ドールズフロントライン(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
40のドローンで上空から見回すと、どうやらAR小隊とエクスキューショナーの戦闘が始まったようだ。 こちら既に森の中に入り、ハンターを探している所だ。 上空からは見えないし、地走のドローンでは罠が多すぎて使えはするものの、微妙なところだ。 理想的な立地ではあるものの、それだけだ。 俺と40、FALはハンターの仕掛けた罠を物ともせずに森の奥に進んでいく
「それにしても、罠に片っ端か引っかかって大丈夫なのは気にしないけど、これだけ騒がしかったら相手にバレて意味がないんじゃないかしら?」
FALの言う事には一理あるものの、そうは言ってられない事情もある
「ならこの罠の山、一つずつ解体していくか? 中には連鎖式のものもあると言うのに」
「・・・・・・感謝してるわ」
地走ドローンで数回偵察をかけた結果なのか、罠の数が異常の一言だった。 これだけの罠、どう用意したのか気になるところではあるものの、本人に聞けばいい話だ
「うーん、やっぱり見つからないかなぁ.......」
俺はさほど気にせず進み、FALは周囲の警戒、40はタブレットを見ながら進んでいる。 その40だが、タブレットには走らせている地走ドローンからの映像が映っている。 数回爆発させているが、気にせずに代わりのドローンを走らせている。 どうせ、ドローンのパーツは毎日手に入るので問題はない
「ここ数日、この森を出ていないのだろ?」
「それは確認してるよ。 だからこの森の何処かに居るはずなんだけど…」
「ならこの奥だろうよ。 罠の数がさらに増えてきてるからな」
「そうだとしても、一応探しておくね」
「頼んだ」
40に索敵を任せつつ、俺は尚も森の奥に進んで行く。 対人地雷であるクレイモアなどの近代的な罠から、丸太が降ってくる罠や、落とし穴(下は針満載)など古典的な罠まで、多彩な罠を仕掛けてあるものの、俺の防具でまったく意味のないものになって居る。 だが、そろそろウザったくなってきた。 そんなことを考えて居ると、急に開けた場所に出る。 太陽の光も入らないほど薄暗く、警戒を引き上げる
「まさか、ここまで来るとはな」
頭上から声がする。 とは言っても、木々が生い茂り、薄暗い為場所の特定は困難なのだが。 40はタブレットを仕舞い、FALは警戒する
「罠を無効化されたのは予想外だったが、それもここで終わりだ」
金属音がする。 多分、手持ちの二丁拳銃だろう
「さらばだ」
こちらと言っても、警戒もしていない40に発砲したらしく、弾丸が40に迫る。 当たるかと思われた弾丸は、40によって掴まれる
「なっ!? っ!!」
躍起になったのか、連射して全員に撃ち込むつもりのようだが、その場から移動しないで撃つとは呆れる。 全員に迫る弾丸を掴んで回収し、FALに指示を出す
「FAL、やれ」
「こんなところでやれとか正気を疑うけど、まぁ互い様ね」
そう呟き、スキルを発動させ榴弾を連射するFAL。 その榴弾はすべて銃弾が飛んできたほう、つまりハンターに向かっていた。 とは言え、動くような音は聞こえていない。 あまりのことに思考がフリーズしてしまったらしい。 まぁそうだろう。 こんな木が生い茂るところに普通の感性をしたものなら、
「気分はいかがかな、ハンター?」
「化け、ものめ」
「よく言われる」
ハンターの答えに何も思わず、周りを見回す。 良く燃えているな、このままだといささかまずいか
「悠長に周りを見回してる場合じゃないでしょう!」
スパンと頭を叩かれる。 ハンターが落ちてきた際に防具は四次元ポケットにしまったので、普通に頭をはたかれた
「火を消す手段があるって言うからやったのよ!焼け死ぬってことはなくても、火事にするためにやったわけじゃないの!」
「わかってるさ、アイスボール」
流石に毎日終末でドラゴンと戦っているだけあって、そう怒ってくるFAL。 これ以上口うるさく言われるのも嫌なのでアイスボールの魔法を唱え、素早く消化する。 巨大なボール状の氷が空から降ってくるが、魔力制御しているためFALや40には当たらない。 もちろん40が細工をしている、ハンターにもだ。 さて、FALの言いつけ通りに手早く火を消化したのにもかかわらず、結局怒られていた。 やり方が強引すぎるだの、もし当たったらどうするとか、常識を考えろだとか。 そんなお小言を言われている中、面倒そうな40の声が聞こえる
「うっわ、ハンターがこっち向かってきてる」
「どういうことだ?」
「通信遮断が少し遅かったみたい。 途中で通信が切れたエクスキューショナーが不審がってAR小隊とウチの部隊無理やり突破して、こっちに向かってきてる」
ほらと言って見せられたタブレットには、ちょうど森に入るエクスキューショナーの姿が映っていた