ドールズフロントライン(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第82話

「ようやく終わりましたね」

 

「また頼むぞ、シーア」

 

「はい!」

 

秘密基地の襲撃から数週間、S8地区に移りようやく指揮などの仕事ができる環境が整った。 

前の基地から移る際の引き継ぎ、前の基地からの荷物や、長く使われていなかった為メンテナンスや掃除、色々あった。 

この地区を統括している指揮官に挨拶にも行ったがあまり歓迎されてはいないようだった。 

まぁ、俺は好き好んでハイエンドモデルを追っているが、他から見れば前回の襲撃の責任逃れ、または責任をとり左遷みたいに見えない事もないか。 

そう言えば、挨拶に行った時エルピーダ指揮官と出会ったが彼もここの地区に配属になったらしい。 いや、多分ST AR-15の手掛かりがこの地区にあり、飛んできたのか。 それともST AR-15の事をよく知っている小隊メンバーが居るから本部が派遣したのか......

とにかく、またエルピーダ指揮官とは仕事を共にするかもしれないと言う事だ。 とは言うものの、俺はどちらかと言えばs9地区に近い基地だが、ホープ指揮官は中央に近く、かなり距離が離れている。 また合同で作戦をするかと言われれば、かなり難しいだろう

 

「アルケミストですが、やはりこのS8地区とS9地区を行ったり来たりを繰り返しているようです」

 

早速仕事ということで、目的でもあるアルケミストだ。 シーアから資料を貰い見てみる。 襲撃された箇所を見ると、やはりS8地区、S9地区が多い。 奴がこの近くに拠点を構えているとみて間違いないだろう。 パトロールや護衛中、ところかまわず襲っているようだ。 S9地区は、この数週間で被害も大きかったようだ。 配属になったばかりで人形が少ないこともあるが、いくつかの基地が全滅したらしい。 S8地区はそんなこともないのだが、やはり被害は出ている。

俺が資料とにらめっこをしていると、ノック音が。 入るように指示すると、入室してきたのはM1918だ

 

「失礼します、指揮官。 まだ奴は見つからないのですか?」

 

「少し待て、M1918。 40も探してはいるが、まだいろいろと準備が済んでいないのでな」

 

「・・・・・・敵が討てれば、私はそれで」

 

「舞台は整えるさ、その時は存分に働いてもらうぞ?」

 

「はい、その時は本気を出します」

 

「なら、今は副官の仕事を頼もう。 シーア」

 

「ようやく今日から稼働どうですからね、仕事はたくさんありますよ」

 

「・・・・・・はーい、頑張りまーす」

 

明らかにやる気をなくすM1918に苦笑しつつ、仕事を始めた

 


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