ドールズフロントライン(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
上級代行官殿が部屋を去り、部屋内は俺とクルーガー社長の二人になった。 二人になった途端、クルーガー社長はため息をつく
「はぁ...... ヘリアントスがすまないな、トウラベ指揮官」
「別に気にしていませんよ。 そもそも、最初から疑われていた訳ですからね」
「君の態度にも問題があった訳だが、そんなことは織り込み済みだろうトウラベ指揮官」
ヤレヤレみたいな感じで首を振っていたが、これからは真面目な話なのか鋭い眼光を向けてくる
「元々の目的はわからなかったが、それでもグリフィンの為になると思って、君をグリフィンに迎え入れた訳だが」
「ご期待に添えなかったですか?」
「いや? 期待以上だ。 少ない人形でハイエンドモデルを撃破し、他の地区に比べても異例の開放速度だ。 しかも、他の地区よりも鉄血の侵入も少ない。 グリフィン内で一番安全な地区はと聞かれれば、本部がある地区を除けば、S9地区が真っ先に出てくる」
「それはS9地区を統括しているエルピーダ指揮官に言うべきでは?」
「勿論言うつもりだ。 だがトウラベ指揮官、この異例の開放速度は君なしでは出来なかった。 彼は確かにその特殊な能力で指揮は出来るだろう、だが予想外の出来事に対する対応は首を捻らざる得ない。 君が一番知っていると思うがね」
正直言ってここまでクルーガー社長が俺を認めているとは思っていなかった。 とは言え、ここまで来るといっそ不気味でもあるが。 そんな内心は出さず、クルーガー社長の話を聞く
「だが、いや...... だからこそ、君のように何を考えているかわからない人間が怖いのだよ、彼女は」
「私はただ、拾ってくれたこの会社に恩返しをしているだけですよ」
「・・・・・・ここからは真面目な話だ、トウラベ指揮官。 貴官は何の目的でこのこのグリフィン&クルーガーに入ったんだ。 何をしようとしているんだ」
「それを正直に言うとでも?」
「言わないだろうな。 例え君を排除しようとしても、返り討ちにされるのは分かりきったことだ」
「ククク、よくわかっているようですね。 とは言え、お世話になったのも事実。 取引をしませんか、クルーガー社長」
~416 視点~
警備の任務を抜け出し、私たちは秘密基地の一室に来ていた。 45がヘリアントスから連絡を貰ってこの部屋に呼びだされたみたいだけど、用件は十中八九この間の件でしょうね。 私たち404小隊で調べた、あのトウラベ・アコナイトの情報が詰まっている、チップを投げてキャッチを繰り返しているからだ
「何か私用かしら、416」
「別に何もないわよ」
表面上は前に戻ったけど、内心は何を考えているのか。 いえ、こいつの内心はもともと読めないけど。 そんな関係のないことを考えていると、外から足音が聞こえてくる。 45は立ち上がり、私も一応立ち上がっておく。 9はG11で遊んでるわね。 まぁ、起こしていると考えればいつもよりましなのかしら
「すまない、遅くなった」
「別に待ってませんよ~」
ヘリアントスが謝罪と共に部屋に入ってきた。 私は軽く頭を下げ、45はそのまま返事をする。 あの何時もの気味の悪い笑みを浮かべながら。 近づいたと思えば、チップを渡そうとして動きを止める45。 何をやっているの、アイツは
「これが、データなんですけど」
「あぁ、お前たちのことだ私たちでも調べられなかったことも調べてあるはずだ」
「まぁ色々と集まったけど」
ヘリアントスの手からデータの入ったチップを遠ざけ
「こうするわ」
「なっ!?」
それを握りつぶした。 これには驚いて動きを止めるヘリアントス。 だが、その行動に驚いたのは私もだった。 今まで様々な依頼を受けてきたが、一番金払いのよかったのはグリフィンだ、だから一応とは言え所属をしていた。 それなのにそのグリフィンを裏切るなんて
「悪いわねヘリアントス。 私はもう決めたの、過去に縋らないって。 だって、私にはもう
「それが我々を裏切ることになっても、ということか」
「えぇ、強くなるあてならあるし」
「あの指揮官の元に下ると」
「別に? それが一番手っ取り早いってだけよ」
~416視点 end~