ドールズフロントライン(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
本日から通常営業
さて、ネタバレになるけど最後には120円の女が登場するよ!
第22話
~ベレゾウィッチ・クルーガー視点~
あの男と男が連れと言った女性の選抜結果が届いた。 実技、筆記共に文句なしの成績で、実技は過去最高の記録だった。 連れの女性の方は実技だけでなく筆記の方も過去最高だが、本人は指揮官になるつもりはなく、男の秘書でいいとのことだった。 実に勿体無いが、本人にやる気がない以上、無理強いはできない。
さて、ここまでなら文句なしで直ぐにでも激戦区に配属なのだが、問題が出て来たのだ。 それは男の性格だ。
頭のネジが一本どころか数十本抜けていると言っても過言ではないくらいぶっ飛んでいるのだ。 本人曰く、普通だろとの事なので、改善するとは思えない。 一方、連れの女性は常識もあり良識もある。 本当に勿体無い人材である。
このおかげで、私とヘリアンは頭を抱えていた
「どうするんですか、クルーガーさん」
「今までなら落としていた。 だが」
机に置いてあった、AR小隊の報告書と男に保護されたグリフィンの部隊の報告書を見る。 そこには信じられないような戦果が載っている。 もちろん、映像でも確認している
「戦闘能力と言う所だけ見れば破格だ」
「確かにそうですが...... ですが、性格が。 何より、あの男は何を考えているのかわかりません。 私は反対です」
「ヘリアン、君の意見もわかるが逆に考えてみろ。 あの男が我々と敵対したらどうなるかを」
「・・・・・・」
考えているのか、段々と顔が青くなっていくヘリアン。 それもそうだろう、彼女はその実技の試験を間近で見ていたのだから
「私としても君の意見もわかるが、リスクを考えなければならない。 性格に難があるかもしれないが、制御しきれば最強のカードにもなりえる」
「大丈夫でしょうか?」
「打てる手は打つつもりだ。 本当に、連れの女性が指揮官になればなんの問題にもならなかったのだがな」
そう言って、資料を机に置き、内線を取る。 もちろん彼等をここに呼ぶためだ
~ベレゾウィッチ・クルーガー視点 end~
選抜試験の結果は、文句なしの合格だった。 とは言え、40に言わせれば受かったことが奇跡らしい。 40は俺の性格に理解があるから何の問題もないが、社長らのような一般人...... いや、一般人というのはおかしいが、一般人からしたら狂人と言っても過言ではないそうだ。 やれやれ、別に毒電波も受信していないし、発狂もしていない、人肉趣味でもないのにこの言われようだ。 この世界は俺からしたらとてもつまらないものである。
愚痴はここまでにして、似合わないグリフィンの制服に袖を通し、俺はヘリまで案内されていた。 この本部での生活も終わりを告げ、ようやく勤務先に向かうのである。 その途中で、俺は痴女を見つけた
「なぁ、40。 俺はいろんなところでグリフィンの戦術人形を見てきたが、あんな恰好は一人もいなかった。 だが俺が見てなかっただけで、実はグリフィンの戦術人形は
「やめて!? それ以上は、本当にやめてあげて!? あんな恰好彼女だけだから!」
40が大きな声を出したからか、痴女が気が付いてしまったようだ。 怪訝な顔をしながらこちらに近づいてくる
「なに? 私に何か用かしら?」
「いや? ち
「本部のショップには戦術人形が働いているんだなーって思ってね!?」
俺の言葉にかぶせるように大きな声で喋る40。 というかこいつ、人の鳩尾に肘鉄を入れてきやがった。 しかも、現在進行形で睨んできてやがるし
「? まぁ、いいわ。 別に私だって好きで働いているわけじゃないわ。 本当なら部隊に配属されるはずだったんだけど、都合でキャンセルになったのよ。 I.O.Pに戻るのもあれだし、次の配属先が決まるまで暇つぶしに手伝ってるだけよ」
「へー、珍しい」
「・・・・・・ふむ、なら今のお前はフリーということか」
「アコナイト?」
鉄血の人形はハイエンドのものを除けば、ほとんどバラバラに解体したのでデータは40の中に残っている。 だが、グリフィンの戦術人形は敵対することがなかったので、解体したことがない。 今回配属されるにあたって戦術人形も一緒に配属となってはいるものの、それはあくまで本部からの貸与という形だ。 ここで40以外の戦術人形を所持しておくのも、悪くはないと思う。 それがこの目の前の痴女というだけで、だ
「新人だが、ウチの基地に来るつもりはないか?」
「へぇ、私をスカウトしたいってわけ?」
面白そうに目を細める戦術人形。 こちらを値踏みしているのだろうが、まぁいいだろう
「そういうことになるかな?」
「少し待ってなさい」
そういうや否や、ショップに戻り、何やら店員と話していた。 その隙にというわけでもないが、40が話しかけてくる
「どういうつもり?」
「何があるかわからないからな、戦力は多いほうがいい。 俺としても、貸与ではなくお前以外に個人的に動かせる部隊が欲しかっただけだよ」
「本音は?」
「それも本音だが。グリフィンの戦術人形はばらしたことがなかっただろう? お前のデータにも役立つかと思ってな」
「ふーん、そう言う事ならいいや」
話を終えると同時に、痴女が戻ってくる
「待たせたかしら?」
「別に? それで、返事を聞かせてもらおうか」
「丁度、手伝いにも飽きてたのよ。 だから」
そう言って手を出してくる。 俺も手を出し、握手を交わす
「私はFAL。さて、あなたが私の指揮官のようね...... まあ、私を失望させないよう、しっかりやってくださいね」
「トラウベ・アコナイトだ」