異世界の神様からチート能力?を貰いました。   作:名無しの兵六

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第25話 謝罪と準備

 人と竜、馬の全員分の治療が終わると、ダヴィド様に呼ばれた。お屋敷に戻る前に呼び出されるなんて何だろう?そう思いながら、観覧席へ向かった。すると、そこには僕に対して土下座しているダヴィド様と怖い笑顔で立っているユリアさんがいた。あれ、どこかで見た光景に似ている・・・。

 

「あの・・・。これは一体・・・?」

 

「ガイウス殿。申し訳なかった。お主がここまで強いとは心底思わなんだ。どうか、屋敷での儂の失言を許してほしい。」

 

「そこは、「許してください。」でしょう。ね、ダヴィド様。」

 

「は、はいユリア殿。ガイウス殿。どうか許していただきたい。」

 

「あー、とりあえず、お顔をお上げください。できるならお体も。僕は、別にそこまで怒っていませんよ。えぇ、本当です。ユリアさんもその、怒りを鎮めてください。」

 

 そう言うと、ユリアさんは「はぁっ」とため息をはき、いつも通りの優しい笑顔に戻った。ダヴィド様も体を起こした。そして、「本当に申し訳ない。」と再度、謝ってきた。そして、アンスガーさんとヴィンフリート様の方に向き直って、

 

「お主たちの忠告をしっかりと聞いておくべきだった。すまなかった。」

 

 と謝っておられた。話が長くなりそうだったから、僕はその間にその場を抜けて、ローザさんとエミーリアさんのところに行った。ローザさんからは「さすが、ガイウス。よくやったわね。」と()められたけど、エミーリアさんからは「【ヒール】を使い過ぎて、魔力もほぼ無い。前も言ったけど、ガイウスはやりすぎ。」と怒られてしまった。でも、その後、「でも模擬戦に勝ったのは()めてあげる。」と頭を撫でられた。

 

 しばらく、3人で談笑していると、アンスガーさんとユリアさんがやって来た。どうやら、向こうでのダヴィド様との話は終わったようだ。

 

「父上が、今回の模擬戦に参加した者たちで、この後に昼食を兼ねて立食式の交流会を開きたいと言ってきたんだけど、ガイウス君としてはどうかな?」

 

 困ったような顔でアンスガーさんが言う。僕としてはお断りしたいところだけど、辺境伯様の直々(じきじき)の提案だから断れないんだろうなぁ。

 

「うーん。本音を言えば、あまり気のりはしないですけど、いいですよ。参加します。でも、そんなに急に決められて準備とかは大丈夫なんですか?」

 

「おお、参加をしてくれるか。ありがとう。準備についてだが、もともと、慰労会という名目でする予定ではあったようだ。私は知らされていなかったけどね。さて、準備といえば君の方もだよ。ガイウス君。その血まみれの装備から、綺麗なモノに変えなければ。父上からも屋敷で服装を整えるようにと言付(ことづ)かっている。」

 

 確かに、僕の服装は悲惨なものだ。革鎧と上着は胸の中央と背中に長剣で貫かれた穴が開き、さらには相手の返り血と僕自身の血で、全体的に赤黒く汚れてしまっている。これは、もう処分しないとダメだ。代わりの服は持ってきていないけど、アンスガーさんが言うには、お屋敷の方で服をどうかしてもらえるらしい。

 

「確かに、この様相では食事の場にふさわしくはありませんね。お言葉に甘えさせていただきます。」

 

「それでは、早速、屋敷に戻ろう。ローザ君とエミーリア君はどうするかね?君たちの分のドレスもあるらしいが、今の服装のままで出るかい?」

 

 ローザさんとエミーリアさんの2人は顔を見合わせた後、すぐに「「ドレスでお願いします。」」と返事をした。そういうところを見ると、女性なんだなぁと思う。あっ、これは失礼な考えかな。バレないようにしないと。ユリアさんにも用意されていたらしく先にお屋敷に向かっているらしい。

 

 僕たちもアンスガーさんの先導でお屋敷に向かう。通用門から入り、アンスガーさんからすぐにメイドさんにバトンタッチされ、メイドさんに連れられて客間に向かう。客間の中には数人のメイドさんが待機していた。大量の服と共に。嫌な予感がしたから、部屋から出ようと後ろを振り向いたら、ここまで連れてきてくれたメイドさんに笑顔で部屋の鍵を閉められた。

 

 それから僕は、交流会の始まる十数分前までメイドさんたちの着せ替え人形となった。「可愛らしいお顔立ちをされているからこの服がいいわ。」「いえ、冒険者ということですから、もう少し勇ましさを出すような感じで、この服とかいかがでしょう?」「かわいい男の子、ハァハァ・・・。」などなど、あーでもない、こーでもないと言い合いながら、メイドさん達が服を選んでいる間、きっと僕の目は死んだ魚のような目になっていただろう。何人か怪しい発言をしていたメイドさんもいたが、最終的にこの1着というのに落ち着いたときはホッとした。

 

 メイドさんに案内されて玄関ホールに向かうと、ドレスに着替えたローザさんとエミーリアさん、ユリアさんがいた。3人ともさらに綺麗になっていた。思わず見惚(みと)れていると、「みんな準備は整ったようだね。」と、正装に着替えたアンスガーさんが現れた。「それでは、会場の方に向かおうか。」と、アンスガーさんに案内されながら会場に向かう。




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