マクロスΔ スイートプリキュアの軌跡   作:水無月 双葉(失語症)

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久し振りの更新と成りました、ここ暫くはコロナや豪雨災害等色々とありましたが、如何お過ごしですか?
少しでも違和感を感じましたら無理などなされないようにして下さい。

ここすきボタンなるものが出てきました、宜しければ皆さんのお気に入りの部分を教えて頂けませんか?

よろしくお願いします。



5

「次の曲に行く前に、皆にもうひとつ報告する事があります!」

 

 そう宣言するとカナメは上空に戻ってきた専用機を高らかに指さした。

 

 専用機からマゼンダ、ホワイト、ブルーに輝く3つの光が飛び出す、ワルキューレのそれとは違う光に会場はざわめき、固唾呑んで見守るなか降りて来た影は、ステージの上で円を描いていたドローンの上に舞い降りた。

 

「彼女達3人は、今まで秘密にしていた私達の妹分に成ります! フレイア同様皆さん! 応援をお願いします!」

 

 両手を広げ紹介するカナメを見ながら、メロディは前に歌とダンスの国(ハルモニア)で行われたカーニバルを思い出し、程良い緊張感を楽しみだしていた。

 

「爪弾くは荒ぶる調べ! キュアメロディ!」

 

 メロディが名乗りを上げると、会場から大声援が湧く。

 

「爪弾くはたおやかな調べ! キュアリズム!」

 

 大歓声の中、リズムが名乗りを上げると更に歓声が大きくなる。

 

「爪弾くは魂の調べ! キュアビート!」

 

 大歓声に負けない声量のビートの名乗りが響き渡る、カナメはビートの名乗りが歓声に全く負けない事に驚きながらも3人の最後の名乗りに耳を傾けた。

 

「「「届け! 三人の組曲! スイートプリキュア!」」」

 

 3人がポーズを決めると更に歓声が大きくなる、あまりの歓声の大きさにリズムの笑顔が少し引きつっている。

 

 メロディ達は今日の為に作られた通常より大きいドローンに立っており、足先でボタンを踏むとそれぞれの楽器が出てくる、その楽器を掴むと3人はステージ上に飛び降りた。

 

 メロディとリズムはキーター(ショルダーキーボード)を肩に掛け、ビートはギターを肩に掛けている、当初の計画ではメロディ達は、ダンサーとしてステージに上がる予定だった、しかし、ハヤテの試験でフレイアの歌に合せた3人の合奏が原因で、急遽後ろで演奏をする運びとなったのだ。

 

 メロディはキーターを愛おしそうに撫ぜ、レイナの背中に目線を向けた。会話は少ないが常に芯の通った行動をするレイナをメロディは好ましく思う。

 

 メロディは激しく鍵盤を叩きながらも、ちょっと前の出来事を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響達はダンサーではなく演奏者としてステージに立つべき」

 

 ある日の練習後、シャワーから出てきた響達を見ながらレイナが呟いた。

 

「え? 何? いきなり……」

 

 奏はレイナの発言に戸惑いの声を上げ周りを見渡す。

 

「レイレイ、ナイスアイディア!」

 

「えぇ?!」

 

 同調したマキナに、響は驚きの声を上げ美雲に助けを求る様に視線を送るが。

 

「面白そうじゃない」

 

「えぇっ!」

 

 手の甲で口元を隠し、少し悪い笑顔を響に向けた美雲が楽しそうな声で返す。

 

「楽器、決めないとね」

 

 カナメが腕を組みつつ決定事項として言い切り、響と奏は顔を見合わせる。

 

「ギターかベースなら任せて貰って平気よ」

 

 ハミィと一緒にシャワーを浴びたエレンは、熱心にハミィの体にドライヤーを掛けていたが、一瞬だけ手を止めて宣言をして言うことは言ったとばかりにドライヤーの続きに戻る。

 

「私は一番ピアノが得意だけど、一通り楽器はいじった事あるから、時間くれれば頑張るよ」

 

 響は一度エレンに恨みがましい視線を向けたが、少し観念した雰囲気で声を出す。

 

「私は……ピアノを一番練習してますが、後、ドラムを少々……」

 

 視線を彷徨わせながら奏が答えると、フレイアと視線が合う。

 

「奏ってドラム叩くんやね、少し意外なんよ」

 

「でしょう? 凄く得意って訳じゃないから、どうしても。ならね」

 

 奏は照れ笑いを浮かべ、チロリと舌を少し出した。その恥じらう様な笑みにフレイアの頬に熱が上がり恥ずかしくなる。

 

「ヒビヒビがベース、リズリズがドラム、レンレンがギター、こんな感じかな?」

 

 マキナが指折りながら確認すると、響は少し慌て、奏はやっぱりなと言った表情を浮かべた。

 

「へ? 私ベース?」

 

「ドラム……ですか」

 

「んー、どうかなとも思うけど、鉄板だよね」

 

 マキナの答えに響と奏は顔を見合わせ苦笑いを浮かべる。

 

「どうしてもってなら……うーん……」

 

 やはり腑に落ちないのだろう、響は表情を崩しながら奏に寄り掛かった。

 

「響重いって、でも、ドラムだといざって時少し動き辛いかもしれませんよ」

 

 響を支えながら奏は、確認する様に周りに意見を求める。

 

「楽器は大丈夫」

 

 唐突に宣言をしたレイナが併設されている倉庫に入って行く、その姿を見送った響達は顔を見合わせ首を傾げた。

 

 倉庫の扉が開きレイナがキャスター付きの大きな箱を引っ張って来ると、響達の前に置く。

 

「えっと、コレは?」

 

「今、開ける」

 

 戸惑いを見せた響にレイナはひと言答え箱のロックを開ける。

 

「楽器だニャ!」

 

 ドライヤーを掛け終わったハミィが、響の頭に飛び乗ると中身を見て大きな声を出す。

 

 入っていたのは、大空を切り取った様なスカイブルーのギターと美しいパールホワイトのキーター、そしてメロディを象徴するマゼンダのキーターであった。

 

「響と奏は連弾(キャトルマン)であるべき、その方が演奏が分厚くって胸の奥がチクチクして気持ち良い」

 

 笑みを浮かべて言い切ったレイナを響は思わず抱きしめる。

 

「ありがとうレイナ、デビューライブ絶対に成功させるから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 メロディはステージの熱気を全身に受け、その余りの熱量に笑みを浮かべる、大勢の観客の前での演奏に対して緊張をしなかった訳では無かったが、将来プロのピアニストを目指す上で、このステージが必ず糧になると考えていた。

 

『アイテールより、デルタ1、スイート1へ、アンノウン衛星軌道に出現、大気圏に突入してきます』

 

 いきなり入った緊急連絡にメロディは上空を見上げる、暗くなり始めた空に幾つもの流れ星を見つけ眉を寄せる。

 

「リズム、ビート」

 

 小さいが鋭い声色で呼ばれ、リズムとビートは直ぐに上空を見上げ状況を理解した、3人は演奏をしながらも、何時でもワルキューレを守れるように位置取りを始める。

 

 メロディの耳に嫌なノイズ音が聞こえたと思ったら、上空で舞っていたドローンが制御を失い落下しだす、落ちて来たドローンの内、3人はワルキューレに被害が及びそうな物だけを受け止めた。

 

「こっちの事は研究済みか……」

 

 美雲が鋭い視線で、飛び去った戦闘機を睨み付ける。

 

「敵ジャミング攻撃でフォールド波増幅システムが……」

 

 レイナが、デバイスを起動させドローンの状況を確認し下唇を噛んだ。

 

「ミサイル!」

 

 マキナが、小さな悲鳴を上げるのと同時に、メロディ達がワルキューレの前に出た。

 

「伏せて!」

 

 ビートが鋭く叫び、美雲以外が直ぐに伏せ、メロディとリズムが美雲を守る様に立ち塞がると同時にデルタ小隊がステージ前に集合しミサイルに対し弾幕を張り、全てのミサイルを防ぎきる。

 

 後方から聞こえた熱核タービンの(VF-31のでは無い)エンジン音に気付いたリズムが視線を向けた。

 

「……味方?」

 

 迫って来たバルキリーの集団を確認したリズムが呟き、隣に居たビートが大きく息を呑む。

 

「イケない! またあの歌が!」

 

「メロディからデルタ小隊へ! 警戒を!」

 

 必死で送ったメロディの警告は遅く、上空ではヴァールシンドロームを発症させた新統合軍がデルタ小隊に攻撃を始め、更にはワルキューレ達にも迫って来る。

 

「みんな! 集まって!」

 

 ビートが叫び、美雲とカナメは直ぐに動いたが、フレイアとマキナにレイナは戸惑ってしまう、メロディがフレイアをリズムがマキナとレイナと抱えビートの側によると、ビートは右手を鳴らし輝く音符を召喚した。

 

 新統合軍のバルキリーが容赦なくワルキューレを襲う、その光景を見たアラドが小さく舌打ちをし、煙が晴れると目を疑った。

 

「アイツ等はバリアも張るのか……だが、助かった、しかし……やむを得ないか、攻撃開始! 市民とワルキューレを守るぞ!」




報告が遅くなりましたが、jnis様から誤字報告頂きました、ありがとうございます。
本当に遅くなって申し訳ありません。
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