異世界の神様からチート能力?を貰いました。   作:名無しの兵六

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第128話 王城へ

 午前3時30分の少し前にアルムガルト邸にグイードさん達と戻ると、門番さんが屋敷にすぐ走り家令のジーモンさんが慌ててやって来た。そういえば知らせて無かったねえ。

 

「申し訳ありません。ジーモン殿。色々ありまして。」

 

「いえ、閣下がご無事ならばいいのです。街の様子を見に行かせた者が、衛兵隊がかなり動いていると報告してきたものですから。」

 

「あー・・・。すみません、おそらくその衛兵隊の動きは僕に関係することです。ま、今日の陛下への謁見でその問題も終わると思いますよ。」

 

「はあ、閣下がそう仰(おっしゃ)るなら。しかし、だいぶ汚れておりますな。湯浴みの準備をさせましょうか?」

 

「いえ、水で大丈夫ですから自分で用意します。それに、朝食の時間まで横になりたいですし。それと、後ろの彼らの面倒もお願いします。全員が騎士爵持ちです。右からグイード・シャルエルテ騎士、アルト・ベンヤミン騎士、ロルフ・エフモント騎士」

 

「承知しました。では、朝食の時間にお呼びに参ります。」

 

「お願いします。」

 

 そのまま客室に案内され、僕は水で体を拭き、清潔な下着と寝間着に着替え、就寝した。

 

「ガイウス閣下、ガイウス閣下。」

 

 ノックの音と僕を呼ぶ声が聞こえる。寝ぼけた頭を懸命に起こして返事をする。

 

「はい、どうぞ。」

 

「失礼します。ガイウス閣下。朝食のご用意ができました。」

 

 扉を開き、ジーモンさんがそう告げる。僕は頷き返事をする。

 

「わかりました。着替えたらすぐに向かいます。」

 

 ジーモンさんは頭を下げて退室する。今日着て行く服は軍装にしよう。偽の書状だったけど、国王陛下の署名と捺印があったわけだから無視できないよねえ。料理長が昨晩はキチンともてなしができなかったからと、朝食としては豪勢な料理を平らげた後、メイドさん達の助けを借りて軍装をしっかりと着込み、グイードさん達と共に王城へ向かう。

 

 王城へ向かう前にアルフォンスさんに礼を言おうと思って衛兵隊司令部に寄ろうとしたが、どうやら昨日の件のせいでかなり忙しそうだ。謁見後に来ようと思っていると声をかけられる。

 

「ガイウス殿!!」

 

 タイミングが良いといえばいいのか、声をかけてくれたのはアルフォンスさんだった。

 

「アルフォンス殿。昨日はありがとうございました。」

 

「いやいや、礼を言いたいのはこちらのほうです。王国に巣くう害虫どもを一網打尽にできます。ピーテル殿も協力的でありますからな。」

 

「ピーテル殿に私は嫌われていると思ったのですが。」

 

「そうですな。まあ、何と言いますか、彼の謀略に利用されたようなものですからなあ。まだ、取り調べ中ですが、ガイウス殿は丁度良い“虫寄せ”だったと言っておりましたよ。」

 

「うーむ、喜べばいいのか怒ればいいのかわかりませんな。」

 

「まったくですな。ところで、本日はどのようなご用件で?」

 

「いえ、ちゃんとした礼を述べていなかったと思いまして、王城に登城する前に寄らせてもらいました。」

 

「なるほど、そうでしたか。しかし、登城されるにしては護衛が少ないようですが、こちらからも数名出しましょう。副司令!!手練れを数人選び、ガイウス殿の護衛に数時間つけ!!」

 

「了解、司令官。ガイウス閣下、昨夜ぶりですな。」

 

「セム卿、苦労をかける。」

 

「なあに、このくらいは丁度良い息抜きです。数分お待ちをすぐに部下を集めます。」

 

 セムさんが部下を集めに走る。僕たち4人は邪魔にならないように壁際に移動する。

 

「いやあ、まさか、ここまでなるとはなあ。卿らの家族を匿(かくま)っている屋敷に食料を大量に置いておいてよかった。昼過ぎにまた様子を見に行こう。」

 

「ありがとうございます。閣下。我々も驚いております。」

 

「だろうさ。ま、卿(けい)らの罪は昨晩の私を襲撃したことだけのようだから、問題はあるまい。他の事には関わっていなかったようだしな。それに、被害者である私が許したわけだからな。誰にも文句は言わせんよ。」

 

「重(かさ)ね重(がさ)ね、ありがとうございます。」

 

「っと、セム卿たちの準備ができたようだな。」

 

 第2種戦闘兵装のセムさん達が近づいてくる。王城に行くだけなのに重装備だなあ。

 

「閣下。申し訳ありません。爵位持ちは捕縛や取り調べに出ておりまして、爵位無しの部下のみですがよろしいでしょうか?」

 

「私も元々は平民だ。気にしない。時間もあまりないから行こうではないか。」

 

「「「はっ。」」」

 

 というわけで、徒歩5分の王城の正門に着きました。すぐに例の書状を取り出し、門番の近衛兵さんに見せる。徒歩で来た僕たちを怪しい者を見る目で見ていた近衛兵さんはすぐに居住まいを正し、大声で、

 

「ガイウス・ゲーニウス辺境伯閣下と御一行のご到着!!開門!!」

 

 と告げる。門が開く。書状を返してもらいそのまま徒歩で入る。案内役の近衛兵さんがやって来た。セムさん達、衛兵分隊の重装備に驚いたようで少したじろいでいたが、すぐに姿勢を正し、

 

「こちらです。」

 

 と案内をしてくれる。背後では門が閉じる音がした。さて、国王陛下はどのような対応をしてくれるのかな。




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