ドールズフロントライン(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第3話

「改めてこの世界を説明してほしいって言われると難しいけど… うん、わかったよ」

 

腕を組んで難しい顔をしていたが、どうやら説明をしてくれるようだ

 

「まず、何であたい達みたいな戦術人形が生まれたかと言うと、崩壊液(コーラップス)と言うものが世界に蔓延したからだね。 崩壊液(コーラップス)とは人類とは異なる文明が遺跡内部に残したもので、何なのかよくわかってないんだ。 ただ、崩壊液(コーラップス)は今の人類の技術を遥かに上回るものって言われてる」

 

「人類と異なる文明ね…… この世界には俺がくる以前に、俺と同じような存在がいた、と。 それで、崩壊液がなぜ蔓延したんだ? 対策くらいはしていたんだろ」

 

「もちろんしてあったよ。 あたいも詳しくは知らないけど、その遺跡が発見されて崩壊液(コーラップス)が流出するまでかなりの年数が経ってるから。 でも、結局流出してしまった。 流出した崩壊液(コーラップス)は全世界に拡散、崩壊液(コーラップス)の粒子が降り注いだ地域は、人間が生存不可能なくらいのレベルまで汚染が進んだの」

 

「それで、戦術人形と呼ばれる、お前達のような存在が誕生したと?」

 

俺がそう問うと、目の前の戦術人形が首を振る

 

「たしかに原因の一つではあるけど、それが直接の理由じゃないよ。 土地が汚染されて人が住めなくなる、そうなれば住める土地を求めて人は移動する。 土地が広大にあれば、受け入れも出来たんだろうけど土地は有限。 そして奪い合うことになる、ってこれはあたいの予想だけどね? 結果大きな戦争、第三次世界大戦が始まった。 核で土地は更地にされて、更なる汚染。 戦争が起きれば、当然沢山の人が死ぬ。 戦争が終結する頃には、労働力はまるで足りなかったんだよ。 そこで登場したのが、あたい達の前身である自律人形。 初めは労働力として、でも軍事転用されてあたい達戦術人形が誕生したの」

 

崩壊液(コーラップス)による汚染に核による汚染、か。 この世界も大変なようだな」

 

崩壊液(コーラップス)の汚染で土地が汚染されるのは仕方ないが、核による汚染か。 ノースティリスでは考えられないものだ。 王都が核で更地になるのがザラなノースティリスだが、そういう汚染は聞いたことがない。 そもそも、エーテル病の方がやばいからな

 

「一つ質問だが、崩壊液(コーラップス)に被曝したらどうなるんだ?」

 

「被爆したら? えーっと、E.L.I.Dって呼ばれる化け物になるね。 高濃度被爆だと生体は崩壊し速やかに死に至るけど、低濃度だったら即死しないで変異を起こす...... みたいな感じだったかな?」

 

「そうか」

 

聞いていくうちに、エーテル病の症状によく似ていることに気が付いた。 まさか、俺の前にこの世界に来た文明とはノースティリスの冒険者だった? とはいえ、エーテル病は完全に抑制することはできない。 進行を遅らせるポーショーンなどはあるが、完全に遮断することはまず不可能だ。 とは言え、崩壊液(コーラップス)とやらに大きな興味が惹かれるのも事実だ。 ムーンゲートを見つけ出すついでに、調べてみる価値はあるだろう。 

俺はそう結論付け、カップに入っていた紅茶を一気に飲みほし立ち上がる

 

「どうしたの?」

 

目の前の戦術人形は不思議そうに聞いてくる

 

「なに、目的が定まったから出発しようと思ってな」

 

そう言いつつ、椅子や机などを四次元ポケットにしまう。 戦術人形が座っていた椅子や飲んでいたカップを回収し、俺は歩き始める

 

「あっ!ま、待ってよ!」

 

駆け足が聞こえたかと思えば、横に並んでくる戦術人形。 俺は特に気にした様子もなく、歩きながら話す

 

「何か用か?」

 

「用かって......」

 

「お前は一度は死んで生き返ったんだ、最早自由だろう? ならば好きに生きると良いさ。 さっきも言ったが、生き返らせたのはあんな理由だ。 お前の言っていた45とやらに会いに行けばいいんじゃないか」

 

「そんなの、出来っこないよ......」

 

最早そこにさっきまでの元気はなく、足を止め俯いてしまう。 無視してもよかったのだが、俺は何を思ったか一緒に立ち止まる

 

「45はもう選択したんだ、生きることを。 あたいは一度諦めた....... そんなあたいが45に会ったって」

 

「なら、好きに生きればいいだろう」

 

「なら、アンタについてく」

 

「・・・・・・・」

 

こちらを見る瞳は不安そうに揺れていて、それを見た俺は途端に面倒くさくなり歩き始める

 

「勝手にしろ」

 

「・・・・・・っ。 うん!!」

 

普段なら絶対言わないであろう言葉を口にすると、息をのむ声が聞こえた。 次の瞬間には、戦術人形が俺の隣に並んでいた

 

「そうだ!」

 

明るい声に戻ったと思えば、俺の前で立ち止まる。 すごく邪魔だ

 

「あたいはUMP40、ただいま参上!時代遅れのやつゼーンブやっちまおう!」

 

「あぁ、そうか、お互い名乗ってなかったな。 俺はトラウベ・アコナイト。 好きに呼べ」

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