ドールズフロントライン(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
部屋に入ってきたのは、404小隊とM1895と9A91である。 スパイをしていたのはM1895と9A91だったのである
「個別で呼び出しとは、何か大事な話があるみたいじゃの?」
「何かご用でしょうか、指揮官」
「作戦終わりで疲れているとは思うが、早めに済ませたい用件だったんでな」
二人はなぜ呼ばれたのか分からないからか、少し不思議そうな顔をしていた。 いや、分かっていても顔に出すわけにはいかないだけか。
逆に404小隊は用件が分かっているのか、沈黙を保っている。 若干一名視線が40の方に向いてはいるが、今は別の件だ
「今回の件、上級代行官殿にどう報告するのかは自由だが、余り面倒をかけないでくれよ?」
「なんのことじゃ?」
「指揮官?」
惚けようとするM1895と9A91に40が写真と、タブレットを持っていく。
写真は人気のないところで無線機を持つM1895と9A91が写っているもので、タブレットの方はその時の音声が入っている。
一方、404小隊は惚ける事もせず沈黙を保っていた。 40の電子戦能力などを見ている404小隊だ、喋れば不利になる事を分かっているのだろう
「・・・・・・ふぅ、やはりバレておったか」
「・・・・・・」
写真や音声を聞いたM1895はどこか諦めた様子で溜息をつき、9A91は俯いていて表情を窺えない
「いつからじゃ? いつから気がついておったのじゃ?」
不思議そうに聞いてくるM1895だが、そもそもだ
「いつから、ね。 そもそもだ、社長のクルーガーはともかく、上級代行官殿は最初から俺のことを疑っていたんだ、ならそういう可能性も考慮してかかるべきだろう? スパイ出来るような器用な人形が居なかったのか、一応程度だったのかはわからんが、最初はお前しか居なかったわけだが」
「なるほどのぅ...... うまく潜り込めたと思っておったが、そもそも最初から疑われておったとは......」
そう言ってヤレヤレみたいな顔をするM1895、バレたというのに特に気にしていないようだ。 そんな風にM1895と話していると、いつの間にか顔を上げた9A91が控えめに聞いてくる
「あの、指揮官...... 指揮官は最初から私がスパイだと分かっていたんですよね?」
「最初からと言うと語弊があるが、お前も聞いたと思うが、M1895と上級代行官殿の会話は盗聴していた。 なら後はその後に配属された新人がスパイという話になる。 まぁ、あまり時間をかけずに特定できたがな。 お前だけ動きが違ったからな」
「そう、なんですね...... でしたら、このスキンは、こういう状況を見越して?」
9A91が与えたスキンを指しながら、訳のわからない事を言ってきた。 何がこういう状況を見越してなのかわからんが、その表情は真剣だ
「お前が何を言いたいのか分からんが、そのスキンはあの制服だと色々な意味で目立つから買い与えたものだ。 別に他意などはない」
「そう、ですか......」
どこかほっとしたような声をあげたものの、表情は優れない9A91。 そんな9A91を複雑な表情で見つつ、M1895が俺を見て聞いてくる
「それで、わしらをどうするつもりなんじゃ? 解体でもするのか?」
「可能性の一つではあるな。 最初にも言ったが、上級代行官殿にどう報告するかは自由だ。 ただし、もしもその時に面倒な報告をすれば本社がなくなるかもしれんがな」
「・・・・・・指揮官の場合、冗談ではすまんの」
「とは言え、別に変な報告をしなければお前たちに何かするつもりもないということだ。 お前たちは貴重な戦力だ、みすみす手放したり解体したりするのは惜しいからな」
「・・・・・・・」
沈黙するM1895。 先に答えを出したのは、9A91だった
「私は、私は指揮官について行きます。 色々な基地で、色々な指揮官を見てきました。 でも、私のことを気にかけてくれるのは指揮官だけでした。 だから」
「なら、これからもよろしく頼むぞ9A91」
「はい!指揮官!」
9A91はこれで解決した、残るはM1895だが
「はぁ、よし決めた!なんだかんだ言ってここでの生活も悪くなかったしの、お主について行こう指揮官」
「ならよろしく頼む、M1895」