魔法科高校の劣等生~双子の運命~リメイク版   作:ジーザス

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第70話 開幕

今年も何事もなく〈九校戦〉会場に到着し、出場選手も軽く身体を動かして本番の競技会場で各々練習を始めている。やはり簡易コースと本番コースでは雰囲気が違うようだ。大会初日から克也の出番のため、同じ出場選手と少し長く身体を慣らしていた。

 

予選突破は確実だが、身体を慣れさせることに越したことはない。

 

 

 

懇親会では相変わらず深雪が男勢に囲まれていたが、達也が婚約者だと知らされる前に比べて激減している。深雪からすればありがたいことだろう。俺も三高の女子生徒に深雪より少ないとはいえ、囲まれていたので深雪を気にする余裕があまりなかった。偶然将輝が近くにいたので助けてもらうことができ、〈九校戦〉前の恒例事件は一件落着した。

 

「将輝、助けてもらったのはこれで3回目だな」

「〈九校戦〉は毎回助けている気がする」

「ごもっとも。今年はどうなるかな〈九校戦〉」

「一応〈数字付き(ナンバーズ)〉の配下の魔法師を警備員として派遣しているから、一昨年のようにはならないだろう」

「俺もそう信じたいけど気になることがある」

 

将輝の安堵は配下の魔法師を信頼しているから出ているものだが、俺は完全には信頼できていなかった。

 

「気になること?」

「最近、USNAで【ブランシュ】と【ノーブル】が新しい組織を作った。その影響がここにも来ないか心配でな」

「それは初耳だな。他に誰か知っているのか?」

「達也・深雪・水波だけだ。まだ日本で事故を起こしていないから、〈十師族〉には知らせなくていいというのが()の考えだ。それに余計な心配をかけさせたくない」

「テロを起こされれば、俺達の立場は急落だぞ?」

「同感だ。専守防衛と言えば聞こえは良いが、反対勢力を圧倒的な力で取り締まるわけにはいかない。余計な火種を振りまくだけだ」

「分かった。俺個人でも注意して見ておく」

 

将輝との会話は小声で親しげに話していたので、周りからは何も言われずにすんだ。

 

 

 

 

 

翌日8月4日、各校3年生が全てをかけて優勝を狙いに来る〈九校戦〉が始まった。1日目は〈スピード・シューティング〉男女予選&決勝トーナメントと〈バトル・ボード〉予選が行われる。この試合には克也・ほのか・雫の3人が出場する。どの試合でも2位以上は確実視されており、3人もそのつもりでいる。

 

克也は達也と2人で、〈バトル・ボード〉の競技用CADの調整を一高テントで行っていた。

 

「克也は1試合目でよかった。休憩が長く取れるからありがたいが3日間連続なのは痛いな」

「むしろ俺は嬉しいけど。そもそもこれくらいで魔法力がなくなったり、調子を崩すような柔な鍛え方はしていないさ」

「そうではなくてだな。俺の感情的な問題なんだが」

「それこそ達也は気にしなくていいさ」

 

克也と達也が雰囲気だけは楽しげに話し合っているのを、深雪と水波は嬉しげに見ていた。2人が互いに心の底から信頼し合っていることを知っているため、2人の話をニコニコして聞くことができていた。2人以外が真顔で話している2人を見たなら、真剣に作戦を考えているように見えたことだろう。

 

「これで問題ないはずだ。何か不都合がないか確認してくれ」

「達也に頼んで不満なことなんて無いに決まってるだろ?何年お前の側で見てきているんだと思ってるんだ?」

「17年間だが記憶にあるのは6歳頃だから11年間か。それでも腕はあの頃とは別次元にまで上っていると思うぞ?」

「自分で言うか?」

 

克也の言葉は本気で思ったわけではなく、茶々を入れたものだった。達也も機嫌を損ねるどころか、嬉しそうに口角を上げている。

 

「そろそろ準備した方がいいんじゃないか?もう20分前だ」

「そうだな。着替えるのには数分しかかからないとしても、コース上で気持ちの整理をしておきたい」

「克也でも気持ちの整理をしないと駄目なのか。今回は波乱があるかもしれんな」

「あのな達也、俺でも初めてのことは緊張するんだけど」

「これはこれは失礼なことを言ったようだ。予選通過することを願ってるよ」

「言ってろ。優勝してやる」

 

両者ともに人の悪い笑みを浮かべながら言葉を交すことに、さすがの深雪と水波でも苦笑いするしかなかった。といっても達也は、多少口を酸っぱくしても緊張をほぐしていることを、克也が理解してくれることを分かっていたし、克也は達也が緊張を和らげてくれていることを理解していた。

 

互いが本当に信頼し合っているからこそ、なしえる秘技であった。

 

 

 

〈バトル・ボード〉の第一レースの予告がされ、観客と選手の熱気は否応なく高まり、出場選手の気持ちも高揚していることだろう。克也の名前がアナウンスされると歓声or悲鳴?(特に女子生徒から)が上がり、克也の精神HPを少し削った。

 

「何か一昨年と去年の〈アイス・ピラーズ・ブレイク〉以上に凄いんだけど」

「1年生は生で見れるから嬉しいんじゃないか?」

「克也だから仕方ないよ」

 

エリカ・レオ・幹比古が感想を述べている間に、開始時間になり観客席が静かになる。

 

空砲が鳴らされ、2097年度〈九校戦〉最初の競技が始まる。合図と共に飛び出したのは克也だった。魔法発動速度が四葉史上最速の克也が、合図の後に魔法を発動させて最初に動き出すのは当然だ。

 

「克也さんの魔法速度がまた上がってる…」

「達也さん、克也さんには限界がないの?」

 

驚いているほのかと雫からの質問に達也は真顔で答えた。

 

「克也自身も限界を感じているらしい。これ以上は流石に無理だろうね。実用CADならいざ知らず、競技用CADでこれほどの速度で発動されれば他校にとっては驚異だろうな」

「僕達でもげんなりするんだから、競ってる選手の気持ちは想像もつかないよ」

「さすが〈神速〉ね」

 

エリカ達が討論している間に、克也は最初のコーナーを曲がっていた。水面を滑らかに走る姿は、天使の舞とでも言えるようで観客を魅了している。

 

「渡辺先輩とは少し違う戦術だな」

「達也、それって硬化魔法を使っていないってことか?」

「そうだ。克也は自分の身体とボードを、一つのパーツとして移動魔法をかける渡辺先輩とは真逆で、自分の身体とボードそれぞれ別に移動魔法をかけている」

「達也、そっちの方が難しいよね?」

「ああ。ボードと自分の身体に別々の移動魔法をかけるから、バランスをとるのが普通にするよりも難しい。だが克也は工程が多い方が使いやすいらしくて、敢えて難易度の高い戦法を用いている。ほのかに近い魔法師だな」

 

達也に褒められて、ほのかは嬉しそうに笑みを浮かべていた。

 

「達也が調整したんだから知っていたんだろ?」

「いや、インストールされた魔法式は見ていない。どんな戦いをするかは分からなかった」

「じゃあ達也君は何をしていたの?」

「ゴミ取りだ」

「それは克也さんでもできるのでは?」

「克也より俺の方が除去率が高いらしくて克也に頼まれたんだよ」

 

克也が水路に設けられている上り坂を、水流に逆らって上っていく瞬間を大型ディスプレイが映し出していた。

 

「加速魔法に振動魔法か。いや、もう一つ使っているようだが凄いな。一度にこれだけの魔法を使えるとは。渡辺先輩と同じように臨機応変・多種多彩な使い方をしている。まだあいつのことを知り尽くせていなかったようだ」

「よく知る人の新しい場面を知れることは、素晴らしいことじゃありませんか達也お兄様」

「ああ、そうだな」

「1位は確実ですね」

 

美月の言葉に全員が頷き、克也のレースを最後まで見守っていた。

 

 

 

ほのかのレースも予定通りに行き、一高選手は全員が準決勝に進んだ。

 

 

 

そして雫の出場する〈スピード・シューティング〉の第一試合が行われている間、達也は一高テントで雫のCADの最終調整を行っていた。

 

「違和感はないか?」

「問題ないよ」

 

雫のことを知らない人が見れば「愛想のない子」だと思っただろう。だが2年間も一緒にいる達也からすれば、嬉しそうにしているのがわかる。

 

「一昨年と同じものだ。感覚さえ取り戻せば予選は突破できる」

「うん、ありがとう」

 

お礼を言って試合会場の選手控え室に向かう雫の背中を、達也は優しく見送っていた。

 

 

 

ランプが全て灯った瞬間、クレーが空中に飛び出す。得点有効エリア内に飛び込んだ瞬間に全て粉々に粉砕された。

 

「これって雫さんが1年生の頃にも使った魔法ですよね?」

「ええ、魔法名《能動空中機雷(アクティブ・エアー・マイン)》です。〈スピード・シューティング〉の得点有効エリアは、空中に設定された一辺15mの立方体。達也さんの起動式は、この内部に一辺10mの立方体を設定して、その各頂点と中心の9つのポイントが震源になるよう設定されています。各ポイントは番号で管理されていて、展開された起動式に変数としてその番号を入力すると、震源ポイントから球状に仮想波動が広がります。一度魔法を発動させると、震源を中心とする半径6mの球状破砕空間を作りだしてくれます」

「精度より威力が雫の持ち味だから、この魔法を使えるのよ」

 

ほのかと深雪の説明に美月は納得して雫の試合を見ていた。雫は一昨年と同じようにパーフェクトで決勝トーナメント出場を決めた。そして雫は決勝トーナメントでも全てパーフェクトで終え、一高選手で最初の優勝者になった。

 

 

 

1日目の競技結果はこうだ。

 

〈スピード・シューティング女子〉 優勝 

〈スピード・シューティング男子〉 3位

 

1位 一高 70ポイント

 

2位 三高 40ポイント

 

幸先の良いスタートになった。

 

「雫のおかげで三高に差をつけれたのが大きい。うちは70ポイントで三高が40ポイント。新人戦が始まるまでに可能な限り点数差をつけたいところだな。克也・深雪・水波・香澄、頼むぞ」

 

首脳陣として集まっていた4人に活を入れると、全員が力強く頷いた。

 

 

 

 

 

大会2日目。達也は〈クラウド・ボール〉男子を担当、克也は水波と香澄を担当した。克也が今日の試合でエンジニアとして参加することを達也と深雪が反対したのだが、本人が「自分の準備は出来ているから」と言って折れなかったので、仕方なく任せることになっていた。

 

2人にとっても克也がエンジニアとして参加してくれることは、個人的な感情を抜きにしてありがたかった。新入生の筆記試験の平均点が、近年稀に見る高得点であったとしても、実戦で使用されるCADの調整は不安要素だ。

 

知識と技術は別物である。達也が1年目の〈九校戦〉で、エンジニアとしての参加を批判されたのもそれが大きな理由だった。例え高校生の遊戯に近いイベントだとしても、CAD調整が原因で魔法技能を失っては本末転倒。

 

入学前にCAD調整を経験している新入生など皆無に近い。克也や達也が特別なのだ。立場や出生が特殊なので仕方がない。

 

そういうこともあって、未だに一高のエンジニア不足は解消されていない。来年になればある程度の技術は身につくと想定されている。だから克也のエンジニア参加は願ってもない申し出だったのだ。

 

「水波、CADはどうだ?」

「問題ありません。むしろ今の方がいい感じがします」

 

〈クラウド・ボール〉の選手控え室には、第1試合目に出場する水波とそのエンジニアの克也だけがいた。その所為なのか水波の距離がかなり近かったが、克也は嬉しかったので水波をもてあましている。

 

「水波は物理障壁が使えるからそんなに起動式はいらないんじゃないか?」

「念には念をです」

 

試合開始時間になり、水波はコート内に歩を進める。

 

水波は自分が少し浮かれていることを自覚していた。

 

『克也様が自分だけを見てくれている。頑張らなきゃ』

 

水波は昨日1日、2人で話す時間が無く甘えることができなかったのでストレスが溜まっていた。最近克也に甘えたくなることが増えたことに気付いておらず、「触れて欲しい」・「何処にもいって欲しくない」という自分の気持ちを隠していた。

 

それは一種の独占欲と言える。

 

合図と共にボールが敵コートに放たれ、相手選手が移動魔法で水波のコートに打ち出したが、コート中央のネット上を通過した瞬間、何かにぶつかったかのように押し戻された。銃身の短い拳銃型CADを使っている水波は一歩も動かず、拳銃の銃口に当たる部分を敵に向けて立っているだけだった。

 

動くのはボールが跳ね返る瞬間にトリガーを引く時だけ。相手は普段の何十倍の運動量をさせられ、3セットマッチの1セット目の途中で棄権したことで水波が勝った。

 

「予定通りだな。決勝でもこれくらいで終わるだろう」

 

克也がコートから出てきた水波に、笑顔を向けながらタオルを渡しつつ話しかけた。

 

「拍子抜けですが、一高が勝てるなら気にしません」

「そうだな。香澄の調整もしないとダメだからそろそろ移動しようか」

 

荷物を持ちながら選手出入り口に向かうと、水波は頬を膨らませながらもあとを追い掛け、克也に続いて会場を後にした。観客から見えなくなった場所で左腕に抱きついてきたが、幸せそうにしているために克也は振り払わず好きなようにさせていた。

 

水波が克也の腕から離れたのは、一高テントに着く直前。未だ人前では恥ずかしく、中々大胆になれない健気な水波なのであった。

 

 

 

香澄も試合を余裕で勝ち上がり、決勝戦で水波とぶつかったが惜しくも負けた。それでも〈クラウド・ボール〉女子で1位・2位を勝ち取り、少しだけお祭り騒ぎになったのだった。香澄に「上位に入ったら高級スイーツを一つおごる」という約束をされてしまい、断り切れなかったのが克也の唯一の失敗だろう。

 

 

 

「克也、予選で見せた魔法なんだが。加速魔法と振動魔法以外に何を使っていたんだ?」

 

達也が克也のCADを調整している間、克也は持ち込んだ揺り椅子に深く座っている。達也が今にも眠りにつきそうな克也に聞くと眠そうに答えた。

 

「振動減速魔法だよ。ボードと水面に働く摩擦熱を軽減させて、摩擦係数を極限にまで下げたんだ。普通に加速魔法と振動魔法を使うだけでも、十分なスピードが出るけどね。それに加えて摩擦を下げた方が滑りがさらに良くなる」

 

そう伝えて克也は睡魔に負けたのか寝落ちする。その様子に達也は苦笑しながらも調整を続けた。

 

 

 

克也と深雪はその後、達也が調整したCADで相手を全く寄せ付けない強さで予選を勝ち上がった。

 

 

 

3日目の成績。

 

〈クラウド・ボール女子〉優勝・準優勝 

〈クラウド・ボール男子〉 予選敗退

〈アイス・ピラーズ・ブレイク女子〉 予選突破 

〈アイス・ピラーズ・ブレイク男子〉 予選突破

 

三高。

 

〈クラウド・ボール女子〉3位 4位

〈クラウド・ボール男子〉2位 4位

〈アイス・ピラーズ・ブレイク女子〉予選突破

〈アイス・ピラーズ・ブレイク男子〉予選突破

 

1位 一高 150ポイント

 

2位 三高 110ポイント

 

3位以下混戦状態

 

「克也、明日は〈バトル・ボード〉と〈アイス・ピラーズ・ブレイク〉の決勝だ。疲れはないか?」

「余裕過ぎて暇なくらいだ」

 

ややずれた答えが返ってきたが、普段と何も変わらないので気にした首脳陣はいなかった。

 

「深雪も頼むぞ」

「分かりました」

 

達也の言葉に力強く深雪は頷いた。

 

 

 

 

 

大会3日目。克也は普段よりすっきり起きれたことに首を傾げていたが、何か良いことが起きそうだったので気にせず一高テントに向かった。

 

克也は予選リーグを危なげなく突破し、決勝リーグでも圧倒的な力の差を見せつけて決勝まで駒を進めた。もう一人は準決勝で将輝とぶつかり負けてしまったが、先程行われた3位決定戦で勝利して3位入賞を果たした。

 

克也も負けるわけにはいかず気合いを入れて試合に臨んだ。克也がせり上がりで登場すると、この3日間で一番大きな歓声が上がる。何故なら克也の服が真っ白なスーツ所謂タキシード姿だからだ。克也は拒否したのだが、水波とそれを勧めてきた女性の圧力に耐えきれず仕方なしに着たのだった。

 

「達也君、あれは何?」

「タキシードだが?」

「そうじゃなくてさ。なんであの服装なの?」

「本人は嫌がっていたが、母上(・・)に強要されたらしい」

「似合ってるからいいんじゃないかな?」

「あまり言ってやるなよ?落ち込まれたら〈バトル・ボード〉に支障が出かねない」

 

そんな話し合いがされているとは露程も知らずに、克也は特化型CADを構えた。合図と共に《流星群》に似た魔法を発動させた。

 

《夜》が将輝の氷柱を包み込む。光の矢が貫いて、瞬殺と形容できる速度で決勝戦を終わらせた。瞬殺された将輝は悔しがらず、これが現実だと受け入れていた。

 

着替えて一高テントに向かうと、香澄と泉美に詰め寄られる。

 

「「克也兄(お兄様)、さっきのはなんですか!?」」

「さっきのは《夜》のアレンジバージョンだよ」

「アレンジ…ですか?」

 

泉美は理解できないとでもいうように聞き返してきた。

 

「俺の《夜》は母上(・・)のとはちょっと違うらしくてね。四葉家の技術者に、ややこしいから別の魔法として使って欲しいって言われたんだ」

 

克也の説明に泉美と香澄は納得してくれたので、その流れで深雪の応援に向かった。

 

克也の魔法は《流星群》ではないことが最近の研究で分かり、名称を変更して使うことになった。《奈落の底(ダークナイト・フォール)》と真夜によって名付けられ、秘匿するつもりだったが真夜に命令され今回の大会で使用していた。魔法名の《奈落の底》とは所謂地獄に落ちることを示しており、魔法が直撃した場所がえぐられる特徴から名付けられていた。

 

 

 

深雪も圧倒的な魔法力で〈アイス・ピラーズ・ブレイク女子〉で優勝し、〈バトル・ボード〉決勝ではほのかと克也が優勝し、〈九校戦〉前半を最高の結果に近い形で終えることが出来た。

 

一高

 

〈アイス・ピラーズ・ブレイク女子〉優勝・準優勝

〈アイス・ピラーズ・ブレイク男子〉優勝・4位

〈バトル・ボード女子〉優勝と予選敗退

〈バトル・ボード男子〉優勝と予選敗退

 

三高

 

〈アイス・ピラーズ・ブレイク女子〉3位と4位

〈アイス・ピラーズ・ブレイク男子〉2位と3位

〈バトル・ボード女子〉2位・3位

〈バトル・ボード男子〉2位・4位

 

1位 一高 390ポイント

 

2位 三高 270ポイント

 

3位以下混戦状態

 

圧倒的な差を付けることかできたが新人戦が危ぶまれていた。

 

「100ポイント差をつけられたのはいいが、新人戦で点数を稼ぐことは難しいだろうな」

「そうだな。今年の1年生は技術方面に偏っているから選手の実力が低い。せめて新人戦は3位以上を確保したいけど、三高がどれだけ伸ばしてくるかによって順位変動はあり得る」

 

克也と達也は前向きに話し合っていたが、ネガティブ思考になってしまうのはどうしようもなかった。一高に技術者が不足していたので、今年志望者が増えたことに喜びを感じていた。だが今になって魔工師志望者が多いことの裏目が出てしまうとは、誰も思ってもいなかった。

 

「最悪1つは優勝を取りたいから詩奈に頑張ってもらわないと」

「ああ、〈スピード・シューティング〉は勝ち取りたいな」

 

達也は克也の言葉に頷きながら順位表を確認していた。

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