ドールズフロントライン(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第69話

長い期間かかったものの、新人研修はようやく終わった。 これによりS9地区は指揮官が増え、安泰と言ったところか。 

とは言うものの、前にも言ったがS9地区は手広くなり過ぎた為分割し、半分を新しい地区にして更に土地を拡大しようと言う話が本部では本格的に話されているらしい。 エルピーダ指揮官によると、新しい地区はまたが激戦区になるため下手をすると俺とエルピーダ指揮官が派遣されるだとか。 人使いが荒いってレベルではないのだが、まだ正式に決定ではないのが救いだろうか。

正直言うと、S9地区の開放は過去最速で、俺はともかくエルピーダ指揮官は本部の評価は高いだとか。 まぁ、新人の人形がかなり増えても、大破は愚か中破ぐらいで止め余り損失を出さず、あのAR小隊の指揮もしてるのだから評価が高くて当然と言ったところか。 

俺はまぁ、持ち前の胡散臭さと、上級代行官殿と対立関係にあるからか本部の評価はあまり高くはない

 

「これからも頼みますよ指揮官殿」

 

「ハハハ」

 

そして今、俺はパーティに来ていた。 いや、無理矢理出席させられたと言うべきか。 先にも話した通りS9地区もようやく本来の形となり、街などの機関が運営をし始める。 一応、他の地区や他のPMCの領地から人が流れてきており、結構な人数が暮らしている。 ビルやマンションなどの建設も終わり、衣食住や働く環境などは整った。 なのでその記念すべき日という事で、スポンサーや金持ちを集めてパーティと言うわけだ。 エルピーダ指揮官は自分に威厳がないだの、背が小さいからこういうのは合わないだの、いろいろな理由をつけて人に押し付けてきたというわけだ。 一応、この街の管理者として挨拶はさせたものの、それ以降は引っ込んでしまった。 なので俺は当初の予定通り、代理人という形でこのパーティに参加しているわけだ。 今話していたのはスポンサーの一人だ。 ニタニタといやらしい笑みでこちらにごまをすって来ていた。 下心が見え見えで、いっそ清々しかった。 ともかく、気を紛らわすのにワインを飲む

 

「はぁ...... 嫌になるわね」

 

「普段の服のセンスはともかく、今は着飾っているんだ、人形とは言えど見目麗しい女性が居たら声をかけられるだろう?」

 

「馬鹿にしているのかしら? それとも、素直に褒められないわけ? 後、私の服のこと馬鹿にしたのは後でしめるから」

 

「好きにしろ」

 

普段の服? とは打って変わり、落ち着いた色のドレスに身を包み、疲れた顔をしているのはFALだ。 一応、護衛という形で連れてきたものの、さっきから声をかけられっぱなしだ。 まぁ、客やスタッフとしてこちらの手の物を数人紛れ込ませているのだが

 

「でも意外ね、エルピーダ指揮官はともかくとして、貴方がこんなに落ち着いて参加しているなんて」

 

「伊達に演奏家として、こういうパーティに参加してないからな。 これくらいの応対、なんの問題もない」

 

ノースティリスに居た頃は、演奏家としても活動していた時期もあるのでこういうパーティは慣れたものだ。 俺がそう言うと、何故か驚いた顔でFALがこちらを見ていた

 

「なんだ?」

 

「演奏? 貴方が?」

 

「演奏の依頼は金払いが良かったりするし、おひねりもあるからな」

 

「あぁ、何ていうか安心したわ」

 

「たっだいまー!」

 

何時ものように元気よく登場したのは、40だ。 黒いドレスを着せているのだが、まぁ何時もの通りだ

 

「なんの話してたの?」

 

「俺が演奏を出来るという話だ」

 

「あ、久しぶりに聞きたいかもアコナイトの演奏!」

 

「あぁ、やっぱり出来るのね.......」

 

「40も出来るがな」

 

「えっ!?」

 

今日一番驚いた表情を見せるFAL。 そんなFALを放っておいて、40と話をする

 

「それで、首尾は?」

 

「勿論バッチリ」

 

「ならいくつかピックアップして、エルピーダ指揮官の方に情報を流しておこう」

 

「了解!」

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