ドールズフロントライン(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第85話

作戦会議から数日、S8地区を統括している指揮官から許可をもらい、パトロールをサボり、アルケミストの潜伏先を片っ端から潰していく。 異常事態が起きているのはわかっているのだろうが、あの日からアルケミストに動きはない。 罠と分かってはいるものの、突入するのは第一部隊だ、問題はない。 40率いる404は残りの潜伏先を潰しているし、エルピーダ指揮官から借りた部隊は展開済み。 作戦の準備は整った

 

「諸君、これより作戦を開始する。 命令はただ一つだ、全員、無事に帰ってこい」

 

『了解!』

 

~M1918 視点~

 

作戦開始、その通信を聞き銃のチェックを始める。 各部に異常はない。 それは体の方もだ。 前までなら動きが遅くて出来なかったことも今なら出来る

 

「ようやく、ようやくですね」

 

前の基地の同僚達はもう私の事を覚えていないかもしれませんが、それでもいいんです。 これは私の戦い

 

「準備はいいですか、M1918」

 

そう聞いてくるのは9A-91。 そんなの勿論

 

「ええ、勿論です」

 

「気をはるのはいいがほどほどにな、そんなのでは敵にバレてしまうぞ?」

 

おどけるように言うのはM1895。 そして

 

「まったく、お喋りはほどほどにしなさいよね」

 

苦笑しながら言うのは、隊長のFAL。 これが今回アルケミストを討つ第一部隊

 

「全員チェックは終わったわね、それじゃあ出発!」

 

号令がかかり、出発する私たち、でもFALは後ろを振り返り

 

「そうそうM1918、指揮官から話は聞いているわ。 アルケミストとはちゃんと戦わせてあげるわ」

 

「ありがとうございます、FAL」

 

「だからちゃんとついてきなさいよね」

 

そう言ってスピードをあげるFAL

 

「ええ、勿論です。 そのために私はここに居るのですから」

 

~M1918視点 end~

 

~M4A1視点~

 

AR-15の手掛かりがあった。 その話を聞いて、S8地区に来た。 表向きはヘリアンさんからの指令で来たけど、そうでなくとも私は指揮官にお願いをしていたと思う。 でも、気になることがある。 私たちAR小隊にすら行き先を明かさなかったAR-15が、こんなに簡単な痕跡を残すかということ。 色々な感情が混ざり合って冷静じゃないと分かるけど、今はともかくAR-15に会いたかった。 そんな私の願いが通じたのだろうか、AR-15が目の前に現れた

 

「AR-15!!」

 

「・・・・・・」

 

大声でAR-15を呼ぶも、応えずに走り去っていく。 私はがむしゃらに追いかける。 後ろから制止する声が聞こえたけど、ここ追わないと見失ってしまう! そう思っていたはずなのに、突如視界が暗転する

 

「A...... R-1...... 5」

 

~M4A1視点 end~


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