異世界の神様からチート能力?を貰いました。   作:名無しの兵六

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第84話 お説教

 アライダ様とドーリス様のお怒りを買ってしまった僕とクリスは応接室にて、机を挟み、お2人と対峙している。ダヴィド様とヴィンフリート様?あの方たちは、青い顔をしながら、部屋の隅で紅茶を飲んでいます。

 

「さて、ではガイウス・ゲーニウス辺境伯様にお訪ねします。先程、クリスティアーネ“も”と仰られましたが、他にも、将来を約束した女性がいるのですね?」

 

 アライダ様が尋ねてくる。僕は頷き、

 

「はい、4名おります。そのうちの3名は皆さまも面識がある者たちです。」

 

「4名も!?貴方は、ガイウス様は、クリスティアーネを想っているのではなかったのですか!!」

 

「お義母(かあ)様の言うとおり、ガイウス様、貴方は何を考えているのですか!!クリスティアーネと婚約の発表もしていないというのに。クリスティアーネもです。なぜ、黙っていたのですか!?」

 

「お母様、お祖母(ばあ)様。(わたくし)は、他の4名の方々としっかりとお話しをして、決めました。(わたくし)自身が決めたのです。いくら、お母様、お祖母(ばあ)様といえど、文句は言わせません!!(わたくし)と共にガイウス様の伴侶となる方々は・・・。」

 

 そこからは、クリスがローザさん達のことについて、彼女たちがどれだけ僕を想っているか、そして、僕がどれだけクリスの事を想っているかを語った。それは、もう熱く。時間にして3時間。

 

 最初は怒りで青筋が浮かんでいたアライダ様とドーリス様だったけど、クリスの語りが30分を過ぎたあたりで、段々としまったという顔になっていき、最後のほうでは、悟りを開いた神官様みたいな、なんとも形容しがたい表情になっていた。

 

 そんな表情で、アライダ様とドーリス様が、

 

「ガイウス様、クリスティアーネをお願いします。」

 

「ガイウス様、このように、想いの熱い子ですが、どうぞよろしくお願いします。」

 

 と、お2人とも頭を下げてきた。僕は慌てて、

 

「いえ、僕も配慮が足りませんでした。申し訳ありません。クリスティアーネもごめんね。それと、ありがとう。」

 

「いえ、(わたくし)のしたいようにしただけですわ。しかし、まったく、お祖父(じい)様とお父様は、“我、関せず”で昼食にいったみたいですね。あんな、青い顔をしていたのに。」

 

「クリスティアーネ・・・。あの方たちは、(いくさ)の事となると滅法(めっぽう)強いのですが、このような状況は苦手としますからねぇ。」

 

 困ったようにアライダ様が(ほお)に手をやって、ため息をつくように言った。うーむ、ダヴィド様とヴィンフリート様の気持ちはよくわかるから、何とも言えないなあ。

 

「さあ、お義母(かあ)様、クリスティアーネ、お食事にしましょう。ガイウス様もよろしければ、ご一緒しませんか。」

 

「それでは、お言葉に甘えて。」

 

 そうして、アライダ様とドーリス様と共に昼食を摂ることになった。貴族の食事マナーとかは、まだ全然わからないんだよなあ。そう思いながら、アライダ様とドーリス様、クリスティアーネの様子を見ながら、見よう見まねで昼食を摂っていると、【見取り稽古】のおかげか徐々に慣れてきた。最後のほうは随分うまく出来ていたのではないかな。自画自賛になっちゃうけど。

 

 昼食が終わると、改めて応接室でダヴィド様とヴィンフリート様、アライダ様とドーリス様に対して、クリスを伴侶とする許可を得ることにした。

 

「改めて、クリスティアーネ・アルムガルト様を、(わたくし)、ガイウス・ゲーニウスの伴侶とすることをお許しください。」

 

「うむ、ガイウス殿ならば、安心して孫娘の身を任せられるというものだ。のう、ヴィンフリートよ。」

 

「はい、父上。ガイウス様の勲功を考えましても、また、性格も昨今の貴族にはいない真っ直ぐな方であります。ガイウス様以上の方をとなると、王家の方々ぐらいでしょうか。しかも、ガイウス様はフォルトゥナ様の使徒でありますゆえ、ゲーニウス辺境伯家の安泰は確約されたモノでしょう。」

 

「有り難きお言葉、ありがとうございます。(わたくし)身命(しんめい)()して、クリスティアーネ様を幸せにしましょう。」

 

 4人とも満足そうに頷く。そして、ダヴィド様が笑いながら、

 

「堅苦しいのは此処までだ。茶と茶菓子でも食べながら、歓談しようではないか。」

 

 すぐに、メイドさんが、紅茶とお菓子を用意する。食後ということもあり、軽めのモノだ。

 

「ディルクとベルントもご一緒できればよろしかったのだが、領軍の任務で黒魔の森へ魔物狩りに行っていてな。申し訳ない。」

 

「いえ、ヴィンフリート様。僕も急に来ましたので、仕方がありません。それに領軍の任務であればなおさらです。」

 

「ふむ、義父(ちち)と呼んでくれてもよいのだよ?」

 

「それでは、今後はお義父(とう)様と。」

 

「うん、うん。いいね。ディルク達も昔は“父さま、父さま”と呼んでいてくれたが、今では、お固く“父上”だからねえ。ま、これで、アルムガルト辺境伯家とゲーニウス辺境伯家は縁戚(えんせき)関係となるわけだ。息子が増えたみたいで嬉しいねえ。それに娘も4人も増えるとはね。全く、ガイウス殿は私たちの予想を超えていく。ゲーニウス辺境伯領でどのようなことをするか楽しみだねえ。」

 

 そうヴィンフリート様が言うと、メイドさんを含めた部屋中の人間が“うんうん”と頷いた。んー、僕って人外認定でもされているのかなあ。ま、今日の目的は果たせたわけだし、良しとしますか。




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