ドールズフロントライン(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

36 / 120
第一章 幕間
第35話


~???~

 

とある基地、その基地内でも人気がなく、滅多に人が来ないところで一体の戦術人形がどこかと通信をしていた。 周囲を常に伺っているところを見ると、バレたらまずい内容のようだ

 

「報告書はこの間提出した通りです。 ええ、ええ、はい。 今のところは特に怪しいところは」

 

丁寧な口調で報告する所から、戦術人形が通信をしている相手は相当偉い人物のようだ

 

「とは言え、貴女の言った通り独特の雰囲気と言いますか...... はい、その通りです。 監視の方は続けますが、わたし一人だけでは...... 監視員を増やすんですか? とは言え、監視対象に取り込まれる可能性も......」

 

段々と表情が険しくなって行く、戦術人形。 通信している人物は無理な事を言っているのか、それとも考えに否定的なのか。 ともかく、通信は続いていた

 

「もちろん、グリフィンにとって不利益になるようなら、はい。 とは言え、彼の周りには連れの女性やこの間提出した報告書にも記載したようにメイドの人形も。 はい、それは最終手段という事で」

 

通信も終わり際、戦術人形は思い出したように言う

 

「それと、別段報告するようなことでもないと思ったのですが、一つだけ。 この頃食事の質と言いますか、何と言いますか...... ともかく、基地の食事が変わりました」

 

通信を切り、壁に体を預けた戦術人形はため息をつく

 

「はぁ...... 取り越し苦労で終わってないんだけど。 実際、環境的に考えれば、この基地は恵まれている。 他の基地の悪い噂なんてよく聞くし、勿論そんな基地ばかりじゃないのもわかっているけど」

 

誰に言い訳するでもなく、淡々としゃべる戦術人形

 

「実際、警戒を解き始める同僚や完全に警戒を解いて指揮官を信じている同僚もいるというのに......」

 

そう言って空を見上げる戦術人形の表情は晴れず、小言を言うごとに表情は暗くなっていく

 

「監視員が増えるのは嬉しいけど、取り込まれる危険性を解ってない...... 結局、最後に信じられるのは自分だけ」

 

そう言い残し、背を預けていた壁から離れ日向に向かって歩き出す戦術人形。 その様子をはるか頭上からの監視があるとも知らずに

 

~??? end~

 

~UMP45視点~

 

軽いメンテナンスを終え、他の仲間のメンテナンスを待っている間にシーアに呼ばれたのでシーアを探し歩いていた。 とは言ってもそんなに広くない室内だ、探し人はすぐに見つかった

 

「シーア」

 

「45さん、もう終わったのですね」

 

「あら、自分の相棒のこと信じてないの?」

 

「相変わらずですね」

 

私がからかうように言うと、ジト目で見てくるシーア。 ちょっとからかっただけなのにそんな目をするなんて、本当に真面目なんだから。 顔の前で両手を合わせて謝ると、仕方ないと言った感じで許してくれる。 ちょうど書類の整理をしていたのか、机を挟んで、対面の椅子に座るように促された

 

「それで、話って何?」

 

「これからなんですが、メンテナンスや整備などが出来なくなるかもしれない、とお伝えしておこうと思いまして」

 

座りながらそう切り出すと、予想外の答えが返ってきた。 確かに室内の荷物が少なくなっているとは思っていたけど、そんな答えが返ってくるとはちょっと予想していなかった。 非公式な部隊であるが故、こういう相手は貴重なのだが...... とは言え、出来ないとはっきり言われたわけではなく、それを聞いてみることにした

 

「それはまた急ね? でも出来ないわけじゃないんでしょ?」

 

「45さんたちが都合が悪くなければ、ですけど」

 

「ますますどういうこと?」

 

「グリフィンの新人の指揮官がいるのですが、その人にそこの基地で働かないかと言われまして、それを受けようと思ってるんです」

 

場所を移動するためしばらくメンテナンスや修理はできないといわれたことはあったものの、まさかこんなことになるとは。 それが私の感想だった。 一応、グリフィンには所属してるし、他の基地の一室を間借りしたことはあるが、長く滞在するのは私たちの部隊としてはあり得ないことだった。 部隊柄故に。 シーアの申し訳なさそうな顔をしているが、これは......

 

「それは、また......」

 

「45さんたちの部隊がどういう部隊か、それは私も知っています。 部隊柄故、積極的にかかわりたくないっていうのも。 掛け合ってみれば出張という形も取れるかもしれません、ですので出来なくなるかもしれない、です」

 

「・・・・・・」

 

~UNP45視点 end~

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。