異世界の神様からチート能力?を貰いました。   作:名無しの兵六

60 / 196
第60話 教会へ

「初めまして。僕は5級冒険者のガイウスと言います。両隣にいるのはパーティメンバーのローザさんとエミーリアさんです。2人とも6級冒険者です。あと、1人、クリスティアーネ・アルムガルト嬢がいるのですが、今は昇級手続き中ですので席を外しています。」

 

 まずは、挨拶からだ。挨拶は大事だからね。右手を差し出し握手をする。

 

「私は、フォルトゥナ教教会アドロナ王国アルムガルト領“インシピット”支部にて神官長をしております“ベドジフ”と申します。両隣は神官をしております“ホンザ”と巫女の“サロリナ”です。本教会の神父と司祭は職務のため、本日は欠席させていただいております。申し訳ありません。」

 

 頭を下げられる。慌てて「頭を上げてください。」と言う。

 

「いえ、“フォルトゥナ様の御使(みつか)い様”に我々のみで対応をすることは不敬にあたります。本来なら、本部から大司祭が参らなければならないのですが・・・。」

 

「ちょっと、待ってください。“フォルトゥナ様の御使(みつか)い様”とは一体どういうことですか?というか、誰の事ですか?」

 

()なことを仰る。ガイウス様のことに決まっているでしょう?昨日(さくじつ)、我々が朝の(つと)めをしていると、サロリナにフォルトゥナ様からのお言葉があり、“ガイウスという少年を教会に連れてくるように”と。今まではこのようなことはありませんでした。」

 

「なっ!?」

 

 えー!!フォルトゥナ様、なにやっちゃってるんですか!?どうしよう?

 

「えっと、なにかの間違いでは?」

 

「いえ、ガイウス様は【エリアヒール】をお使いになられるとか。」

 

 その瞬間、殺気をアンスガーさんに向けた僕は悪くない。アンスガーさんは顔を青くして高速で首を横に振っている。となると、

 

「・・・冒険者の誰かですか?」

 

「はい、今朝方から冒険者の方たちが教会を訪れては、お布施にお祈りをされて行かれまして、これはおかしいと思いまして、複数の方に聞いたところ、“ガイウス様が使った【エリアヒール】のおかげで昇級試験試合で折れた骨どころか、古傷まで治ったので、フォルトゥナ様の加護があったのだと思い、お礼をフォルトゥナ様に申し上げるために来た”と申されまして、昨日(さくじつ)のフォルトゥナ様からのお言葉を思い出し、取り急ぎ参上した次第です。いやあ、この目で【エリアヒール】が見れるとは思いませんでした。」

 

「見たんですね。」

 

「はい、ギルドマスターのアンスガー・アルムガルト様のご厚意により、100名近い方々に【エリアヒール】をかけ、古傷を治すのを拝見させていただきました。」

 

 首をグルんと90度曲げアンスガーさんを凝視する。やっぱり貴方のせいじゃないですかー。アンスガーさん目を合わせましょうよ目を。顔を青くしてだけじゃわかりませんよ?ため息をつきながら、

 

「【エリアヒール】の件ですが、僕以外の人も使えますよ。ここにいるエミーリアさんもそうです。エミーリアさん、申し訳ありませんが、今【エリアヒール】をしてもらってもいいですか?」

 

「もちろん、【エリアヒール】」

 

執務室にいる人全員を包み込むように透明な膜が上から降ってきた。教会から来た3人は驚いている。

 

「まさか・・・。エミーリア様は“聖女”なのですか?」

 

「違う。私は冒険者で普通の魔法使い。【エリアヒール】は練習して使えるようになった。」

 

「そうなのですか。では、独力で?」

 

「ガイウスが指導してくれた。ガイウスは、これから【エリアヒール】が使える人を増やすために講習会を開く予定。」

 

「本当ですか?ガイウス様。」

 

「本当です。1週間後からですけど講習会を開く予定です。」頷きながら答える。

 

「なんと、今まで“聖女様”しか使えなかった【エリアヒール】が神託を受けていない者が使えるようになるとは・・・。」

 

「教会としては、マズイことですか?」

 

「いえ、我々の存在理由の1つに“人々の救済”があります。疫病などが流行(はや)った時には、【エリアヒール】は大いなる助けになるでしょう。」

 

「ふむ、ですが今のところは冒険者の方々のみです。試験的な試みですから。」

 

「それは、そうでしょう。実績が無ければ他の者は振り向かないものです。我々は先程見せていただいたので信じますが。」

 

「それで、今日の本題に戻りましょうか。」

 

 僕は話しを切り替える。教会の3人も改めて姿勢を正す。

 

「教会に伺いましょう。フォルトゥナ様から直々のお呼び出しとなれば断る理由はありません。」

 

「おお、ありがとうございます。それでは、一度教会に戻り馬車を用意してまいります。」

 

「いえ、歩きで結構です。一緒に行きましょう。それでは、アンスガーさん執務室の提供ありがとうございました。」

 

 ニッコリと笑いながら告げる。「いや、気にするほどではないよ。うん。」今度の昇級試験では、全身の骨以外に内臓をいくつか取り出してあげよう。そうしよう。そう思いながら、教会の3人の背を追い執務室を後にした。




見てくださりありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。