ドールズフロントライン(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
~416視点~
こんな事が、こんなことがあっていいはずがない。 目の前の光景を疑わずにはいられなかった。
「ほら、ボーっとしてる時間はないよ」
こちらに銃口を向けたと思えば、ためらいなく撃ってくるUMP40。 でもその銃弾は私を狙ったものではなく、私に近づいてきて居たBruteに向けられたものだった。 私がそれに気が付いたのは、Bruteが撃たれて倒れてからだった。 これをノールックでやってのけるのだ
「ついて行くのがやっと......」
「んー、今回は仕方ないかなー9。 アコナイトに本気でやれって言われたし、それにあのハイエンドモデル...... 面倒だからイントゥルーダでいいや、舐めた真似してくれたしね」
こんなふうに暢気にしゃべっているUMP40だが、敵を撃ち漏らしたりもしない。 私たちを守りながらこんな芸当をやっているのだ。 思わず歯を食いしばる。 私は完璧なはずなのに
「さて、こんなところかな?」
突然加速して飛び出していったUMP40を追いかけ、ようやく追いついた時UMP40は鉄屑の上に座りタブレットをいじりながら呟いた。 全員、特に足の遅いG11がゼイゼイ言いながら追いつく間に周辺の敵を倒していたらしい
「それじゃあ、今度は建物内に突入だ!」
「建物内って...... その、イントゥルーダ? が潜んでる?」
「そうだよ、それ以外に何があるの?」
「正気とは思えないわね」
9の言葉に不思議そうに答えるUMP40を私は思わず鼻で笑ってしまう。 敵にバレてるにもかかわらず、敵の本拠地に突っ込むなんて正気の沙汰じゃない。 他の部隊と同時に突入するならまだしも、戦闘音は断続的に続いている。 この感じだと、味方の部隊はまだ建物付近にもついてないはずだ
「まー、別にここに残るならそれでも構わないけどね? それならあたい一人で突入すればいい話だし」
「なら、ここに残ろう、そうしよう!」
UMP40の言葉に賛同したのはG11だ。 コイツ、疲れているからって、こんな挑発まがいのものに乗って!思わず尻を蹴飛ばそうとしたけど、思いとどまる
「416の意見に賛同ってわけじゃないけど、せめて他の部隊が合流するまで待ってもいいんじゃないかな? ねぇ、45姉」
「・・・・・・」
「まぁ、9が言う事には一理あるけど、内部、それもボスが撃破されれば鉄血内に動揺が走るだろうし、それこそ叩きやすくなると思うんだよね」
「味方は? その叩いてる間に物量で押しつぶされるわよ」
「それなら問題ないよ、ほら」
そう言って持っていたタブレットを投げ渡してくるUMP40。 それを受け取り見てみる。 どうやらドローンの映像のようだが、あちこちで爆発が起こっていた。 拡大して見てみるとそれはFALが起こしているようで
「なに、これは?」
「FALのスキルだね。 本気でやれってアコナイトが言ったから、景気よくやってるみたい。 因みに、その赤くなった範囲があたい達が敵を殲滅した範囲ね?」
スキル、確かにそんなものはあるがあきらかに起こしてる爆発の数も威力も、報告とは桁違いだった。 何らかの方法で、強化した? だが、それを考えるのは今じゃない。 UMP40がいった瞬間、一部が赤く表示される。 私たちと言うよりほぼUMP40がやったのだが、殲滅した範囲は三分の一というところだろうか。 それにFALが殲滅してる範囲を足せば、三分の二くらいだろうか? 話では指揮官も出ていると言ってたが......
「指揮官は...... 剣で戦ってる?」
「それにしたって、ありえないわよ」
指揮官の姿を探せばすぐに見つかった。 9の言う通り、指揮官は剣で戦っていた。 鎧を着こみ、戦っているのだが...... いや、そもそも戦いにすらなっていない。 剣を振るえば、地面はえぐれ、鉄屑達は宙を舞い、本当の鉄くずになる。 これでは
「一方的な虐殺よ......」
~416視点 end~