マクロスΔ スイートプリキュアの軌跡 作:水無月 双葉(失語症)
「奏!」
「響も聞こえた?」
「うん、すごく嫌な音……」
「「まるで不幸のメロディ!」」
2人の耳に微かに聞こえた小さな歌声、彼女達には不快な音にしか聞こえなかった。
「一体どこから……」
「まるで頭に直接聞かされている様だニャ」
ハミィが周りを見回しながら小さな声で呟く。
「そうだね、ハミィ……少し変だよこの歌……」
響はハミィを抱き上げると守る様に抱きしめる。
『ヴァール警報が発令されました、速やかにシェルターに避難して下さい、ヴァール警報が…………』
けたたましく鳴るサイレンに垂れ流される緊急メッセージ、響と奏は手を取り合い頷き合う。
逃げ惑う人々、見た事も無い兵器達が暴れている、そして聞こえる美しい歌声、響と奏は歌声に導かれる様に現場へと走る。
見上げると綺麗な編隊飛行をする飛行機から次々と何かが射出され、瓦礫の上がステージの様にライトアップされ誇らしげに立っている4人の女性達、逃げ惑っていた人々が彼女達に賞賛の声を浴びせるなか、響と奏はキュアモジューレを確認して近くの瓦礫に身をひそめる。
「どうする、響」
「うん、戦争って言うより暴動だよね、私達に何か出来るのかな、プリキュアに成れば助けられるのかな」
謎の兵器の攻撃を歌いながら防ぐワルキューレに知らず知らずに心が高鳴ってくる響と奏。
「すごい……」
「綺麗……」
「あの飛行機変形している?!」
飛行機からロボットに変わり突っ込んで来た兵器を止めると紫色の髪の女性が跳び移り歌を聴かせ大人しくさせる、その光景に響と奏は信じられない物を見た気分になる。
「本当に歌で治せるんだ」
「ねぇ、ハミィ、ドリー私達でも戦えるかな、私救いたい」
「私も同じだよ、レリーお願い力を貸して」
「「みんなを守るのがプリキュアの使命だよね」」
ハミィは人の痛みの分かる2人を尊敬する、ハミィは考える今の状況を答えはひとつだった。
「響と奏が本気で助けたいなら、ハーモニーパワーは応えてくれるニャ」
響と奏は見つめ合い大きく頷くとキュアモジューレを取りだす。
「行こう! 奏!」
「オーケー響!」
「ここで決めなきゃ女がすたる!」
「気合のレシピ見せてあげる!」
「「レッツプレイ! プリキュア! モジュレーション!」」
「爪弾くは荒ぶる調べ! キュアメロディ!」
「爪弾くはたおやかな調べ! キュアリズム!」
「「届け! 二人の組曲! スイートプリキュア!」」
激化する戦闘にメロディとリズムは鋭い目線を送る、この戦いの元凶や理由は分からない、でも、泣いている人達が居る、戦う理由はそれだけで十分だった、まずはこの戦いを止める力があるワルキューレの手助けをする、出来る事を順番に片づけるそうやって戦って来たのだから。