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(なんで?どうして?)
街中を走りながら重福は戸惑っていた、犯行を始めてから一度も見破れなかった視覚阻害が機能しておらず、まるで見えているかのように追い回されている事に納得が行かず理解出来ずにいた。
「はぁ、はぁ…」
学舎の園にある公園へと逃げて来た重福だったが、能力を限界まで酷使したせいか姿がハッキリと現れていた。
そして、そんな彼女の前にはブランコで揺れている御坂の姿があった。
「さてとかくれんぼと鬼ごっこは終わりよ…重福さん」
「っく…どうして私の姿が…」
「それは企業秘密ですわ」
「っ!くぅ…」
ブランコから降りて御坂は重福の前に立つ、後退りをしながら小さく愚痴る重福に背後から白井の声が聞こえてきた。
振り替えるとそこには白井と佐天、そしてツナの姿があった。
重福はツナに向けて怨めしそうに睨み付ければスタンガンを取り出して御坂へと向けた。
「このまま捕まるくらいなら、せめてあんただけでも!」
「………」
「あれ?」
破れかぶれの反撃をするために重福はスタンガンを御坂に押し付け電流を流すが、御坂は平然とスタンガンを受けていた。
御坂が全く反応しない事に、重福は冷や汗を流しながら声を出す。
「ごめんね、私、こういう体質だから」
「嘘、常盤台の『超電磁、ぎゃん!?」
重福に向けて御坂は申し訳なさそうに言い指と指の間に電流を流す。
そこで初めて重福は目の前に立つ少女の正体に気づくと御坂は重福の手に触れスタンガンより弱めにそれでも意識が飛ぶ電流を流した。
「痛そう…」
「あの程度、お姉様にしてはかなり手加減しておりますわ
私がいつも折檻で受けている電圧はもっと上ですわ!いつもこの身に受けておりますから黒子にはわかるんですの」
「「うわぁ…」」
バチンと聞こえてきた電流の音に佐天は、苦い表情を浮かべて呟くと白井はどこか誇らしげに御坂の電流が手加減されていた事を話せば、恍惚とした表情で呟く。
白井のその表情にツナと佐天はドン引きの声を出した。
「さぁて、後は警備員につき出すだけなんだけど…その前に…ふっふっふ」
「流石に不味いと思うよ?佐天」
「いいえ!面白眉毛の仕返しは面白眉毛しかありません!いざ覚悟!…あれ?」
気絶しベンチの上で眠る重福に、佐天は黒い笑みを浮かべながら油性ペンを片手に近づいていく。
ツナが止めようとするが、佐天は止まる事なく重福の前髪をかきあげる。
そして、そこにあったモノを見て呆けた声を上げた。
なんと重福の眉毛は普通の少女に比べて太いものであった。
「ん…あっ!……笑えば良いじゃない…変な眉毛って笑えばいいでしょ!あの人みたいに!!」
「えっ、ちょっと…あの人って、だれ?」
「良いわ、どうせこのまま警備員に捕まる訳だし、聞かせてあげるわよ!」
電流の威力が弱かった為か重福はすぐに目を覚ます。そして髪を上げられ眉毛を見られた事に気付き、すぐに起き上がり前髪で隠せば、堰を切るかのように強く叫んだ。
大人しい見た目とは裏腹の口調に佐天は戸惑いながら、尋ねると重福は力拳を作って言いはなってきた。
彼女の話はこうだった、春頃に付き合っていた男性に別れを切り出され、しかも男性には既に新しい彼女がいてその彼女が常盤台の生徒であった。
そして、別れて欲しい理由が自分の眉毛が変であるという事だった。
「その時、私は決めたのよ…あの人が選んだ常盤台の生徒の眉毛をすべて面白眉毛にして私を振った事を後悔させてやるってね!!」
「「「………」」」
「んー…変じゃないよ?」
「「「「え!?」」」」
拳を握りしめて重福は力強く言いはなった。なんとも言い難い理由にツナ達が言葉を無くす中で佐天は重福を見ながら答えた。
その言葉にツナ達だけでは無く重福も同じようにすっとんきょうな声を上げた。
「それも一つの個性、チャームポイントだと思うよ?あたし的には」
「ほ、本当に?」
「え、まぁ…うん」
佐天は指を立ててコンプレックスではなくチャームポイントであると言えば、重福は目を潤ませて尋ねる。
意外な反応に佐天は戸惑いながら頷いた。
その後、初春の連絡によって警備員の車が公園の前に到着した。
「あの、手紙…書いてもいいかな?」
「うえ?…まぁご自由に…」
警備員の車に乗り込もうとしようとする重福は、佐天にむけて恐る恐ると尋ねると頬を指でかき戸惑いながら佐天は答えた。
「沢田さんも一緒に乗った方がよろしいのではありませんこと?」
「わざとじゃないんだって!」
「?ツナ…さっきから黒子に睨まれてるけどどうしたの?」
重福と佐天のやり取りを見ながら白井は警備員の車を見ながらトゲのある口調で言えば、ツナは慌てながら否定をする。
事情を知らない御坂は、不思議そうに尋ねて来た。
「いけませんわ!?お姉様!沢田さんも所詮はお猿さんですの!!
たとえ慎ましやかな胸でも、いえ慎ましやかな胸だからこそ狙われてしまいますわ!」
「なんか良くわからないけど余計なお世話よ!!」
「ゲッダン!!?」
尋ねる御坂の前に白井は移動すれば声高々に言い放ち、重福とさほど変わり無い胸部の御坂もツナに狙われると言うが御坂は拳を握りしめ白井の頭部に拳骨を落とした。
鈍い音を立てて振り下ろされた拳を受けて白井は頭を押さえながらうずくまった。
「それにしても、あの重福さんの能力…本当にレベル2だったのかしら?あれはそれ以上に見えたのよね…」
「何だか…少しモヤモヤする終わりかただね…」
痛がる白井を無視して、御坂は重福の視覚阻害が本当に書庫に記録されていたものだったのかと呟くと。
完全に姿を消し、それを目の当たりにしていたツナ達はハッキリと答えを出せずにいた。
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「え?落ちない?インクが?」
事件解決から翌日、ツナの元に初春から佐天や常盤台の被害者達の落書きについて報告が入った。
《実は、重福さんが使っていたインクは研究中の試作品で最低一週間は落ちないそうです…」
「中和剤とかは?」
《もちろん、ありません…》
「あはは…」
初春がインクについて説明する後ろでは佐天の悲痛にも近い悲鳴が聞こえており、対策が取れない以上、ツナは笑うしかなく佐天に心の内で合掌をするのであった。
次回予告
初春「ツナさん、雪駄ババアって知ってます?」
ツナ「ターボババアなら聞いた事はあるけど…なんなのそれ?」
初春「佐天さんから聞いたのですが足には雪駄を履いてあたし、キレイって聞きながら全裸で走ってくるそうですよ?」
ツナ「気持ち悪い!ていうかなんか混ざってる」
初春「ちなみに話を聞いた人は3日以内に別な人に話さないと雪駄ババアが本当に来るそうです!」
ツナ「それ、不幸の手紙!?」
初春「という訳で次回、とあるマフィアの平行移動、第5話!都市伝説
さよならさよならさようなら」
ツナ「初春…もしかして疲れてる?」
次回をお楽しみ