ドールズフロントライン(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
拾ってきたMGタイプの人形だが、覇気が全く感じられない。
酷い仕打ちを受けたのかと思っていたが、どうもそんな事もないようだ。 調べたら、あの人形壊れていたもののどうやら商品だったようで、調べた限りでは別に酷い仕打ちは受けていないような感じだ。 人形元々の気質なのか、それとも損傷を受けた時なんらかの心境の変化があったのか。
俺が聞いてないだけで、もしかしたら逸れ人形の可能性もあったのでエルピーダ指揮官に聞いたものの、S9地区ではウチとエルピーダ指揮官の基地以外MGタイプの人形は配備されていないらしい。 まぁ、新人に配備されていたらそれはそれで本部にクレームものだが。 一応、他の地区ではぐれ人形として捜索されていないかもエルピーダ指揮官の方で調べてもらっている
ノック音が聞こえ入室を促すと、入ってきたのはデールだ
「はぁ...... まったく、なんでお前はこう厄介な仕事を持ってくるんだ」
「叩き起こしたのを怒ってるのか?」
「それもあるが!そうじゃない!」
噛みつかんばかりの勢いで言ってくるデール。 裏の組織を潰して帰ってきて、その足でデールを起こした。 時間は真夜中、デールの機嫌が悪いのも頷ける。 まぁ、それとは別にあんなボロボロの人形を持ち帰れば怒るだろうが
「何をすればあんなにボロボロになるんだ!」
「知らん。 あの人形は潰した組織に捕らわれいた人形だ、俺が詳しく知るわけがないだろう」
「ぐぬぅ」
俺が訳を説明すれば、噛みつかないのを解ったのか不満そうな顔で黙り込むデール。 それも数秒で終わり、大きなため息をついて人形の状態を説明し始めた
「はあぁぁぁぁぁ...... まぁいい、お前みたいなやつと喋っていると疲れるだけだしな。 あの人形だがI.O.P.製のM1918という人形だ。 損傷度合いが激しいことから、戦闘後お前がいう組織に捕らえられた可能性が高い」
「損傷の程度は?」
「これを見てくれ」
そう言って手に持っていたバインダーを渡してくる。 そこには人形の状態が書かれていた
「そこにも書いてある通り、両足だが使い物にならない。 左足は破壊されていた形跡があるが、右足は逃げてる時に壊れたと思われる。 一部特に関節らへんにかなりの負荷がかかって、壊れた感じだな。 腕とかセンサー類だが、多分爆発に巻き込まれて吹き飛ばされて壊れた感じだと思う。 服とかに砂が付いてたのもそうだが、あちこちにかすり傷とかあったからな。 人形としての状態としてはこんな感じだな」
「メンタルは?」
受け取ったバインダーを返しそう聞くと、目を細めるデール
「お前、あの子を戦闘に出すつもりか?」
「大部分の人形達の存在意義はそうだろう。 彼女等は戦術人形だ、違うか?」
「違いはしないが、僕は反対だ。 パーツは交換したから前のように...... いや、前以上によく動ける、そこは僕が直したんだ保証しよう。 だが!あの子の心の傷は深い!運ばれてきた時の表情、お前だって見てない訳じゃないだろう」
「あんな絶望顔、戦場じゃしょっちゅうだ。 特別気にする事もないだろう」
「そうかも、そうかもしれないが! 僕は反対だ! 前みたいに戦闘だけじゃなくても、後方支援もあるだろう!」
デールの言う事も一理ある。 とは言っても、デールのような優しさではなく、単純に士気の問題だ。 まぁ、しばらくは様子見だな
「どちらにしても、しばらくは様子見だ。 名目上は保護した形だからな」
「僕としては、そのまま元の基地に...... いや、ここに居てもそう変わらないか」
「ほう? 何か気になることでも?」
「どんな戦場を渡り歩いたのか知らないけど、素体の方がボロボロだ。 一応、修復はしたけど素体自体を変えたほうがいいかもね。 僕からはそれだけだ、じゃあな」
そう言うと、足早に司令室を去るデール
「素体がボロボロねぇ...... どちらなのやら」